あらすじ
若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生した。次のターゲットは誰なのか? 刑事・緑子は一児の母として、やっと見つけた幸せの中にいた。彼女は最後の仕事のつもりでこの事件を引き受ける。だが、緑子を待ち受けていたのは、人間の業そのものを全身で受け止めねばならぬ苛酷な捜査だった……。刑事として、母として、そして女として、人間の心の核に迫る新警察小説〈RIKO〉シリーズ、最高傑作!
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Posted by ブクログ
若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。誰が殺したのか?次のターゲットは誰なのか?
刑事・緑子は一児の母として、やっと見付けた幸せの中にいた。
彼女は最後の仕事のつもりでこの事件を引き受ける。事件に仕組まれたドラマは錯綜を極め、緑子は人間の業そのものを全身で受けとめながら捜査していく。
親として、そして女として、自分が何を求めているのかを知るために。興奮と溢れるような情感が絶妙に絡まりあう、
「RIKO」シリーズ最高傑作。
今回の事件には緑子の旦那さんの安藤刑事の誤認逮捕が関わっていることを知り、愛する旦那さんの汚点を真相究明の過程で明らかにしなければならない緑子の苦悩や葛藤、悪魔のような山内の過去や容疑者の虐待にあった過去が絡んで壮絶なラストに向かう展開は、ぐいぐい惹き込まれます。
戦うことに刑事を続けることに疲れ刑事を辞めることを決意していた緑子が、目の前の被害者や被疑者や加害者の声に耳を傾ける刑事を続ける決意をするラストシーンは、切なく美しい爽やかな後味を残します。
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既に前に2巻出ているけど読んでない、という状態なので、いきなり冒頭での過去の振り返りがありがたいやらそうでもないやら。
更には、序盤からバブルの香りというか、あたし、どうしちゃったのかしら、とかいう香ばしい独白も出てきて、こいつはどうなることやら、と思っったけど。
始まってみるとなかなか、皆さん泥まみれで悪くないではないか。警察も一般人もヤクザも結局のところ一皮むけば一緒なのさというか、色々と悪い方に転がってく感も、小説だし、それはそれで。
しかし根源的なところでみーちゃんという暴力の権化が取り仕切っていて、それを抑え込むのが拳銃というのは、いやしかし現実がそうであるにしても切ないのだわね。
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RIKOシリーズ第3弾
このシリーズで一番面白かった
とは言え起こる事件の残忍さ 巻き込まれる人々のやるせなさ
痛みの残る話だった
なのにシリーズこれで終わりなの?
信じられない
そして緑子ったら麻生とも…っんもう本当に!
猟奇的山内は苦手なのに根の優しいところが垣間見えるとやっぱり魅力的に思えてしまう
続編欲しい
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評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。誰が殺したのか?次のターゲットは誰なのか?刑事・緑子は一児の母として、やっと見付けた幸せの中にいた。彼女は最後の仕事のつもりでこの事件を引き受ける。事件に仕組まれたドラマは錯綜を極め、緑子は人間の業そのものを全身で受けとめながら捜査を続ける。刑事として、母親として、そして女として、自分が何を求めているのかを知るために…。興奮と溢れるような情感が絶妙に絡まりあう、「RIKO」シリーズ最高傑作。
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闇の中の一筋の光…取調べ室での緑子の新たな決意と練の穏やかな表情に救われるようなラストでした。どうか緑子に麻生と練を救って貰いたい。推理小説ではあるけれども、緑子を通して事件とリンクする麻生と練の贖罪と赦しの葛藤のドラマだと思いました。この小説が20年近く前に書かれながら、私の歴代好きなキャラクター一位の座をいとも簡単に奪い取った山内練の魅力とは…!本当に心揺さぶられるキャラクターで、悪魔と天使、狂気と邪気の紙一重の微妙なバランスがすばらしい。ここまで創作上の人物に感情移入したことあったかな。麻生との今後や周りの登場人物達との関わりも今や想像するしかないのでしょうか。ビターハッピーエンドを期待しつつ…しばらくこの世界から抜け出せそうにありません^^;
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涙が堪えなくなった、心が抉られたように痛くて痛くてしょうがない。そう、人は神になれない。徹底的な権利を重んじる人が人を裁くシステムの中で、この重任を担う警察や裁判官は一体どんな責任を背負えばいいのだろうか、誰がこの善悪を決める人たちの正義を問うだろうか、そもそそ正義一体何なの。自分がなぜ警察をならなきゃならないの、いま自分やってることは一体どんな意味があるの、と迷子になった緑子はこれからも戦いなきゃ、なぎ倒さなきゃ、この真相が見つからないと感じた。自分の行動で証明しなきゃこの深淵に囚われ続けるだけなんだ。悪魔じゃないよ、練は、ただ神経状態はすでに険しい懸崖に近づいて、ボロボロになっちゃった。麻生さんも、もう、見てられないわよ、慟哭!
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RIKOシリーズ第三弾。若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。切り刻まれ木にぶらさげられた男の肉体。殺害された刑事達に繋がりがあるのか?弱気になった元上司に、刑事・緑子は一児の母として、やっと見付けた幸せの中にいたが、捜査本部に呼ばれる。事件をひたむきに追う緑子をあざ笑うように、新たな事件が発生し…。過去の事件にたどりつく。人が人の犯罪を暴きだし間違いが有ればどうすれば良いのか?捜査をする刑事達に責任は有るのか?正義とは?刑事として、母親として、そして女として、緑子は正面から立ち向かう。
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あぁ、終わっちゃう終わっちゃう...と思いながら、1日で読んじゃった。
事件に関わる犯人の過去、山内の過去、麻生の過ちや緑子のこれから、全体にひとつの筋があり、上手くまとめられた感じ。
緑子はあまり好きじゃないのですが、シリーズまた復活して欲しいなぁ。
もう一度「黒夜」が読みたくなった。
Posted by ブクログ
リコシリーズの登場人物たちが好きすぎて
巻末に了と打ってあるのを見て、「ああこの人たちとももう会えないんだなぁ」ってすごく寂しかった。
というかこれって、練のためにある話な気がしてなりません。練のこの後がすごく読みたい。
出版順は聖なる黒夜の方が後だけど、時系列は聖なる黒夜が先なので
個人的には聖なる黒夜を先に読む方がおすすめ…かも。
Posted by ブクログ
今回の事件はえぐかった。でもこのぐらいのえぐさがいいのだと思う。最後犯人による犯行動機や経路の説明が長く詳しくされていてちょっと不自然さを感じましたが、自分では整理でききれてない私のような読者には優しい展開だったのかもしれません(笑)余談ですが、蝶は一頭二頭と数えるらしいことに驚きました。
Posted by ブクログ
人は、神ではない。
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この世はどうしようもない理不尽だらけで、理不尽は理不尽でしかない。誰のことも責められない、きっと本当は特定の誰かが悪いわけじゃない。誰だって、傷を負っている。
麻生と練のこの先の関係を、知りたいです。希望をもってそう思いました。
Posted by ブクログ
シリーズの順番を無視して、聖黒関連の作品が読みたくて買った本。
どーでもいいが高須は何でここまで緑子に惚れてるんだろう…。
緑子はすべてを手に入れ幸せに…とはいかず残忍な事件、事件で苦しむ同僚、無茶をする後輩に気を揉むだけでなく夫の安藤の過去の誤認逮捕&浮気疑惑と公私ともに息つく暇もなく。
麻生とああなる必要がどこにあるんだろう。練も奔放だけど緑子と麻生の場合、中途半端に心があるのが嫌だ。
そして緑子がもてる理由もなんとなく納得できるのも腹立たしい。
練がすっかりやくざになり切ってしまったが麻生への思慕は変わらず、麻生もどうしようもなくて分かれた風を装っても練への苦悩を伴った愛は健在で安心したのに、蛇足もいいところ。
Posted by ブクログ
聖なる黒夜から入ってこのシリーズを読むと、聖なる黒夜があとから書かれた作品だなんて信じられない気持ち。
シリーズ一通り読んだけど、あまり緑子は好きになれなかった。
静香のその後が気になる…。
Posted by ブクログ
先に聖なる黒夜を読んでいるので「ああ、ここにつながるのか!」と中盤から先が気になって一気読みした。
結局12年前の事件は解決しないまま…
続きはないのだろうか?気になる…
Posted by ブクログ
RIKOシリーズ
若いイケメン独身刑事だけを狙った
連続猟奇殺人
犯人を追う縁子は、やがてひとりのアイドルへ
そして12年前の冤罪事件へとたどり着く
ヤクザ山内練が相変わらず異彩を放つ魅力
彼の中の人間くささもちょっと見られて
山内と麻生のこの先を願わずにいられない
Posted by ブクログ
登場回数は少ないのに、山内 練の圧倒的な存在感が際立つ。冷酷になりきれない練の本来の優しさや、彼の魅力に取りつかれ、人生を踏み誤ってしまう人々の生き様が描かれ、読者も彼の魅力の虜になってしまう。彼はやくざの若頭なのに!
Posted by ブクログ
『心を白くして、耳を澄ませて、その声を聴こう。そこからしか始まらないのだ。始めてはいけないのだ。
人が人を裁く、その大きな、矛盾に満ちたシステムの中で、最初にその仕事をする、それが刑事なのだ。
注意深く、真剣に、向かい合った人間の言葉を聴く。総てはそこからだ。』
3作目。
だんだん複雑になっていくけど、面白いなぁ。
ただ、全体的には面白いんだけど、謎解きの部分は毎回いまいちなんだよなぁ。
Posted by ブクログ
ラスト3ページ、ものっすごい好き!
やっぱこのシリーズ好きっ!!
練とリコがめっちゃかっこいいと思った、本作。
あ、高須がデカ部屋の真ん中で電話のリコに言ったセリフもめっちゃいいのよね~♪
Posted by ブクログ
犯人は割れ易かったものの、内容が盛り沢山で読み応えがありました。
前二作では明かされなかった事実(過去の冤罪や麻生、練絡みの話)が判明するので、ある意味RIKOシリーズの集大成と言える作品だと思います。
人物描写も目を見張るものがありました。緑子の男女関係は相変わらずですが、一児の母らしい穏やかな性格になり少し好感が持てました。及川やバンちゃん等、周りを固めるその他の人物描写もとても良かったです。
事件も猟奇的な殺人事件と異常な犯人像が融合して、とても不気味で怖かったですし、二転三転する展開で面白かったです。シリーズの最高傑作だと思います。
Posted by ブクログ
RIKOシリーズ第3弾にして、最終刊。
何度目かの再読にして、改めて思う。
続きが読みたい。
緑子のその後はもちろん、麻生、練のその後をぜひ描いて欲しい。
麻生と練の出会いの物語は、「聖なる黒夜」で読むことは出来るけど、花咲シリーズで練がちょっと登場するぐらいで、3人が絡むシーンが出てこない。
やっぱり、3人が絡む物語が読みたい。
最初の頃は、このシリーズを通して、緑子は一体何人の男と出会い、何人の男を失うのだろう?
と思ったが、3作読み終えると、彼女の魅力に憧れる自分がいる。
そして、最後は大切な人を守れて良かったね。
そう、緑子に声をかけてあげたくなった。
Posted by ブクログ
(・ε・`)チェッ・・・・・・麻生サン、食いやがった!一作目より、少しずつ内容が良くなってからシリーズ最後は残念。練は容赦ないケド、優しいんだよなぁ。麻生サンは少ししか出てこなかったケド、練を存分に楽しめたので満足♪あ、リコちゃん?事件?あんま、頭に入らなかった(笑)柴田サン作品は、登場人物がリンクしてるから結局、ぜーーんぶ!揃えたくなる。とりあえずリコちゃんは終了!
Posted by ブクログ
3作目に入って慣れてきたせいか前回、前々回でいけすかなかった男達が好人物に見えてくる。
LGBT、児童虐待‥‥どちらも世間一般に注目されるようになったのは今世紀にはいってから。その少し前からこういった問題を取り上げる作家の先見の明を感じる。
本書では冤罪によって人生狂わされた人達が行き場のない怒りが切々と伝わってくる。
Posted by ブクログ
シリーズの中でいちばん緑子を近くに感じた。
生活のためにやむなくというわけでもないのに、子どもを預けてまで働く意味。
仕事は好きだしやりがいもあるが、それは働き続けることの理由になるのか。
刑事であることの意味を自分に問いかけ続ける緑子。
けれど、身近に感じたのはそこまで。
やはり後半は私のきらいな緑子満載である。
とにかく女が全面に出る。
男女関係がどろどろしているのも、すぐに泣きわめくところも大嫌い。
仕事はできるのに、プロじゃないなと思ってしまうのは、そこ。
純粋でいることを無理やり断ち切られ、捻じ曲げられた思いが悪意となって犯罪へとつながる。
このシリーズは全てこれだ。
純粋でいられることが出来なかった無念を、緑子はちゃんと受け止める。
だから緑子は純粋に自分の情念に忠実でいいというのか。
それは違うだろう。
その、スマートでなさが、このシリーズの魅力なのかもしれないけれど。
文句を言いつつ、嫌悪感を抱きつつ、それでもやっぱり読んでしまう。
読んだら止められない。
緑子に対する反発が、読書の推進力になっているのかもしれない。
なかなか珍しい体験。
Posted by ブクログ
犯人に対しては3部作の中では一番軽く感じたが
今回も読み応えはあった。
続けて読んだのだが
良い意味で
「あー、やっと終わった」と思った。
しかしこのシリーズを通して読んでの一番の感想は
【警察が本当にこんな感じなら嫌だ】です(笑)
Posted by ブクログ
前作に続く、RIKOシリーズ。
鋭い感覚で、犯行の真実に迫っていく緑子。
警察のあり方を問われ、自ら背負った災難を乗り越えようとしながら、
周りの人たちを次第に包み込んでいく。
山内の内に潜む人間らしさも垣間見れたストーリーで、続編にも期待。
Posted by ブクログ
壮絶。読んでいて失神してしまいそう。
人間の業がちゃんと描かれている。だからこそ痛い。だけど、続きが知りたい。
これからの緑子の活躍が知りたくなる。