あらすじ
今日、患者が死んだ――。倫理に反する言動で白眼視される医師村荘(むらそう)を描く「医呆人」。ある朝、心が毒虫に変じた女医の葛藤「変心」。高級老人ホームに住む男女の恋愛ドラマ「カネと共に去りぬ」。そして高慢きわまる老医の手記「アルジャーノンにギロチンを」。久坂部羊が名作に鮮やかなメスを入れ、現代医療の嘘と欺瞞を浮かび上がらせる。ブラックでシニカルな、七錠の劇薬エンターテインメント。(解説・大矢博子)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
医学界に纏わるブラックな題材を、名作へのオマージュを込めた短編集。
コメディ仕立てなんだけど、本当にブラックで考えさせられる内容だった。
医療過誤、動物実験、認知症…。人間の欲はキリがない。
Posted by ブクログ
*今日、患者が死んだ──。倫理に反する言動で白眼視される医師村荘を描く「医呆人」。ある朝、心が毒虫に変じた女医の葛藤「変心」。高級老人ホームに住む男女の恋愛ドラマ「カネと共に去りぬ」。そして高慢きわまる医師の手記「アルジャーノンにギロチンを」。久坂部羊が名作に鮮やかなメスを入れ、現代医療の噓と欺瞞を浮かび上がらせる。ブラックでシニカルな、七錠の劇薬エンターテインメント*
最高過ぎました!
パロディと言うには質が高過ぎる作品ばかりで、どの作品も感嘆の一言です。
特に良かったのは「アルジャーノンにギロチンを」と「変心」。
久しぶりに原作も読み返したくなりました。
Posted by ブクログ
医療界の実態をブラックユーモアたっぷりに描いた短編集。好きと嫌いにハッキリ分かれる小説だと思う。
終末期医療、延命治療、尊厳死、動物実験、認知症等考えさせられる重たいテーマが生々しく書かれているが面白くてあっという間にに読めました。
「アルジャーノンにギロチンを」が1番よかった。
身体は老いて動かないが頭はとてもクリアーな状態…色々考えさせられます。
Posted by ブクログ
名作の題名を模したパロディー。医療や介護に関わる話で、例えば延命治療が幸せかというテーマなど。題名をもじったふざけた感が、自らの将来を考える機会に取って代わるかもしれない。2022.10.24
Posted by ブクログ
ブラックユーモアの短編集だが、有りそうに話にちょっと笑えない。医者も患者も同じ人間でお互いの誠実さ、優しさには過度の期待はないなぁと感じる内容。
Posted by ブクログ
医療と人生の最後についての、アイロニー含む逸話集。
医療人の黒い側面と、人生の最後の迎え方について、はばかりなく語っているが、一般の方にも心響くでしょうか。
Posted by ブクログ
芥川の小説を再構成した医療エンターテイメントに続く、名作のパロディー医療エンタメ(解説者によると正確にはパスティーシュというそうだ)。
名作をちょっとひねった題名にシニカルさを、その内容にブラックさを味わうことができる。原作をしっかり読み込んで理解したうえでないと、このような作品は書けないのでは。
その一編『アルジャーノンにギロチンを』は、日記形式で構成されている。高慢な医者すぁる主人公は、認知症を恐れ、日記をつけているが、その進行と共に徐々に文章が乱れてくる。
既視感があると思ったら、著者の『老乱』でも、主人公にあたる老人の日記で、認知症の進行具合が迫力満点に描かれていた。
いずれも、現役の医師である著者にしか書きえない、力作だろう。