額賀澪のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
11提灯(p232)が印象的だったので、そこの感想↓
いつか箱根駅伝特集のテレビ番組で見た、暗い中を提灯を灯して応援していたあのシーンを思い出してとても感動した。
この自問自答する感じ、自分がフルマラソンやウルトラマラソンを走っている時の感覚と似ているなと思った。「お金はかかるし苦しいし、大して速いわけではない、むしろ遅い。家族の理解も必要だし、それでも走り続けてしまう意味って何??」みたいな考えが巡ってくる。こんな平々凡々なおばちゃんランナー、順位なんてどうでもいい、ただ走るのが好き。いつか死ぬ時に「こんなに頑張った」と思えるものがあっても良いではないか。これも結局は「自分の生きた証を残したい」と同じことかなと思った。
ただ、この箱根駅伝を走った後に出征したランナー、戦地で亡くなったランナー達は、たとえ最下位でも決して平々凡々なんかではない。こんな困難な時でも箱根駅伝の歴史のタスキを受け継いでくださった事に感謝したい。十区の鷺ノ宮勇一に届くなら、心の底から応援を届けたい。未来のランナーも応援していること、毎年箱根駅伝に感動と元気をもらっていることを伝えたいと思った。
11提灯(p232)のあらすじ↓
陸上競技でさしたる実績もなく、箱根駅伝への参加経験もなく、十人の選手を何とか揃えて出場した青和学院大。一区からずっと最下位、復路もずっと最下位。
十区を走る鷺ノ宮勇一の心のうち。箱根駅伝に初参加した青和学院大のすべての選手が、道中で同じ問いを繰り返したに違いない。「それでも走る意味はあるのだろうか」
暗い中を必死で走っている時、沿道に提灯の明かりがあった。淡い黄色の光は上下左右にゆらゆらと揺れ、「青和がくいーん!」と声援が聞こえた。提灯を持つのは青和学院大の関係者ばかりではなく、関東学連の人間、他大学の選手やOBらしき顔もある。
「君達の頑張りは、後輩達が必ずや引き継ぐさ!」との言葉に、引き継ぐ…一体どこへ。この大会が終わったら、二度と陸上競技なんてやれないだろう。これが最後なのだ。だから自分達は無理を押して参加を決めたのだ。戦争に行ったら、生きては戻れないから。ああ、そうだ。だから最下位でも、みっともなくても、情けなくても、走りたかったのだ。この箱根駅伝に、平々凡々ながらも陸上に励んだ自分の生きた証を、残したかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ小学生の時、食育の一環で育てられていた豚のマーガレット。
塩見香子は幼少期とても短気で細かかった。食肉加工のトラックへ送られるマーガレットに対して憐れんでいたら、怒ると何故かリアル豚鼻になるようになり…
マーガレット症候群になってからの香子は、周りから怒らない人だと思われていた。
マンガ編集者となった現在、理不尽な作家のワガママや、事なかれ主義の上司に怒りを感じつつ、耐えていた。そんな時、高校時代の好きだった人・宮原に再会。良い雰囲気になりつつも豚鼻の事は言えず。そして隣に住んでた憧れの漫画家マリーの甥、菊田春木。人と関わるのが苦手な春木にやきもきしてた時、豚鼻を見られてしまう。
豚鼻によって素直に好きだと言えないもどかしい感じはしましたが、鼻を見られたのが春木って時点で、多分春木ルートなのかなとは思ってました。宮原には良い面しか見せないし、春木には素で接してたしなって。
豚鼻に関しても、香子だけしか見えないのかと思ってたら、リアルに他人にも見えてたんですね…
本音で話せる人と出会えて、これから幸せになって欲しいです。 -
Posted by ブクログ
2026/04/26
額賀澪さんのお仕事小説。石けんを販売していたある日突然に日本国内のメーカーである花もり石けんが海外の会社に買収されて、買収先の会社と一緒に業務をしなくてはならなくなり、すったもんだするお話です。
海外の感覚で仕事をする人たちの考えと、ずーっと自分たちの伝統を守って仕事をしてきた人たちの考え方がぶつかるシーンが何度も出てくるのですが「お互いに言ってること分かるなー」とお仕事小説ですが描写がとてもリアルに感じました。
主人公は会社の総務部に勤める真柴ですが、総務部ってそもそもなんなの?とか、仕事をする上でどういうことを気にしなきゃいけないのかと言ったその部署の苦労もリアルに描かれているように思います。
新しい考えを受け入れつつ会社として前に進み、かつ、今までの考えも尊重しながら…という、働いていると必ずと言って良いほど直面する課題を、この小説の中の人たちはどう対応していくのかなというところが自分自身の経験と重ねて読むと、よりリアルさを感じるのではないかと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天才とは。才能とは何か?
〜あなたも天才たちの観測者になりませんか?〜
額賀先生のデビュー10周年作品
どのストーリーも好きだった!!
特に、『星原の観測者』の話がお気に入り!
ほんと、じーんと沁みた。
釘宮の星原に対する思いを話すところに、感動して涙が止まらなかった!
私は、天才たちを普段から見ている観測者の1人。
普段は、"天才たちの才能の美しさとその苦悩"がよくわかる1冊だった。
1度カメラマン多々良の写真を見てみたいなぁと思った。
夢には際限がない。でも、才能には終わりが…とのことなので、夢は大なり小なりずっと持ち続けたいと思った!