柚月裕子のレビュー一覧

  • 合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

    Posted by ブクログ

    天海祐希と松下洸平が出演した連続ドラマ原作のシリーズ第2弾。
    不祥事で弁護士資格を失った上水流涼子は、IQ140でめちゃくちゃアタマのキレる貴山伸彦をアシスタントにして探偵エージェンシーを運営する。
    涼子のモットーは「殺しと傷害以外はどんな依頼も引き受ける」。本日も「あり得ない」依頼が舞い込む。
    ・物理的にあり得ない 依頼主が中身を教えない不明の積み荷乗せたクルマの捜索を頼まれる。
    ・倫理的にあり得ない 別れた元夫から息子の親権を取り戻して欲しいという女性だが。
    ・立場的にあり得ない 情報を融通し合っている所轄の刑事が摂食障害になった女子大学生を助けて欲しいと。


    読みやすい文体と、3編のストーリーということで1つずつ区切っても読みやすい。あいた時間などにもオススメです。

    どの話も良いのですが、もっと二転三転したりするのかと思っていましたが、若干肩透かししてしまったかな。キャラが立っていてそういう意味では面白いし、映像で見るのもよさそう。個人的にはもっとひねった話かと思っていたので★3にしました。カジュアルに読みたい時にはいいと思います。

    0
    2026年08月10日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    震災さえなければ、殺人を犯すこともなかった。

    恵まれない人生を歩んできた主人公の上にも、災害は平等に降りかかる。
    少しは報われて欲しいと、読み進めたのだけど、最後まで本当に可哀想なままだった。直人との出会いやお父さんの手紙が唯一の光だっただろうか。

    周りの人達も、家族を亡くしているからなんとも言えない気持ちになった。

    0
    2026年08月09日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    抜け出せない負のスパイラル、真柴の人生が読んでいて辛い。
    「生きている」とはどういうことなのか、自分はなぜここに存在するのか、答えはない。
    だからこそ、答えを持ってるかもしれないキッカケの人に縋りたくなる。

    0
    2026年08月09日
  • 誓いの証言

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    受けた案件を徹底的に調べて弁護する弁護士もの。
    今回は弁護する人が、友人であり、同業の弁護士であり、弁護内容も厳しい。そんな案件に熱い弁護士が難問に挑む。出てくるキャラクター設定も個性があり、一気に読み進めました。

    0
    2026年08月07日
  • 誓いの証言

    Posted by ブクログ

    いいんだけど、先が読めてしまう。いい話に持っていこうとするあまり、筋がわかってしまい、驚きに欠ける。
    文章自体は読みやすく、あっという間に読み終えるのだが、後にあまり残るものはない。

    0
    2026年08月06日
  • 誓いの証言

    Posted by ブクログ

    佐方シリーズ。読み始めた瞬間から嫌な予感がつきまとい、先を知りたいのに読み進めるのが苦しかった。
    登場人物たちはそれぞれ揺るぎない信条を持って生きている。信念を持つことは簡単でも、最後まで貫き通すことは難しい。それでも自分の信条を曲げて生きることは、自分自身を少しずつ損なってしまうことなのだと、物語を通してひしひしと感じた。そして、シリーズを通して佐方が見せるぶれなさがいっそう際立ってみえた。

    重く苦しい物語ではあったが、救いが待っていて、読後には静かな温かさが残った。

    0
    2026年08月04日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・震災当時のことを思い出した、数キロ離れた沿岸部の悲惨な状況と少し内陸側にいたから生きている自分。自分が生きていてもいいのかなと引け目を感じていた

    ・冷静に判断すれば、最悪の結果にはならなかったのかもしれない。父親と同じ運命をたどろうとしている主人公が不憫だった

    ・直人君がなぜ主人公に信頼を寄せたか知りたかった

    0
    2026年07月28日
  • 凶犬の眼

    Posted by ブクログ

    暴力と緊張感に満ちた物語なのに、気づけば登場人物たちの信念や覚悟に目が離せなくなっていました。読後は「正義とは何だろう」と考えさせられる一冊でした。

    0
    2026年07月18日
  • 逃亡者は北へ向かう

    Posted by ブクログ

    流されるように犯罪を犯す羽目になった亮。しかしそこには抗いきれないとは言い難い自分自身の決断があったことに気がつく。
    大震災の記述と家族を亡くした多くの方達の様子が切ない。

    0
    2026年07月18日
  • 教誨

    Posted by ブクログ

    ずーっと暗い。トンネルの出口の光が小さく見えているのに、どれだけ歩いても大きさが変わらないような暗さ。
    小島町の寒さや寂しさを、読者の私も最初から最後までずっと感じながら読んだ。

    東京育ちの自分には、千枝子や響子の気持ちはわからない。最後の約束も到底納得できなかった。

    でも現世で不遇な経験をして疲れ切ってしまって、糸が切れてしまったんだろうな。もう頑張れなかったんだろうな。
    田舎の呪い、女であることの呪い、私自身は経験してなくても、それらは幻ではなかったってこと忘れちゃいけないな。


    読んでから一夜明けて追記。響子がいかに不遇だったとて特に2人目の殺人は到底同情できないとは思った。そんな事件無かったらその子は大人になれていて、そのことで親はどれほど心を痛めただろう。
    人の親になって子供を愛する気持ちを知ったのに、なんて鬼畜なことをしているんだと。
    恵まれない環境はたしかに影響しているかもしれないけど、罪を悔いているからといって死後は安らかに地元で眠りたいだなんて、そんなの図々しいと思ってしまったよ。
    死後の人間に罪人も関係ないってお坊さんは言ってたし罪を犯さない人なんていないと思うけど、
    それでも私は小さな子供をもつ親として、どうしてもかわいそうだけで終われなかったな。

    0
    2026年07月17日
  • 教誨

    Posted by ブクログ

    香純は遠縁の死刑囚響子の身柄引受人となり、遺骨、遺品を引き取ることになった。
    響子の本家に遺骨を引き取ってもらおうとしたが、断られる。香純は自分の持つ響子の記憶からは、なぜ響子がそのような仕打ちを受けなくてはならないのか納得がいかなかったため、響子がどのような人だったのかたしかめることになる。
    狭い町での古い人間関係の底辺に位置した人はそこから逃げ出す術がなく、悪意もなかったはずなのに罪を犯してしまう悲しい姿が描かれる。

    0
    2026年07月14日
  • パレートの誤算

    Posted by ブクログ

    面白かったけど、なんかイマイチというか、うーん。
    面白いんだけどなんだろなんか好きな感じの話じゃなかったのかな。

    0
    2026年07月12日
  • 朽ちないサクラ

    Posted by ブクログ

     警察もののミステリーだが、主人公は警察広報職員というあまり他ではない視点だからおもしろい。
     しかし読んでいて、そこ最初に気づいて捜査するでしょって思うところがあったり、トリックや話の厚みに物足りなさを感じる。
     そもそも巨大組織や正義の裏の黒い部分、的な話は既に溢れており、他でたくさん見聞きしているので、このテーマでめちゃくちゃおもしろい!ってなるのはもう難しい気もする。
     けれど続編もあるし映像化もされているので、楽しみは続くし気にはなる。

    0
    2026年07月09日
  • 教誨

    Posted by ブクログ

    家族と地域(ムラ)の束縛と呪縛の話。

    ムラに縛られてる親
    親に縛られてる子
    自由にできない身体
    悪いようにしかならないピースが揃い
    最も無垢な存在が犠牲になる悲劇

    そして、彼らを嫌悪することしかできない
    現在の人々も悲劇的だと思った。
    不幸なやつに全部不幸を背負わせればいい
    という神様の意地悪が酷い。

    最後もあれで良かったのだろうかと
    自由な身の自分から見ると疑問が残る。

    ママのところで
    男とプライベートで関わらずに
    元気に生活ができてれば
    全然違った結末になってたかもと
    思わなくもない。


    事件を悔いる(教誨)がメインではなく、
    事件の真相を辿るストーリーだったのが
    まぁそうなるか…という感想。
    わりと聞きなれない制度だから、
    もっと取り上げてほしかった。

    0
    2026年07月05日
  • 教誨

    Posted by ブクログ

    暗く、哀しい物語
    我が子を含む二人の女児を殺めたとされる死刑囚の響子。
    死刑執行後、響子の遠縁にあたる香純は、響子の遺品と遺骨を受け取るとともに、響子の教誨師の下間の力添いを受けて、遺骨を響子の本家の墓におさめようとします。

    そこにあった、村社会の闇。さらに、彼女の最後の言葉、
    「約束は守ったよ、褒めて」
    その真相は?
    という展開です。

    香純が掘り下げていく響子の母親やその過去。
    地方の村社会、差別、虐待とこれでもかというぐらい、辛く哀しい生い立ちです。
    その連鎖からは逃れられないのだと感じました。

    哀しいものがりでした。
    あんまり、お勧めできない...

    0
    2026年07月05日
  • 盤上の向日葵(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    辛い。上巻は可哀想ではありましたが、まだ核心まで進んでいなかったので、これからちょっとはいい話とかあるかな、なんておもっていました。
    甘かった。少年、佳介はどこまでも親からは逃れられず、東明には巻き込まれ、最後も解放されたかのようではありますが、救いがない。。
    来世はめちゃくちゃ幸せになってほしいです

    0
    2026年07月01日
  • 検事の本懐

    Posted by ブクログ

    前作の「最後の証人」がすごく良かったので続きも読破。

    5つの話の短編集だけど、どの話も内容が濃すぎて、長編を何作か読んだレベルの満足度。

    佐方検事の人柄にさらに惹かれてしまい、やっぱり周りの荒波に飲まれずに自分の信念を貫ける人は凄くかっこよくて好感度が上がりっぱなしです。

    0
    2026年06月30日
  • ミカエルの鼓動

    Posted by ブクログ


    初めての柚月裕子さんです!
    久しぶりの医療系小説で、手術の説明部分飛ばし読みしちゃいました笑 ただ、500ページとは思えないくらいスラスラ読めて楽しめました!
    ⁡
    医師という職業は、自分には絶対できないし尊敬しかないので、神的な存在になっていますが、本作を読んで、神とするか悪魔とするか大きく別れそうだなと思いました。
    患者を救いたいという想いと、自分の立ち位置を確かなものにしたいという欲。嫌な対立を目の当たりにしつつ、気持ちが分かってしまう難しさがありました。
    ⁡
    そして、本作の肝となる部分ではより難しさを感じました。
    ミカエルを使うことによって救える命と、使うことによって失われるかもしれない命。それが、関係ある1人の命と関係ない100人の命だったら?選ばなければいけない時、何が正解?
    そんな問いを投げつけられている感覚でした。当然、命に軽いも重いもあっていいわけないけど…。答えられない…。
    って感じです。笑
    ⁡
    どの職業にも着いてまわる、自己犠牲や保身、出世欲などを含んだ人間関係をこれでもか、というくらい突きつけられる作品でした。
    没頭したい人にオススメです!

    0
    2026年06月28日
  • 慈雨

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まあまあおもしろくて、さくさく読めました。人間ドラマです。
    定年退職した元刑事が、妻とともに四国八十八カ所を歩き遍路で巡り始めるところから始まります。16年前、彼は、幼女へのわいせつ殺人事件で逮捕された男が冤罪の可能性があるのに再捜査できなかったことを、今も後悔しています。そこに、同様の手口で幼女が殺害される事件が発生。娘の彼氏でもあり後輩でもある刑事が、捜査にアドバイスをくれ、と電話連絡してきます。果たして、過去の事件と関連はあるのか。
    巡礼しながら元刑事の回想も随所にちりばめられており、刑事ものというよりは1人の人間ドラマでした。

    0
    2026年06月21日
  • 朽ちないサクラ

    Posted by ブクログ

    警察モノのミステリー。
    警察の内部情報がスクープ報道された後日、新聞記者が遺体で発見された。その友人である警察職員が独自調査に乗り出すが、その裏には不気味な影が存在していた・・・

    警察モノではありますが、主人公は警察官ではなく広報職員という視点を変えた設定で、捜査権限の無い半分素人の立ち位置から事件に関わるというのはちょっと新鮮でした。
    展開も結末もエンタメ的な意外性の演出が意図されている感じなので、奥行きのある充足感を得るというよりも気軽に楽しむ作品だと思います。

    0
    2026年06月20日