あらすじ
臨床心理士・佐久間美帆が担当した青年・藤木司は、人の感情が色でわかる「共感覚」を持っていた……。美帆は友人の警察官と共に、少女の死の真相に迫る! 著者のすべてが詰まった鮮烈なデビュー作!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
物語としてとても面白かった!何度も苦しくなるようなむごい場面もあったけれど、柚月作品ならではのテンポの良さであっという間に読み終わった。
物語としては面白いけれど、彩のような目に合っている弱者が現実にもいるのかもしれないと思うと本当に苦しい。
Posted by ブクログ
結末はなかなか気持ちが悪かった。え、お前が犯人!?って感じだった。
障がい者にも性欲はあるよって言うのと、共感覚っていう多くの人たちとは異なる感覚の人を理解する難しさっていうのがこの本のテーマっぽいんじゃないかな。
面白くて一気読みしてしまった。柚月裕子さんの作品もっと読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
二00八年、第7回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
柚月裕子ファンなら、既読ではないかと思う反面、『孤狼の血』シリーズや検事「佐方貞人シリーズ」だけ読まれた方も多いはず、そういう僕も今頃になってデビュー作品を読んで良かったと思っています。未読作品は多数ありますが、この著書名から事件物ではないと思っていた。
「女横山秀夫」の異名を持つ彼女なら当然かもしれませんが、『検事の本懐』の著書の帯に横山秀夫氏の推薦文を書いてもらえたことに感動したという。
著作は臨床心理士の主人公・佐久間美帆が、知的障害者更生施設に入所していた藤木司を担当することになった。彼は、人の感情が色でわかる「共感覚」を持つという青年で、自殺を図った親しくしていた少女・水野彩は、自殺ではないと主張したことから物語が始まります。(動機の一部です)
犯罪者の動機の心理が明確で分かり易く、ラストに至るまでの緊迫感が面白い。
タブーに思える題材に若干閉口したが、型に嵌らない発想は奇想天外で、読後感はすっきりした印象でした。
読書は楽しい。
Posted by ブクログ
柚月さんのデビュー作であるが、読みごたえがある。かたくて重いが話しの中に引き込まれ没頭して読んでしまった。
ただ後半で性描写が頻繁に出てきて、なんだかスッキリしない。こういうのもありかな?
でも柚月さんの小説は何度もいうように話に引き込まれ好きだ。
Posted by ブクログ
臨床心理士の佐久間美帆が藤木司の治療をする中で、精神病に携わる人々のあざとい部分をあからさまにする物語だが、障害者を飯のタネにするといったあくどい輩が実際に蔓延っていることを示しているように感じた.事件は司と親しかった水野彩の死が発端だが、他の障害者が性的暴行を受けている証拠が出てきて、彩も誰かに暴行されていることを推測した美帆.彩が残したUSBのデータ解析から意外な人物が犯人だとにらんだ美帆は同級生の警官 栗原の支援を得て追及を進める.犯人と面と向かっての最後の場面が秀逸だった.
Posted by ブクログ
目を背けたくなるようなシーンもあるが、実際に介護施設等で起こった事件など痛ましい事件はある。
弱みと言ったら語弊があるが、そこにつけ込むようなことは絶対に許せないし、あってはならない。
犯罪はなくなることはないだろう。ただ、一つでも痛ましい事件が起こらないよう、厳しい処置を願う。
Posted by ブクログ
柚月裕子氏のデビュー作と知り。
ストーリーの流れ、背景、特殊な能力、高校の同級生の刑事との関係、どれも力強くしっかりと描かれていて、これがデビュー作なの?と驚いた。
臨床心理士という仕事を絡めながら、事件を追って行くわけだけれど、最近の作品よりかなりグロい描写が多く……。
主人公よく心が折れないな……と。
リアルすぎて、読んでいる私の方がダメージを受けたように思う。
Posted by ブクログ
柚月さんのデビュー作にして「このミス 大賞」という大評判となった作品。粗削りではあるが、確かに力作。
臨床心理士の佐久間美帆は新人でありながら、救急隊員への暴力を振るった藤木司の治療を行うこととなった。「共感覚」という、人の感情が色で見えるという藤木に、最初は信じられなかった佐久間が徐々に信じて行くことから事件が動き出す。
強引すぎる佐久間の事件への傾注や、障碍者に対する性的暴行などあり、読み味としてはスッキリしないが、事件の黒幕探しは楽しめた。
犯人は途中から分かったが、この犯人の動機や佐久間への暴行がグロ過ぎる。新人の女性作家が良く書けたなと思う。
Posted by ブクログ
障がいをテーマにしてるだけに、重いというか取っ付きづらい感じ。ミステリ要素は薄いし、非現実的な能力は登場するし、なんだか非現実的でしたが、不思議なものでスルスルと読めました。良かったです。
Posted by ブクログ
リストカット、自殺、障害者、更生施設、臨床心理士、精神障害と知ってるようで詳しくはちゃんとは理解できてない部分を巧みに繋ぎ、上手くミステリーとして描いてある
これがデビュー作だとは思えない
Posted by ブクログ
デビュー作より、その後方を読んでいるので、今の作家の片鱗はあるね。
個人的にこの手の内容はあんまり好きではないが、デビュー作にしては、人物像は書けてると思います。
何冊かは映画にもなってるぐらいですから。
25/11/12 50冊目
Posted by ブクログ
最近 気になる作家さん
一気に読めたが、性的描写が苦手
司 共感覚もつ 健常者だとばれないように精神病者を真似る
警察官である栗原くんをうまく利用しすぎ
安藤と内田は遠い親戚だと遙が言った
結局 内田(息子:精神病)は美帆(弟:精神病)を心配していた
後半から高城が怪しいと感じた
加奈の相手は高城
Posted by ブクログ
臨床心理士が知的障害者施設での悪事を暴くストーリー。絶対コイツ!という想像はついていたが、途中から方向転換。真犯人に近づいた時にはこちらまでハラハラドキドキさせられた。
Posted by ブクログ
とにかく胸糞悪い内容で、読んでいてすごく辛くて腹立たしかったが、目を背けてはいけないと思った。声にならない悲痛な叫びが、いち早く誰かに届き、救いの手を差し伸べられる世界になってほしいと思うし、そんな世界を作らなければいけないという責任感を持ち続けたいと思った。
Posted by ブクログ
「朽ちないサクラ」に続けて読んだせいか、こちらも何を信じていいか分からないほど、怪しい人ばかり。犯人を含め、怪しい人たちの胸くその悪さったらない。どんどん読めはするけど、あまり気分は良くない。
Posted by ブクログ
柚木裕子氏のデビュー作。
臨床心理士の佐久間美帆が担当する青年、藤木司。
彼は「共感覚」という特殊能力があり、人の発する言葉に色彩が見えると…その色によって嘘や真実、喜びや怯えの感情が分かると。にわかには信じ難い話ではあるが。
知的障害者施設にいた司。彼の想い人:水野彩の死の真相が絡んできて、謎解きに引き込まれていく。
障がい者の人権、精神科という分野がテーマ。
ちょっと胸くそ悪い描写もあり手放しで推せない。。。
著者の飛躍のステップ作品だ。
柚木裕子氏はやっぱり、中年男性が主人公の方が、生き生きとしていて上手い!
Posted by ブクログ
「共感覚」、障害施設等、描写がえぐいところもありましたが、物語に吸い込まれていきました。
支援者と相手の距離感ってむずかしいよなと改めて感じました。
Posted by ブクログ
新米の臨床心理士と、人の言葉に色が見える青年の物語
主人公の新米らしい思い込みや猪突猛進ぶりに対し、冷静に助言する警察官・栗原がいい味出てた
生々しい表現があったから、苦手な人は注意かも
Posted by ブクログ
ドラマ「合理的にあり得ない」が大好きすぎて、初めて読む柚木さんはデビュー作からにしました。
苦手な題材だったけど、どんどん読めました。
他にも色々読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
臨床心理士・美帆が、担当患者である“言葉の色が見える青年”司と共に、知的障害者更生施設で起こった少女の自殺の謎を解く話。
序盤はスリルあるストーリーに引き込まれたが、事件の真相が早い段階で予測できてしまったのが残念だった。しかし、司の能力を巧みに物語に絡めた展開は非常に秀逸で、タイトルが“心理”ではなく“真理”にした点に著者のこだわりが感じられた。
Posted by ブクログ
柚月のデビュー作だが、ミステリというよりD・R・クーンツのような力技のエンターテインメントという印象を受けた。
ミステリ的な捻りもあるのだが、後の作品に比べるとまだ詰めが甘く上手くいきすぎのきらいがある。
ただ、導入部から読者を物語に引き込む手法はなかなかのもので悪くない。
Posted by ブクログ
少女の謎の自殺から始まる。
関係者の不審な様子を追っていく中で主人公はどんどん謎の解明に近づく。
最終的な犯人は主人公の上司であり、上司に拉致されて監禁される。その最後のとある描写がいらない。
上司の性癖考えれば不思議ではないのたけど、言葉での抵抗に終始してほしかった。
Posted by ブクログ
柚月さんの本は基本骨太で好きで何冊も読んでからの、長編デビュー作である本作。
展開が読める部分が多々あったが、やっぱり一気に読んでしまった。柚月さんの、この勢いが好き。
古い作品も探してみようと思う。
Posted by ブクログ
この頃ずっと、柚月裕子の本を読んでいる。もう、10冊を超えた。このタイミングで、デビュー作を手に取った。
途中で先が読めてしまうところはあったが、柚月裕子らしさはあった。
サブキャラの栗原(警官)が、ちょっとハードボイルドでよかった。
Posted by ブクログ
言葉が発せられたときに色がついて見え、その色によって怒りや嘘、興奮、などの感情を読み取ることができる青年、司と彼の大切な彩が死亡したことから話が始まる。
展開が早く読みやすい。後半は想像通りという印象はあるもののラストが気になり一気に読んでしまった。最後の描写が生々しく不快に感じたのでこの評価。
Posted by ブクログ
柚月裕子のサイコミステリー。「このミステリーがすごい!」大賞に輝いたデビュー作。
* * * * *
吐き出される言葉が色付きで見える能力で以て、その人の感情や真意が解るという司をキーパーソンにした設定はおもしろいと思います。さらに脇役陣を種々取り揃えてくれているのもGood。
しかし惜しむらくは、主人公の美帆とサポート役の栗原の個性が弱く感じられたことでした。個性は魅力とイコールだと思います。もっと強烈でもよかったのではないでしょうか。
また誰が悪役かがわかりやすくて、特にラスボスが高城なのは途中から見え見えだったのも残念でした。
ということで☆3にしました。