額賀澪のレビュー一覧
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【転職の魔王様】
ごめんなさい、本というよりドラマの要約みたいになっています。
ドラマ好きでもある私ですが、『VIVANT』と同じくらい毎週楽しみにしていたのが『転職の魔王様』でした。
私自身が転職を経験したこともあるからでしょうね、どの回も心に沁みる内容でした。
俳優陣も私のお気に入りである布陣、成田凌さん、石田ゆり子さん、小芝風花さん、山口沙也加さん、おいでやす小田さんなどなど。
元々は大手商社マンとして海外で活躍することを夢見ていた成田凌さん演じる来栖嵐。ある事故をきっかけにその夢は潰えたと悟り、転職エージェントの世界へ。一方、やはり夢を持って入社した大手広告代理店で会社でパワハラなど辛い思いをして会社をあとにして叔母の石田ゆり子演じるが経営する転職サービス会社『シェパードキャリア』で新たなスタートを切った小芝風花さん演じる未谷千晴が転職エージェントのノウハウもない中、持ち前の優しさ、依頼者に寄り添うことで気づいたことを周りのスタッフの力を借りながら成長していく姿を見ることが出来るドラマです。
成田凌さんはどちらかと言うと気持ちを前面に出さないのですがここぞは頼りになる存在、そして笑顔も泣き顔も実に表情が七変化する小芝風花さん。
(ドラマでは小芝さんの指導役が成田さんでした)
成田さん演じる「転職の魔王様」が転職依頼者に対して発する言葉は、どれも生きていく上で大切な言葉であって、私にも腑に落ちるものばかりでした。
『あなたの人生、このままでいいんですか?』
『最初描いていた夢を諦めなければいけなくなったとしても、その夢は形を変えることもある。』
魔王様も挫折から這い上がってきた過去がありますが、小芝風花さんのひたむきな生き方に触れていく中で心境の変化が見てとれます。
それは転職で再起をかけようとしている依頼者に対して最後に発した言葉に表れています。
『あなたの人生、このままでもいいんじゃないですか』
それまでの少し突き放すような言葉に比べると(本当は依頼者自身はそういう気持ちがないといけないのですが)、その人の現状を肯定する言葉は、救われる思いをした視聴者もいたのではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
主人公の沖晴くんは、小学生の時、震災の大津波に家族と共に呑まれたが、ひとり生還した高校生。
その時、『喜び』以外の感情を失って、いつも笑っている。
そんな沖晴くんは、元音楽教師の京香に出会う。
京香は余命一年の宣告を受けて、生まれ育った街に帰ってきたのだった。
この二人の交わりの物語。
本の紹介や帯には、青春恋愛小説、究極のラブストーリーと書かれている。
綺麗なラブストーリーでした。
大切な、本当に大切な人を突然失った沖晴くん。そのことで後ろ向きな感情に蓋をしてしまった。
心に負った傷はどんなに深いでしょう。でも、それに蓋をしてしまった。
その彼が京香に出会い、心触れ合うことで失った感情を取り戻していく。
その様子がわかりやすく心に伝わって来て、何度も泣いてしまいました。
沖晴くんが「死」を受け入れて生きていく様子にホッとして、また涙を流してしまいました。
ラブストーリーと共に、生と死、命についても考えさせられた、とても素敵な物語でした。 -
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ネタバレドラマ化もされた「転職の魔王様」の続編。短編連作で、転職エージェントを題材に、働くとは、生きるとはを考えされられる作品。
前作で未谷千晴は、新卒で就職したブラックな広告代理店を退職した。その後、叔母が社長を務める転職エージェントの『シェパード・キャリア』社でキャリアアドバイザー見習いから、正式にキャリアアドバイザーとして働くようになった。
転職の魔王様2.0でも、来栖嵐の歯に衣を着せない毒舌ぶりは健在。
毒舌ながらも、転職希望者に現実を突きつけ、働くことについて否応なく考えさせてから、適した職に再就職させる手腕は確か。
さらに、シェパード・キャリアに転職の天使様こと天間聖司がやってきた。来栖とは反対に、手取り足取り丁寧に世話を焼き、紹介先の企業で一日職場体験までしてくる過保護ぶり。
個性豊かな仲間に囲まれて、千晴はキャリアアドバイザーの仕事に向き合っていく。
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自分の仕事観について考えさせられた。
働くことも大変だと感じるし、仕事との距離感を考えた。
この小説の第四話「優等生は、社会に出たら気をつけないといけないんですよ」が自分にも刺さってしまった。
真面目に努力すれば、できると評価される。けれどそれが当たり前になって次々と仕事の負担が増えてくる。できて当然の空気になって誰からも感謝されなくなる。ストレスだけが溜まっていく。
なんか仕事してるとき辛かったなあって思い返してしまった。
仕事について、考えさせてくれる作品でした。
ドラマも楽しんで見ています。
2.0に出てきた転職王子の話もあるとは。 -
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2023/07/11
転職をテーマにした額賀澪さんの社会派小説。魔王様というのは、この話の中で出てくるキャリアアドバイザーの来栖嵐という人物のこと。
最初の転職希望者としてやってくる未谷をはじめとして、世の中には転借を考える人が数多く存在している。そして転職の理由も人それぞれ。
それぞれの人物の転職にフォーカスを当てつつ、来栖をはじめとしたキャリアアドバイザーの動きを絡めて進んでいくこの物語は、書いてあるそれぞれの話がとてもリアリティある内容となっています。
ポジティブな転職もあればネガティブな転職もある現代だと思うのですが、それぞれの転職状況をキャリアアドバイザーがアドバイスを重ねる中で見えてくる転職の背景にある物語がこの本の主な内容です。
「転職」というテーマを扱っていてとても重たそうな話にも見受けられるのですが、全然そんなことはなくて、むしろ社会人の人こそ、自分のことと近づけて読めるのではないかなと思います。
社会派の小説なのに読みやすい言葉で構成されていて内容が把握しやすいと思います。
ドラマ化もされて、続編の文庫も出ているので続編も読みたいなと思います。 -
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ある一冊の本をきっかけに、書店員、女子中学生、ドキュメンタリー番組のディレクター、アメリカで教育を受けた男子高校生、といったさまざまな立場から戦争を考える連作小説。戦争モノを読んだり観たりして「戦争は絶対にしてはいけない」と片付けてしまいがちな私たちに、作者は登場人物たちを通して鋭い言葉を投げかけてくる。私たちは第二次世界大戦やウクライナ侵攻、3.11など、世界に起こるあらゆる出来事をどう受け取り、どんな行動してきただろうかと突きつけられる。彼らなりの結論を見届けて、自分でも考えてみる機会となった。それぞれが葛藤し行動したことが影響し合っているというのが嬉しい連作。
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2023/02/16
「タスキメシ」の続編。眞家早馬は大学を卒業後就職をしたが、管理栄養士への道を再び志して紫峰大学駅伝部の大学院生兼管理栄養士となる。
しかし、駅伝部はこれまでも箱根駅伝に出たこともなくて部員の志もそんなに高くない。
箱根駅伝を目指すためにサポートの面で奮闘する早馬と駅伝部の仙波千早を中心とした駅伝部の織りなす箱根駅伝への道のりを描いた話である。
読むととにかく手に汗握る展開にワクワクしたり、同じように悔しいなと思ったりと心を揺さぶられる場面が沢山ある。
決して自分が箱根駅伝に出場したわけではないし、あくまでも小説を読んでいるだけなのに伝わってくる臨場感や心理描写の細かさが凄くて、なんとなくでも情景がイメージしやすい。そこに駅伝部員と早馬たちの関係までも入ってくるもんだから人間臭さも相まってこの小説の読み応えを増しているような気がする。
何かに全力で取り組んで、それでもダメで、それでも食らいついてどうするか、自分の底力をどうやって出すか、どうやってそれを支えるのか…と言ったところの熱くなる気持ちを箱根駅伝というものを通して感じることができる小説だと思います。 -
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「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー
既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。
なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
女性あるあるです。
そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。
坂井希久子さんの「ト・モ・ダ・チ」はイヤミスを連想させるどろどろした話で、もはやホラーの様にも思えて怖かった。
千早 茜さんの「卵の殻」は繊細な女性心理が描かれていて女性の執着がただただ恐ろしい。
「サバサバした女なんていないよ」のセリフが印象に残ります。
子供時代の競争意識、嫉妬心を描いた大崎 梢さんの「水底の星」
大人になってからの友人作り、在り方を繊細に描いた額賀 澪さんの「こっちを向いて」読み終えてタイトルを見るとなるほどと思えます。
柔らかい気持ちになれた阿川 佐和子さんの「ブータンの歌」
情景が絶えず浮かび、二人の女性の微妙でありながらイイ感じの距離感を感じた嶋津 輝さんの「ラインのふたり」
ややこしい人間関係ながら、こういうのも有りなのかと妙に女同士のリアルを感じた森 絵都さんの「獣の夜」タイトルがナイスマッチです。
怖さあり、優しさあり、嫉妬、憎悪、女ともだちには様々な感情が蠢いている事を改めて実感すると共に、親友、本当の意味で真友に出会うのは伴侶を見つけるより大変かも知れないと思った短編集。