額賀澪のレビュー一覧
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書店で読書感想文課題図書が平積みされているのを見て、その横に同じく平積みされた、青い色が目立つ表紙の本に目が留まった。
さらにその表紙の青いポロシャツが印象的な女の子のイラストが目に入る。私のように「メガネが似合う女の子だな」と思うだけなら平凡だ。だがもし表紙を見ただけで「あれ、この子のメガネってフレームは赤色だ、それに髪型も似合ってるけど、少しだけ髪の毛がちがう色になってない?」というところにまで気づいたあなた!
あなたのその鋭い観察眼ならば、きっといい読書感想文が書けると思う。(私は全然気にも留めませんでした。)
本の帯に「それなら、フミちゃんにおまかせ!」と書いてあるのを見れば、表紙の -
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ネタバレ器が小さくて、臆病で、残酷。他人から憎まれ、疎まれ、嫌われながら、恐らく1番傷ついていた菅原晋也に深く感情移入してしまった。
東日本大震災で行方不明になってしまった彼の記憶が、生き残った彼の周りの人々の人生に織り込まれ、浄化されていくのが切ないが妙に現実的だと思った。彼に対して、もっと複雑な感情を抱いていたはずの人たちも、罪悪感と後悔と苛立ちに疲れ、やがて彼を記憶の底に沈めてしまうのかもしれない。
それでも目を閉じて彼を思い出す、その幕間の一瞬に、愛されたいと願っていた菅原晋也という人間に対する祈りが少しでも含まれていたなら救いだと思う。今年読んだ中では1番好きです。
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スケートボード小説第2弾。
東京五輪の金メダリスト・エイジ
パリ五輪の金メダリスト・マシュー
因縁の二人がロスオリンピック予選大会で火花を散らす──。
あー、もう最高!!
なんて爽やかで、熱くて、スリル満点のスポーツ小説なの!
エイジとトモ、丈太郎にまた会えて嬉しい。
読み終えて心地よい余韻に浸っています。
スケートボードのスポーツ小説ですが、エイジと彼のフィルマー・丈太郎との絆も熱い!
大人というにはかなり無鉄砲でお人好しな丈太郎も、ツンデレなエイジもいいなぁ。
ホントこの二人好きだし、良いコンビ。
児童養護施設出身のエイジとトモ。
家族以外に信頼できる大人がいるって大事。それはどんな -
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かつて全日本吹奏楽コンクールで金賞受賞するも、今は県大会も通過できない千学吹奏楽部。
今年入部した基、同級生の堂林、基の幼なじみで先輩の玲於奈、そしてコーチの瑛太郎。
部活と大学受験の両立に悩む部員。
コンクールで全国を目指してただただ部活を頑張るだけでなく、勉強や将来に悩む姿も描かれているところにリアリティを感じました。
部員一人一人の思いをもっと掘り下げて読みたいのはもちろん、瑛太郎の同級生の話しや基の家族の話しもももっと読みたかったなぁ。
だからと言って物足りないというわけではなく。
この世界観がすごく好きだからずっと読んでいたい、そんな一冊でした。 -
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ネタバレネガティブな感情なんてなくなったらどんだけラクかっておもってきた
なければないほどいいし、ポジティブに憧れながらこれからも苦しむんやろうなぁと
でも、ネガティブもないと、人間は壊れちゃうし
それこそが人間らしさやったりして
感情があることって、感受性豊かなじぶんって
しあわせなのかもってプラスにおもえた
人の何倍も痛みを知っとる沖春くんは
ほんとはとてつもなく優しくて
だれよりも人がすきで、人間らしくて、
そんな感情を取り戻した沖春くんも、
どんな沖春くんにも寄り添うことができた京香も
ふたりともまっすぐで、愛おしくてだいすき
ずっとなみだ堪えるくらい
切なくて寂しくて、でも終始あったかく -
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素敵な5人の作家さんによる5つのお酒にまつわる短編が集まった宝箱みたいな一冊。
『ショコラと秘密は彼女に香る』
著者:織守きょうやさん
とっても可愛いお話で、密かにときめいた。この本の一作目、読者を「ほろよい読書」の世界に引き込むのにピッタリのお話だと思った。チョコレートボンボンが食べたくなった。
『初恋ソーダ』
著者:坂井希久子さん
途中、流されそうになった果歩に、え〜いいの?ダメダメ!気を確かに!!とハラハラした笑
自分の大事に大事に作ったものを、感謝やありがたみもなく、ただ消費されることに対しての怒りは分かるので、読みながら、「いやだよね〜」と共感した。
『醸造学科の宇一くん』
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シリーズ3冊目。
今回もシェパード・キャリアにやってくる求職者はそもそも「(何で)転職したいのか」が見当たらない…という転職したい理由が何なのか、肝心な軸がなくて表向きの目線でしか見えてないから辞めたい、10人に1人、そういうタイプがいるんじゃなかろうかと思える。
働き方改革が進んで、自分が20代の頃のような精神論を唱えるような企業は大幅に減ってて。
その中で自分軸を身につけ企業とのコミュニケーションが必要になってくる時代なんですよね。と第三話の『職場がホワイトすぎてぬるい〜』で共感。
転職って人生の通過点。少しでも求職者が理想的な企業に就業できるようサポートするCAのみなさんには感謝し -
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2巻目。つくづくエージェントの言葉が刃のように刺さってくる。
今回の求職者は本音が見えてこない人や、転職回数が多い人などリアルにいそうだなと思う人たちばかり。でもやっぱり「なんで転職をしたいのか」が見えない。
そんな人たちと出会うエージェント『転職の魔王様』に『転職の天使様』が登場。
『転職の天使様』天間は、求職者が分からない企業の顔を知るべく一日体験という名目のリサーチをする。そんなエージェントがいたら紹介していただきたい(笑)
が、ここで思うのは一日体験をしたエージェントは企業側からすれば『お客様』。実際は『就業した人』が体験することで企業側とのミスマッチが出る出ないがわかる。それが第四 -
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2025/05/16
額賀澪さんの作品という時点でもう楽しみだったので、ようやく読めてよかったです。
青春系のいつもの系統とは少し路線が違うような、人の生き死にに触れる人々の変化の過程や証を物語にしたような印象です。
主人公の踊場京香と志津川沖晴は海岸のとある場所で出会い、沖晴は何だか不思議な力が備わっている人らしい。喜怒哀楽の感情のうち、楽しかなくてなんか常に笑っている。どんな時でも笑っている。
一方の踊場京香はガンで余命一年を宣告されて、音楽の先生をしていたところをその仕事を辞めて地元に帰って来たところだった。
治療もせず、自分の死を受け入れて生きていこうと思っていたところへの沖晴との出会 -
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素晴らしい一冊だった。
最後まで読み進めてタイトルの意味が分かる瞬間。これぞ読書の醍醐味。だから私は、前情報やあらすじは見ずに読み始める。読みながら、こんな内容か、とひとつひとつ感動しながら読んでゆく。
半分くらいまでは、何が起こったんだろう、と。登場人物への興味と、物語の言わんとする事を探り探り。
そして、ああ、このテーマか、と。
でもここまでリアルにその日を描いたものを読むのは初めてで。自分がその日過ごした時間と重ねて、この人たちはこう過ごしたんだ、と。
区切りなんて言葉だけ。でもそれが必要なくらい、打ちひしがれて。今だって辛いのは、分かりたい。