額賀澪のレビュー一覧
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中学生将棋の天才、かつて金メダルをとったアイススケート選手といったひと握りの天才たち。才能があると思っていた分野でケガのため活躍できなくなってしまった男のこ。生まれや家に経済的事情で可能性が伸ばせない子供。天才と言われる才能はないがその業界で生き延びる才能には長けていた作家…
天才とは何か、才能があるとは何か、何に才能があるかをどう見極めるか、果たして天才に生まれることが幸せなのか。天才たちを囲む大人や家族や友人の目を通して、そんなことを考えさせる本だった。天才と持て囃されることが果たして幸せなのか、というのは、特に昨今snsでの誹謗中傷を浴びせられることまで考えれば、疑問に思うことだろう( -
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現実と理想のギャップを実感し悩む人は決して少なくないけれど理想を目指したという事実は自分の人生の財産となるそして音楽の美しさ、文字や表現の細かさ秀麗さを感じた。
追記、音楽は耳でしか感じられないからこそ言語なんてものはなくそこにおいて魂が魂に語りかけると言われているし私もそあって欲しいと思っているがこの本からは音がなり強烈な風が吹き音の圧を感じながら自分の理想を探し続ける高校生の眩しさを感じたそして例えがとても秀逸で美しい演奏を多角的な面から例えて文字なのに実際に演奏が聞こえてくるように感じた
そして本はつまるところ空想であり想像でしかないがその中の登場人物は確かに私達のように呼吸をし感情を持 -
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2025/12/23
タスキメシシリーズをようやく五輪まで読むことができました。
当初の主人公は眞家早馬と弟の春馬が中心となっていましたが、五輪のこの本では、タスキメシに今まで登場していた早馬や春馬に近しい人物たちにフォーカスしている内容が多かったと思います。
彼らに焦点を当てながら、競技者としてオリンピックのマラソン競技に参加する選手の気持ちも描写しつつオリンピック競技の大会全般に関わる人たちの関わり方のあり様を描いた話も多く描かれています。
特に日本では東京オリンピックが一年間延期になったことで参加する予定だったアスリート、オリンピックをバックアップする予定だった飲食業者の人たち、オリンピ -
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全話面白かった!
周りにこういう女の子居たなぁって
どれも身に馴染みのあるお話で、サクサク読めた!
特に刺さったのは
「こっちを向いて」というお話。
仕事の取引先のお姉さんが転職するからもう会えなくなる。寂しい。できればこれからは友達として付き合っていきたいと思ってる主人公。
でも相手がそれを望んでなかったら?とか、ごちゃごちゃ余計なことを考えて結局何も言い出せなかった。って内容なんやけど、
めちゃくちゃわかる、、、!私も過去に全く同じ経験したし、他にも経験された方は意外と多いのかなと思う!
大人になってからの友達作りって考えてみれば難しいかも(´-`).。oO
最後の「獣の夜」は、臨場 -
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2025/11/29
10年前に刊行された本ですが、機会があって今になって読んでみました。
青春系の小説イメージが自分の中で強かった額賀澪さんですが、この「ヒトリコ」という作品は青春のキラキラした世界の裏側の人間模様に焦点を当てたような内容になっています。
主人公の深作日都子は小学校のときに起きたできごとがきっかけで人と関わることをやめ、1人でいることで学校生活を過ごすようになりました。
その件に関わっていた海老澤冬希という男の子は小学校のときに転校。
幼馴染の堀越明仁は日都子に寄り添おうとしますがシャットアウトされる…というのを高校まで繰り返します。
無理に人と関わる必要がない人が主人公なの -
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棋士、フィギアスケーター、作家など天才とその観測者との物語。天才たちとの交流によって、生き方に思いをはせる連作短編集。
額賀澪氏の作品は初めてだったが、どの話も良かった。特に個人的には『カケルの蹄音』が良かった。この作品だけ、天才の度合いが違う気がした。
この短編集に出てくる天才たちは、全盛期を過ぎていることが多い。競技や分野によって輝ける時間が違うからだ。
特にフィギュアスケートといった低年齢の時期に全盛期が来る競技などでは、人生という目線で見ると『天才』以降のほうが圧倒的に長い。
この「天才」ではなくなってからの変化を扱っているのは、とても興味深かった。
「天才」は、自分よりも才能のあ -
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素敵な本だった。
夏休みに、卒業した小学校の図書室に通う中学生のフミちゃん。そこへ、感想文用の本を借りにくる小6たち。感想文なんて苦手だと言う栄人、自分の気持ちに蓋をして周りに合わせている優衣、感想文を買おうとする虎太郎、感想文なんて読まなくても書けるから、先生達が喜びそうな本を選ぼうとする颯佑、可哀想な子と決めつけられて周りから気を遣われていることに辟易している千尋は、それぞれフミちゃんに本選びや感想文の書き方を教えてもらう。
5人が書き上げた感想文は、本音に満ちていて、自分と向き合って書き上げたことがわかる感想文だった。小学生に助言するフミちゃん自身も、実は悩みを抱えていて、図書室で毎日感 -
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本作が手元に来たのは、本みくじで引き当てたから…
表紙を見た瞬間に嫌な予感がした。
つい最近まで転職しようかどうか、私自身が迷っていたからだ。
意を決して読み始めたがやはり予感が的中した。
グサグサと色んな言葉が自分に刺さる。
魔王様の言葉はもちろん、求職者達の心情も全てが私の心に攻撃してる。
でもふと思ったのは、ここまでグサグサ刺さる言葉を紡ぐ著者は、もしかして著者自身も自ら心をグサグサ刺しながら執筆していたのではないか?
そうでなければ、どこの馬の骨だか分からない読者の心をここまで攻撃できるなんてありえないと。
「迷える羊を導けるのは、迷える羊だった人間だけ」このフレーズに衝撃を受けた。 -
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天才高校生作家のスランプ。夢見ていた舞台に立てず足掻く競歩選手。
好きなものが怖くなる、楽しめなくなる気持ちはなんとなくわかる気がして、ちょっと苦しくなる。
誰よりも速くゴールへ向かわなければならないのに走ってはいけない。たしかに矛盾した競技だ。ルールに縛られ、その中でもがいてゴールを目指す。
“天才高校生作家”というラベルを貼られ、書くことが苦しくなって、自分の立ち位置も分かっているのになかなか前に進めない忍と、
箱根駅伝を諦めざるを得なくなり競歩に転向して、でも心の奥では納得できなくて、苦しみながらも歩き続ける八千代と、
何かに縛られながらも、時間をかけてもがきながらも、一歩一歩進んでい -
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〝菅原晋也〟という男の子について、友人らが語っていく甘酸っぱい青春ミステリー
──と思ったら。。。
【第一話 ガラス片の向こうで】
高校一年〜青い火の玉の謎
【第二話 炭酸水の舞う中で】
高校二年〜突然プールに突き落とされた理由
【第三話 黄色い花の下で】
高校三年〜彼が描いた花の絵の意図
語り手が次々と代わる連作で、菅原晋也は悪癖もあるけど憎めない、人懐っこい男の子。
迷子の子犬のような顔だって(・ω・`U)
どの話も〝人には話せない秘密〟が描かれている
大きい小さいはあれど、きっと誰もが秘密を持っているのではないだろうか。
もちろん、私も…
特に思春期の頃って、色