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実力はあるが作品が売れていない悩みを抱える作家・佐古珠美はかつて、ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。奔放なふじ子に振り回され、恋人の芝崎夕貴斗を奪われてしまう。ある日、夕貴斗の消息を探るライターが現れ、彼の遺書らしき手紙があると珠美に告げる――。二人の女性作家の過去と現在が複雑に絡み合い、情念が蠢く。そして衝撃の結末が!(『銀の砂』改題)
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Posted by ブクログ
「よしき」という名前なのでずっと男性だと思い込んでいた作家さん。読んでいるうちに「どうも女性心理の書き方がうまいなあ」とうなって調べたところ、女性作家でした。女性の嫌な面もすてきな部分も包み隠さず書き込まれている気がした小説。
面白くて一気に読んでしまったー。 ぐいぐいと引き込まれ、予測しながら読むも予測とはことごとく違うの流れで、読み飽きなかった。
誰がどうなる話なのか、なかなかわからない。 藤子も珠美もお互いに執着がすごくて、とうとう理解できないままだったな。 長編だけど特に読み応えはナシ。
ベストセラー作家のふじ子と彼女の元秘書で同業の珠美のうねるように錯綜する半生。娘や珠美の恋人を奪うふじ子はなのに無垢で、姑との問題を抱えていた二人の過去も奥行きを与え、恋人だった俳優の失踪という謎もある。二人の間の同性愛とは違う執着や珠美の秘めた敵意と憧れを知り尽くしだからすきだと思うふじ子が鮮烈。
柴田よしきさんが、こういう女性同士のとことんなどろどろを描くのって意外な気がしたのだけど、もともとは10年も前に発表したものを改題したものだったのね。その作品は、記憶にないな~。 ともかく、藤子と珠美の相互依存っぷりが怖い。 2人と関わった男性たちが気の毒なほど。特に、彼は、、、 最後も、あんな...続きを読むことになってしまって、読後感の悪さにしばし呆然。
現在と過去が交互に語られて少しづつわかっていくストーリーは結構好き。奔放な女性作家の話だと思ったら終盤はミステリー色が濃くなりどういうこと??と思いながら驚きの結末。再読したらまた印象が変わりそうな作品だ。
ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書をしていた珠美は、恋人の夕貴斗をふじ子に奪われたことがきっかけで、彼女の元を離れ、作家として独立する。しかし、ふじ子と珠美は共依存のような関係が断ち切れない。そんな二人の前に、珠美が別人と結婚した後に失踪した夕貴斗について調べるルポライターが現れた。 ふじ子の...続きを読む過去を織り交ぜながら、作家の業、女の業についての湿った感情が、どこか乾いた筆致で描かれている。どちらかというとこちらが著者の持ち味かなという気がする。
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