久坂部羊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「病」をめぐる6篇の短編集。
医師であり作家だからこそ鋭く描けているなぁと思う。
それぞれ違った角度で攻めてくる、ちょっとブラックな感じが楽しめる。
「つめの伸びた遺体」学生時代に自殺した親友と瓜二つの男が、新人医師として入ってくる…どっちがサイコパス!
「闇の論文」2年以上もの年月をかけての努力が、何の価値も残らない無駄なものになるという医療の世界の不都合な真実。
「悪いのはわたしか」新聞の人生相談が好評の精神科女医に脅迫状が届くが、女医には別人格が…。
「絵馬」信心よりも医学のみを信奉する内科医が、同僚の外科医が書いた絵馬を誤って割る。それ以来、気になって仕方がない。
「貢献の病」作品を通じて社会に貢献すべきだという作家が、アニメ化された著作権使用料の支払いについて問題にした件だが…回りからは傲慢でプライドが高い自己チュー老人と言われている。
「リアル若返りの泉」薄毛の元教員・泉が、突然ですが髪が増え始めていることに気づき、数奇な体験をするのだが、増えた原因が病だったとは…。
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Posted by ブクログ
国立大学の最高峰といわれる天都大学医学部付属病院(天大病院)の院長が謎の死を遂げ、次の院長候補の副院長4人が選挙に向けて動き出す。
そんな天大病院に「医療崩壊」をテーマに、ノンフィクションライターの吉沢アスカが乗り込む。
ちょうど院長選挙に絡めての取材にもなり、面白い記事が書けるのではないかという思いもあったが…
なんとも破天荒でメチャクチャな副院長たちに、愕然とする。
とてもじゃないけど、これが天下の大学病院の医師なのかと疑問じゃなくて、恐怖を感じる。
登場人物の名前も面白く付けられていて、それぞれのキャラの濃さも読み応えがあった。
2025.5.8 -
Posted by ブクログ
21歳の末期ガン患者、古林章太郎の激痛を取り除くため、外科医の白川は安楽死を選んだ。
章太郎を看ていたのは、叔母の晶子だったが、晶子の精神も章太郎が激痛に喘ぐ姿を見るにつけ限界を迎えていた。
安楽死の選択は晶子も同意の上だった。
しかし、章太郎の母の康代はエッセイストでもあり、日々忙しく、章太郎の見舞いはおろか、白川の大事な話があるということにすら姿を現さなかったのに、安楽死をさせられたと騒ぎ始める。
そこから、安楽死法の推進派と反対派の対立が浮き彫りとなり、白川はその象徴とされながらも、自分の気持ちがわからないという複雑な心境のまま呑み込まれていく。
2025.2.20