小松左京のレビュー一覧

  • 復活の日

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    パンデミックの超バッドストーリー。とてもリアリティがあるし、何より1960年代に書かれたということが驚き。Dr. Stone感も少しある。

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    2026年10月10日
  • 日本沈没(上)

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    以前本を読みましたが、今回はaudibleで聴きました。
    やはり名作です。
    日本は4つのプレートの狭間にあるので起こりうることだと思います。朗読では緊張感が伝わってきます。

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    2026年06月06日
  • 日本沈没(下)

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    1973年、小松左京は急激な高度成長時に建設ラッシュで作り上げた日本を突然沈没させた。
    その方法は数年前に発表されたばかりの“プレート・テクトニクス”を使って(これで一気に日本でプレート理論が普及した)。

    いま現実では、昭和のイケイケドンドン建築物が朽ち始めている。
    ゆるやかに、確実に、これも“日本崩壊”か。

    さらにM9の東日本大震災が起こり、東海・東南海沖巨大地震発生が近づいてくる。
    未曾有の災害は常に未曾有の政治局面をもたらす。
    政治とは何か、国とは何か、民族とは何か……
    さまざまな思いが読みながら押し寄せてくる。

    幼い子供のような日本人、外でケンカしてもいつも温かく迎えてくれる母のような日本という土地が突然無くなった時、アイデンティティなるものは虚だ。

    でも、基本は壮大なエンターテイメントだから、面白く読んで、ちょっぴり考えるのが正解……きっとそうだ。

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    2026年05月18日
  • P+D BOOKS 時空道中膝栗毛

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    新聞連載だったため、短い章立てになっていて読みやすい。例によって薀蓄満載だが、戯作を意識した文体で楽しく読める。恐らく連載機関が決まっていて、構想半ばまでしか到達できなかったのだろうが、気にならず。

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    2026年05月10日
  • 日本沈没(下)

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    先ず、この発想とそれに伴うストーリー構成は素晴らしいの一言に尽きます。
    フィクション感が強いなと感じる箇所もありますが、それでも面白かったです。
    日本に住んでいれば、地震の破壊力は肌で感じているので、容易に想像できますし、その危機感もリアルに想像出来るので、グッと引き込まれました。

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    2026年04月11日
  • 日本沈没(上)

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    先ず、この発想とそれに伴うストーリー構成は素晴らしいの一言に尽きます。
    フィクション感が強いなと感じる箇所もありますが、それでも面白かったです。
    日本に住んでいれば、地震の破壊力は肌で感じているので、容易に想像できますし、その危機感もリアルに想像出来るので、グッと引き込まれました。

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    2026年04月11日
  • 復活の日

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    ネタバレ

    とても60年も前に書かれたとは思えないくらい現在でも十分に通じる内容だった。パンデミックによる人類の滅亡などコロナ禍でも同じことが起こり得たかもしれずおそろしくなった。地球規模で何十億年も語るくだりは現在でも繰り広げられている各地の紛争がいかに利己的で思いやりもなくちっぽけなことだと感じる。
    世界のリーダーたる人たちに感じてほしいと願わずにはいられない。

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    2026年04月05日
  • 復活の日

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    原因不明の細菌によりほぼ全ての人類が滅亡してしまう物語。
    直近でコロナ禍を経験しているわたしたちにとって、とてもフィクションに思えなかった。

    #怖い #ダーク

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    2025年12月25日
  • 日本沈没(下)

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    怒涛の如く崩壊が進む一方で、きな臭い政府連中の動きが妙にリアルでした。

    「今の世界には、ひとつの国を受け入れる力がない」

    このセリフを聞いて、ハッとしました。ホームステイとかバカンス程度の旅行ならまだしも、移住となると話は別。
    移民の受け入れについて、日本人の半数近くが消極的なことが報道で明らかにされていますが、他方で海外においても同じなんです。結局のところ、外国人が移住してくることに対して、それぞれの文化が寛容になるまで発展していないんです。

    ただのディザスターパニック小説かと思ったら、本質に触れやがりました。
    小松左京は天才です。

    ※第5章内で明らかにいらんかった部分がありましたが、それもまた一興。

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    2025年11月22日
  • やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記(新潮文庫)

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    年譜が圧倒的ですね。すごい行動力。
    目次
    はじめに

    第一部:やぶれかぶれ青春記
    やぶれかぶれ青春記
    「青春記」に書かれなかったこと
    ――漫画家としての小松左京……小松実盛

    第二部:大阪万博奮闘記
    ニッポン・七〇年代前夜
    万国博はもうはじまっている
    小松左京と走り抜けた日々……加藤秀俊

    年譜

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    2025年11月05日
  • 日本沈没(上)

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    ハインリッヒの法則。単一の害が複数の被害を生み、再生不能かつ重大なインシデントを招く。

    それが大陸棚の沈降だったら。

    小松左京がそんなことを思い浮かべてこの作品を書いたとは言わないけど、ここまで洗練されているとデタラメな時間を使ったんだと思う。特に地質学や深海探査にまつわる知識に関しては、脱帽ものです。
    分からない言葉を調べてみましたが、この作品が完成される時点までは観測が達成できていない事象や現象もあったのが、小松左京の想像力の高さだと思います。

    下巻では日本が終わるみたいです。楽しみ。

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    2025年10月18日
  • ゴルディアスの結び目

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    [岬にて]
     一見けだるい、なんてことのない話のような雰囲気が漂ってるが、想像力を刺激されまくった。たんに岬のある場所が南半球だってだけなんだけど、太陽が北にあるっていう描写から、地軸が歪むような大異変があったんじゃないかとか、島が連なっているという風景からは、それが沈んでしまった日本の山脈ではないかと想像したりして。まあ勝手にこっちが想像力を働かせすぎただけなのかもしれないけど、この短編には、静かながらもそうさせるだけのエネルギーがあるのかもしれない。なんか我ながら、えらく思い入れが激しいな。
     明快なオチがあるという種類の話ではないし、琴の音色とともに、時間が流れていくような描写はちょっと実験小説っぽいかな。文学的と言うべきか?記憶を失う前に妻を殺しているかもしれないという設定とか、ラリってるのか、ボケてるのか、それとも・・・っていうラストの不条理な感覚とかも好き。人間ボケると宇宙と向き合うっていう意味もあるのかな。
     この話も、謎をポンと投げ出して解決しないままほっておくというパターンだけど、不思議とそのことに対する不満はない。「さよならジュピター」のエイリアンの時はあんなに不満だったのに何でだろう?
     やっぱ、「首都消失」や「さよならジュピター」とかじゃなくて、小松左京は初期の作品から入るべき。

    [ゴルディアスの結び目]
     ”縮潰する部屋”の謎、憑きものにとりつかれて額には角が生え、恋人をかみ殺した女、ポルターガイストの頻発する病院、最新の宇宙論が暗示する光と闇の戦いの趨勢。”サイコダイバー”にも、”バスタード”にも影響を与えたと思われる、驚異的な密度の短編。
     ”エルゴ領域”や”事象の地平線”を越えるときの描写の、ブラックホールと地獄のイメージと重ね合わせるという新解釈もやられたって感じで、これまでに読んだ小松左京の作品としては、間違いなくベスト。「果てしなき流れの果てに」ですら、これに比べるとちょっと冗長な感じがするくらい。あえて対抗馬を挙げるとするなら未完の「虚無回廊」くらいか。
     個人的には、小松左京といえばてっきり科学の人だという先入観があったから、かなりの部分を占めるオカルト的な雰囲気がちょっと意外。著者の中では最先端の科学も、異端の科学も、オカルトも同列なのかもしれない。そう考えると「果てしなき~」で幽霊が出てきたのもうなずける。
     あと少女のマリアが腹を割かれて犯されているというイメージや、眼球が燃えながら飛び出すところとか、糞便を吐き出す花とか、過激で過剰な描写が頻出するのも珍しい。はっきり言って、こういう遠慮のない話は好きっす。
     菊地秀行も、夢枕獏も萩原一至もみんな小松左京の影響を受けてたのか。なんか今さらだけど、やっと俺にも小松左京の偉大さがわかってきた。

    [すぺるむ・さぴえんすの冒険-SPERM SAPIENS DUNAMAIの航海とその死-]
     ”お前を人類の中からただ一人えらんで、宇宙の一切の秘密と真理を教えよう。その代償に、こちらは二百二十億の全人類の生命をうばう・・・。どうだ?お前はこの申し出をうけるか?”いやー、もういきなりの大ネタ炸裂。凄いっす。鳥肌立つっす。
     他にも、人類は”有機生命系の維持”という初期条件のために知性に制約を与えられ、遂に宇宙の真理にはたどり着けないとか、ミスターAの夢を分析するくだりとか、小松節が快調。細かい部分だけど、ミス・リーが突然動かなくところなんかの、普通の生活の背後にふと異なる世界観が覗く部分もうまい。
     ただ、最初に大ネタに比べると、ラストはちょっともの足りない感じがするのが残念ではある。
     この短編からは”マクロス”を連想したけど、さすがにこれは無理矢理かな。このネタは昔からいろいろと書かれてるもんね。

    [あなろぐ・らう゛-または、”こすもごにあⅡ”-]
     前半の男女のセックス部分の執拗な描写に、またしても小松左京に対して抱いていた先入観を裏切られた。一方でセックスによって”シュワルツシルドの産道”を通って”宇宙卵”が生まれると語られるところや、「疑似分娩」、「疑似殺人」という言葉を使ってセックスに生と死のイメージを強引に重ね合わせていくという手法、ことが終わったあと男と女の役割がすり替わるところなどは、いかにも著者らしいとも感じたけど。
     そして後半の、「人間は、無秩序へエントロピー増大へと向かう宇宙の”宿命的傾向”に対し、局所的に秩序が回復するとき、それを美として認識し感動する」という主張は、著者が知性をというものどう捉えているかという意味で興味深い。
     この短編集は、俺にとってYMOの「BGM」に相当するものかもしれない、とふと思った。現時点ではこれに最高の評価をすることは出来ないが、なんかすごいものであるらしいということはおぼろげながら感じてる、といったところか。ただ、何年かあとになって読んだとき、俺の中での最高傑作という評価になるかもしれない。

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    2025年10月07日
  • 日本沈没(上)

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    なかなか壮大。
    半世紀以上も前の話なのに理化学的で驚いた。
    当時の社会問題や風潮が垣間見れてそこも読んでいて楽しかった。
    (というか、リニアモーターカーって当時からあったんだ…。)
    ただ。田所博士が途中で力説するシーンが長すぎる。さあついに本題に…?というところで毎回話が脱線して同じようなことを繰り返す。流石にくどかった…。
    下巻、楽しみだけどしんどいなぁ…。

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    2025年09月28日
  • 復活の日

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    SFがSFではなくなってきている。
    はるか昔に書かれた作品なのに、新型コロナの時を思い出させる。
    各国の思惑と疑心暗鬼による、誰も救われない状態。みながみなを思えばこうはならない。信頼がないとこうなるのだろう。

    ワクチンに鶏の卵が使われていることを初めて知った。僕らはたくさんの生物の上で成り立っている。
    勝手に核を落としたり、勝手に細菌をばら撒いたり、なんと酷いことをするのだろう。
    人間に対してだけでなく、あらゆる生物のおかげで僕らは生きていることを考えなければならない。

    国同士で争っても仕方ない。しかし、競争があるから発展することもある。今の資本主義経済はそうしてできた。この物質的豊かさはその最たるものである。
    だからと言って、他者を虐げて滅ぼすようなことはあってはならない。
    その一助になるのが「哲学者ではないか」と提起されていたのが印象的だった。
    つまり、科学も文学も哲学も、その他政治や国交、生活に至るまで、すべては繋がっている。ただ、その根底に他者を蔑ろにするものがあってはならないということ。
    みな重要で、みな大事。当たり前だけど、まだ何もできていないのが我々だと思い知った。

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    2025年07月21日
  • 復活の日

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    もともとは別の本で引用されていた、哲学者の最終講義の放送のところが気になって読んだ。とても身につまされるものであった。自身が持ち得たものを責任をもって使用できているか?

    また、当然COVID-19を思う訳だが、あの前に(あるいは出版された1964年に)読んでいたらどう思っていたのか気になるところである。厄災はいつか終わると思っていないか?

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    2025年06月28日
  • やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記(新潮文庫)

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    「やぶれかぶれ青春記」。1969年に受験雑誌『蛍雪時代』に連載されたというのだから驚きだ。学生運動が最高潮に達していた頃である(東大の入試も中止になった)。読んだ高校生・浪人生には相当なインパクトがあったかもしれない。
    「青春記」には、戦中と戦争直後にかけての、旧制中学から旧制高校のことが赤裸々に綴られている。破天荒、過激な行状、壮絶ともいえる経験。そして教育への不信、国家への不信、政治への不信。あきらめと打たれ強さ。ペシミズムとオプティミズムが交錯する。小松左京の作品の持ち味はこの時にできあがったのかもしれない。中学時代の友人には高島忠夫も登場する。
    ところが、この「青春記」には書かれていないことがある。小松は旧制高校の時に漫画家としてデビューし、京大生時代にはモリ・ミノルのペンネームで3冊の漫画本を出しているのだ。小松はこの過去を封印していた。なぜ封印していたのか?
    2018年に出たこの文庫版には、次男の小松実盛氏の手記が収録されている。タイトルは「「青春記」に書かれなかったこと――漫画家としての小松左京」。謎を解いてくれる貴重なボーナストラックだ。

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    2025年05月08日
  • 日本アパッチ族【電子特典付き】

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    スゴイぞ、小松左京。
    はるか昔の60年前に書かれた小説なのに全く古臭さを感じない(という感想は、「復活の日」に感じたことと同じだ )
    エンタテインメントとして面白いだけではなく、マイノリティに向けられた偏見と差別や弾圧、政治の無能さなど、現在のリアルの世の中への批判としてそのまま成立してしまう。
    小松左京が凄いのか、60年経っても進歩していない現実世界がだらしなく無様なのか、はたまたその両方なのか。

    その後に執筆された「日本沈没」につながる、「政治的日本沈没」「種族的日本沈没」とも言える作品。

    子供の頃SF少年でありながら、なぜか流行りものが嫌いなひねくれ者で、小松左京を読まずにいた自分を今さら反省。

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    2025年01月09日
  • 復活の日

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    50年も前に書かれたとは思えない、コロナ感染を経験した今でも生々しく感じられる先見性に敬服する。果たして、感染率、致死率がコロナより悪化する変異体が出てきた時に、世界的な人の移動の速度、量が50年前とは比較にならないぐらい増加している現代社会では、隔離できる地域はないように思える。対応できるのだろうか?宇宙で自給自足できる環境が作れるようになれば、人類としてのリスクは分散できるのか?

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    2024年09月01日
  • 霧が晴れた時 自選恐怖小説集

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    SF、伝奇、コメディと色んな要素のある短編集で、60〜70年代の不穏な雰囲気がビシビシ感じられる。特に「招集令状」の、今際の際でなお世の中を呪って社会を息子諸共恐怖に叩き込む親父が怖くて良かった

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    2024年07月08日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    「家が呼ぶ」に大興奮して以来、すこしずつ朝宮運河さん編纂のアンソロジーを買い集めている。今作も大興奮!

    ✂-----以下ネタバレです-----✂








    はじめに収録されたタイトルドンピシャの「恐怖」は、短くもラストにドキッとする極上の作品。最初からこの作品…もう期待しかないが、続くは小松左京「骨」。じっくり掘り進められた恐ろしく壮大な情景が、蘇る記憶とともに一気に駆け抜ける大迫力に感動…。
    「夏休みのケイカク」「正月女」は現代の割と身近な景色を思い浮かべつつ読み進めていたけど、オチに違ったカラーのダークさがあり面白い。
    今回すごく好きだった「ニョラ穴」は、SFチックな作風。日本のこういう作品って初めて読んだんじゃないかな。世界が広がって面白い。アンソロジーの良さ。
    「或るはぐれ者の死」、「雛」は現代のどこかで広がっている異様な光景に思いを馳せるような話。「雛」の、チラッと見たら鬼の形相になっているっていう映画的な描写良かったなあ。
    そして一番怖かったのは最後の「人獣細工」!
    冷たく鋭く人間の尊厳に切り込んだ作品で、一番本能的な恐怖をおぼえたかもしれない…。何度も「冒涜だ…おそろしい…」とつぶやきながら、ページを捲る手が止まらなかった。
    面白かったのでシリーズ前作の「再生」も買おうっと♪

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    2024年06月28日