柚月裕子のレビュー一覧
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佐方貞人シリーズの4作目。現時点での最新作です。本作も前作に引き続き、検事時代の話となります。
主人公である佐方貞人は、罪を全うに裁かせるという信念を持っていますが、今作はそれが特に全面に出ていたように感じます。一方で検察という組織の中でも我が道を進む姿勢も強くなっていて、今後何らかの軋轢が生まれるのではないかと思わせるような様子も描かれています。
内容自体は明瞭で読みやすく、読み応えがないという訳でもないのですが、検事時代の作品が続いていて、それが個人的には中だるみを感じます。次作も恐らく検事時代の話になりますが、何か大きな転換点が書かれると新鮮味が増して良いのかなと思います。 -
Posted by ブクログ
作家デビューして15年になる柚月裕子さんの初のエッセイ集らしい。エッセイ集としてまとめるために書いたものではなくあちこちに書いたものを一つにまとめたようだ。小説の方でもそうだが,とても読みやすい文章であった。
数十年ぶりに訪れた土地は建物が一新されていて全く分からなかったが,道だけは変わっていなかったのでそれで思い出せたと言う話が印象深かった。
女性作家としてやくざ者の作品を書く事になった経緯は興味深い。黒川博行ってやっぱりスゴいのだなと思った。
紹介されていた「かもめに飛ぶことを教えた猫」に興味を持った。今度読んでみる。
中で,お母様をガンで亡くした話と,東日本大震災の津波で攫われた話が -
Posted by ブクログ
著者のデビュー時から最近まで、山形新聞とか週刊誌で折々に掲載された文をまとめた初のエッセイ集。
引っ越しを繰り返した幼少期や、小説家としてデビューしたころの書く喜びとともに書き続ける苦悩と不安などが、率直に綴られている。
さらに、映画化された自分の著作や今までに読んだ本などについても。
その中で、心に残る一冊として、北重人という作家の『汐のなごり』を挙げている。読んでみたくなり、書店のネット取り寄せなどに、他の本とともにアクセスしたが、扱い不能の表示が。
出版社でも絶版になっているのだろうか。いずれかに再版されることを希望したい。
このエッセイで、著者の両親は東日本大震災で亡くなっていること -
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ネタバレ婚活サイトを舞台とし結婚詐欺容疑で美人介護士・円藤冬香が逮捕された。そして彼女と知り合った男性は相次いで死亡していた。彼女は容疑を否認、アリバイも完璧だった。 フリーライターの今林由美は冬香の過去を辿って行く。
円藤冬香には姉がいて、姉の名前は堀越早紀だったが、今は円藤冬香と名乗っている。婚活サイトで円藤冬香と名乗っていたのは実は江田知代で、昔は堀越冬香で早紀の妹で…と、途中で頭がこんがらがりそうになりました。
どちらも美人で、側から見れば何の不自由もなさそうに見えますが、実は過去に壮絶な人生を歩んでいます。特に父親である剛からレイプされるシーンは読み進めるのが辛かったです。
与野井や古森美 -
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Posted by ブクログ
先輩刑事・大上の遺志を継いで暴力組織を取り仕切っていた広島の若き刑事・日岡秀一と、日岡により壊滅状態に追い込まれた五十子会の復讐に燃える男・上林との死闘を描いた作品。
柚月裕子の著作「孤狼の血」と「凶犬の眼」の間で日岡に起こった出来事や駐在になった経緯がわかる興味深い作品だった。著者が異なるものの、違和感なく楽しめた。
ただ、ストーリーどうこう以前に、上林による凄惨な殺人の描写がとても痛々しい。
読みながら、思わず身悶えてしまった。
このグロさを映像化してるんだから、映画は、怖くて見れる気がしない。
脳内映像で上林=鈴木亮平は、十分大暴れしたので、もう、お腹いっぱい。