【感想・ネタバレ】介護士Kのレビュー

あらすじ

介護施設「アミカル蒲田」で入居者が転落死した。ルポライターの美和が虚言癖を持つ介護士・小柳の関与を疑うなか、第二、第三の事件が発生する――。介護現場の実態を通じて人の極限の倫理に迫る問題作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

怖い話だけど、介護は綺麗事では済まない事がリアルに分かってよかった。
主人公が本当にやったかどうかも分からないけど、、顔が良いのでうっかり同情したら、まんまと騙されたのがやっぱり!と思ってしまった。
DVする人を信じてはダメ。。

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2025年02月08日

Posted by ブクログ

介護は難しい…と「難しい」で思考をとめ考えたくない楽な方向へいきがち。
医療がつくりあげた長生きの弊害が福祉現場を逼迫させている。日本が経済優先で労働力として家を崩壊させたツケがきている。命が当たり前に守られ誰もが生命の危機を忘れた傲慢さが今きている。
この本を読み痛烈に感じた。
誰もが歳をとる、長生きの幻想に踊らされているんだね。みんな高齢者になり嫌でも誰かのお世話になることは間違いなし!
さぁ、覚悟をきめて今を生きよう。

介護職員ファーストにすることが解決かもね。


ぜひ〜

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2024年08月21日

購入済み

家庭での介護疲れによる虐待や無理心中、殺人、施設の中での同様の事件や事故、自殺ほう助や安楽死の問題は年々増えてきているように感じます。

介護する側、される側共に、どうにも身動きの取れない状況があり、福祉サービスで改善されれば幸運ですが、現実はそうではないようです。

また日本では安楽死や尊厳死に対する理解も低いままです。

この作品では介護士Kが果たして事件の中心人物なのかどうか、最後まで微妙な立ち位置にいましたが、あとがきで著者が「罪と罰」のラスコーリニコフを意識して執筆したと書いているのを読んで納得しました。

中学時代、読書感想文を書いたものですが、社会に出る以前の、人生経験皆無の、底が浅く甘い道徳観をふりかざした記憶があります。

死だけが救いの人に直面した時、何ができるのか……
答えは曖昧なままです。

#切ない #深い #タメになる

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2023年11月16日

Posted by ブクログ

久坂部羊『介護士K』角川文庫。

介護施設を舞台にしたミステリー・サスペンス。2014年に川崎の老人ホームで実際に起きた事件に着想を得ているようだ。

介護という厳しい職場の闇と行き過ぎるマスコミの報道。老いて、身体が思うように動かなくなり、他人の手を煩わせてまで生きることに意味はあるのか。

タイトルの『介護士K』とは主人公の小柳恭平のことであり、彼が働く介護施設『アミカル蒲田』で起きた入居者の転落死亡事故に彼が関与したのかということが物語の根幹を成している。なかなか真実は明らかにならぬままにストーリーは二転三転し、第2、第3の死亡事故が起きる。果たして恭平は……

本体価格720円
★★★★★

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2021年01月08日

Posted by ブクログ

介護士 小柳恭平の周りで起こる介護に纏わる様々な問題を炙り出していく物語だが、特徴的な登場人物が話を彩っていると感じた.レポーターの朝倉美和、黒原悟郎医師、週刊誌の松沢俊紀記者、良からぬことを計画している須知智毅、姉の真里亜と接触の合った塚本秀典などなど.恭平の働く施設で3人が連続して死亡する事件を舞台に、介護士たちの実態や施設管理者の動きが克明に描写されており楽しめた.老人たちの存在自体を自分自身で問いかける恭平の複雑な思いが随所に現れており、問題の複雑さを実感した.恭平の言動が揺れ動くのもある程度理解できると思った.このような事態を解消する打開策は簡単には見出せないと思うが、傍観することもできないと感じた.

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2023年04月25日

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現在進行形で母の介護をしているので、身につまされる内容だった。一気に読んでしまった。
ただ、最後の部分だけは納得できない。
最後はもっとスッキリしたかったな。

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2023年01月22日

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難しい問題だと思います。
許されることではないが、当事者からしたら許してほしい問題ですから。
ただ小柳はいったい何をしたかったのでしょう。
意図が掴めぬまま…。

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2022年10月25日

Posted by ブクログ

2014年に起きた「川崎老人ホーム連続殺人事件」を題材に高齢者介護の現場で起きてるさまざまな出来事をできるだけ事実に基づいて描かれた物語のようだ。介護施設は現代の姥捨山なのか…「85歳になっても老いが受け入れられず不安と恐れに苦しみながらプライドを捨てられずにいる」の場面が我が家に重なった。長生きしたくなくなる読後感

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2021年10月09日

Posted by ブクログ

長生きは本当に良いことなのか。
介護士による虐待はもう諦めるしかないのか。
自分の親が虐待されたり、雑な扱いをされたら怒りが燃え上がるけど、それを非難することは誰にも出来ない気がする。
久坂部さんの本は、皆一度は読んでおいた方が良いと思う。

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2021年02月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラストまで介護士Kに振り回されてる感が有る。
完結しないミステリーでグレーな状態で終わっているのは、読者に想像させてより問題を考えて欲しいという作者さんの意図があるのか?
巻末の対談、文庫版あとがきも興味深く読めました。

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2021年02月18日

Posted by ブクログ

介護施設での虐待、殺人…… 手のかかる老人の介護に、職業意識だけで心を尽くすには厳しいものがあるだろう。
いい加減にしてくれという思いに振り切れてしまう事態に陥ってしまうこともあるかもしれない。
けれど、けれども、最後の一歩は踏みとどまって欲しいと願うばかり
たとえそれが本人の本心からの願いであったとしても

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2021年01月29日

Posted by ブクログ

介護施設で起こった入居者の転落事故。
たまたま事件前に施設に取材をしていたルポライターの美和は、事故に不可解なものを感じ、再度 施設の介護士たちに話を聞いた。
その中で、第一発見者の小柳は苦しんでいる高齢者は早く死なせてあげた方がいいという発言をしていた。
その後、立て続けに施設で起こる高齢者の死亡事故に、美和は小柳に疑惑を抱く。
しかし、小柳は掴みどころがないというか、本当のことを言っているのか、何を考えているのかわからない。
ただ、この話は現実の事件から着想しているということからも、決して絵空事ではない。
介護問題の根は深く、高齢化社会では避けて通れないことだと痛感する。

2025.9.28

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

介護、、難しい問題だと改めて思った。
決して他人事ではなく親のことや自分自身のことを考えるととても不安になる。。
だけど結局小柳が何をしたかったのかがよく分からず、、読後感はモヤモヤ。

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2022年11月13日

Posted by ブクログ

綺麗事ばっかりいってられない介護現場の現実が見える作品だった。
いつか自分も介護される立場になるなんて想像もつかないけど、できていたことが自分でできなくなる怖さを感じる。日本では安楽死は認められてないけど、自分が寝たきりになったときに、果たして生きがいを見つけられるのか…

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2022年04月18日

Posted by ブクログ

老後と長生きと介護。
山積みの問題が目の前に晒された。
自分の親の介護や施設の問題。自分の決定で変わる親の老後。
私たちも子供の決定で変わる。
介護とはする側の危険な快感と書いてあった、確かに否めない。
親のいる人、老人になる人はこの作品を読むと読後に何かが変わるかも。

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2022年04月04日

Posted by ブクログ

自分自身の介護問題は避けて通れんし、社会問題としても論議すべき点が多いなあ。
確かに財源や人材を投与しても、高齢者を喜ばすだけで、社会の生産性が上がる訳でもない。医療とも関連するけど、点滴や胃瘻による栄養補給までして、延命させる必要性が本当に有るんかいね?
小説としては、話を回している美和さんが最後に犯人である事が判明するなどのどんでん返しが有るんかと期待したが、そんなんやったら「五十嵐貴久」になっちゃうし。さすがにそれは無かったわ。

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2021年04月21日

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