【感想・ネタバレ】観覧車のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2014年08月13日

切ない。
本の帯に「めっちゃ切ない」と書いてあったけど、帯の感想って
あまりあてにしないし、正直「ケッ」て思ってしまうことがあるのだけど
これは本当に切なかった。

ある日突然失踪した夫を待ち続ける唯。
“彼が自分を裏切っていないのなら生きていないだろう、そして彼が生きているとしたら
自分を裏切って...続きを読むいる”

そんな状況だとわかっていながらも、諦観しながら、けれどひたすらに彼の帰りを待ち続ける。
立ち止まってしまう弱さ、待ち続ける強さ、それがたまらなく哀しい。

心にそっと広がる感傷。余韻が残る作品。

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Posted by ブクログ 2013年03月05日

ある日突然行方不明になった夫の跡を継いで探偵になった女が主人公の連作短編集。

男を待つ女の心理がよく描かれていて、読んでいて胸が痛くなりました。
京都や新潟の描写も見事で、旅に出たくなりました。
主人公・唯が成長していく過程も見もの。

すべての女性に読んでいただきたいです。
きっと共感するはずで...続きを読むす。

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Posted by ブクログ 2021年06月23日

とっても好きな本で、柴田よしきを読むきっかけになった本なので、読んだのはもうずっと前なんだけど登録します。

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Posted by ブクログ 2022年08月08日

失踪した夫、待たないわ。
スパッと諦める。何か理由があるのだろうから、それを言わずしていなくなったということは探すなということだよね。
そんな思いがあるから、他人の問題にじっくり向き合えるのかも。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月03日

目次
・観覧車
・約束のかけら
・送り火の告発
・そこにいた理由
・砂の夢
・遠い陸地
・終章、そして序章

柴田よしきの、プロ作家としての初めての作品ということもあって、ちょっとまだこなれてない部分もあるけれど、面白く読んだ。
結婚して一年で失踪した夫が遺した探偵事務所を、彼の帰る場所を守るために...続きを読む引き継ぐ唯が主人公。
いくつかの事件は、唯が夫を探すための手掛かりにもなる。

ちょっとネタバレになるので詳しくは書きませんが、単身赴任のお父さんのために娘が作った手作りチョコを送るという妻に、「帰って食べるから送らなくていい」という夫。
これはひどい。
夫の本心は、もう食べることができないから送らなくていいということだったんだろうけれど、却って食べると言われた家族は、彼の帰りをずっと待っていたはずだ。
そこに思い至れないほど追いつめられていた、ということも言えるけど。

それに対して唯は、”男は、嘘をつくのだ。決してついてはならない、嘘を”と憤るのだけど、解説の新井素子が、恋愛経験値が低いけど…といいつつ別の見解を述べる。
”男って、決してついてはならない嘘をつく生き物なのと同時に、”約束”と”希望的観測”の区別のつかない、単なる莫迦なんじゃないのか?”

ああ、なるほど、確かにね。
私も何度か起ったわ。
ぬか喜びさせるな!って。

だけど唯の夫は10年も失踪しているのだよ。
目撃されたこともあるから、生きていると思われる。
なら、なんらかのアクションを妻にしてしかるべきなんじゃないの?
死亡届けを出すのもご勝手にってのはもう、妻に対して無責任以外の何物でもない。

もちろん夫には夫の事情もあるだろう。
だけど、あまりにも自分の事情しか考えてないと思うのだ。
唯の夫も、約束と希望的観測の中で揺れたかもしれないけれど、ひとりの人間の人生を束縛するには、10年はあまりに重いと思うんだよね。

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Posted by ブクログ 2018年05月24日

結婚して一年、夫が姿を消した。その帰りを信じて、

探偵だった夫の後を継いだ下澤唯。夫を待つ唯が遭遇する、

さまざまな男女の切ない恋愛模様。



愛しい人が突然、目の前からいなくなっとしたら…。

ただただ、待ち続けるだろうか。それとも、
いい加減のところで諦め、人生を切り替えて
生きていくの...続きを読むだろうか。

唯は待つことを選んだ。
それは、今でも彼を愛しているから。

夫の居場所を守るように、探偵という仕事を継いだ。
そうして、いつのまにか、十年が過ぎようとしている。

傷、悲しみ…、ハードボイルドの要素が詰まった作品だ。

ぶきっちょな男女が巻き起こす出来事。

その中を、唯は彼らの影響を受けながら進んでいく。

表題作の「観覧車」ほか、6編の男女に絡む物語。


桜と死体の取り合わせは、昔から小説の題材として
見かける。

その中でも、「観覧車」の美しさは心に迫った。

この取り合わせがすぐさま、心に美しい映像として
鮮やかに浮かび上がる。

その美しさは、もろく、はかなく、幻影のようだ。

蓋を開ければ、男と女のどろどろとした感情のもつれや
醜さが事実として隠されているのだが、
登場人物たちが交わす京ことばとあいまって、
柔らかい恋物語に仕上がっている。


夫の行方と、失踪の訳は、
続編「回転木馬」へと引き継がれる。

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Posted by ブクログ 2015年11月27日

私立探偵だった夫【貴之】が急に妻【唯】の元を去り失踪してしまう。

唯は探偵事務所を継いで、探偵の仕事をしながら夫の帰りを待つ…

依頼を受けて、探偵としての仕事をこなしていく唯。いくつかの依頼があって、少しずつ探偵として事務所をなんとか守ろうとしていく。

ミステリーとしては弱いけれど。
秘密を暴...続きを読むいていくような職業故、人間の心理や闇みたいなのも描かれていてなかなか深いなと思いました。

今作ではなぜ夫が失踪したのか、わからず。

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Posted by ブクログ 2015年06月19日

読み終わった後の素直な感想はこの本好き!
ただ、貴之の失踪理由が凄く気になる。
最後には会えるのだろうか?
この失踪がどのような結末を迎えるのか気になるので続編 回転木馬に期待!

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Posted by ブクログ 2013年01月31日

失踪した夫を待ちながら、探偵事務所を細々と続ける女性の話。

短編集だけど、少しずつ話が繋がっていて、先が気になる。しかも、旦那さんがなぜ失踪したのかが分からずじまいで、続編を早く読みたい。

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Posted by ブクログ 2012年12月10日

失踪した夫を待ち続ける女性のお話。

とても切なく、もどかしい。

このお話の中では、結局、夫の失踪の謎は何も説明されない。
うーん、続きがどうしても気になる、ニクい設定だなぁ(笑)
ぜひ、続きを読んでみたい。

ところで、主人公は下澤唯という名前の女性なんだけど、これまた、ニクいなぁ(上手いなぁ)...続きを読むと思ってしまう。

名前の「唯」。

「ただ…」とか「それだけ」といった意味がある言葉。

たまたま近くにあった辞書を引くと、もうひとつ、「ひたすら」という意味がある。

ひたすら、待ち続ける。

弱さや色んな感情と戦いながら、やっぱり、まだ「待ちたい」気持ちがあるんだな、彼女の中では終わらせられないんだなと思うと、彼女の心情を考えれば考えるほど、物語に引き込まれていく。

なんだか、「やられた」と思った。

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Posted by ブクログ 2012年03月09日

全編通して切ない。
突然いなくなった夫を待ちながら、探偵事務所を維持していく主人公。
いろんな依頼の中で、夫を想う自分の心を見つめ続ける。
この作品の続きが「回転木馬」である。

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Posted by ブクログ 2011年08月09日

失踪した夫を待ち続ける下澤唯。

いつ、夫が戻ってきてもいいようにと、

夫の探偵事務所を守りつつ、女探偵として仕事をこなす日々。

さまざまな人々との出会いが、彼女の人生を変えていく。。。



帯にあるように、切ない唯の気持ちと、

ここに登場する、いろいろな思いを胸に秘めた人々の気持ちを思い、...続きを読む

何度も目が潤んでしまった。。。


ただ。。。

もし夫が失踪しても。。。。

私は10年も待てないかも~(笑)

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Posted by ブクログ 2009年12月08日

失踪したダンナの帰りを待つ、女探偵の話。


「待ち続けることは、信じ続けること。
 信じていたかったから、目をつぶっていたのだ。」

「知らない方が幸せだなんて、そんなのは嘘だ。」


探偵っていう仕事は、知らない方がいいことを知っていくことで。
ダンナを待ち続けながら、彼女が得たのはそ...続きを読むういうこと。


ラストが不完全燃焼(><)
結論が示唆されてはいるんだけど・・・。
(2006.06)

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Posted by ブクログ 2009年11月07日

『ワーキングガールウォー』以来の柴田本。
どうやら柴田文学とは波長が合いそう。
この続編を探してしまった。

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Posted by ブクログ 2009年10月22日

下澤唯の夫貴之は三年前に失踪した。
彼らの結婚生活は1年。唯は夫の行方を捜しながら夫の残した探偵事務所を続けている。
そんな彼女を気遣い何かと救いの手を差し伸べているのが兵頭風太。
彼は京都府警捜査一課の警部補は唯の同級生であり、夫貴之の後輩に当たる。

《観覧車》
遠藤祐介の妻冴子から夫の行方を捜...続きを読むして欲しいという捜査の以来。
遠藤が出社しなくなってすぐに不倫相手の白石という女も会社を退社。
唯は白石のあとを追う。
彼女は毎日観覧車に乗る他にはただ無為に時間を過ごしているだけという感じを受ける。

遠藤は会社の不正を一心に背負う形で自殺をしていた。その現場を60日の間白石は観覧車から見守り続けていたのだ。
60日たったその日、白石も車の前の身を投げ出して自殺を図ってしまった。

《約束のかけら》

神保登喜子から嫁桂子の浮気調査を依頼される。

しかし、真相は登喜子の息子功が本人も気付かないほどの接触事故を起こした。
それを目撃し、後を追ったのが工務店を営む佐田だった。女癖の悪い佐田は神保の妻に目をつけゆすった。
神保の妻は佐田と関係を持つようになったが、功との子どもを妊娠5ヶ月で流産。とても仲の良かった姑の登喜子に相談し、2人で唯を証人に仕立てるように、浮気調査と偽って佐田を殺害する。

《送り火の告発》

人気女優相澤ミナミが婚約者(脚本家の友沼章二)の素行調査を依頼。
京都に愛人を囲っているということで、婚約を解消。

8月16日、京都の送り火の日友沼の弟武男が殺害された。
ミナミがデビューしたての頃、武男と共演したことがあり、その後武男と付き合うようになった。
しかし、ミナミが章二との婚約解消を巡る経緯の中で、幼稚なミナミを知的で教養ある若手女優に見せかける有能なマネージャー田上美代子を強請る。
田上はミナミを守るため、自分の果たせなかったスターへの道をミナミに託すため、ミナミの生中継中に武男を殺害したのだった。

《そこにいた理由》

蓮沼正治は60歳を超えてから隣町に住む元小学校教諭の高沢真知子と浮気。その調査を依頼されたが、専業主婦の妻はきつくお灸をすえるだけで、元の生活を続けていた。
その1年後再び妻から浮気の調査依頼。
浮気の形跡がないまま過ぎていたが、ある日近所の小料理屋で真知子とあっているところを突き止めた。

しかし、6月1日、胸の痛みを押して散歩に出かけた正治は心筋梗塞で倒れ、帰らぬ人となった。
奇しくもその日は真知子の再婚の日であった。

正治はどこへいこうとしていたのか?
正治が倒れた先にあるのは、独身の頃、妻が好きだといっていた和菓子屋があった。
6月1日、暑気払いによいと評判の和菓子を妻のために買いに行こうとしていたのだった。

《砂の夢》

菅原将夫は早くに妻に死に別れ一人娘の由紀恵(17歳)との二人暮らし。
その由紀恵が突然失踪。
元印刷会社の社員だった後藤啓一と一緒だったのではないかと行方を依頼された新潟の川崎探偵事務所から唯は応援を頼まれた。
後藤は新潟にいた。
後藤の後を追い佐渡に渡ろうとした時、夫の貴之を見かけた。
しかし、探偵としての仕事を・・・

唯の招待がばれて後藤に夜の砂丘へと連れ出された。
後藤から打ち明けられたのは事の真相。
後藤は幸恵が中絶するためだけに利用されたと思い込み、幸恵が許せなくて東京から新潟まで連れてきて、大阪の風俗に売り飛ばしたのだった。

《遠い陸地》

川崎探偵事務所の川崎多美子に夫の行方を捜すように依頼し、一緒に夫の行方を追い求めて、佐渡へ。
頼りないが、わずかな手がかりをつかむ。
その後、多美子からの報告書を受け取る。
夫のことがわかったらしい。

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Posted by ブクログ 2009年10月29日

柴田よしき作品に出てくる女性達はいつも切ない。

忍耐強くて、凛としてて、哀しみを自分の中だけに抱えたまま、微笑う。

彼女達は自分のためだけにもはや泣くこともできない。
我慢しすぎて、悲しすぎて、どこかが麻痺しているから。
だから他人の哀しみに関わり、その余波でほんの少し自分の涙を流す。

幸せに...続きを読むなって欲しいのだ。
彼女達のような人には!
お願いだから。

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Posted by ブクログ 2010年03月13日

失踪した夫の事務所を継ぎ、探偵家業を始めた女性が探偵をしながら夫を待ち続ける、連作短篇集。
失踪から10年、ようやく夫が失踪した真相に少し近づけたところで終わってしまったので「回転木馬」が早く読みたい!
期待以上に面白かった。

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Posted by ブクログ 2015年05月27日

あぁ、探偵って仕事、心がすさみそうだ。中途半端に終わったけど、きっと唯は失踪した旦那の亡霊をずっと追いかける事だろう。私なら、待てるかなぁ、そんなに長く。数年後には先に進んでいそうだ。

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Posted by ブクログ 2013年11月26日

私立探偵を営む夫が突然失踪し、「いつか帰ってくるだろう」と信じる気持ちと、「裏切られたのでは」という猜疑心に挟まれながらも、夫が帰って来た時の居場所を残しておきたい一心で、素人の唯が事務所を維持します。その姿が切なくて痛々しかったです。
最後の章は、何故貴之が姿を消したのか、おぼろげながらようやく分...続きを読むかってきます。ただはっきりしない部分が残っているので消化不良な感じでした。

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Posted by ブクログ 2012年09月29日

くらーい話でした。
連鎖小説ですが、一つ一つの話は謎解きが簡単すぎてすぐに分かっちゃいました。
最後は唐突な感じで終わってるし、、、あんな終わり方だと、とりあえず続きは気になるので、これから続編の回転木馬を読んでみようと思います。
続編は、納得の行く終わり方だったらいいなー。

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Posted by ブクログ 2012年09月16日

突然すごいところで終わったから
「えっ?」って思ったけど、
続編あるんやね。
悲しい結末しか待ってなさそうやけど、
このままじゃ気持ち悪いし読んでみよ。

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Posted by ブクログ 2012年07月29日

全体で一つの流れのある短編集。明るい話ではないけれど短編なので気楽に読めました。だんだんと話に引き込まれていって、ラストの短編までつながっていく感じが面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年09月20日

謎解きと考えるとだいたい途中ですぐ解けてしまって面白くないけれど、関西が舞台なので入り込め、夫婦、家族って、、、といった人間模様も読むことができ楽しめる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年07月17日

失踪した夫を、探偵業を続けながら待ち続ける主人公。主人公が待ち続ける中で請け負った事件を描く連絡短編集。
舞台が滋賀・京都(最後は佐渡やけど)がベースなので、町並みがリアルに想像できるだけにそれだけでも親しみを覚える。
(ただし、関西弁の文章表記が嫌だという人には向かないかも;;)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年03月09日

≪内容覚書≫
夫、貴之が失踪して、5年。
妻の唯は、夫が戻ってくると信じ、調査事務所を引き継いだ。
夫を待ちながら、さまざまな調査を引き受ける。
そして、ある調査の最中に、唯は、貴之の姿を見かけた…。

唯の調査の短編連作集。
男女の関係がテーマ。

≪感想≫
…完結、して、ない……。
「回転木馬」...続きを読むまで読まないとダメな作品。

一つ一つのお話は、面白い。
奥さんのために、和菓子を買いに行った旦那さんの話は、
ちょっとほろりとした。

個人的には、唯のようには生きられない。
唯には共感できない。
多美子さんの方が共感できるし、一緒にいて楽しそう。
たまにすごく腹も立ちそうだけれど。

ただ、唯のように、悩みながらも、
夫を信じようとして、ひたすら生きるのも幸せなのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2011年02月24日

おもーい。
主人公の立場になったら自分はどうするだろうと思うけど、重い・・・。
主人公のちょっと媚びた感じがイマイチ。
でも仕方ないのかなとも思うということはよく心理を描けてるということか?

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Posted by ブクログ 2011年04月09日

せつない…男と女の短編集。
謎を解ききらない、中途半端なラストはどうよ。
回転木馬読まなきゃダメだな。

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Posted by ブクログ 2011年02月14日

続きが気になる!
でも続編があるらしい。

唯の成長を描いたらしいけど、全然成長した感じがしない。

ていうか、この作者さん絶対ナルシストw

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Posted by ブクログ 2010年05月27日

失踪した夫を待ち続ける下沢唯。夫の居場所を残しておきたい、という思いから探偵事務所を引き継いだのだが、浮気調査など気が滅入る仕事ばかり。あるとき、行方不明になった男の捜索依頼が舞い込んだ。手掛かりは白石和美という愛人。が、和美は日がな寂れた観覧車に乗って時を過ごすだけだった。彼女の心を占める虚無とは...続きを読む?静かな感動を呼ぶ恋愛ミステリー。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

失踪した夫を探している女探偵の連作。設定は甘く、主人公は弱く、展開は緩い。それでも文章はしっかりしてるし、うまくバランスがとれて読み易い。ただ、終章は中途半端過ぎる・・続編待ちかな?
心理描写や推理ではなく、情景のイメージを持たせようとしてる気がする。映画じゃなく、むしろコミック的感じ。若い女性向き...続きを読むなんだろうな〜

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