額賀澪のレビュー一覧
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購入本。半年前くらいには購入していたのだが、夏に読みたくて取っておいた本。結果この時期に読めて良かったと思えた。
額賀澪さんの児童書。額賀澪さんの本は初。小学校の図書室に何故かいる中学生のフミちゃんが、読書感想文が上手く書けない後輩たちにアドバイスするという内容。連作短編集。
私も小学生の頃から読書は好きだったけど、読書感想文は苦手だったなあと懐かしい気持ちになった。
第三話で夏休みの宿題を買う話が出てくるのだが、これが衝撃的だった。今ってこんな感じなん?羨ましいとはならんなあ。
確かに自由研究とか面倒くさかったけど、親に手伝ってもらってなんとか仕上げた思い出とか今でも鮮明に思い出せるから、その時は面倒なんだけど長い目で見るとちゃんとやった方が結果お得だよね。
第五話と最終話がとても良かったので、星3→4に評価上がった感じ。友達との距離感って不変じゃないよね。変化していくのが当たり前。それに気付けたフミちゃんは優しくて偉いと思います。いい児童書でした。 -
Posted by ブクログ
保険調査員というお仕事の話。こういう仕事があるって、初めて知ったかも。あまり考えたことなかったな。
海難事故で父を失って、でもなかなか消化できないでいる麻海。保険調査員として、叔父と一緒に働きながら、保険についてとか、人の悪意や出来心についてとか、そんなことを考える。
保険金詐欺って、殺人とかそんな大袈裟なものじゃなくても、あるんだなぁ。
多く貰えるなら貰っておきたい、払わなくていいなら払わないでおきたい、そんな心理は誰にでもあるよね。(そういえば私は、貰えるはずの少額の保険金を申請していなかったことがあり、そんなズボラな人もいるけど。)
あと、家族が亡くなって、生命保険の保険金を貰うことで、気持ちが一区切りつく、という考え方も、初めて知ったな。逆に、ここでどーんと来る人もいるかも。
故人の保険金によって、死を受け入れられたり、その使い方で前向きな気持ちになれたり。保険金の役割はお金だけってわけでもないのか。
額賀さんのお仕事小説は、やっぱり面白い。 -
Posted by ブクログ
震災関連の話と知って手に取った。
高校の美術部の先輩、同級生、顧問、後輩それぞれの目線で菅原晋也がどういう人物だったのかが描かれている。
大切なものほどなくしてしまう菅原の悪癖に対し、周りの人が一度は強く非難してしまうのは、その裏に菅原への嫉妬があるからなのか。
顧問は若さゆえか、菅原の才能や人間性との向き合い方が分からず、美大受験を目前に控えた菅原に酷い言葉を投げつけてしまい、ひどく後悔しているだろう。
震災から5年が経って、行方不明の祖父の当日の足取りを知りたいという男性が訪ねてきて、菅原の同級生である本郷と後輩の小野寺で案内をする。
これは祖父の足取りを辿っている内に菅原晋也の足取りも分かるというストーリーかなと思っていたら、予想以上の事実が明らかになり驚いた。
もう1つ驚いたことは、菅原晋也が入学するはずだった美大の同期生が、震災から5年以上が経って3月11日の捜索ボランティアに来ていたこと。
彼女や近しい人は震災で直接的な影響を受けなかったのかもしれない。会うことのなかった菅原のことをもっと知りたかったからボランティアに来たという。そんな人と人との繋がりがあるのだなと思った。
菅原晋也と関わりがあった人たちが捜索ボランティアに来るのは、菅原を探すためかもしれないし、他にも行方不明の知り合いがいるからかもしれない。本郷と小野寺が捜索ボランティアに参加しているのかは分からない。
菅原晋也の人となりや、悪癖で周りを傷つけたくないという彼なりの思いやりが、関わってきた人たちの中にずっと忘れられずに残っているのだと感じた。