柴田よしきのレビュー一覧

  • ふたたびの虹

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    おばんざい屋のミステリアスな(後半でその前半生は明らかになるが)女将と、そこに集うお客たちとの人間模様。
    「いとおしさ」が、この作品の最大の魅力だと、解説者は言う。
    確かに、こんな小料理屋があったら、常連客になってみたい。何ともホッとする店の雰囲気と、何よりも女将の手作りのおばんざいの美味そうなこと。
    ホラーが(苦手で読んではいないが)得意の著者が、こんな人情ミステリーを著すなんて。
    ぜひとも、シリーズ化してもらいたい傑作。

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    2015年02月27日
  • RIKO ─女神の永遠─

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    『あなたが良心を生贄にしてでも守りたかったもの……社会正義という名前の、目には見えない大きなもの。でも、新宿があたしに教えてくれたことは、あたしがその「社会正義」の実体を、何一つ知らなかったということだった。

    それは矛盾に満ち、不合理と不公平に満ち満ちた、薄汚く汚れた一つの「嘘」だった。

    それでもまだ、あたしは同じ道を歩くことを止めない。どうしてなんだろう?あたしは何のために、誰のために、痛む足を引きずって歩き続けているんだろう。』

    女性版、新宿鮫的な作品。やりすぎ感は否めないけど面白かった。

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    2015年02月14日
  • 聖なる黒夜(上)

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    ミステリ要素と愛憎こもごもの人間模様が絡み合いぐっと盛り上がったところで下巻へ続く。

    山内練というキャラクターは柴田先生に愛されているキャラクターだけあってとても魅力的。
    体臭が白檀の香りで男妾あがりのインテリ893という設定に少しでも心惹かれたら読んで損は無いはず(多分)

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    2015年02月10日
  • 象牙色の眠り

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    ネタバレ

    こ、こ、こえ~~~!!
    なんだ、この静かな憎悪は~~!

    人が次々に死んでいくから、犯人は一人じゃないと思った。
    全部、私の推理どおりだったけども、なんかその犯人の心に潜む静かで激しい憎悪が怖すぎる。
    中でも、祥が一番こわい。イッちゃってるね。

    でも救いなのは、玉江とかおりがやっと親子として再出発できると言う結末かな~。

    今年、初めて100冊完読!!
    来年もいっぱい本を読もう!!

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    2015年01月01日
  • 竜の涙 ばんざい屋の夜

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    ばんざい屋シリーズの第二弾。
    今回はおかみさんではなく、常連女性達の人生模様が描かれています。
    ウェット感が強すぎて、爽快さに欠けるかな。単純だけど、もう少し暖かいハッピーさが欲しかったです。

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    2014年12月28日
  • 聖なる黒夜(上)

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    無実の罪を受け入れた練が、担当刑事の麻生を愛するようになるって、どういう持って行き方をするのだろう?

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    2014年11月03日
  • 聖母の深き淵

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    女性であることの正の面、負の面。女性であることで背負ってしまう諸々のこと。
    大人の女性であることの責任。
    そして母になることと母であること。

    男性が当たり前に乗り越えていく人生の重大事を、女性であるがために精神的にも身体的にも社会的にも障害を越えなければならなくなることがある。
    割と多く。

    この事件にかかわる人たちの多くは、ただ弱かっただけ。
    そしてボタンを掛け違っているところを悪意を持った人たちに利用される。
    それは、誰にでも起こりうること。決して他人事ではない。
    弱かったというそれだけで、こんなにもひどい目にあわされなければならないのかと、怒りを覚えながら読み終わる。

    緑子も、失踪し

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    2014年10月10日
  • RIKO ─女神の永遠─

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    これがデビュー作とはすごい。
    とにかく読み始めて後悔するほどエグい描写が続き、病院の待合室で血圧が上がるか心臓が止まるかと思いながら読んでいた。

    でも読んでいるうちに、男社会の中で女として、また人としての尊厳を精神的にも肉体的にも踏みにじられた緑子の、無念であったり反骨心であったりに同調してしまった。
    私も男社会の職場のなかで、いろいろやられたから余計に。

    事件の黒幕については割と早いうちにわかってしまったけど、その動機は最後まで読んでも理解することはできない。したくはない。
    そして緑子の心情も。

    自分より弱いものを痛めつけないと、幸せにはなれないのか?
    <与える・奪う>関係より<分かち

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    2014年09月09日
  • ゆび

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    ネタバレ

    この人のホラー小説は初。
    誰のか分からない指がボタンを押す。
    最初はその程度だったが行動はエスカレートし、ついには死亡者が出てしまい…という話。
    こういった話は日本らしいなと思って読んでいた。下手にゾンビや悪霊が出てきてしまうよりも、神出鬼没で意図が読めない指が現れて押ボタンやエレベーターのボタンを押す。それによって事故や死亡者が出る方がだいぶ怖い気がする。多数の視点主が調べていくと何と指紋は死亡者や行方不明者というのだがそんなもの警察は信用できない。それは仕方ない気もするが、そんな中に旭とナリさんの行動は英断だったなと思う。
    ラストが微妙に感じたがまあ最後のああいうのはホラーのお約束か。

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    2015年08月28日
  • 竜の涙 ばんざい屋の夜

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    都会の片隅でひっそりとある『ばんざい屋』。訪れる客の心を癒す・・・

    前作を読んでないのですが、これだけでも十分面白かったです。
    おかみさんが出す料理がどれもおいしそう!私もそこで癒されたいなぁ・・・
    続きも読みたいです!解説にもありましたが、ばんざい屋さんが帰ってきますように・・・私もそう願います!

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    2014年08月01日
  • 桃色東京塔

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    警察モノの恋愛小説。
    偶然仕事で知り合ったワケありの男女刑事が、遠距離に負けず事件を通してゆっくり近づいてゆく。
    各章にそれぞれ社会問題の要素も上手く織り交ぜており、オールラウンダーの柴田氏ならではの懐の深さを感じました。

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    2014年07月22日
  • ふたたびの虹

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    ばんざいやの女将のもとに集まる客と、後半は女将自身の秘密に迫っていく展開で飽きることもなく、ノンストップで読めること+大きな事件があるわけではなく(死人がでることもあるけど)普段の生活における些細なことに関して決して首を突っ込みすぎることなく程よい距離の中で客を見守る女将の姿が清々しい印象。
    女将自身の過去は思った以上にハードだけど、それを乗り越えて今があるっていのは説得力があったと思う。
    もし続きがあるなら楽しみな、ほっこりできる話でした、

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    2014年06月06日
  • 聖なる黒夜(上)

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    色々と遣る瀬無い。これを経てどうしてああなった(RIKOシリーズ)の気持ちです。しばらく、頭をもっていかれる著作。

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    2014年06月02日
  • ワーキングガール・ウォーズ

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    ネタバレ

    これ読みながら思ったのは、もう私も純・青春小説を卒業してしまったんだなと。アラサーとかアラフォー女性の奮闘記みたいのばっかり読んでるw全然ハッピーエンドしないやつな。これもだけど、結局青春を振り替えるより更年期を見据えた方が現実的って女が、その事実に絶望しながらどうやって前を向く理由を見つけるかってだけで、事実この本に出てくるキーパーソン3人は誰も明白なハッピーエンドを迎えないまま話は終わってる訳で。女性もひとりで強く生きられますよ、っていう気休めを欲した人をターゲットにした小説のまあ多いこと…

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    2014年05月26日
  • シーセッド・ヒーセッド

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    ネタバレ

    読み終わった後、モヤモヤ。。
    結局、癌だったのは誰なのー??
    シリーズ4作目で分かるのかなぁ??
    まさか、練の大事なあの人ではないと思うけど。
    気になる。。(´θ`llll)

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    2014年04月30日
  • 聖母の深き淵

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    やっぱ練と麻生のお話はイイ!
    本作は麻生主役じゃないですか!?
    ラストの練とリコが酒場で相対する場面、特に好き。。。

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    2014年04月28日
  • フォー・ユア・プレジャー

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    さくさく読めておもしろかったけど、登場人物も多くてちょっとゴチャゴチャした。
    最後も上手くまとまりすぎ?って思ったけど、柴田作品はいつもそんな感じだから、ま、良しとします。
    ハナちゃんもいいけど、なんと言っても練が出てくる貴重な作品ですから。
    練ファンにはたまんないっす。ヽ(´▽`*)ゝ

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    2014年04月05日
  • ふたたびの虹

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    本のプレゼント交換?みたいなのでいただいた本。
    多分自分では手に取ってなかった本だなーとは思う。

    でも面白かった。あと食べ物の描写が美味しそう。自分は好き嫌いが多くてあんまり食べれないけど...
    食べ物が美味しそうな描写がどこかでみたことあるなーってずっと考えてたんだけど、たぶん妖怪アパートだと思う。

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    2014年02月01日
  • ふたたびの虹

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    とってもほっこり。
    ごはんが美味しそうで、
    流れる時間がゆったりしていて、
    主役の女将がしなやかで美しくて凛としていて、でも可愛くて
    ここ最近読んだ中では人に進めたいNo1かも。

    続きもよみます!

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    2014年01月20日
  • 残響

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    過去の声を聞く事ができる杏子。警察やら色んな人と出逢って、色んな事件に巻き込まれながらも過去と決別して強く生きて行こうとする姿勢に憧れます。東海林の優しさがナイス(^◇^)

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    2014年01月17日