小松左京のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昭和39年の作品とは思えない。令和の新刊だとしても通用するほどの圧倒的な情報量とプロット。
イギリスで密かに開発していたウィルスが瞬く間に全世界へ拡散。人類の全滅まで1年と待たなかった。まさにバイオハザード。
唯一、南極の各国基地の人員だけが無事に生存していたものの、今度は人類亡き後の米ソの自動報復合戦により南極がターゲットになることに。
最後に残った人類を救うべく決死の覚悟で2人の勇姿がワシントンに乗り込むものの、最悪の事態は避けられない。アラスカで発生した地震をソ連の攻撃と見なし、無人の米ソ報復合戦。
しかし、皮肉なことに、宇宙から持ち込まれ、改造されたウィルスを無害化したのは、 -
Posted by ブクログ
ちらっと読み始めたら止まらなくて1日で一気に読んだ。某国が開発したウィルス兵器が盗み出され、偶然の事故から世界に拡散してしまう。人々はただの風邪だと思い込んでいるが、感染はあっという間に拡大し、死亡率も急速に高まって、医療は崩壊、行政・防衛・産業機能も破綻し、ライフラインは途切れ、人々は街中や職場、自宅で次々と死んでいく。最終的に南極にいた科学者や調査員など約1万人(このうち女性は12人!)を残し、人類はほぼ死滅する。南極に残された人々は、人間の愚かさを悟り、ようやく一致団結して復活の日を待つのだが、そこにも「人類の愚かさの極み」が襲いかかろうとする、、、。本来人を救うべき医療技術が人類を破滅
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購入済み
短いけどSFの傑作
大人と子供に別れてしまった謎の世界。それでもひたむきに生きる子供たちのたくましさが圧巻。もちろんそんな綺麗事だけでは済むはずもなく、人間のダークな部分もガッツリ描かれています。この内容の濃さで、最後はいきなりシュルシュルっと核心部分へ。今まさに突きつけられているような重苦しいリアル感が凄い。
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購入済み
日本沈没
11月なのに蒸し暑く蝉の声がする異常気象の日本列島、東京のとあるビルディング1棟だけが地中に飲み込まれた。日本国民がまだ気付いていない恐ろしいことが近々起こることを察知した一握りの人たちが原因を調べるため日本海溝一万メートルの深海に調査を開始したが海底で恐ろしいことが
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購入済み
マンガ媒体ですが読めて良かったです。(原作未読ですがいつか読みたい)
いつ起こってもおかしくない内容だし、人々の動きも自分が知らないだけで実際にありそうだし
リアリティだけじゃなく、創作としても惹き込まれる作品です。
(女性にハイパーレスキュー隊員ているのかなと一瞬思ってしまいましたがごめんなさい。いたらごめんなさい)
言えるのは、人が災難に見舞われている時にカメラを向けるような人間にだけはなりたくないし
助けを求める声を無視する人にはなりたくないと思いました。
この作品は多くの方に読んでもらいたいです。 -
購入済み
小松左京が21世紀に転生?
原作者・小松左京が素晴らしいのは、語り部の力技で「プレート潜り込み仮説」を「SF噺」にするだけでなく、プレート潜り込みが引き起こす「大震災」を土台に、日本と言う「官僚主導国家」が、「大災害の危機管理」に「どの様に反応」し、「行動するのか?」、「国家ネーションステートを喪失した日本人はどうなるか?」と言う「壮大な社会実験」小説に組み立て、成功させた事ですよね。
何より、1973年当時の国会議員達も、霞が関の官僚達も、この「壮大なSF噺」と「新しい仮説」の「プレートテクトニクス」に基づく「大震災の可能性」に注目した結果、小松左京と言う「稀代の語り部」が、国会に参考人として招致され、彼の言葉が、