【感想・ネタバレ】人はどう老いるのかのレビュー

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ネタバレ

良書。
認知症は、悪くない。本人は、今しか分からないから、死の恐怖を感じなくなるから。周りは大変だけど。
死は受け入れるしかない。誰でも訪れる。近年は、無理やり生かそうとする。本人、家族とも辛くなる。高齢なら何もしないほうが楽。
気楽に、今を楽しむ人生を心がけよう。

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2024年04月06日

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高齢者本は様々あるが、小説家でもある久坂部氏の医療の現場を見ながらの高齢対策の本、天はいつまでも若い人を造らず、いつまでも死なない人を造らず。
歳をとれば、人格者になると言うのは間違いではありませんが、せいぜい70歳前後まででしょう。昔はそれぐらいで大体の人が死んでいたので、歳とれば人格者になると言われたのです。
スーパー元気高齢者の活躍、日野原重明氏、テレビで元気に活躍する様子を放送されるたびに、高齢者のお手本、素晴らしい高齢者だともてはやされていた時、医者をしている友人が、あの人は老害であると同業者では言われていると言う話を聞いて驚いたことを思い出した。
老いるということは失うことだと言われています、体力を失い、能力を失い、美貌を失い、余裕を失い、仕事を失い、出番を失い、地位と役割を失い、居場所を失い、楽しみを失い、生きている意味を失う。改行以前に読んだ田坂広氏の 死は存在しない   を取り上げて、死後の世界、医学と宗教の関わり、についての指摘には同感するところも多かった。
キリストは、医療関係者の集団であった、と言うキリスト教発生の物語を思い出した。
私は今、命より大事なものがあると思っています。それは苦しまずにいると言うことです。命より大事なものはないと言う人は、多分今、苦しんでいない人でしょう。自然なしはさほど苦しくありません。
実は今が1番幸せ、これからどうオイルべきか、人は不幸には敏感なものだが、幸福には鈍感。お芋も、自然なこと、当たり前の事と受け止められれば、心も落ち着き、穏やかに暮らせるようになるでしょう。

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2024年02月22日

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下手に老いて苦しんでいる人は、だいたい油断している人。浮かれた情報に乗せられ、現実を見ずに明るく気楽で前向きな言葉を信じた人たちです。上手に老いて穏やかにすごしている人は、ある種の達観を抱いています。決していつまでも元気を目指して頑張っている人ではない。いつまでも元気にこだわると、いずれ敗北の憂き目を見るのは明らか!老いれば機能が劣化する分、あくせくすることが減り、あくせくしても仕方がないし、それで得られる事もたいしたものでない。そういう智恵が達観に通じるように思う。多く高齢者に接し、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見ていると、初体験の「老い」を失敗しない方法はあるような気がする【目次】
第一章 老いの不思議世界
第二章 手強い認知症高齢者たち
第三章 認知症にだけはなりたくない人へ
第四章 医療幻想は不幸のもと
第五章 新しいがんの対処法
第六章 「死」を先取りして考える
第七章 甘い誘惑の罠
第八章 これからどう老いればいいのか

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2024年02月20日

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あきらめることは受け入れること。今のところどこも悪くない40代なのに、延命治療はしないでと家族に伝え済の自分にとっては、思っていることを言語化してくださっている良書。

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2024年04月16日

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スマートニュースで気になりようやく借りられました。
高齢者医療に携わっている医師が書くなら大体そうであろう内容。

本当に本人が望まない延命は苦しいだけ。点滴以外にも食欲落ちてきている人に高カロリー食品を延々と食べさせたり。一度始めるとなかなかやめられないのが怖いところです。一時的な食欲低下なら確かに栄養補助食品で様子見た方がいいけど、それで細々といくのも辛いですよね。結局必要栄養量は賄えないから褥瘡になりやすかったり治癒もできないし。

やっぱり老化を受け入れて楽しそうに年をとっている本人や家族は幸せそう、に尽きます。

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2024年03月16日

Posted by ブクログ

できれば、苦しむ老い方はしたくないと思う。認知症にはなりたくない、がんも怖い、家族に迷惑はかけたくないと思う。でも老い方は人それぞれで、しかも自分では決められない。

読み始めると、まずは老いの現実。きれいごとではすまされない。心身ともに疲弊する。今、介護を担う全ての人に敬意を払いたいと思った。

次に認知症について。認知症になると〈今〉しかないので、煩いも消えるらしい。認知症になる前から心配しても、そのときにはわからなくなっている。なるようにしかならないのだから、前もって心配するだけ時間の無駄なんだなと思った。

もうひとつわかったことは、最近は年配者よりも若者のほうが新しいことを知っていて、教えてもらわなければならない。だからこそ、自らの老いを受け入れ、怒らず、威張らず、自慢せず、若者に道を譲り、己の運命に逆らわない心の余裕を持つことが必要だということ。これはとても難しいことで、だからこそ、そうなれば若者の敬意を呼び覚ますことができる。でもなかなか難しそうだ。

がんについては、標準治療の大切さ、人の弱みに漬け込む怪しげな民間治療に気をつけること、痛みを取り除く重要性、残されたもののエゴで患者を苦しめないことなどと、強い精神力の必要性を再確認できた。

老いは、誰でもが初めての体験になる。考えてもどうにもならないことよりも、今の時間を楽しめるように生きていきたいと思った。準備はもちろん大切だが、準備だけで人生を終わらせないようにしたい。


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2024年03月15日

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人の老いと死について、真正面から向き合った本。
達観しながらも抵抗せず、上手に楽に老いていきたいものである。

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2024年02月21日

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地震の起こる確率より、死ぬ確率が高い。それなのに死にたいする準備が出来ていない。死も老いも必ずやってくる。あれこれ心配せず、そのまま受け入れよう。その気持ちを持つことが、老後の宿題なのかもしれない。

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2024年01月28日

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人間の老い方に関する本。高齢者医療に従事されている久坂部さんの経験などまとめられており、リアリティの高い内容である。自分はまだ両親もそこまで老いが進んでいないため経験がない分、こんな老い方をするのだと新しい気づきが多かった。自分もかなり老いを感じてきており、まだ早いとは思うものの準備をしていきたいと思った。

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2023年12月13日

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「年を取れば人格者になる」はせいぜい70歳まで。人生経験が豊かで、精神的にも余裕と自制心が培われ、若者から見れば人格者に見えていた。しかし現在はその先に20年ほど生きてしまう。高齢者は、自らの老い、苦痛、不如意を泰然と受け入れ、栄誉や利得を捨て、怒らず威張らず、自慢せず、若者に道を譲り、己の運命に逆らわず、心に余裕を持つこと。と述べている。▶︎そのためには、できなくなったことに気を奪われることなく、できることの現実を受け入れ日々感謝の生活を送ることである。一生精進である。

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2023年11月25日

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小説を幾つか読んだので、新書も読んでみました。ケアの仕事もやられているので、現実的なお話で、かつ作家先生の自然体な考え方に共感しました。水木さんの言葉は刺さりました!

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2023年10月26日

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老人デイケアに勤めた経験から見えてきた老いるとはどうゆうことか、について書かれた本。
いろいろな老人の実態が書かれていて興味深い。
中番から後編では老いや死にどう対応していくかが書かれていた。
老子や、釈迦の考え方を示していた。

弄便(ロウベン)認知症介護の最難関。認知症になると、便が臭い感覚がなくなり、便がきたないもの認識が消える。便を粘土のようにこねたり、ポケットにしまい込んだりする。

認知症の種類は4つに分けられ、混合型もある。
どの型かは死後脳を見てみないとわからないことが多い。
アルツハイマー型、レビー小体型、前頭葉側頭型、脳血管性。

認知症に様々なタイプがある。多幸型、不機嫌型、怒り型、泣き型、笑い型、いじわる型。
徘徊とは目的もなくうろうろ歩くこと。老人の徘徊には彼ら自身の目的があり、徘徊とは言えない。対応方法も書かれており、体験することになったら読み直したい。

齢をとれば人格者は70歳まで。それ以降は心身共に衰え、若者から尊敬されたいと思っても無理がある。敬老精神がほしければ、高齢者自身が尊敬に値する人物にならないといけない。方法は自らを受ケイれることフレーズ117参照

病気治療や健康に対して、医者は特別な能力を持っていない。良くなったのは本人の力。専門家に任せれば安心というのは医療幻想につながる、。期待は失望に変わり、自分の首を絞めることになる。

老いを目の前にする家族は、以前の問題のない姿と比較し、狼狽しなんとかならないかとあくせくする。日付を聞かれて答えられなかった本人は、これができなくなった。頭ではわかるのに、口にできなくなったと、無いものに捕らわれ不幸になる。対応としては試すのではなく、話を認めること。具体的に選択肢を提示する。コーヒーと紅茶どっちがいい?どれがいい?では迷いやすく答えられないことがある。
認知症の本人は、認知症になったら嫌だとか考えていない。認知症が嫌だと思う人は元気な人のみ。不安にならず認知症を受け入れる。年をとると、心身共に衰え、今までできていなかったことができなくなる。それを受け入れること。過去と比較し苦しまないこと。認知症にならず、頭がしっかりしている者も考えもの。自分の現状を理解できる分、家族や周囲の人に申し訳なく感じることも。
老いについて元気なうちから現状を知り、受け入れていく準備をすること。

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

人に勧められて読む。
最初に書かれる壮絶な老いの様相にまずかなり衝撃を受けた。ただ、それを知っているか知らないかでは、実際に老いを受け入れるに際しての心構えがずいぶん違うと思う。
誰でも死ぬ時は大変なのか…。
知りたくなかったなあ。

抗わずどう生きていくかの指南書でもあるのだが、筆者の意見に全面的に賛同できるわけではないところも、ままある。特に胃ろう処置をするかどうかという点や安楽死について、安易にそうだよねと肯定できない。筆者も全面的に肯定しているわけではないが、医師としての発言はもっと慎重でもいいかなと思う。

どうせ、老いることは苦難を伴うし、死ぬ時も壮絶な苦痛を通り抜けるのだから、ぽっくり死ねるとか、いつまでも元気でというのにこだわるな、と筆者はいう。
一つずつ受け入れていこうと。
うーん。やっぱり嫌だなあ(笑)

でも知っておいてよかったとは、思う。
「弄便」なんて言葉初めて知ったが、これも当たり前なんだよねと思うと介護の時に気持ちがラクかな。みーんな通る道だから、と思うのはいいことだと思う。

最後に紹介された内田樹の言葉、さすが内田さん。与えられた状況に自分が合わせていくという武道家としての姿勢、かっこいいですね。
それから、水木しげる氏も流石と言うしかない。
ガリ勉して、同僚が遊んでいてもマジメに貯金をし、結婚もし、家も建て、子供も大学に入れて、万事将来の幸福のために備えた男が、臨終の時に言った言葉
「わしは少しも幸せではなかった」に対して
「あなたは幸せの準備だけをなさったのヨ」という妻を描いた『幸福の甘き香り』は読んでみたい。
「老後というのは、若い時の執着や邪心が消えて、いろんなものが見えてくるから、思ったよりいいものなんだ。」という水木しげるさんに倣って、老後は気楽に欲をかかず、退屈せずに楽しく気晴らししていけたらいいのね、と思った。
でもまあ、仕事をしながら、幸せの準備するのも実は楽しい気晴らしなのかも。

一つの考え方として、この本をうまく使えば良いと思う。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グループホームむつみ庵では、階段が急。慎重に上り下りするのでかえって安全。
認知症の薬は、評価がわからない。そもそも進行スピードは人によって違う。
認知症にならないと、だんだん不如意になってくる自分が許せなくなる。体が言うことを聞いてくれないことを突き付けられる。
病気と死を恐れなくなるほうが穏やかになる。猫も犬も人間ほど心配しない。一つ目小僧は今しか見えない。犬は目が見えなくなっても嘆かない。
認知症のトラブルを最悪なものを想定する。否定せず受け入れる。

医療幻想を持たない。医療には限界がある。早期発見早期治療が大事、という人は医療幻想にとらわれている。認知症は早く見つかっても手の打ちようはない。むしろ不幸になる。
常に前向き、よりも受け入れようとする態度。
おむつ外し運動など美談の弊害。長生きすれば必ず訪れる症状から目を背けようとしないほうがいい。いずれそういうこともある、と準備するほうがいい。
がんの患者が増えたのは、ほかの病気で死ぬ人が減ったから。がんは老化現象のひとつと考える。
がんの悪液質は食欲を奪う。悪液質になったら静かに見守るほうがいい。無理に食事をとらせない。
がん検診は、胃、肺、大腸、乳房、子宮頚部だけがエビデンスがある。検査被ばくが心配。医者はがん検診を受けていない。体調に注意していれば治療できる程度のがんはわかる。2人に一人がなる、ということは、2人に一人はならない、ということ。今は治らないけど死なない、という道がある。
老衰は食欲がなくなって死ぬだけではなく、腎機能が衰える場合もある。この場合、人工透析をするか悩ましい。安楽死法がないのは、安楽死禁止法があるのと同じ。
スーパー老人はもって生まれた体質がある。がんばっても無理と考える。不満や失望を抱えない。
老いの不如意や衰えも受け入れて付き合っていく。
日本は敗戦後、命を大事にしすぎる国になった。

欲望と執着が苦しみの種。無為に至れば自然にうまくいく。
事前の期待値を下げておけばがっかりせずに済む。
武士道とは死ぬこと、よりよい死に方をしたい。
いのちよりも苦しまないことが大事。
名前なんて1万年もすればだいたい消えてしまう。
幸せの準備だけして終わらないように、今を幸せに生きる。

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2023年12月22日

Posted by ブクログ

評価3は面白くなかったわけではなく、過去の久坂部作品を読んでると当たり前と思うような既知のことが書かれているから。初めて読む方には面白いと思います。

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2023年11月24日

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