額賀澪のレビュー一覧
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シリーズ3冊目。
今回もシェパード・キャリアにやってくる求職者はそもそも「(何で)転職したいのか」が見当たらない…という転職したい理由が何なのか、肝心な軸がなくて表向きの目線でしか見えてないから辞めたい、10人に1人、そういうタイプがいるんじゃなかろうかと思える。
働き方改革が進んで、自分が20代の頃のような精神論を唱えるような企業は大幅に減ってて。
その中で自分軸を身につけ企業とのコミュニケーションが必要になってくる時代なんですよね。と第三話の『職場がホワイトすぎてぬるい〜』で共感。
転職って人生の通過点。少しでも求職者が理想的な企業に就業できるようサポートするCAのみなさんには感謝し -
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2巻目。つくづくエージェントの言葉が刃のように刺さってくる。
今回の求職者は本音が見えてこない人や、転職回数が多い人などリアルにいそうだなと思う人たちばかり。でもやっぱり「なんで転職をしたいのか」が見えない。
そんな人たちと出会うエージェント『転職の魔王様』に『転職の天使様』が登場。
『転職の天使様』天間は、求職者が分からない企業の顔を知るべく一日体験という名目のリサーチをする。そんなエージェントがいたら紹介していただきたい(笑)
が、ここで思うのは一日体験をしたエージェントは企業側からすれば『お客様』。実際は『就業した人』が体験することで企業側とのミスマッチが出る出ないがわかる。それが第四 -
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2025/05/16
額賀澪さんの作品という時点でもう楽しみだったので、ようやく読めてよかったです。
青春系のいつもの系統とは少し路線が違うような、人の生き死にに触れる人々の変化の過程や証を物語にしたような印象です。
主人公の踊場京香と志津川沖晴は海岸のとある場所で出会い、沖晴は何だか不思議な力が備わっている人らしい。喜怒哀楽の感情のうち、楽しかなくてなんか常に笑っている。どんな時でも笑っている。
一方の踊場京香はガンで余命一年を宣告されて、音楽の先生をしていたところをその仕事を辞めて地元に帰って来たところだった。
治療もせず、自分の死を受け入れて生きていこうと思っていたところへの沖晴との出会 -
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素晴らしい一冊だった。
最後まで読み進めてタイトルの意味が分かる瞬間。これぞ読書の醍醐味。だから私は、前情報やあらすじは見ずに読み始める。読みながら、こんな内容か、とひとつひとつ感動しながら読んでゆく。
半分くらいまでは、何が起こったんだろう、と。登場人物への興味と、物語の言わんとする事を探り探り。
そして、ああ、このテーマか、と。
でもここまでリアルにその日を描いたものを読むのは初めてで。自分がその日過ごした時間と重ねて、この人たちはこう過ごしたんだ、と。
区切りなんて言葉だけ。でもそれが必要なくらい、打ちひしがれて。今だって辛いのは、分かりたい。
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初めての額賀澪さん。SNSでの紹介、そしてタイトルに惹かれました。
最初は菅原晋也が主人公で彼の周りにいる友人たちとの青春ミステリーのような感じなのかと思ったら違ってた。
2011年3月11日の東日本大震災が起こるまでの、菅原晋也の軌跡を辿る物語でした。
彼(菅原晋也)は大事なものを忘れてしまう悪癖があり、それでも自分と向き合っているひたむきさは、周りの人達も彼から離れず近くにいてくれた。
彼の存在は周りの人達にとって『印象に残る』人だったのだろうと、各章に出てくる登場人物の回想に思いを馳せる。
でも東日本大震災当日、彼は『大事な命』を忘れないでいたのではないかと。悪癖なんて治らないと先生が -
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2025/04/21
このシリーズも3冊目となりました。
大阪に転勤が決まったところで前作は終わっていますが、その後の大阪での転職依頼者の話、来栖と未谷の2人のその後など読みどころとなる話や展開がとても面白いです。
それぞれの短編でやはり転職を考える人たちが出てくるのですが、これまでの転職者のパターンとはまた違った転職動機を持つ人たちについて描かれています。
一風変わった転職エージェントとしてのアドバイスもとても痛感だと思います。
また、転職エージェントの側も転職希望者の状況を聞いてどのようにアドバイスをするのか、どう考えるのかと言ったことも一緒に考えているような気分になれる内容です。
痛快な