柚月裕子のレビュー一覧

  • 凶犬の眼

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    ネタバレ

    前作『孤狼の血』が非常に面白かっただけに、続編の今作は物足りなさを感じた。一番のネックは、主人公の警官とヤクザが兄弟の杯を交わすほどの絆で結ばれる展開。いくら義理人情に厚くてもヤクザはヤクザであり、その美化や心酔ぶりには強い違和感を覚え白けてしまった。警官としての線引きは欲しかった。

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    2026年09月25日
  • 朽ちないサクラ

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    親友に裏切られた――。
    口止めしたはずの泉は、その事実に愕然とする。

    警察職員の泉は、同期の磯川刑事とともに独自に調査を始める。事件を追ううちに、そこには思いも寄らない醜い闇が潜んでいることがわかってくる。

    なんだか、登場人物が次々と殺されたり、職を辞めたり、左遷されたり……。誰も報われない物語だなと思った。

    そして、泉の最後には「えーっ、そっちなのー」と思わず声が出そうになった。事件がすっきり解決するというより、思いも寄らない方向に着地したことに驚いた。

    読んでいて強く感じたのは、組織というものの怖さだ。
    組織の中では、上層部の人たちが守られ、都合の悪いことは下の人間に押しつけられてしまうように感じる。

    だから、どれだけ真正面から組織を変えようと頑張っても、一人の力ではどうにもならない。そもそも、組織そのものを変えることは難しいのかもしれない。

    そう考えると、本当に変えようと思うなら、組織の中で声を上げ続けるだけではなく、いつかは自分が組織をつくる側に立たなければならないのかもしれない。

    事件の結末だけでなく、「組織とは何なのか」を考えさせられる作品だった。

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    2026年09月24日
  • 検事の本懐

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    読みやすくて引き込まれる。短編だが主人公の佐方検事の人物像は変わらず面白い。
    スカッとするから気持ちがいい!シリーズ全部読みたいと思った。

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    2026年09月23日
  • 誓いの証言

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    えっ16年ぶり⁉︎なんですね!
    一気読み(^^)

    今回は、旧友の疑惑を晴らすために、佐方貞人は飛び回ります!

    ヤメ検の弁護士となった彼、警察から弁護人指名の連絡が…彼は大学時代の同期だった…

    行きつけのクラブの女性から不同意性交等罪で訴えられたらしい…

    無実を主張する彼、調べれば調べるほど、大学の時の彼とは違う一面が、、、何があったのか?

    女性が彼を嵌める動機も見当たらない…

    なぜ?彼女は何を考えているのか?
    2人の接点はどこに…約20年前の出来事が…

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    2026年09月23日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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    一言で言うなら「真面目。」って感じ。ちょっとお固いエッセイ集。へらへら笑って読めるようなエッセイではないが、作者の生い立ちなど知れたのは良かった。作品は結構ヤバメの登場人物がでてくる印象だけど、作者自身は真面目なお人柄なんだろうなあ。

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    2026年09月23日
  • 風に立つ

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    罪を犯した少年を更生させるべく受け入れる南部鉄器工房一家の物語。近しい家族だからこそ、思いを伝えられないもどかしさを“老眼”と例えていたが、納得、同意。

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    2026年09月22日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    ネタバレ

    小説という形でここまで詳細にあの震災のことを読むのは初めてだったので新鮮さを感じたけど
    それ以外は特筆することのない話だなと思ってしまった
    直人が犯人に執着していた理由がわからないし、犯人の心の変化のために居るようなキャラに思えてしまった
    話が3人の視点に分かれていることで最後にすごい科学反応を期待してしまったけどそんなものはなかった…

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    2026年09月22日
  • 最後の証人

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    単なる法廷ミステリーの枠を超え、人間の深い悲哀と正義のあり方を問いかけてくる傑作です。

    印象的だったのは、息子・卓を亡くした高瀬家の描写。息子の死後、残された家族の時間がそこで止まってしまっている感覚、過去と現在の境目が曖昧に溶け合うような独特の時間感覚が見事に描かれています。日常のふとした瞬間に過去の光景が迫り出してくる演出は、身近な人を失った遺族が今も引きずり続けている「心の現実」そのものであり、胸に迫るものがありました。

    そして、その背景にあるのは私利私欲のために揉み消された真実。
    権力や保身によって事実が歪められ、正義であるはずの機関にまで蓋をされた絶望の中で、佐方が「最後の証人」を証言台に立たせるためにかけた言葉が重く響きます。

    「誰でも過ちは犯す。しかし、一度ならば過ちだが、二度目に犯した過ちは、その人間の生きかただ」

    一度目の過ちは悔やんでも取り戻せないかもしれない。けれど、今ここで再び目を背ければ、それは「過ち」ではなく己の「生き方」になってしまう。
    相手の良心と誇りに訴えかけ、闇から真実を引き出す佐方の真摯な凄みが、この一言に凝縮されています。

    真実が暴かれ、復讐が果たされたとしても、失われた命や奪われた7年間の時間が戻るわけではありません。スカッとするような救いはなく、残るのは虚しさと静けさです。それでも、闇の中に葬り去られようとしていた真実を白日のもとに晒し、踏みにじられた尊厳を取り戻すことだけが、止まっていた時間を動かす唯一の道だったのかもしれません。

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    2026年09月21日
  • 教誨

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    生まれ持った境遇によってどうしようもなく不幸になる人はいる。
    分かっていても、そういう人達への共感や理解を広めるのは中々難しい。
    最後、殺した動機が分かった時、どうしようもなく切なくなった。

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    2026年09月20日
  • 暴虎の牙 上

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    孤狼の血シリーズ完結編です。
    日岡と出会う前の大上と愚連隊の沖の二人の視点で物語は進んでいきます。
    シリーズ三作品目ともなると、極道の考えがだんだん分かってきて、読みやすくなってきました。
    続けて下巻も読んでいきます。

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    2026年09月20日
  • 教誨

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    世の中には頑張れない人がいる。
    頑張るにはエンジンが必要で、エンジンをかけるにはガソリンを注がないといけない。
    そのガソリンは愛情。
    誰かに無条件で愛された記憶はその人が生きるための力となる。

    子を産む、親との人生を生きていくらからこそ、
    無条件に愛してあげたい。
    生きる原動力となり支えとなってあげたいと強く思った。

    ◾️人は誰もが帰る場所を探しているのかもしれない。それは生まれ故郷かもしれないし、愛しいものがいる場所かもしれない。
    人それぞれ違うけど、誰もが帰る場所を求めて生きている。

    なにが悪いわけでもないのに、うまくいかない人っているのよ。
    真面目で逃げるのが下手で不器用。
    もっと狡く生きればいいのにって思うけどそれが出来ないんだよね。

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    2026年09月18日
  • 朽ちないサクラ

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    警察の不祥事、新聞記者のスクープ、情報漏洩‥
    といった要素が絡み合い、犯人が読めない展開に引き込まれて一気に読み進めました。
    ただ、警察組織の内部って本当にこのようなものなのかな?という違和感もあり、結末はちょっとすっきりしない印象が残りました。

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    2026年09月17日
  • 教誨

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    ネタバレ

    読みやすかったけど、話の展開は予想通りで、終始暗くて読んでいて辛かった。自分は虐待とは縁のない環境で生きてきたし、幸せなんだなと思う一方で、世の中にはどうしようもない状況に陥ってしまう人もいるんだなと、世知辛い気持ちになった。

    実際の事件も参考にしていると解説で知って、昔こんな事件があったことを初めて知った。

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    2026年09月17日
  • ミカエルの鼓動

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    やり手の心臓外科医2人を巡るお話。ひとりはロボット支援下手術の第一人者である西條先生、もうひとりはミュンヘンでたくさん経験を積んでやってきた真木先生。

    ミカエルとはこの手術ロボットの名前

    2人は、重い心臓の病を抱える小学生、航くんの手術の執刀医の座を巡って対立?のように見えて、何となく治療に対する姿勢は同じように感じる、みたいな展開

    常に西條主観で展開されます

    医師としての葛藤、姿勢
    医療機器、医療技術の発展、救える命、必ず起こる医療事故や機器の不具合、医師の心情がリアルに描かれていてとてものめり込めました

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    2026年09月16日
  • 検事の本懐

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    ネタバレ

    正義を貫く検察官の生い立ち、ベンコしだった父親の罪は実は恩返しだったという話。自己犠牲とか正義とかやりすぎでちょっと納得いかない。他にもやり方があると思う。義理を通すために妻や息子を犠牲にして言いはずはないと思う。

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    2026年09月15日
  • 誓いの証言

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    話の展開や人物の心情などが丁寧に書かれていて、非常によくできた作品だと思う
    が、よくできているがゆえに、この程度の関係の人間に対してここまでするのかな、というご都合主義が少し残念

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    2026年09月14日
  • 臨床真理

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    魅力的なキャラクターは出てきたがミステリーとしても医療ものとしてもストーリーはあんまりだったかも。先の展開が予想できすぎるし、露悪的なのに踏み込んで描かれてはおらず、それってどうなの?と思ってしまった。

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    2026年09月14日
  • 教誨

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    死刑囚、響子が最期に残した「約束」の正体を探るミステリー小説。400ページと読みやすいボリュームだったため、若干展開が早かった。響子は何をやっても幸せになれない、誰にも認められない不憫な女の子で、彼女の壮絶な人生を知ると居た堪れない気持ちになった。自分はそのような境遇に陥ることはおそらくないが、そういった人が周りにもいることを理解しないといけないと感じさせられた。実際、小学校の頃にはいじめにあっていた人を横目で見ていた。話の中にも度々話題に上がった、狭いコミュニティならではの強い帰属意識はそういったいじめの温床なのかもしれない。小学校の頃は自分自身も友達がいなかったため、何もできなかったが、これからはそういうった不憫な人を助けたいと思う。

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    2026年09月13日
  • 誓いの証言

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    シリーズ5冊目。今回の佐方はリアルタイムな弁護士。大学の同級生で友人だった久保弁護士から不同意性交等罪の弁護依頼を受ける。
    香川県の蕃永石の新旧交代に生じた軋轢や小さなコミュニティの排除等により不遇な運命を背負った晶が事件の発端。
    裁判シーンは読み応えがあったが、ターゲットを久保にした理由や婚約者との別れの理由等々いくつか腑に落ちないところがあったな。令和の事件なのにどこか昭和感が漂うノスタルジックな一冊。

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    2026年09月13日
  • 誓いの証言

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    ネタバレ

    佐方貞人シリーズ第5弾
    大学時代の同期で弁護士の久保利典が行きつけのクラブの女性に不同意性交等罪で訴えられた。
    佐方貞人の仕事は素晴らしかったが
    もう少し刺激が欲しかった。
    温かい話しでまとまってる感じはするが、冷静に考えたら久保利典はクソだな( ; ; )
    続編が出たら又読むと思う‥

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    2026年09月08日