柴田よしきのレビュー一覧

  • 聖なる黒夜(下)
    また好きな作家さんが一人増えた。
    分厚いうえに分冊なのにサクサク読めた。
    「このシーンやせりふいらないんじゃない?」って思う個所も少なくないのに、読ませる力がすごい作品。

    冤罪、刑務所での悲惨な暮らし、大事な人を失う絶望、復讐、後悔、DVなど普段なら避ける内容なのに練や及川、ほかの魅力的なキャラに...続きを読む
  • 月神の浅き夢
    シリーズの順番を無視して、聖黒関連の作品が読みたくて買った本。
    どーでもいいが高須は何でここまで緑子に惚れてるんだろう…。

    緑子はすべてを手に入れ幸せに…とはいかず残忍な事件、事件で苦しむ同僚、無茶をする後輩に気を揉むだけでなく夫の安藤の過去の誤認逮捕&浮気疑惑と公私ともに息つく暇もなく。
    麻生と...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    思い出編の感想で、小説内でコロナ取り上げられるの苦手って書いたけど前言撤回。

    下田にいるか、すごい良かった。絶妙な閉塞感と解放感。光を掴めた感じがして励まされる。


    情熱のパイナップルケーキ、糸島の塩、が好きだったかな。遠くの縁側も面白かった。(近藤史恵が好きだから、期待しすぎてしまった)
    初め...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    とにかく皆さんの作品読みやすいです。そして人々の感情や、周りの環境、美味しそうな食事たちなど情景の描写が想像しやすくわかりやすい。綺麗でほっこりする作品が多く心が落ち着き好きな本でした。
  • ねこまち日々便り(下) ひとも来た編
    猫が新しい風を運んできた…。

    猫が何処から来たのか、愛美の父より2歳上の河井が古根子集落にいるとわかり尋ねてはっきりした。
    そして今までのいろんなことが明らかになる。

    高齢化による後継者問題は、頭を悩ませることだが若者が、子どもたちが住んでいてよかったと思える町にするために愛美は奔走する。

    ...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    アミの会という女性作家達の集団の作ったおいしい旅をテーマにした短編集。
    知らない作家さんが多かったがどれもこころあたたまる話だった。
    坂木司は、覆面作家なのに女性作家集団に入っているのかと驚いたら、ゲストなのだそう…
  • 注文の多い料理小説集
    2023/7/21

    食事を摂る人々の短編集。

    不倫やワンナイトを狙う男たちが若い女を連れてやってくるワインと寿司の店。
    そこへ赤子を抱いた女が「卒乳祝い」にひとりやってくる。
    柚木麻子「エルゴと不倫寿司」がインパクト強かった。
  • 所轄刑事・麻生龍太郎
    龍太郎ってなんだか魅力的なのね。熱心なようでそうでもないような? きっちりしすぎていないところがいいのかも。まだまだ活躍するのだろうか? 気になる。
  • ねこまち日々便り(下) ひとも来た編
    3ページ近い分量の説明会での西澤香奈江さんからの長台詞にものすごく撃たれたし後半の商店街再生しようと立ち上がる様は胸が熱くなりました。

    そして、ノンちゃん。
    君はやっぱり幸せを運ぶ宇宙猫なのかい?笑
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ
    アミの会(仮)のアンソロジー。書き下ろしが毎度のことながら嬉しい。
    11人の11の話。きっとお好みがあるはず。

    私のおすすめは、「猫への遺言」「十年日記」「青い封筒」。
    「猫への遺言」は、亡くなった夫からの手紙。
    知りたくなかった秘密が明かされて、胸が痛む。
    それは妻の側からの痛みだが、一方で夫の...続きを読む
  • 草原のコック・オー・ヴァン 高原カフェ日誌II
    有名観光地ではない高原で、編集者の仕事を辞めてカフェを開いた菜穂の、二年目の日々。
    たった一人で店を切り盛りすることの大変さが、相変わらず読み取れない。
    営業時間に調理するだけではなく、接客も、仕込みも、清掃もひとりでやるのだ。

    そして、経営の問題。
    こだわりのメニューに対して、自己評価の低い菜穂...続きを読む
  • おいしい旅 想い出編
    一つ二つつまらない話もあったが、おおむね楽しめた。
    やはり、短編の名手と言われる新津きよみなど、ちょっと2時間サスペンスっぽいかもしれないが、ひねりがあってうまいなあと思った。
    秋川滝美は、ドイツの話だが、とても楽しめ、「ひとり旅日和」は海外編もできるのでは、と楽しみになってきた。
  • 風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
    あたたかいお話でした!
    でもその中に、モラハラ夫や、子供を亡くした夫婦の心の葛藤、過疎化する地域の問題など、シビアな面もあり。
    だけどーー!温かい気持ちをもらって、普通に丁寧に人を大切に生きることの大切さを改めて感じました^ ^
  • ねこまち日々便り(下) ひとも来た編
    ☆4

    下巻になり物語が進むに連れて、ぐっとくる場面も出てきたり…最後まで一気読みしてしまいました!
    現実にはこんなにトントン拍子に物事が上手く進むことはないんだろうなぁと思いながらも、読後はほっこり温かい気持ちになれる作品でした❁⃘*.゚

    ただ…もうちょっとノンちゃん(猫)が活躍しても良かったの...続きを読む
  • ねこまち日々便り(上) ねこが来た編
    ☆4

    猫が大好きなので、タイトルと表紙の可愛い猫ちゃんに惹かれて購入しました♡(猫が出てくる作品に弱いのです…)

    故郷に戻ってきた主人公・愛美は、拾い猫の「ノンちゃん」を飼うことに。
    そして愛美は、ノンちゃんと共に「ねこまち」と呼ばれるシャッター商店街の再活性化に向けて奮闘する。

    ノンちゃんが...続きを読む
  • 風のベーコンサンド 高原カフェ日誌
    食べ物の描写がものすごく食欲をそそり、食べたくなる。
    そんな料理を、カフェオーナーとして試行錯誤しながら思いを込めて作っている奈穂を取り巻く人々のお話。

    奈穂は、食べ物をとても愛し、それらを美味しく料理し、食べる人たちを幸せにすることを楽しみに日々カフェを運営している。
    私は、料理があまり好きでは...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    とても とても 旅をしたくなった。
    海外は、ハードルが高いけど、国内ならすぐ行ける気がする!下田でイルカを見たいし、糸島の塩で握ったおにぎりを食べたい。ようやく、自由に、動ける時が来たのだから。
  • おいしい旅 想い出編
    いろんなタイプの話があって、
    飽きずに最後まで一気読み。

    特に横浜アラモードが良かったなあ。
    ラストの展開でグッときた。
    なるほどの伏線回収。
  • おいしい旅 初めて編
    すきな作家さんの旅の話は、そこに行ってみたくなる

    思い立ったときに気軽に出かけられないこともつらさを感じるけど、あったものがなくなっているのには悲しみを覚えるし、それが壊されてしまったものだったらなおさら非難してしまうだろう
    “在る”こと自体が奇跡なんだと思えてしまえば、希望を持てるだろうか、絶望...続きを読む
  • おいしい旅 初めて編
    既存の作品を集めたのではなく、
    この本のために書いたんだな。
    それぞれの作品の主題というわけではないけれど、
    現在のリアルな世界が描かれている。

    数年後、読み返した時には
    どんな気持ちになるのかな。