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Posted by ブクログ
久坂部羊『MR(上)』幻冬舎文庫。
製薬会社のMRたちの激闘を描いたちょっとブラックでユーモラスでリアリティあふれる異色の小説。
非常に面白い。
大病院などでよく目にするスーツに身を固め、手元にパンフレットや書類を携え、息を殺すかのように壁際に張り付き、目的の医師の姿を見付けるや否や素早く駆け寄り、ペコペコする男たちが薬を売り込むMRだ。
融通の効かない、我が儘な医師のご機嫌を取りながら薬を売り込むのは並大抵の苦労ではないだろう。一度、医師とのパイプが出来れば、少しは薬の採用も緩くなるのかも知れない。
天保薬品堺営業所のMRたちを束ねる所長の紀尾中正樹は部下たちの様々な危機に自ら乗り出し、部下たちの危機を回避する。
融通の効かない頑固な医師、ライバル会社のMRの暗躍、MRへのパワハラをストレスの捌け口にする医師、新薬採用に余りにも慎重な医師、セクハラ医師とMRたちの悩みは尽きない。
そんな中、紀尾中正樹は、莫大な利益をもたらす自社で開発した高脂血症の新薬が診療ガイドラインへの第一選択として収載されるよう奔走することになった。
紀尾中は部下の池野と共にプレゼンを行い、融通の効かないMR泣かせの大御所医科大学長の乾からようやく診療ガイドラインへの収載の内定を得た。しかし、外資ライバル社の鮫島による苛烈で卑劣な妨害工作で一転、新薬はコンプライアンス違反に問われ、紀尾中は窮地に追い込まれる。
本体価格750円
★★★★★
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