小松左京のレビュー一覧

  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集

    Posted by ブクログ

    この小説が書かれた時代、こんなSF小説が流行っていたなぁ、と思い出しました。
    当時は大戦が終わって高度経済成長も一段落した時代に、戦争の記憶がまだまだ生々しく残っている人と、それを知らず過去の過ちとして捉え近代における新たな苦悩の中に生きる若者が共存する中で、その違和感や、得体の知れない恐怖と言ったものが生み出すブームだったんじゃないか、と勝手に想像しながら読む。
    『日本沈没』はドラマで夢中になってみた記憶があるが、小松左京の小説を読むのは初めて。自ら進んで読む事のない恐怖小説を貸してくれた友人に感謝。

    0
    2023年01月15日
  • 復活の日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍が始まったときに話題となった、小松左京の代表作の一つですが、ようやく積読を解消できました。

    コロナとは異なり、人為的につくられた細菌兵器によるパンデミックではありますが、多くの人々がウイルスによって死滅し、「調査研究のため」に南極の基地に派遣されていた人々だけが生き残った世界が描かれています。

    特殊な環境に身を置いて生活することが求められる、精神的にも「強い」人々が登場人物ですから、一般大衆がパニックを起こす様子などもなく、また時代も古い作品ですので現在のようにSNSで真偽のわからない情報がまん延するということもありません。そのあたりは、今の時代からは「作り込みが甘い」「現実的では

    0
    2023年01月02日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

    Posted by ブクログ

    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。
    小松左京の「骨」は既読でしたが、久々に読んでも怖いと思った。震災の後の大洪水というくだりが東日本の震災のことを書いてるようで、それが1972年に書かれていたというところにまた戦慄。
    坂東眞砂子「正月女」何かのアンソロジーで読んだか、それとも同じような別の話だったか…ホラーというよりイヤミス的な面白さだった。
    小林泰三「人獣細工」のラストが一番おぞましかった。
    これは角川ホラーセレクションの第二弾らしい。
    第一弾「再生」の方も読みたい。

    0
    2022年11月20日
  • 虚無回廊

    Posted by ブクログ

    AIに関する倫理(ethics)がここ5,6年工学系の学会で目にするようになっている。それを30年以上前のこの本で目にすると、SFすごいな、と本当に思う。

    0
    2022年10月13日
  • やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    SF作家として有名な小松左京さんの本。
    前半は戦争中の話が中心。
    後半は大阪万博の話。
    前半の方が圧倒的に面白い。
    後半はどこそこの誰それと何しをした〜みたいな、よくある交遊抄風。
    でも、時代性もあり、興味のある人には参考になるのでは?

    0
    2022年09月24日
  • 日本沈没 第二部(上)

    Posted by ブクログ

    日本沈没から25年後、国土を失った日本人は世界各地に入植したが、現地住民とのトラブルも絶えず発生していた…そんな中、中田首相は旧日本海上に人工島の建造を計画する…。感想としては、前作から33年後の本作、前作の方が手に汗握る展開なのにくらべ、今作は内容としては重い内容だけれど落ち着いているのような…そんな印象を持ちました!下巻もこれから読んでみます。

    0
    2022年08月15日
  • 日本沈没(上)

    Posted by ブクログ

    なかなか踏ん切りのつかない心理描写なのか、三章はもどかしかった。人によるだろうけど、さっさと荷を降ろせばいいのに。いやー日本人っぽいわー。

    0
    2022年05月28日
  • 日本沈没(上)

    Posted by ブクログ

    前半は難しい言葉だったり専門的な用語が多くて、何となく読んでるだけだったけど、京都大地震、第二次関東大震災が起きた辺りから一気に引き込まれた

    0
    2022年04月26日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

    Posted by ブクログ

    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

    0
    2022年04月17日
  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集

    Posted by ブクログ

    日本SF界のレジェンド・小松左京氏、実はこれが初読み。恐怖小説集と銘打った今作は、ホラー小説を中心とした自選作品集。SF要素の強い「影が重なる時」なども収録されているが、<名作中の名作>と謳われた「くだんのはは」に代表される怪奇小説が主。そのテーマは怪談や妖怪譚、国内外の神話や伝承など多岐に渡っており、その振り幅の広さに圧倒される。戦中戦後を経験した著者ならではの作品も多い。コメディ色の強い「逃ける」も好きだが、表題作を含むラスト三作品の流れが抜群に良い。稀代の開拓者が綴る異世界への小旅行を楽しめる一冊。

    0
    2022年02月05日
  • 日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か?

    Posted by ブクログ

    綺麗に伏線回収された「時の顔」。「御先祖様万歳」も同じ構造の話だけど、こちらはどうにも不穏な結末。マトリョーシカのように世界が続いていると思っていましたが、そうでなくて、時空が歪んでしまった結果の「物体O」。
    「神への長い道」「継ぐのは誰か?」は、ともに人類が行き着く先を描いた小説だと思ったけれど、終着と出発の違いなのかなと思う。好きなのは「継ぐのは誰か?」の方です。
    サスペンスとアドベンチャー、未知への警鐘。そして、未来への希望。希望というか可能性か。多くのエンタメ要素がぶち込まれていて、圧倒されるけども、読み進める速度が落ちないのは、引き込まれているから。

    「お召し」は救いがなくて嫌だっ

    0
    2021年12月16日
  • 日本沈没(下)

    Posted by ブクログ

    上巻を読んだ後だったので作者の文章にも慣れてきて多少読みやすさを感じた。
    読者に考察させる書き方が多いのでそういうのが好きな人は読むのが楽しいと思う。
    また、日本が沈没した様など色々考えさせられるものがある。他の人が書いた世界に散った日本人たちのその後の話もあるらしいので機会があれば読もうと思う。

    0
    2021年12月09日
  • 日本沈没(上)

    Posted by ブクログ

    前半は専門用語と登場人物が多く読みづらかったが後半くらいから面白く読めました。
    震災のリアルな描写は恐ろしく感じた

    0
    2021年12月07日
  • 日本沈没(上)

    Posted by ブクログ

    こんなハラドキテーマを国中枢視点で描くので説明描写オンパレードと昭和的日本過大評価描写がキツかったが、人間ドラマとしては某人物ラストシーンにグッときた。

    0
    2021年11月28日
  • 日本沈没 1巻

    購入済み

    絵柄がどうにも

    原作は良い点でも悪い点でも日本のSFの古典とも言える作品であり、ストーリーの評価は原作の方で行うべきであろう。しっかりした原作のコミカライズにありがちの、説明文が長くなったり、長台詞になったりする問題点はほとんど出ていない。その点は評価すべきであろう。ただコミックの生命線とも言うべき「絵」がどうにも受け付けられない。嫌悪感が湧いてくるのはどうしてだろう。

    0
    2021年11月11日
  • AWAY-アウェイ- 2

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    7月に電子で読んだ。
    原作の児童文学では12歳を、漫画では18歳に変更。
    18歳未満の人はAWAY、それ以上はHOMEというパラレルワールドに。
    18歳の誕生日でAWAYからHOMEへ。
    年齢を変更したことで、AWAY内でも妊娠出産が生じ、親子が離れ離れになるという設定が加わった。
    この時期の作品らしくドテドテしているのはタブレット画面で読んだせいかなと考えていたが、ざっと読み返してもやはりそう。
    少し時間を置こう。

    1巻
    4月1日 前編43p
    4月1日 後編40p
    3月21日 前編35p
    3月21日 中編32p
    3月21日 後編36p
    謝辞「AWAY」と「お召し」(萩尾望都)1p
    2巻
    4

    0
    2021年11月01日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

    Posted by ブクログ

    あまり好みの内容ではなかった。

    ただ、正月女の話はばあちゃんに聞いたことある話に良く似ていた。「正月」という所が「西の女」という話だった気がするけど、昔話なんてそんなもんか。ちょっとゾッとしたけど。

    0
    2021年09月26日
  • 日本沈没2020

    Posted by ブクログ

    ・痛みを感じることも、やり残したことを悔やむ暇も、愛する人を思い浮かべる猶予も与えられず、「強制終了」されたパソコンのようにプツンと時を止められた。
    ・たまたま起こった出来事の中で、たまたま出会った人々の影響を受けながら生きている。

    2021.4.22

    0
    2021年04月30日
  • 日本沈没(下)

    Posted by ブクログ

    空想小説とはいえ、しっかりと下調べをして時間をかけて書き上げた小説と思う。
    それゆえ、専門用語やなじみの少ない地理的表現も多く、読み進めるのに苦労した。

    0
    2021年04月22日
  • 日本沈没(上)

    Posted by ブクログ

    頭を空っぽにして楽しむような作品ではなく、ある程度気合いを入れないと脳がついていかないスペルタクな作品。

    0
    2021年02月05日