額賀澪のレビュー一覧

  • さよならの保険金

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    叔父さんと甥っ子のコンビのちょうどいい距離感が良かった。
    これまでの章を跨いで話が繋がるところが、実際によくある話だし、パズルのピースがはまるようで鳥肌がたった。

    困った時はお互い様「相互扶助」で成り立っている保険だからこそ、ズルしてもらえる方法がライフハックとして世間で語られ、実行に移す人が現れてしまう実情は許せないと思った。

    保険事故に遭った人が生活をリスタートさせるためには、できるだけ早い保険金の支払いが必要で、保険会社側も調査依頼するかどうかの見極めが難しいな、と思った。

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    2025年11月30日
  • 転職の魔王様

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    面白い!

    それぞれの求職者の言い分や、未谷の広告代理店での働き方など・・・第2話の新人がいつも言い訳したりやりたがらない雑用を押し付けられるのでやるけどセレは全く評価されず目に見える表立った仕事の評価だけで納得のいく評価を得れず給与に反映されないところとかすーごくわかる!と思って読んでいた。第3話の営業職男性の、体育会系で細々セッティングしたことに対して上司は文句は言えど感謝や労いの言葉ひとつもないのも既視感。
    一方で、シェパードキャリアやキャリアアドバイザーに対して、今後自分はどうすれば良いのか、どういうことが向いているのか人生の分岐点の「答え」が欲しくてくる人も現実多いと思う。
    「必要と

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    2025年11月26日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    色んな話があって、それぞれ面白かった。
    村山由佳さんのは人怖もあり、短篇ではないやつを読んでみたくなった。
    こっちを向いて、の話は凄くわかる!
    ブータン以外は好みだった。

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    2025年11月26日
  • さよならの保険金

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    「親不孝者だね」
    「風邪みたいなもんだ」
    「八割が黒だな」
    「我々は保険調査員ですので」
    「魔が差した」
    「肩入れするなよ」
    「お気をつけください」
    「喪失の代償だ」
    8話収録の連作短編集。

    遭難事故で父親を亡くした桐ケ谷麻海が叔父とコンビを組み保険調査員として不正と対峙するお仕事小説。

    扱う案件は、私達の身近にありそうな事象ばかり。

    ふと心によぎった良からぬ考えを実行してしまう人達。
    人間が持つ『あわよくば』の心境がリアル。

    4話で描かれる祖母の溺死の真相には切実さを感じ辛かった。
    6話のぶつかり男は最悪。

    どの事例も読み応え十分。

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    2025年11月26日
  • さよならの保険金

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    よく読んでる好きな作家さんでした
    ページが少し少ないのもあって、1日で
    読み終わりました
    主人公の職業のチョイスも
    斬新でした
    温かくなる話が多かった様な気がします
    続きがあれば良いなと思いました

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    2025年11月25日
  • さよならの保険金

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    父親の事故のニュースを見て実家に駆けつけてくれた響介さんの優しさに救われる
    保険金詐欺が多い事に苛立ちを感じた
    保険調査員しだいな事もありそうだ
    今はネット保険が安くて手軽に加入出来るが保険金の支払いについてスムーズに行われるのかはしっかり見極める必要がありそうだ
    何かを失うかもしれない未来の自分や大切な人の事を思い描きながら保険に加入するのだと思う
    麻海のお父さんが保険を解約していなかったのは、やはり親が子を思って将来への思いがあっての事だと思う

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    2025年11月25日
  • 青春をクビになって

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    読んでて悲しい感情もわくけど、好きなことにかける大人達にリスペクトを感じずにはいられない。富を生み出さないけど、才能ある人が好きなものをとことん追求し続けることが出来る世の中であって欲しい。

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    2025年11月19日
  • さよならの保険金

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     保険金って漠然と知ってるつもりだったし、保険金詐欺って事件になるような事ってことしか知らなかった。お仕事小説として面白かったです。叔父さんと甥の関係がベッタリではないけれど思いやりを感じられてすごくよかった。

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    2025年11月16日
  • ほろよい読書

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    どの話もすごく面白い。
    お酒って綺麗だよなぁと。
    あと読みやすくて「小説書くのうまぁ」って思ってしまった。

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    2025年11月16日
  • 願わくば海の底で

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    ネタバレ

    会えなくなってもずっと忘れられない人っていますよね。 いまどうしてるかな、会いたいな、って。


    美術部の仲間や顧問、同級生から語られる高校生の菅原晋也という人物は、飄々としていて掴みどころがなく しかしなぜか憎めない そんな存在でした。

    高校から美術を始めたにも関わらず、美大に現役合格してしまう菅原晋也。

    彼はある人にとっては嫉妬の対象であり、またある人にとっては淡い恋心を抱く異性であったり…。

    そんな菅原晋也本人は、「大事な物ほど持ち帰るのを忘れてしまう」という悪癖に悩まされる ごく普通の高校生でした。

    第三者から語られる菅原晋也の姿には いつも「日常の謎」がセットとなっていて、ほ

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    2025年11月13日
  • 青春をクビになって

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    研究者としての苦悩、好きなことを追い求め続けることの大変さ。真摯に学問に向き合っても報われない事実。
    様々な社会の厳しさが分かる物語でした。夢中で読みました。

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    2025年11月04日
  • 沖晴くんの涙を殺して

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    ネタバレ


    この本を通して、作者が伝えたいことを私なりに解釈したつもりだが、自分の性格上、ネガティブな感情に支配されやすいので、ネガティブな感情は無い方が、生きやすいんだろうと、なお感じた。

    ただ、他者には、人間らしさを求めてしまっている。
    感情に揺らぎがない人って、京香が沖晴に最初に感じたように不気味だし、なんとなく安心感ない。

    私自身、怒りや悲しみ、苦しみといった感情を他者に曝け出すのが苦手で、人間らしいというより人間臭いなと思ってしまうので、よくその感情を自分の中に留めておくことが多いが、私が他者に人間らしさを求めるように、他者も私に人間らしさを求めているのかもしれない。

    京香を思い続けなが

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    2025年11月09日
  • 願わくば海の底で

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    美術部の高校生の高校生活の話ね。うんうん。と軽く読んでいたら、えっ菅原くん、えっ!?と思わず一気読みをしてしまいました。

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    2025年11月02日
  • 天才望遠鏡

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    天才の苦悩と「じゃない方」の苦悩、それを見守る人々。それぞれの思いが交錯してほろ苦くも温かい気持ちになる。
    個人的には「妖精の引き際」が好き。パリの白い街並みとフィギュアスケートの氷の美しさがキラキラ反射して幻想的なシーンが浮かぶ。カメラマンの多々良さんが撮った写真が見たいな。

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    2025年11月02日
  • 読書感想文が終わらない!

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    自分もフミちゃん流の書き方で感想文を書いてみたかったかも。毎年書いてただろうに自分がなんの本でどんな感想文を書いてたかなんて全然覚えてない。夏休みの宿題なんて全部、面倒なことぐらいにしか思ってなかっただろうし。

    どの章も良かったけど、受験する子の考え方が気に食わなくて、この子みたいに子どもたちがどんどん効率主義に毒されていく社会になったら嫌だなと思った。でもそれって、こちらが勝手に思い描いてる子ども像と合わないからって勝手に寂しがってるだけなのかもね。それに読んでいくうちに自分にも思いあたる節が結構あって、なんだかんだで一番感情移入していたかも知れない。

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    2025年11月01日
  • タスキメシ 箱根

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    タスキメシ第二弾、舞台は箱根駅伝で一度も出ていない紫峰(しほう)大学のキャプテン仙波千早
    そこに4月から入学する大学院生の眞家早馬が栄養管理兼コーチアシスタントととして入寮
    いきなりの部外者に嫌悪感を感じる千早

    箱根を走る意味。責任や自身の怪我、それを痛いほど知る早馬

    早馬の「努力は裏切る‥」の意味は?
    ラスト感動は今までのスポーツ小説と一線を画する

    早馬の真意は「タスキメシ」を読まないとこの感動は得られない

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    2025年10月31日
  • 天才望遠鏡

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    様々な分野の天才とその側にいる天才じゃない人。
    「エスペランサの~」のその後が読みたい!
    ちょっと出てきたけど、もっと仔細に読みたいなー。

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    2025年10月30日
  • サリエリはクラスメイトを二度殺す

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    ネタバレ

     舞台が学生の卒業演奏会で高校の卒業演奏会では6人が殺人事件に関わり、四年後の大学の卒業演奏会で4人が殺人事件に関わるといった芸術を伴った青春ミステリーでした。才能・嫉妬・友情がまさに事件に絡みあっていくところが面白かったです。
     自分もピアノを習っていたこともあって小さなコンクールに出た経験はあるからなんとなくわかるんですが、ピアニストやその他の音楽家、さらに言うと芸術家という人たちの性格は「負けず嫌い」が多いです。自分もそうです。そうなると、人の才能を凄いという一方で、その人の才能に嫉妬することがよくありました。
     この小説では「青春音楽ミステリー」と帯に書いてあって、人の才能を認める一方

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    2025年10月24日
  • さよならの保険金

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    ネタバレ

    父親の死(行方不明)から始まる物語。
    暗く暗く、どん底のような場面から始まってもおかしくない。しかし切なさは残しつつも、叔父と甥のコンビは比較的ふつう、どちらかといえば、前向きな日々を過ごしていく。

    人が亡くなる物語(ミステリーとホラー以外)って、かなり悲しみの場面が多く、悲しみにどう対処したか、そこからどう立ち直っていったのかが多いと思います。
    けれど現実には、たしかに悲しみに浸る時もあるけれど、それ以外の感情がないかというとそんなことはない。優しくされたら嬉しいし、驚くようなことがあればもちろん驚くこともあると思うのです。その中で、やはり死と向き合う時間がある。悲しくもなる。
    そんな人間

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    2025年10月23日
  • ウズタマ

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    真実の愛についてすごくストレートに描かれていて、でもそれがすごく切なく感じた。相手の幸せを優先することで自分が犠牲になっても良いくらいその人を大切に想うという愛は、美しくて優しい。

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    2025年10月17日