額賀澪のレビュー一覧
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ネタバレめちゃめちゃ良かった。何度も涙腺にきたし最後はほっこりしました。
基よりも瑛太郎先生の方が主人公に見えてしまうのは驚くほど歳が近くて1度社会をリタイアしている等共感する点が多いせいかもしれません。学生たち目線だけの物語だったらキラッキラで最後まで読めなかったかも。でも玲於奈や越谷先輩、池辺先輩をはじめとした部員たち全員に人生があるという重みを感じました。
コンクールメンバーやソロのオーディションの緊張感を思いだしました。吹奏楽以外にもオーディションの経験があるのですが、あの特有の、独特な感情が入り乱れるのは吹奏楽部での経験ぐらいだと思っています。
吹奏楽の密着ドキュメンタリー懐かしい!吹奏楽の旅見てたな~スウィングガールズやのだめも流行ったりして吹奏楽の人気が高まった時期でもありましたよね。
章題等もそうですが実在する曲名がでてきたり、実在の強豪校を文字った学校がでてくるのでその点も読んでいて楽しいです。
楽器によって合う気質があると思っているのですが「超格好良く超目立ちたい、めっちゃ目立って全国の吹奏楽部に『千学のトランペットが凄い』って噂させてやる」と基に言った堂林は清々しいくらいにトランペットで笑いました。
現役吹奏楽部員は勿論、
・20代で元吹奏楽部
・ブラック企業問題を含む、働き方に疑問を持つようになった社会人
に凄く響きそうな気がします。
今からでも、12分間とそこに至る数年間があっという間になるほどに幸せな人生を築いていこうと思えました。 -
Posted by ブクログ
全国大会を目指す吹奏楽部のお話
公式のあらずじ
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かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。
幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての栄光は見る影もない。
そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。
選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ行くことができるのかー―
かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、
部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、
リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説!
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何であれ、ひたすら打ち込んだ経験は無駄にはならない、なんて言葉はありがちだけど、果たして本当にいい事だけなのか?
もしかしたら、その選択を後悔する事になる未来があるかもしれない
ただ、過去は変えられないけれども、その過去の解釈は今と今後の生き方で変えられるのでしょうね
必要な良い経験だったとするのか、それとも後悔するのかは人それぞれなんじゃなかろうかと
ブラック部活動問題
何かと騒がれがちな昨今
顧問が無理やりというイメージを抱きがちだけど、生徒が自発的にそうしているケースも同じように扱ってよいのかどうか
でも、自発的に思わざるを得ない雰囲気や環境ってあるし
生徒同士でそんな雰囲気を作り上げているケースもあるわけで、境界線が難しい
その自主性というのを、茶園のお姉さんのケースでブラック会社との共通点をほのめかしている
ブラック会社に対してなら労働基準法で決められたラインがあるけれども、部活は生徒の自主性に任されている面もあるので余計に厄介
さらに、学生の場合は部活だけではなく子供は将来を見据えた勉強と選択をしなければいけないし
様々なやらねばならないことに押しつぶされてはいないだろうか?
「将来のため」とは言うものの、充実した今も必要だと思うんですけどねー
作中でも
「今の高校生は大変だよ。部活だけやってても文句を言われ、勉強だけやってても文句を言われ、受験や就職で転けたら自己責任だ」
とか
「高校時代が一番輝いてた、なんて言う大人にはなるなよ」
なんてセリフが印象深い
何事にも一生懸命になっている学生の姿は本当に眩しい
大人としても、その気持ちはわかる
わかるんだけれども、どこか心配になってしまうのも確か
ストーリーのリアリティとして
全国大会に行く吹奏楽部ともなれば確かにこれくらいの練習量や熱が必要だなと思える
「屋上のウインドノーツ」の学校が東日本大会に出場したら「所詮は物語の都合のよいように……」と思っただろうけど、今回の高校が全国大会に出場しても納得できる
でも、キャラクターの描写が、皆吹奏楽の事を真剣に考えている人たちばかりで人間臭さを感じないし
そもそも、1年生が部長になってある程度のやっかみもあるけどそれでもちゃんと部活が成り立っているところがなんともありえなそうな感じ
でも、もし茶園のような実力と意識を持った子がいて、部活の近年の成績が低迷しているのだとしたらありえなくはないかもと、ギリギリのリアリティを攻めている感はある
ただ、オーディションの方式が「響け!ユーフォニアム」に発想を得ているなーとか
他の展開にしてもどっかで観たり読んだりしたことのある感じで、期待外れなところもある
でもまぁ、吹奏楽部という共通点があったら似たような展開になるのも仕方がないかもとも思える
そして、「拝啓、本が売れません」で提示された課題はクリアされているように感じた
ストーリーとしては感動の波状攻撃だし(解説のあさのあつこが妬むくらい)
コメディ要素として、「タンスの角に……」のフレーズが面白キーワードとして活躍してるし
キャラクターに関しても「屋上のウインドノーツ」に比べれば特徴が出ていたと思う
装丁も幅広い読者層にアクセスできるような感じになってる
けど、実際に売上的にどうだったんですかね?
私程度の読書量のユーザ視点ではこの作品を目にしたのは今回が初めてなんですよねー
やはり、面白い本だからといって売れるわけではないのだなーとも思ってしまった
そう言えば、今は全国大会の会場が普門館じゃなくなってるんですねー
私が気になってる吹奏楽部のお話はどうするんですかね?
あと、音楽のど素人の疑問として、課題曲の評価はわかるけど自由曲が新曲というのは、何をどんな基準で評価するんですかね?
正解がある楽譜ではないものを、評価できるもんなんですかい?と思ってしまう -
Posted by ブクログ
2022/5/8
売れる本を作るためには一体どうしたらいいのかという、出版社や本の原作者にとっての永遠の課題となるこの問いを、著者が自らが色々と検証していく、出版業界の裏側や、本が書店に並ぶまでの細かな過程、書店に並んでからの本の扱いについてなど、出版というものの全体について知ることができるものです。
出版業界で使われる用語も丁寧に解説してくれていますし、著者の自らの出版経験がベースとなって実際の資料なども使いながら、どういう形で本が出版されるのか、出版された後重版になるにはどうなったら良いのか、文庫と単行本の違いは何なのか、帯コメントの書店員のコメントなどがどうやって集まるのか、そもそも小説ってどのようにしてできあがっていくのか、ライトノベルと文芸の違いって何?など、言われてみれば確かにどうなってるんだろう?みたいなことが丁寧に解説されています。
業界の流れを詳しく知ることができると思います。 -
Posted by ブクログ
2022/5/3
千間学院高校の吹奏楽部は、かつて全国大会へ出場するほどの強豪校だったのだが、それから7年経って入学した茶園基きの頃には県大会出場すらままならないくらいに弱体化してしまっていた。
中学の時に吹奏楽部で全国大会を目指していた茶園も関東大会?に進むことができず、高校では進学を目指して、吹奏楽はやらないつもりでいたのだが、同じ学年には、中学時代に他校で競い合っていた堂林がいて、吹奏楽部には、2個上の幼馴染の玲於奈が部長を務めていて、何かと吹奏楽から逃れたい、やる気ないと思っていた。
そんな矢先、7年前に千間学院吹奏楽部が全国大会に出たときの部長である、瑛太郎がコーチとしてやってきた。
これをきっかけに茶園は吹奏楽部に入ることになり、部員と共に全国大会出場を目指して部活に取り組む青春の日々が始まる。
この本は、吹奏楽に全身全霊で取り組もうとする茶園基きを始めとした部員の立場と、自分の人生に迷いながら母校の吹奏楽部のコーチとしてきた瑛太郎の立場から考えた部活動という二つの側面があって、それがこの本の青春っぽさを加速させているように思います。
何かに一生懸命になることは大事だけど、その過程でどう考えるか、どういうプロセスを経て行ったらいいのか、周りの人はどう考えるか、納得させるにはどうしたらいいかなど、自分の道を進む際に考えなきゃ行けないこと、多くの人がぶつかるであろう壁の設定が絶妙にうまいなと思いました。 -
Posted by ブクログ
吹奏楽が舞台の青春小説。個人的には「タスキメシ」に続いて本作も最高の“青春小説”でした。
吹奏楽を始めるきっかけになった憧れの人に出会ってしまった基。
嬉しい、悔しい、悲しい、苛立ち、戸惑い、焦燥、不安…。目指すものに辿り着くまで色んな感情を揺らし、悩みながらも切磋琢磨する吹奏楽部の部員たち。
額賀さんの作品は、心を動かされる言葉やシーンが作品に散りばめられていて胸が熱くなります。
主人公の基が眩しすぎる!!
「素直な熱の固まり」という表現に納得。基が瑛太郞先生にかけたある言葉に私もグッときてしまいました。高校生のピュアで真っ直ぐな言葉が深く刺さる。先生と一緒に私まで胸を打たれてしまいました。
瑛太郎先生もすごく素敵。
こんな風に生徒にまっすぐに向き合って、気持ちに寄り添って心を揺らしてくれる先生がいたら、慕わずにいられないと思う。
大人という遠い存在じゃなく、自分たちと同じ目線でいてくれると感じられるのも嬉しい。
作品を読んで、改めて出会いって財産だなぁ。一つのことにここまで打ち込める青春って素敵だなぁって思いました。
大好きな作品がまた増えました♪
『一つのことに夢中になると、それ以外のことを考えるのが、よそ見をしているように感じるんだ。逃げているように感じるんだ。それでもみんな、やりたいこととやるべきことに折り合いをつけて、頑張ってるんだよ。君のお姉さんも、お父さんもお母さんも』
『好きなものを好きでいるには、覚悟がいる。我慢や努力がいる。だから彼等の「好き」を守りたい。好きなものを嫌いにさせない。好きでいることで、彼等を傷つけさせない。好きなものを真剣に抱きしめた時間が、人を大きくする。そう、信じたいから』 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大手の広告代理店で働いていた千晴だったが、過労で倒れて辞職した。そんな千晴に、叔母の経営する転職コンサルティング会社でアルバイトをしてみないかと誘われて…
ブラック企業で働いていたが故に人の顔色を伺う千晴にはズバズバと暴言に近い物言いの来栖の存在は本当に荒療治となったんだと思います。頑張って上司のご機嫌を取る事で自分の存在意義を取ろうとしてた千晴が切なかったです。
転職希望者にも色々いて、良い方向へ向かえて良かったです。来栖の神秘眼が冴え渡ってましたが、自分だったらこんなエージェントは御免ですがそれでも受かったから許す!ってのは言い得て妙でした。