柚月裕子のレビュー一覧

  • 慈雨

    Posted by ブクログ

    長く出口の見えなかった難解事件。その停滞した空気を切り裂いたのは、鋭いプロの鑑識眼ではなく、引退した刑事がふと立ち寄った「定食屋」での何気ない出来事でした。この設定の妙が、本作の最大の牽引力となっています。かつて第一線で戦った男が、現役を退いてなお消し去ることのできない「刑事の性」と、定食屋の温かな日常。その対比が、物語の導入から読者の心を静かに、かつ強く掴んで離しません。
    【キャラクター:善意の包囲網】
    本作を読み進めていて最も印象に残るのは、登場人物たちの「人の良さ」です。犯人を除けば、物語を彩る人々は驚くほど純朴で、善意に満ちています。
    ともすればリアリティに欠けると批判されかねない設定

    0
    2026年04月27日
  • あしたの君へ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    背負う者
    望月大地
    福森家庭裁判所調査官補。少年事件担当。カンポちゃん。二十二歳。法学部出身。

    鈴川友里
    十七歳。

    溝内圭祐
    福森家庭裁判所調査官。少年事件担当。家裁調査官として八年のキャリア。

    直子
    友里の母親。

    真鍋恭子
    福森家庭裁判所に勤務する家裁調査官。総括主任。四十六歳。

    藤代美由紀
    大地と同期。

    志水貴志
    大地と同期。

    小林正春
    友里の窃盗の被害者。福森市在住の会社員。二十八歳。

    杏奈
    友里の妹。

    隆司
    友里の父親。三年前に他界。

    名木沢
    ネットカフェの店長。

    横山雅恵
    直子の義理の姉。

    横山利男
    直子の十歳離れた兄。五年前に心筋梗塞で急逝。

    要綱
    雅恵の

    0
    2026年04月27日
  • パレートの誤算

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    牧野聡美
    社会福祉課職員。臨時職員として就職。山川の死後、仕事を引き継ぐことになる。

    猪又孝雄
    津川市役所福祉保健部社会福祉課の課長。

    山川亨
    社会福祉課職員。三十七歳。社会福祉課は八年目。ベテランケースワーカー。生活保護受給者の自宅に訪問中、火災に巻き込まれ死亡。解剖報告書では、火災が起きる前に死亡していた。
    その後、ヤクザと不適切な関係を築いていた可能性が浮上する。

    小野寺淳一
    社会福祉課職員。三十歳。市役所に勤務して八年。この春に市民課から社会福祉課に異動した。

    西田美央
    社会福祉課職員。新卒で市役所に勤務して四年。

    森口守
    生活保護受給者。六十歳くらいの男性。

    沢内憲吾

    0
    2026年04月26日
  • ウツボカズラの甘い息

    Posted by ブクログ

    途中、読みながら「えっ」て言ってしまった。
    そこから視点が変わって話が展開されたように思う。それぞれに抱える苦しさが社会のベールに包まれながら滲み出ていた。

    0
    2026年04月26日
  • 朽ちないサクラ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スクープのネタ元は?というところから殺人、果ては警察組織の闇の中へ。
    私だったらこんな闇に触れて、さらにそこへ体当たりするような勇気はない。警察職員から警察官を目指すラストは「え、ほんとに?」と思うけど、だからこそ次作が楽しみ。

    0
    2026年04月25日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    幸福とは言えないまでも真っ当に生きている亮。なぜ不幸な状況になるのか?
    細やかながら救いがあるとしたら、直人の存在と父親から手紙だけ。哀しい話です。

    0
    2026年04月24日
  • 慈雨

    Posted by ブクログ

    前半2/3は重たい主人公の人生の振り返り、後半1/3は事件が解決へと向かっていく。
    重たい内容でなかなか読むスピードが上がらずしんどい前半、後半はどんどん解決に向け面白くなってきて進み読むスピードも加速。
    残りページが減ってきて、え?このページ数で終われる?と疑惑が。
    そうね、終わったと言えば終わった?
    いや、きちんと終わらして欲しかった。
    なのでこの本はミステリーカテゴリーではなく小説のヒューマンドラマかな。
    最後盛り上がって⭐︎4つ付けようかという内容だけど終わりが・・・。

    0
    2026年04月23日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    切ない、、、ただただ切ない、、
    本当の悪人ではないんだよ、真柴
    最後にちゃんと愛してくれた人の存在を知れて、
    ちゃんと愛せる存在をしれたことがせめてもの救い、、、

    直人の未来に幸あれ、、、

    0
    2026年04月21日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    真柴亮はそんなに悪人ではないはず。
    亮サイドから話が進む。
    亮の目から見た世界だから、弾みで殺したになる。
    でも、ニュースで流れた真柴なら完全な悪人だ。
    2人も殺した。しかも1人は警官。
    物事が悪い方、悪い方へいく。
    救いは担当刑事の陣内が理解してくれることだった。
    混乱の震災時だから、ない夢を見てしまい、事態はさらに悪化した。

    0
    2026年04月21日
  • 最後の証人

    Posted by ブクログ

    大好きな裁判もの。最初被告人が誰だか分からなかったが読みすすむにつれてああ、やっぱりなって感じです。『罪を犯したものはそれにあった罰を受けるべき』そうだよなあ、と思いながら読みました。裁判の判決はこの事件に対しての判決であり、この事件が生まれる原因となった事件は別に裁かれる。そちらの裁判を読みたい。

    0
    2026年04月20日
  • ミカエルの鼓動

    Posted by ブクログ

    人は個である、との持論を西條は持っている。親でも兄弟でも、ひとりの人間だ。精神的な自立があり、その先に支え合いが成立すると思っていた。それは今でもかわらない

    生きるとはどういう意味か、
    心臓が動き、脳が正常に働き、呼吸をしていれば、生物学的には生きていることになる。が、医療に関する書籍を読み、実際に医療現場で働いている者から話を聞くなかで、生存と生きることは別なのではないか、と思うようになった。
    本人に意識がなくとも、機器によって生命を維持していれば、生存しているとみなされる。が、それは果たして生きているといえるのか。逆に、肉体は滅びたが人々の記憶に残っている限り、死とはいえないのではないか

    0
    2026年04月28日
  • 朽ちないサクラ

    Posted by ブクログ

    面白かったけど、スッキリしないラスト。
    もやもやが残る……でもそれがリアルなのかも。

    磯川さんがとても良い人だった。
    実写映画があるらしいけど、磯川さんは絶対イケメン俳優が演じてると思う。

    0
    2026年04月20日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    ただただ哀しい。真柴は本当はすごく良い人なのに、こんな風に一度歯車が狂ってしまったら、周りも自分も止められなくなってしまった。

    もし、同僚の誘いを断ることができていたら。直人を避難所に置いていくことができていたら。そもそも、会ったこともない父親と早く会えていたら…。どうしてこうなってしまったんだろう。本当に哀しい。

    0
    2026年04月19日
  • 盤上の向日葵 3

    Posted by ブクログ

    それまでは面白かっただけに、終わりがこんなものかと思ってしまった。

    近親相姦などの要素はあるので苦手な方は注意必要。

    絵はリアルでうまい。

    0
    2026年04月17日
  • 月下のサクラ

    Posted by ブクログ

    朽ちないサクラの続編。警察小説は登場人物が多くて読み始めが大変だけど、それぞれ個性的に書かれているのでわかりやすかったです。前作の梶山刑事が出てくることを期待して読んだので出てこなかったのが残念。

    0
    2026年04月16日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    どれだけついていないんだろう、真柴。自分の中にあるグツグツとしたものが、どこか別の場所に向いていたら、結果は違ったものになっていたかもしれない。

    0
    2026年04月15日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

    Posted by ブクログ

    タイトルからは想像できなかった展開だった。
    現在起こっていることの根幹は、過去にある、というのは、多くのことにいえることだなーと思った。

    0
    2026年04月12日
  • 風に立つ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    南部鉄器の工場を営む親方と、その跡継ぎ息子を軸に物語が展開する。伝統を背負う重圧や、親子の距離感に葛藤を抱える中、工場は「補導委託先」として問題を抱えた少年を受け入れる。そこにやってきた春斗。複雑な家庭環境と親子関係の問題を抱えており、心を閉ざしたまま周囲と衝突を繰り返す。親方は不器用ながらも春斗と向き合い、仕事を通じて関係を築こうとする。物語の核にあるのは、「親子とは何か」を問うものであったが、ラストの展開から感動作の方向へと押し切ってしまい、自分には出来過ぎ作品という印象しかなかった。③

    0
    2026年04月11日
  • 臨床真理

    Posted by ブクログ

    登場人物全員に感情移入できない。
    美帆も司も自分勝手に行動しまくるし。
    序盤で怪我した救急隊員が不憫で仕方ない。

    ほんとは星2なんだけどデビュー作とは思えない読みやすさだったので、星3。
    そこはさすが柚月裕子。

    0
    2026年04月09日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    自業自得、結局は自分で選んだ道
    とはいえ愛されたり必要とされている実感の無いままに成長した結果がこの結末なのはあまりに悲しい
    いくつものたらればを積み重ねた末の悲劇

    柚月裕子さんの暴力描写は痛い
    ただの暴力だけじゃなくて、心の底から尊厳破壊するような描写
    グロければいいとかそういう事ではなくて、そういうことが出来てしまう人物の描き方がリアルな分こわい
    孤狼の血は映画しか見てないけど、あれも序盤のリンチシーンがなかなかにえげつなくて、同じ流派を感じた

    0
    2026年04月03日