柴田よしきのレビュー一覧
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ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベースより)
中学時代から十年来の仲間である歌義、陽介、綾、まり恵。四人が京都郊外の山中に住む恩師宅に向かう道中、一組の男女と出会う。その幸せそうな二人が、一ヶ月後に死体で発見されて―。古都・京都を舞台に、恋愛、進路など人生の岐路に差し掛かった四人が、事件の数々に向き合う青春ミステリーの傑作。
ミステリーと言うよりは仲良し四人組同級生達の恋の行方とそれを見守る恩師って内容だ。しかも、ミステリー部分がここまでおまけなのが珍しいほどおまけである。
1つ言えば本物の京都の寺や珍しい料理が紹介されているのでそれなりに興味を持って読める。 -
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表の顔は保育園の園長先生。だが、破綻しかかった園を支えるため、
探偵という裏稼業でヤバい仕事を請け負い、時には押し付けられ、
今夜も街を駆けずり回る。ひよっとしたら、
日本で一番忙しい探偵なのかもしれない。
ヤクザや殺人も絡んで、私立探偵が新宿の街を疾駆する
物語だが、ゴリゴリのハードボイルドではない。
軽妙な文体と、時にはユーモアがにじむ会話、
子どもたちとのやり取りが温かく、
ハートフルミステリーかと錯覚してしまうことも。
新宿の無認可保育園「にこにこ園」の園長、
ハナちゃんこと、花咲慎一郎シリーズの1作目。
元捜査一課の刑事。だが、やむなく同僚を射殺してしまい、
仕事も家 -
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元刑事の花咲慎一郎。通称“ハナちゃん”は新宿で24時間営業の無認可保育園の園長を務めつつ、裏では私立探偵を営む。
ある事件をきっかけに刑事を辞め、酒に溺れ誰彼構わず喧嘩を売ってはボコボコにされる。いつの間にか妻にも出て行かれ、抜け殻のような日々を送っていた時、私立幼稚園・にこにこ園の創立者に拾われ、子供たちと出会い、「一夜に二度みる夢」に出会った。
登場する人々の設定や関係性が事細かに描かれていて、本当にこの人達が新宿で生きていたのではないか、とさえ思える程それぞれの人に人生があって、夢があって、今がある。そんな風に感じられるストーリー。
誰かの為に、自分を犠牲にしてでも一生懸命尽くすと -
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ネタバレ『聖なる黒夜』その後のお話。
刑事を辞めて私立探偵へ転職した麻生龍太郎。
少々風変わりな依頼から得体の知れない事件まで、意外な所で繋がる人物たちや、予想を(良い意味で)裏切られる真相。点と点が全て1本の線で結ばれ、事件の全貌が見えた瞬間にはアッと思わせられる。個々の事件が各章ごとに分けられていて、短編集のような読み易さもあり、面白かったです!
特に、キャッチボールの話が1番のお気に入りです。
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ただ、前作を読んだなら誰もが気になる、
「麻生と山内、2人はその後どうなったの?!」
という点については、少ししか描かれていなかったので残念…。しかも、麻生は練だけに対してずっと変われ、変われと言 -
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新刊台を見ていたら、少し前に同じ著者の本を読んでいたことでなんとなく目について手にとってみた。自分自身が写真好きなのもあって面白そうかなと思い購入。読んでみたらなかなか良かった。
初心者向け写真講座を軸に展開されるお話。受講生の一人の「風味さん」が一応主人公だけど、他の受講者や講師の知念大輔たちの群像劇でもあるって感じ。
一年間の写真講座は始まったばかりなので、シリーズ展開前提なんだねぇ。謎を残した終わり方だったし。なかなか面白かったので、是非とも続いて欲しいなぁ。
すごいなと思ったのは、小説でありながら本格的な写真ハウツー本でもあること。講師である知念が語ることをきちんと実践すれば本当に -
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ネタバレ評価は4。
内容(BOOKデーターベース)
園長探偵・花咲慎一郎 今回も危機一髪!
無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に……。 次々に襲いかかる無理難題と戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!? 読み始めたら止まらない傑作シリーズ第2弾、待望の文庫化!
最後は全て解決!と分かっていてもあっこっちの事件が絡みすぎて途中とっ散らかった感が。
今回の花咲の命をかけた調査が組長の女たちの我が儘からだったとは何とも因果な世界だ。
最大に印象的だったのは若頭山内。意外とお茶目で少 -
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ネタバレ評価は4。
内容(BOOKデーターベース)
一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。その彼女の前に、男の体と女の心を持つ美人が現れる。彼女は失踪した親友の捜索を緑子に頼むのだった。そんな時、緑子は四年前に起きた未解決の乳児誘拐事件の話をきく。そして、所轄の廃工場からは主婦の惨殺死体が…。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。互いに関連が見えない事件たち、だが、そこには恐るべき一つの真実が隠されていた…。ジェンダーと母性の神話に鋭く切り込む新警察小説、第二弾。
会話文が兎に角長い・・全ての会話を文章にした感じである。しかし、文章は読みやすいしストーリーは面白