柴田よしきのレビュー一覧

  • ふたたびの虹

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    東京•丸の内にひっそりと店を構える「ばんざい屋」を舞台に、様々な人間模様を描いた本。

    お店のお客さんのドラマが1話ごとに綴っていて、さらに毎回お腹が鳴ってしまいそうな季節の素材を使ったお料理がストーリーと絡み合ってたくさん出てくる。

    物語が進むに連れ、女将である美鈴さんの過去が明らかに。ミステリーを読んでいるようなドキドキ感と、次々出てくるお料理のワクワク感が入り混じって、本当に味わい深い素敵な小説だった。

    本当にこんなお店があったら行ってみたいなと思う。また、読み終わったらわ周りにいる、自分を大切にしてくれる人をもっと大切にしようと思った。

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    2014年08月21日
  • 観覧車

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    切ない。
    本の帯に「めっちゃ切ない」と書いてあったけど、帯の感想って
    あまりあてにしないし、正直「ケッ」て思ってしまうことがあるのだけど
    これは本当に切なかった。

    ある日突然失踪した夫を待ち続ける唯。
    “彼が自分を裏切っていないのなら生きていないだろう、そして彼が生きているとしたら
    自分を裏切っている”

    そんな状況だとわかっていながらも、諦観しながら、けれどひたすらに彼の帰りを待ち続ける。
    立ち止まってしまう弱さ、待ち続ける強さ、それがたまらなく哀しい。

    心にそっと広がる感傷。余韻が残る作品。

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    2014年08月13日
  • 聖なる黒夜(上)

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    練が切なすぎてうわあぁ…文庫版に併録された短編を読んで号泣。麻生は麻生で不憫でかわいそうというか気持ちはわからんでもないけど練の歩んだ人生を思うともっと寄り添ってあげてほしい…。シリーズ通して読んで、練というひとの存在の切なさとかやりきれなさに何度も泣いた。

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    2014年05月01日
  • 聖母の深き淵

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    この小説はミステリーという括りだが、事件解決がメインではない。
    メインはLGBT、男尊女卑、育児など社会問題と、登場人物の複雑に絡み合う人間関係。
    「都合の良い人物」など出てこない、それぞれが意思を持ち、物語の中で生きている。
    スーパーヒーローなんかではなく、私たちと同じく醜い部分を持ち、ときには選択を誤ることもある、そんな人物ばかりだ。

    主人公の緑子だが、母親になり変わった。
    無鉄砲で感情的なところは変わらないが、身の危険を感じた時に第一に子供のことを考えるようになったことで、人の気持ちにそっと寄り添うことができるようになった。
    私は今の彼女の方が好きである。

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    2014年04月30日
  • ワーキングガール・ウォーズ

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    この人のOL物は共感できるし、
    読んでいてスカッとするほど小気味イイ。
    もっとこの路線を書いてほしい。

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    2014年11月02日
  • 月神の浅き夢

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    涙が堪えなくなった、心が抉られたように痛くて痛くてしょうがない。そう、人は神になれない。徹底的な権利を重んじる人が人を裁くシステムの中で、この重任を担う警察や裁判官は一体どんな責任を背負えばいいのだろうか、誰がこの善悪を決める人たちの正義を問うだろうか、そもそそ正義一体何なの。自分がなぜ警察をならなきゃならないの、いま自分やってることは一体どんな意味があるの、と迷子になった緑子はこれからも戦いなきゃ、なぎ倒さなきゃ、この真相が見つからないと感じた。自分の行動で証明しなきゃこの深淵に囚われ続けるだけなんだ。悪魔じゃないよ、練は、ただ神経状態はすでに険しい懸崖に近づいて、ボロボロになっちゃった。麻

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    2014年01月04日
  • 聖なる黒夜(上)

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    互いに殺したいほど相手を憎みながらも、執着し、依存していく不器用な男達。
    メインの2人がとても魅力的。

    人間の罪と罰、人が人を裁くということについて考えさせられます。

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    2014年01月01日
  • 少女達がいた街

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    ノンノ、チアキ、ナッキー。
    背伸びして大人に近づこうとするような16歳の少女達が起こしてしまう事件が21年も経ってから真実がわかってくる。
    大人びたことをしながら、心は子供というアンバランスがすごく共感できて懐かしさを感じるようだった。

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    2013年12月19日
  • 聖なる黒夜(上)

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    すごい内容だ……。あまりにもつらい過去で目を背けたくもなったけども、同時に練の人生を見守っていこうとも思った。
    警察小説としては濃厚なストーリー。警察組織や麻生班や及川たち警察官としての意地やプライドも表現されてる。その辺りがおもしろい。
    中盤あたりからおもしろさが加速する感じ。被害者を取り巻く人間関係も見所かと。
    サイドストーリーには胸が締め付けられた……。
    はやく下巻に取りかかります!

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    2013年11月15日
  • 聖なる黒夜(上)

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    登場人物も多く文体も好みのものじゃなくて、読みはじめはページをめくるのに苦労した。中盤を過ぎてから、徐々に盛り上がりを見せている。下巻を読むのが楽しみ。横山秀夫と松本清張を足して二で割ったような印象。

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    2013年10月08日
  • 聖なる黒夜(上)

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    ネタバレ

    いつも柴田よしきさんの世界観には打ちのめされる。


    上巻の終わりで山内練の過去がようやく明るみになり、
    その絶望の深さを知ってなんか色々と納得。


    個人的に、人って経験や年齢や色んな因果によって
    めまぐるしいくらい、予想もつかない方向に
    変わっていくものだよなぁとか思っていたりするので
    気弱でわりとぼんやりしてそうな草食系インテリ青年が
    あんな風に結果として“変われた”のはそれはそれで…
    よかった…ような気がするよ、いやでも…


    いやでもあんなの凄まじい地獄の日々ですけどね、ガクブル…


    展開がするするっとしてて、会話が軽快なので
    リーダビリティーの高い小説だなぁと柴田さんの小説を読み

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    2013年09月05日
  • 少女達がいた街

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    70年代の青春小説にミステリーをブレンドした傑作です。
    前半は1975年東京を舞台とした青春物語。ロック好きの女子高生がドラッグやロックンロールの渦へと巻き込まれる様子が綴られています。当時の風俗がとてもリアルで非常に面白いです。
    後半は21年後の1996年が舞台。ここからミステリーに様変わりします。火事で生き残った少女は誰なのか。犯人は?動機は?既に時効となった事件の様々な謎が畳み掛けるかように一気に解けていきます。1975年の話が意外に伏線だらけだったのにも驚きましたし、それらの回収もお見事。
    あまり知られていない作品ですが、読んで損はないと思います。

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    2015年12月27日
  • ワーキングガール・ウォーズ

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    ネタバレ

    柴田よしきさんの実体験?から綴る働く女性のリアルな本音と弱音。総合音楽企業の企画部係長・墨田翔子・三十七歳、未婚、入社十四年と十ヵ月。部下があり仕事は出来る。収入もそこそこ。でも対人関係はちょっと……。仕事に疲れ、ネットを通じて旅行代理店の契約社員愛美と知り合い、愛美が住むオーストラリア旅行へペリカンを求め旅立つ。そこで出会った二人の女性との奇妙な友情を力にして、翔子は、オフィスに渦巻く悪意や嫉妬と闘いつづける。OL歴が長くなると・・・翔子はお局さまだがかっこいいね、面白く読めた作品。

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    2013年07月28日
  • 猫はこたつで丸くなる~猫探偵 正太郎の冒険3~

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    相変わらず猫視点の文章は面白い!
    この巻では正太郎や同居人、その周りの人たちに次々と転機が起こった。
    最後のサスケの「あんさんが、東京行ってもわしらずっと一緒でっせ」ってセリフに涙がにじんだ。
    東京に行くという展開になってもサスケとの関係性が変わらないといいな。
    あと、同居人も結婚しないでほしいな。
    何か雰囲気とか変わってしまいそうだからダメ人間のままでいいからそのままでいてほしい。
    トーマはもうゴンタとラブラブなままでいいよ

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    2013年05月04日
  • 月神の浅き夢

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    ネタバレ

    RIKOシリーズ第三弾。若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。切り刻まれ木にぶらさげられた男の肉体。殺害された刑事達に繋がりがあるのか?弱気になった元上司に、刑事・緑子は一児の母として、やっと見付けた幸せの中にいたが、捜査本部に呼ばれる。事件をひたむきに追う緑子をあざ笑うように、新たな事件が発生し…。過去の事件にたどりつく。人が人の犯罪を暴きだし間違いが有ればどうすれば良いのか?捜査をする刑事達に責任は有るのか?正義とは?刑事として、母親として、そして女として、緑子は正面から立ち向かう。

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    2013年04月06日
  • RIKO ─女神の永遠─

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    ネタバレ

    女流作家、柴田よしきのデビュー作。RIKO(村上緑子)シリーズ警察小説のスタート。男性優位な警察組織の中で、女であることを主張し放埒に生きる刑事村上緑子。リコ刑事村上緑子役をかたせ梨乃さんでTVドラマ化されたのを、観た覚えがあるが原作を読むと川島なおみさんの方がしっくりかなぁ。竹内結子主演で公開された某作品より、原作はこの作品の方が遥かに優秀だと思う。

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    2013年04月04日
  • ふたたびの虹

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    丸の内の片隅でひっそり営まれる小料理屋が舞台。物静かな女将さんが客たちの心の中で硬く結ばった糸を優しくほどいていく…

    女性が一人でふらっと入れるおばんざい屋さん。いいなぁ。
    お店の空気感と優しい料理と女将さんの暖かさが心地よくて、普段奥の方にしまっている事をつい話したくなるんだろうなぁ。
    時に、嘘も方便を交えながら相手の事を思いやりながらのやさしい答え。
    自分の過去にも踏み込まれたくなかったからお客さん達の話にも踏み込まなかったんだね。
    それが後半にどんどんあきらかになる。
    それも結構な過去。
    おばんざい屋さんの雰囲気とはかけ離れすぎてる過去。
    強く辛い過去を抱えながらも美味しく優しい料理が

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    2013年03月23日
  • 聖母の深き淵

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    まず、読み終わって思ったことがこの作品が1990年代に(1996)でた作品だと知った驚きでした。
    長く、思ったよりも読むのに時間がかかってしまいましたが、暴走刑事の活躍魅惑的な脇役たち、赤裸々な性描写(笑)によりあまり飽きません。
    ですが、長いのでぼくの場合伏線を忘れて読み返すことがありました。
    キャラがたっている気がするが長い割には掘り下げられてない印象もある。
    この作品は、緑子さん主役の2作目とのこと。
    ストーリー、今回の事件に対しては根本が薄い印象。
    ですが読みやすく、古さを感じさせないキャラがとてもいいです。

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    2013年03月18日
  • 竜の涙 ばんざい屋の夜

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    ばんざい屋シリーズの2冊目です。
    おかみさんは、立ち退きをきっかけに新しいスタートを切り、常連客の女性達も自分の道へ巣立っていく。
    再生の話に感じました。

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    2013年03月15日
  • 観覧車

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    ある日突然行方不明になった夫の跡を継いで探偵になった女が主人公の連作短編集。

    男を待つ女の心理がよく描かれていて、読んでいて胸が痛くなりました。
    京都や新潟の描写も見事で、旅に出たくなりました。
    主人公・唯が成長していく過程も見もの。

    すべての女性に読んでいただきたいです。
    きっと共感するはずです。

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    2013年03月05日