額賀澪のレビュー一覧

  • 願わくば海の底で

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    ネタバレ

    「もしかしたら」という望みを持ち合わせ続ける辛さが身に沁みました。生きていて欲しいのに、そうじゃないと分かった時、悲しみはもちろんあるけれど、少し安心感もあったのかな。心苦しいけど、消化もできないけど、よかったって、何とも表現できない感情。残酷だけど、温かい気持ちにもなる。

    個人的に「空っぽのロッカーで」が好きでした。言ってしまえば、超他人の佐藤美咲が思いを馳せるエピソードを書くってすごいと思いました。他の章より短いのに、非常に心に残りました。

    額賀澪さんは、どこか掴みどころがない、目を惹く儚い人物の描き方が本当にうまいと思います。
    菅原晋也という人物が、非常に心に刻まれた感覚があります。

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    2025年05月06日
  • 願わくば海の底で

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    大事なものほどなくしてしまう菅原の悪癖、どうにかしたくてもできなくて、飄々としているように見せかけていただけなのかもしれないと思うとやるせない
    呆れたり嫉妬したり色々な感情を菅原の周りの人達は持っていて、いつかそんなネガティブな感情も薄れていくのかもと思っていたのに…
    諦めたようで納得しきれなかった事が宗平の告白でわかり、感謝していると言った三浦さん、仕方ないと言った先輩、ふたりに罪を責めて欲しかった宗平は苦しかったろうな
    みんな優しい思い出を忘れずにいてほしい

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    2025年05月02日
  • 青春をクビになって

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    まーじでしんどかった。古事記、そのうちちゃんと読みます。私は受験落ちた&修論で満足して博士諦めたクチだけれど、文系でポスドクってやっぱ厳しい世界……。仕事で青春出来てる私はラッキーだと思ってたけれど、やっぱ非正規だし全然他人事じゃないぜ〜。

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    2025年04月29日
  • サリエリはクラスメイトを二度殺す

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    演奏会中にクラスメイトが殺される……高校の卒園でも起きたことがなぜ大学でも?というホワイダニット。表紙から受けるのとは結構違う印象の小説でびっくりした。最後まで気を抜かずに読んで欲しい。

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    2025年04月29日
  • 願わくば海の底で

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    大切なものをうっかり無くしてしまうという悪癖を持つ高校生菅原晋也。困ったところもあるけど、なぜだか人を惹きつけるところがある。そんな彼を中心とした高校生活が描かれ、その後は東京での美大生の暮らしが続くはずだったのに…
    震災は、こんな日常を一瞬にして奪ってしまったんだな。前半がキラキラした高校生活のシーンだったので、よりその現実を思い知って辛くなる。
    この物語は、震災後を描いた第5章が先に書かれていて、第1〜4章と最終話が書き下ろしで加えられたとのだそう。著者の頭の中には、元々高校生の菅原が存在していたんだろうか。

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    2025年04月28日
  • 競歩王

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    感想
    タイトルから完全に競歩選手に焦点を当てた作品だと思ったが、売れない作家と伸び悩む競歩選手を重ね合わせて物語が進行していくところは新しかった。

    少し恋愛要素のようなものも入ってたような入っていないような。そこはハッキリさせて結末もビシッと書いて欲しかった。


    あらすじ
    元天才高校生作家である榛名忍は、慶安大に入ってデビュー作以来、ヒットがなくモヤモヤした日々を過ごしていた。

    オリンピックを3年後に控え、編集者の提案と自分がふと見た競歩を題材に小説を書くことになった。同じ大学の八千代を対象に取材を始める。

    人見知りの八千代と今ひとつ吹っ切れない忍は、時が経つにつれて心を通わせていく。

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    2025年04月27日
  • タスキ彼方

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    亡くなった父は駅伝が大好きだった。
    年末から全日本、実業団、箱根とテレビ前のソファで自分は一歩も動かずに人が走るのを見てた。
    何が面白いんだか。走るのも見るのも。
    と、ずっと思ってたけど。
    今年の箱根見てる時に、昔住んでた所の近くの高校出身の選手が走ってて、うちの前で練習してたかもね、と家族で盛り上がって応援してしまい。
    箱根って特別なのかも、と思った正月。

    昭和から令和へ、時代も大学も越えてタスキがつながる爽快感でした。

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    2025年04月27日
  • 転職の魔王様3.0

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    魔王様が迷える求職者の本音に鋭く
    切り込む様子が爽快。

    本音と向き合うことは痛みを伴う。
    でも、整理できていない感情や本音と
    向き合うことで後悔しない転職ができる。

    どの話も刺さります。

    ーーーーー
    第一話
    張り合うべきは今の自分と
    転職後の自分でしょう

    第二話
    それは組織が個人に甘えてるだけです

    第三話
    職場がホワイト過ぎてぬるい?
    何をぬるいこと言ってるんですか

    第四話
    パワハラをしていい免罪符なんて
    どこにもないんですよ

    第五話
    あなたのキャリアは一生あなたに
    寄り添ってくれるはずです

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    2025年04月22日
  • 転職の魔王様3.0

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    シリーズ3作目。
    物語が急展開して面白かった!
    ここまで相談者の将来を考えて親身になってくれるエージェントってある?と思う。仕事やその人自身の悩みの本質まで見抜いているところがすごい。
    転職エージェントというより、キャリアアドバイザーの方がしっくりくる仕事っぷりだなと思った。
    来栖と千晴の関係も動きがあって、ドキドキ、ニヤニヤが止まらなかった。この続きも読みたいなぁ。

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    2025年04月21日
  • 転職の魔王様2.0

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    転職の魔王様2.0面白いですね。

    転職の魔王様に転職の天使様、そして転職王子が登場!
    転職者の抱える悩み本音をリアルに表現していて、見事に再就職に導く手腕が読みどころ。
    最後には主人公のキャリアアドバイザー(CA)の未谷と転職の魔王様との恋(?)の行方にも。

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    2025年04月19日
  • ほろよい読書

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    Audibleにて

    お酒にまつわるアンソロジー。
    やっぱり原田ひ香さんの作品は
    ご飯とお酒の組み合わせが最高に美味しそうに思えてしまう。
    柚木麻子さんのbarきりんぐみも好きでした。
    子育てに煮詰まってる時に、夜の自由な時間に甘いカクテルを飲むってすごく贅沢!
    そんな息抜きって大事、大事。

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    2025年04月17日
  • 転職の魔王様

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    315ページ
    840円
    2025年4月11日〜4月16日

    転職なんて私たちが就職する頃は考えられないことだった。時代は移ろい、転職は当たり前の時代になった。登場人物のキャラ立ても分かりやすく、そして、わざとらしくなく、とても読みやすかった。人材紹介会社に行ったことはないが、シェパード・キャリアのような会社になら、行ってみたいと思った。

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    2025年04月16日
  • 駅と旅

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    松崎有理さん目当てでしたが、他の方々の作品の駅・旅・旅人のどれもひかれるところがあり、思わぬ出会いがありました。
    旅モノの作品集として楽しめ、今度はここに行ってみようと旅ガイドになるのと同時に、こんな面白い作品を書いている作者の他の作品はどんなのだろう?と新しい作家と作品への旅立たせてくれる、そんな1冊です。

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    2025年04月16日
  • 青春をクビになって

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    やっぱりこの人上手いな〜〜
    タイトルもそうだし
    出だしの不穏感からの
    ますますヤバそーになって
    最後の落とし所!!
    感嘆しかない

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    2025年04月13日
  • モノクロの夏に帰る

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    戦時中のモノクロ写真をAIでカラー化する東大のプロジェクトのことは知っていた。確かに色が付くと、声まで聞こえてきそうな錯覚に陥る。特攻隊員の写真には胸が詰まる。その写真集を軸に展開される短編集。戦争、日系人/同性愛/福島からの避難民への差別の話などなど。

    領土や資源やイデオロギーのために、命を掛けなくても良いのではと思うが、夫は異なる意見。経産省幹部の友人に、なぜ原発の割合を増やすのか聞いたが、理解不能な回答だったし。男と女の違いだろうか

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    2025年04月09日
  • 風に恋う

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    吹奏楽に打ち込む高校生たちと
    “昔そうだった”コーチのお話

    青春感じられつつ
    描写というか表現が軽やかながらも綺麗で
    サクッと読めてしまった

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    2025年04月08日
  • 転職の魔王様

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    みんな正解が欲しい。
    人生には選択肢があって
    どれを選んだらいいのか
    迷いに迷って
    決断する。

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    2025年04月04日
  • 転職の魔王様

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    初めての作家さん。
    とても読みやすく、いくつかのエピソードで構成される形式。

    終身雇用が当たり前でなくなった現代では、転職は人生の分岐点。

    よりよい待遇を望む人、
    今の仕事は向いていないんじゃないかと思う人、
    経済的な部分を含めて将来に漠然とした不安がある人、
    今の仕事で体を壊した人、
    会社の人間関係に疲れている人、
    1日でも早く別の仕事に就きたい人、
    今すぐじゃなくてもいいけれど、なんかいいのがあれば変わりたいかもの人…。

    いろんなタイプがあると思うけれど、共通しているのは些細なことも含めて
    《現状に不安や違和感がある》ことだと思う。

    とりあえず《幸せな毎日を送っている人》は転職なん

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    2025年04月01日
  • 転職の魔王様3.0

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    転職することが必ずしもいいことではない
    パワハラが発生する原因、パワハラをする人の心理、職場がホワイトでぬるいからと退職する若手の心理、人手確保するために初任給は上がるけど、中堅は据え置きすることが多い今の会社の現状、就職氷河期世代、z世代、どちらでもない世代などについて分かりやすく書いてるのがいい
    最近起きている事に対して丁寧に説明してくれてる

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    2025年03月31日
  • 転職の魔王様2.0

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    前作からしばらく空いての続編。前より読みやすかった〜。転職したい理由が分かりやすいパワハラとかモラハラとかじゃなくて、なんとなく‥といいつつ掘り下げていくと『分かる〜』と共感しちゃうストーリーが絶妙です。

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    2025年03月30日