小松左京のレビュー一覧
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ホラー短編集。かの有名な「牛の首」が収録されているのですが、それ以外にも名作盛りだくさんです。じわじわホラーあり激しいホラーありSFホラーあり。とことん楽しめました。
お気に入りは「猫の首」。これ、猫好きからすると酷い話……と思いきや、実はとんでもなく猫愛に溢れまくった作品だったのです。ホラーとしては激しいのだけれど、うるっと来てしまいました。こんな時代が現実になりませんように。
「葎生の宿」は、山で迷った主人公が遭遇した怪異を描いた、じわじわとしたホラー……と思いきや、山から追ってくるものの描写で目が点になりました。ちょっと待て、まさかそんなのってあり? しかもけた外れにシュールな展開ながら -
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はい!牛の首が面白すぎたので
前作である本作『霧が晴れた時』!
すかさず読んでみました!٩( 'ω' )وよいしょ〜
今回も
ホラー強めの奇妙で壮大な話で面白かったです!
٩(๑ᵒ̴̶̷͈̀ ᗜ ᵒ̴̶̷͈́)و ̑̑ ✧わぁ~ぃ
『すぐそこ』
山登りに慣れてるからって調子に乗ると
こうなるぞ!!道に迷うどころか人生詰むぞ!
初心忘るべからず!!
『まめつま』
夜泣きが治らない子供の枕元に向かって米つぶを
ぶん投げる。ぶん投げたはいいが…うわぁ…おばあちゃん……
『くだんのはは』
く・だ・んッッッッッッ!!ひゃあー!!
『秘密』
あああ…こんな秘密は共有できるか!! -
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どの話もべらぼうに面白い短編集(≧∇≦)!!
小松左京天才や…⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝♡
めちゃめちゃおもしろい話ばかり!
SFとホラーが私のツボだからかな。
なんだこの安心感は…。
もうひとつの短編集『牛の首』と共に、超お勧めです!!
【すぐそこ】
男が山の脇道を行き、県道への道を通りすがりの人に訪ねて行く。
皆口を揃えて「もうすぐそこ」だと言うが……。
怖い…。
これぞ怪談話って感じ。
【まめつま】
夜中に赤ん坊が激しく泣き続ける日々が続いた。
祖母に聞くと、それは「まめつま」だと言う。
子供や赤ん坊にだけ見える、小さな魔物らしい。
枕元にお米をひとつかみ -
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ネタバレ⚫︎感想
やっぱり小松左京おもしろい!
⚫︎あらすじ(※ネタバレ注意!)
「保護鳥」
日本から遠く離れた異国で、ニッポニアニッポン(トキ)に異様なまでの興味を抱く村人たち。村でも貴重な鳥を飼っている。最後にその鳥がギリシャ神話にでてくる「ハーピー(半人半鳥)」だとわかる。食われる。
「影が重なる時」
本人にしか見えない自分の幽霊。それは自分が死ぬ時を予告している幽霊だった。ある地域の人にしか見えない。原爆のようなものが落ちる予告。影が重なる時、死ぬ。
「骨」
裏庭に井戸を掘ろうとする。すると矛盾して古い年代順に化石や骨、土器、武器、青銅器などが出てくる。掘れば掘るほど新しい年代のも -
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ネタバレなんてこった…こ、こんな…怖い話は聞いた事が
……ないッッ!!!(°∀°)ヒィィィィ
本作のタイトルにもなっている
表題作『牛の首』の話がヤバい!!
小松左京先生…恐るべしッッ!!ヒィィィΣ(๑꒪⃙⃚᷄ꑣ꒪⃚⃙᷅๑۶)۶
ホラーな内容なのだが、SF作家というだけあって
ホラーSFを織り交ぜている短編集になっていました。
怖いと言うより奇妙な話感が強かったかなと…
しかし内容はかなり面白い!
すごいの一言!⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝
では内容に軽く触れていこうと思う。
『ツウ・ペア』
中々理不尽な因果…(; ・`д・´)ゴクリンコ
『安置所の碁打ち』
自分!朝起きたら -
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めちゃめちゃおもしろい!!
レベルの高い短編集やで(*゚∀゚*)!!
好きだわ〜♡
小松左京さんはSF作家らしい。
なるほど、ホラー以外の短編も収録されている訳だ。
どこかで聞いた事ある展開の話も、結末が予測できない。
すごい。
ショートショートが特に良い。
天才だ߹ㅁ߹)♡
【ツウ・ペア】
夜帰宅すると、いつの間に畳の上で眠ってしまっていた。
目が覚めると、手やシャツが血だらけに。
洗い流しても傷口は見当たらず、手の甲に身に覚えのないみみず腫れが——。
タイトル秀逸。
幽霊モノのホラーと侮れない。
この現象の意味とは?
面白い(≧∀≦)!!
【安置所の碁打ち -
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地殻変動により日本列島で地震や火山の噴火が相次ぎ、最後には海面下に沈没してしまうというシナリオに突き進んでいく。
・不確定な未来に向き合うリーダーシップ
・社会情勢に興味を持たず、日常の延長が続くと信じたい心理
・国が何とかしてくれるだろうという無知な人達の環境依存
・有事の際における優先順位(命の選択)
・単一民族国家
これらの要素は、コロナ禍&地政学リスクが向上している
現代にも当てはめて考えることができる。
「他国の侵略を受けにくい」「島国の閉鎖的で自己完結するマーケット」
という歴史的に恵まれた環境に身を置いてきた日本人たちが、
日本沈没により海外へ集団意味を余儀なくされ、将来ど -
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ネタバレ新型コロナウィルスが広まって3年経ってしまったがようやく読めた。今だからまだよいが、3年前に読んでいたらもっと怖かったと思う。
兵器利用しようと開発した細菌(ウィルス?核酸?)が事故により漏れ出し、「ただの風邪」とそれに併発する心臓発作で人がばたばたと死んでいく。完全なる人災。原因が特定できないまま医療関係者や研究者も次々と命を落とし、社会機能があっという間に麻痺をし、そこからは雪崩を打って人類が激減していく。
本文中にも書かれているが、いくつかの偶然が起こったか起こらなかったかの違いだけで、現実のコロナ禍もこの作品のようになりえたのではないかと思わせるリアリティがある。
作品中盤の大学教授の -
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戦後以降の変身ヒーローもしくは異形変態もの、仮面ライダー、デビルマン、AKIRA、東京グール。
これらの力への憧れと人間性の喪失を抱えたヒーロー達、この作品に登場するアパッチは正にこの系列に入るべき存在だろう。
社会から追い出され、極貧の中で屑鉄を食らい、アパッチへと変貌した人間たちは集団を作る。もちろん日本社会との摩擦が生まれ、やがて戦争へと発展する。
この話をお笑い話として大阪弁満載で書いてしまうのが何とも素晴らしい。
アパッチの生態についてとても詳しく科学的に説明している場面も怪獣図鑑みたいで面白い。特撮好きにも読んでほしい一冊。