小松左京のレビュー一覧

  • 日本沈没(下)

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    最初に読んだのはほんのガキの頃。なるほど、こういう話であったかと、今更ながらに理解した箇所が多数あり。表紙の絵も当時のカッパ・ノヴェルズのものと同じ。文庫本の奥付を見てみますと、先の大震災からさほど時をおかずして復刊され、その後版を重ねている模様。うーん、なんだか節操がないというか。

    今日、阪神大震災という現実を経てこのシミュレーション小説を読み返してみますと、都市が瓦解する情景の数々が細部に至るまで恐ろしくリアルな映像として伝わってきます。三十数年前、地震による破壊のメカニズムの一端を垣間見せた先見性はさすが、正統SF作家の真骨頂ってとこでしょうか。

    政治、民族、国家等のいずれの事柄に関

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    2014年07月12日
  • 日本沈没(上)

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    ただのパニックものではなく、多角度にシュミレーションされた天災パニックものです。私が生まれる以前の作品ですが、本当に時代を感じさせない、今なお通用する洗練された内容です。むしろ今読むべき作品かもしれません。
    この作品を読んで一層、昨今の災害ニュースに日本国土に住む民としての危機感を感じるようになりました。創作という域を超えて普遍的な警鐘を発してるかのようで…。予言というよりかは、日本という国のひとつの個性がどんな選択をするのか、国民性や在り方を示唆しているかのような、説得力のある文章にハラハラさせられます。個人的には国土を病んだ龍に喩えた表現がとても印象的でした。何年か後にもう一度読み直したい

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    2013年05月26日
  • 日本沈没(上)

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    いやぁ〜読み応えありました。とても40年も前の作品とは思えない…もしかして予言の書か何かかも…
    「政官民一致で勇敢に果敢に救助作業を行う様はまさにカミカゼ国民」
    この件は胸が熱くなったよ。
    日本人の矜持を熱く描いた素晴らしい本ですでした。

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    2013年05月23日
  • 日本沈没 第二部(下)

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    日本沈没から世界沈没へ。その時、日本・日本人の役割は?中国の存在。
    領土問題等、ちょうど現在の問題とも重なり、非常に刺激的な内容かつ身近な問題として捉えられる。
    日本人としての誇りを感じながらも、地球市民としての可能性探れるのか?等、深い問題である。

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    2013年04月28日
  • 日本沈没 第二部(上)

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    前作から33年も経ており、いつ出るんだろうずっと思っていて諦めていたら、いつの間にか出てた。あの「異変」の後、日本列島は完全に消滅、日本人は世界各地で彷徨い、ばらばらになりながらもそれぞれの道を模索している。各地に入植して、各地の人々との軋轢を超えながら逞しく生き抜く人々。
    海外に住んでいることもあり、妙に共感や現実感を持って読めた。日本人の有り方や、方向性を色々と考えさせてくれる。

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    2013年04月28日
  • 日本沈没(上)

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    ネタバレ

    高校生の時に読みました。
    小松先生のお話は力強くて情熱を感じていました。

    ラストでは泣けてしまったっけなあ。
    いつの時代にも自分を捨てて誰かのために人生をかけてくれる人がいてくださるんだよね・・・。

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    2013年04月02日
  • 日本沈没 第二部(下)

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    ネタバレ

    第二部完
     漂流する日本人の行きつく先は宇宙?
      人類の行きつく先は宇宙と言うのは小松さんの思想が出てる気がする。

     小野田さんの静かな再会はよかったが、直前に戻るとはちょっと不自然。
     国際的な駆け引きはあっけなく終了、もう少し引っ張ってもよかった気がするけど、そうすると長くなりそう。

     地球の今後は温暖化か?寒冷化か?微妙なところですね。
      寒冷化の方が、まだ生き延びる確率は高いのか。

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    2012年12月27日
  • 日本沈没 第二部(下)

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    政治的な動きを中心に語られていたためあまり身が入らなかった。
    周辺諸国との駆け引き?が面白いのだろうけど、私にはよくわからなくて残念だった。
    完全な地球崩壊を期待して読み始めたので、結末があっさりしていたのには肩透かしをくらった感じだった。もう少し、読んでいるこちらまでじわじわ追い詰められる感覚が欲しかった。
    パニックを求めて読むと退屈。
    シュミレーションとしてなら面白い。

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    2012年12月27日
  • 日本沈没 第二部(上)

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    ネタバレ

    第二部 上巻
     小松さんではなく谷さんです。
      やっぱり違いますね。
      基本構想は小松さんとかいろいろな人と一緒に練ったようですが、書く人が違うとだいぶ印象が変わります。
      話の転換のさせ方とかがだいぶ違う感じ。

     事変から25年後
      場面はどんどん変わり、その後の日本の状況や”今”が描写されていきます。1部で出てきた人達も物語を紡いでいきます。

     中国、ロシア周辺での事変がこれからどるのか。
     これから日本はどちらに向かうのか。
     それから小野寺は出てくるのか?

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    2012年12月14日
  • 日本沈没 第二部(上)

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    さまよえる日本人。 話の中でちょうど中国の領空海侵犯のシーンに差し掛かった時に、現実でも領空侵犯が起きてたから、やけに生々しく感じられた。

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    2012年12月14日
  • 日本沈没(上)

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    ネタバレ

    名作です。
     最初に読んだのは中学生くらいかな、概略しか覚えていませんでしたが、今読んでも迫力があり、熱い。
     風俗に時代を感じる部分もあるが、主題は今も変わらない、自然と人間の生き方。
     熱く語る田所博士と、小松さんが重なって見えます。

     地震や津波に対する対応はそのまま予測できている所と時代により変わってきているところがありますが、そこはしょうがないですね。慧眼です。

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    2012年12月05日
  • 日本沈没(上)

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    前から気になっていた一冊。
    もし日本が沈没する事態となったらこういう展開になるのだろう。
    あり得ないと思いつつ、リアルな描写が心を打つ。
    続編があるのはこれを読んで初めて知った。

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    2012年10月07日
  • 復活の日 人類滅亡の危機との闘い――

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    読みやすかった。
    原作が気になるので、読んでみたい。
    設定は全く違うけど、人がいなくなった街の描写等から有川浩の「塩の町」が思い浮かんだ。

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    2012年06月20日
  • 日本沈没(上)

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    ネタバレ

    え?これ、最近の話?!何度もそういう場面が出てきた。1973年に書かれた日本沈没。大地震の状況は2011年のドキュメンタリーのよう。人間の心理、地震後の場景、全て何十年も前に書かれたとは思えないほどリアルで、フィクションであることを忘れさせる。

    上巻では関東地方に大地震がやってくる。きっとこのようになってしまうのだろう、そう思わずにいられない。だから、読み進めると怖くて鳥肌が立ってきてしまう。

    「想定外のできごとは起こらない」という態度について、何度も著者からの赤信号が送られている。3.11を経験した今、著者の言葉が身に沁みる。

    3.11で起こったことを、40年も前に予想していた著者。震

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    2012年06月14日
  • 日本沈没(上)

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    ネタバレ

    草薙君の特攻(^^)で終わった近年の映画とは別物です。単なるパニック物ではなく、日本人とは何か?という本質的な問いを投げかけています。

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    2012年03月17日
  • 虚無回廊

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     突如宇宙に出現した円筒形の「SS」(スーパー・ストラクチャー)目指して、ある科学者の全人格と実存を搭載したAE(人工実存)が旅をする。SSに到着したAEは、そこが全銀河系から知的生命体が集まって一斉探索を行っていることを知る…。
     1992年で断筆した左京翁最後の小説を、その死に際して合本として出したもの。追悼刊行で敢えてこの作品というチョイスが何とも渋い。ただ、そのスケール感やダークマターの存在を設定に組み込んだ翁の先見性、そして符丁と科学用語と文芸作品からの引用をごたまぜにした文体や、『神曲』につながる古典文学とのリンケージなど個個の要素を見ていくと、なんとなく左京翁という人の凄さがおぼ

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    2012年02月07日
  • 虚無回廊

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    荒唐無稽で面白い.
    「虚無回廊」の英語表記を知りたい.
    回廊をただ"corridor"と言ってしまってはつまらないね.

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    2012年01月03日
  • 日本沈没 第二部(下)

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    地球規模で人類を考えるというにふさわしい物語。また、鳥飼首相、中田前首相のリーダーシップの素晴らしさは、東日本大震災対応で批判される現首相との対比がおもしろい。11.4.29

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    2011年04月29日
  • 日本沈没 第二部(下)

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    軍事や外交、気象変化や難民の問題など、興味深いストーリーが続きます。上巻の、どどどそうするのよこんなにたくさんのピンチ!というハラハラ感が、下巻の3/4くらいまで解決しません。全てを語らないうちに話が終わるのはこの著者の特徴なのかもしれません。あと私自身の読解力不足とでもいいましょうか。だからきっと読書マスターの方なら「スッキリしたー!」と感じられたのかもしれませんが、わたしはちょっとモヤモヤが残ったので、第一部を読み返して補足してみようかと思います。しかし、エンディングだけは、唐突なストーリーのインフレを見たようで、納得できなかったです。

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    2010年06月21日
  • 青い宇宙の冒険

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    日本のSF作家を語る上で外せない小松左京。なかなか機会に恵まれず、1冊も読めていなかった。たまたま自宅の本棚にあったので読んでみた。

    とにかく読みやすい。設定はかなり大きなスケールなのに、シンプルに、細かいことは全て語らず最後まで進んだ。

    読み終わったあとにWikipediaを見て、子供向けだったんですね!と納得。たまにはこういうのもいいな。

    昭和の学生と先生の雰囲気が懐かしさを感じることができて良かった。

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    2025年12月03日