額賀澪のレビュー一覧
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戦時中のモノクロ写真を、AIを使ってカラー化した写真集『時をかける色彩』
この本を巡る4つの連作
戦争はいつだってモノクロだと、この本を読んで改めて気が付いた。
戦争体験者の話を聞く機会がほとんどなくなった私達は、当時の写真や映像を見ても、心のどこかで「昔のこと」と遠い存在に感じていたのかもしれない。
しかし色のついた写真となれば、不思議と身近なものに思えてくる。
登場人物のひとり、女子中学生・紫帆の言葉。
『モノクロ写真に色がつくことで、自分が生きる世界と太平洋戦争の時代が繋がる。
教科書で学んだ歴史ではなく、自分が当たり前に持つ「昨日」を積み重ねた先にある過去の出来事として、戦争を見 -
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成田凌、小芝風花主演のドラマの原作になったお仕事小説。転職という、ある意味人生の節目に立った人々の葛藤を描く。
転職の理由は人それぞれ。会社の人間関係に悩んだり、過重労働に苦しんだり、はたまた誰かが転職したから自分もと思ったり。
そんな人たちにキャリアアドバイザー(CA)は、どう接するのか。CAにだってノルマはあるだろうし、時には無理やり転職先にねじ込んでしまうこともあるかもしれない。この話の主人公はそういう感じではなく、一見冷たい印象を受けるが、求職者がしっかり現実と向き合って、自分で考え行動するのを待っている。
結果だけを求めることにも、また自分で考えることを放棄していることにも、 -
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あなたの子供時代の写真は『カラー』ですか?それとも『モノクロ』ですか?
さて、これは声に出すと年齢がバレてしまう極めて危険な質問でもあります。世界初の写真は1826年にフランスの発明家・ニエプスという人が撮ったものとされています。目の前のものを写し取るには精密な絵画に頼る他なかった時代に写真という画期的な技術が使えるようになった当時の人々の驚きが目に浮かびます。
その後、1961年に『カラー写真』が生まれます。私たちの目に見えているそのままに記録されるようになった『カラー写真』。しかし、そんな『カラー写真』が一般化するまでに撮られた写真は全てが『モノクロ』の世界のままです。いかにも昔の時代 -
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テレビドラマ化されていた事には気が付きませんでしたが、たしかにテレビ映えしそうなストーリー展開だなと思います。
パワハラ上司のもと、身を粉にして働き続けて体を壊す、という主人公の境遇は、今でも「ありそう」というリアリティを感じさせます。広告代理店を辞めた彼女が叔母さんの警衛する転職エージェント会社で働き、そこで「魔王様」と呼ばれる上司に出合う、というあたりは小説らしい展開ですが、魔王様もその周囲の同僚たちも親近感を持ちやすいキャラクターとして描かれています。
転職をめぐる人間ドラマは、「働く」ということだけでなく、「どう生きるのか」ということを考えるきっかけにもなります。まだ若い社会人や、 -
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ネタバレいやー面白かった!!読み始めるとページをめくる手が止まらなくなりました。
前回の巻ではお仕事観をびしばし刺激され、勉強になるなーと思っていたけど、今回の巻では読み終わった後、読んだ内容を活用したい、お仕事したい、と思いました。皆川さんのお話がかなりクリーンヒットしたからかも。わたしも来栖さんに言わせれば気持ちの悪い社畜なのかもしれない。
また、今回の巻では主人公の環境が大きく動いてどきどきした。これ、続くよね??続き読みたい!ここに楽しみにしてる読者がいますよ!額賀先生!
表紙に惹かれて購入したご本ですが、内容は勉強になるしとっても面白く、良い出会いをしたなと思いました。本文を書いているか