柚月裕子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
第一章から理不尽に理不尽が重なっていくのだろうと少し重い気持ち。
働き始めて4年、真柴は正社員になれる希望が見えてきたところに、それを妬むどうしよーもない先輩に飲みに誘われ断りきれずに付き合う。そこから傷害の加害者になり、転がるように指名手配犯になってしまうとは・・・。真柴の転落ぶりが切ない。もっと愛情ある言葉のなかで育ったら、帰ることのできる支えとなる場所があったならと、あって当然のものがない辛さに今さら気がつく。
体育館に立て籠った真柴に、刑事の陣内はまわりの反対を押し切って生き別れた父の手紙を届ける。父の手紙を読み、暖かいもので心を満たして旅立てたことが救いだ。
真柴が連れ帰った子供なお -
Posted by ブクログ
下巻に入ってようやく主人公である桂介目線の物語が展開される。上巻に比べれば惹きつけられるのだけれど、一向に事件は起こらずに、その事件の真相に迫る刑事二人と、事件に至る桂介の物語が続いて、なかなか核心に触れてこないことにもどかしさを覚えた。そして今ひとつ僕の読書欲が湧かなかったのは、桂介に彼の恩師唐沢と同じような彼の幸福を願う気持ちを抱きながら読み進めていることと裏腹に、物語が最初から悲劇へと続く空気を孕んでいることも、大きく影響していた。
桂介の母のことが語られるにしたがって、芥川龍之介とその母との関係を思い出していた。母の狂気が自分にも及んでいると考えずにはいられなかった芥川のことがオーバー -
Posted by ブクログ
柚月裕子『上水流涼子』シリーズ第2弾。
元弁護士・上水流涼子の探偵事務所『上水流エージェンシー』には、秘密裏に解決して欲しい依頼が持ち込まれる。
容姿端麗、頭脳明晰な助手・貴山ともに依頼の解決にあたる。
殺しと傷害以外の依頼は引き受けるが…
『あり得ない』依頼が次々に舞い込む…
密輸入品を乗せ、行方不明となったミニバンの捜索して欲しいという依頼。
離婚した元夫から息子の親権を取り戻して欲しいという依頼。
節食障害となった女子大生を救って欲しいという、刑事・丹波からの依頼。
どの依頼も裏が…
涼子と貴山が依頼をスカッと解決していく。
最後もスッキリ。
テレビドラマ化もされ、上水流涼子