【感想・ネタバレ】日本沈没 第二部(上)のレビュー

あらすじ

空前のベストセラー『日本沈没』が遂に完結!

著者・小松左京氏がどうしても書きたかった「列島沈没後」の日本人の姿。国土を失った人々はパプアニューギニアや中央アジアなど世界各地に入植、それでも政府機能だけはオーストラリアで維持されていた。国家の再興をかけ政府が取り組む2つの巨大プロジェクト。日本海に人工の陸地を建設するメガフロート構想とあらゆる気象データをスーパーコンピュータで解析して未来を予測する地球シミュレータ。日本人が自らのアイデンティティーを確立しようとする矢先、世界を震撼させる驚愕の事実が明らかになる。

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Posted by ブクログ

33年を経て完結した日本沈没。沈没後の世界を描写。小松左京のアイデアをもとに谷甲州が執筆したとのこと。面白かった。

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2018年10月20日

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地球シミュレータと、メガフロート どう使っていくの?ってのが、おもしろい。
小松左京の世界にどっぷり

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2011年08月14日

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第一部の日本脱出後の日本人って、その後どうなったんだろう・・・と思っていたので、第二部が出ていることを知ってすぐ買いました。それにしても33年ぶりって。相変わらずの迫ってくるような設定と文章力で、またもや酸素不足に陥りました。発生する問題は現在おこっているものと通じるものがあり、余計に引きこまれます。上巻を読み終わって、あれもこれも問題だらけで、どうやって解決するのよ!という思いを抱えて下巻に取りかかりました。

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2010年06月21日

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1973年に発表され、社会現象ともなった小松左京(1931~2011年)氏の『日本沈没』の続編で、2006年に小松左京氏と谷甲州(1951年~)氏の共著(執筆は谷氏)として刊行された。「続」ではなく「第二部」とされているのは、小松氏にはもともと、難民となって世界中に散っていった日本人の行く末を描く第二部の構想があったためで、小松氏と氏を慕う若手SF作家(谷氏や森下一仁氏)を中心に執筆プロジェクトが立ち上げられ、老齢であった小松氏の代わりに谷氏が執筆を担当したものである。
舞台は、日本が沈没した25年後の世界で、日本人は、ニューギニアやカザフスタンなど世界各地に散らばり、難民として様々なコミュニティを形成して生活し、また、日本の政府機能はオーストラリア北部のダーウィンに間借りする形で存続し、第一部で科学者として登場した中田が首相を務めていた。
テーマは、「日本人とは何か」、「国家とは何か」という壮大なもので、具体的には、故国・日本を知らない若い世代が増える中で、日本人としてのアイデンティティが失われつつあることへの危機感が描かれる一方、中田首相は、旧日本海に巨大な人工島を建設して、世界に散った日本人を再び集める計画を進めるが、その過程で、日本政府が開発したスーパーコンピューター「地球シミュレータ」が地球の寒冷化を予測し、世界規模での難民化が新たな課題となるのである。
尚、全体の構成は以下の通りである。
<上巻>序章:竜を悼む、第1章:慰霊祭、第2章:彷徨える日本人、第3章:日本海、第4章:難民たち
<下巻>第5章:地球シミュレータ、第6章:凍る山河、第7章:流氷の海、第8章:政変、終章:竜の飛翔
私は、第一部が社会現象になった頃、小学生だったが、家にもカッパノベルズ版の同書はあった。その第一部を最初に読んだのは、はるか以前のことであるが、第二部は気にはなりながら、今般漸く読む機会を得た。
読み終えてまず感じたのは、この本は今こそ読まれるべきだということだ。というのは、近年、トランプのアメリカをはじめとした少なからぬ国で自国ファースト主義が支持されるようになっており(日本も例外ではない)、本書の「民族(日本人に限らない)とは何か」、「国家(日本国に限らない)とは何か」というテーマは、今まさに問われるべきものだからである。
私は、本書の各場面をそれなりに楽しみながら読んだが(やや冗長と感じる部分も正直あったが。。。)、強烈に印象に残ったのは、下巻で、中田首相と鳥飼外相が、将来の日本人・日本のあるべき姿について、激論を交わす場面である。そのとき、中田首相は、日本人としてのアイデンティティを維持するためには、愛国主義(パトリオティズム)やナショナリズムが大事だと主張し、一方の鳥飼外相は、世界市民主義(コスモポリタニズム)こそ重要だと反論した。そして、物語の最後では、地球規模での危機が避けられないものと認識した中田首相は、自らの後を鳥飼外相に託すのである。
私は、パトリオティズムとコスモポリタニズムのどちらかが正解だとは思わないし、鳥飼外相がコスモポリタニズムで成功した唯一の民族と言ったユダヤ人の国家イスラエルが、現在ガザで未曽有の大虐殺を行っていることも事実だ。
大事なことは、自分にとって気持ちのいい主義・主張を鵜呑みにするのではなく、様々な異なる立場を受け入れつつ、自らの頭で考えることなのだ。そして、短絡的な自国ファースト主義が声高に唱えられる今こそ、それが最も求められると思うのである。
(2025年7月了)

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2025年07月16日

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小説としては、小松左京特有のペダントリーがないので第一部より読みやすいかな。第一部の登場人物も出てきます。

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2022年11月28日

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1 本書は、小松左京氏の「日本沈没」の続編です。日本沈没では、日本列島が四国を皮切りに次々と海底に沈みます。犠牲者は、2,000~3,000万人で、約8,000万人が国外に脱出し、世界各地へと散りばりました。ここから第二部が始まります。
この第二部上は、日本が滅亡した後に、生き残った人達が流浪の民となって各地で生き延びようとする物語です。
2 本書で、気になった箇所を、意見を加えて、2点書きます。
(1)パブアニューギニアでは、日本人は順調に暮らします。しかし、「この国の住民と日本人入植者の格差は大きくなっていくばかりです。日本人ばかりが豊かになって、パブアニューギニア人の恨みを買うことになりかねない」という記述です。 ⇒ 島国育ちで、世界をあまり経験していない日本人のエゴが露見したのでしょうか。私の偏見かもしれません。
(2)カザフスタンでも、「日本人は憎悪の対象になります。買い占めた食料を相場の10倍以上の値段で売りつけた日本人がいたらしく、現地住民の怒りを買い、日本人に対する襲撃が相次ぎます。 ⇒ 日本人の勤勉さと集団主義(よそ者排除)が悪い方に作用したのでしょう。
3 感想まとめです。
(1)作中で、首相は「日本の復興は残された者の義務」と思い、各地に散らばっていた日本人を集結させたいと考えます。しかし、各地では、日本人の醜態もみられます。確かに、日本は島国単一民族で、教育水準の高さと集団主義などを武器にして、目覚ましい経済発展を遂げました。反面、行き過ぎもあり、反感を買ったのも事実です。バランス感覚の欠如と言わざるを得ません。
(2)国土を失った日本が遊民となって、どのように生きていけばよいのか、難しい問題です。言える事は、他国で生活するには、共存共栄の精神が必要です。自身の利益に固執するだけでは、良い結果は得られません。グラーバル化が進行する今こそ、考え続けなければならない重いテーマです。

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2022年01月22日

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日本が沈没した後の日本人の流浪を描いた作品。日本人的な思考が世界に放り込まれたらどうなるのか、逆に世界に対してどういう影響を与えるのかが描かれていて大変楽しめた。
でも、ちょっと話がくどかったり、終わり方が唐突だったりして残念な感じもしました

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2013年06月26日

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前作から33年も経ており、いつ出るんだろうずっと思っていて諦めていたら、いつの間にか出てた。あの「異変」の後、日本列島は完全に消滅、日本人は世界各地で彷徨い、ばらばらになりながらもそれぞれの道を模索している。各地に入植して、各地の人々との軋轢を超えながら逞しく生き抜く人々。
海外に住んでいることもあり、妙に共感や現実感を持って読めた。日本人の有り方や、方向性を色々と考えさせてくれる。

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2013年04月28日

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ネタバレ

第二部 上巻
 小松さんではなく谷さんです。
  やっぱり違いますね。
  基本構想は小松さんとかいろいろな人と一緒に練ったようですが、書く人が違うとだいぶ印象が変わります。
  話の転換のさせ方とかがだいぶ違う感じ。

 事変から25年後
  場面はどんどん変わり、その後の日本の状況や”今”が描写されていきます。1部で出てきた人達も物語を紡いでいきます。

 中国、ロシア周辺での事変がこれからどるのか。
 これから日本はどちらに向かうのか。
 それから小野寺は出てくるのか?

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2012年12月14日

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さまよえる日本人。 話の中でちょうど中国の領空海侵犯のシーンに差し掛かった時に、現実でも領空侵犯が起きてたから、やけに生々しく感じられた。

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2012年12月14日

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日本沈没から25年後、国土を失った日本人は世界各地に入植したが、現地住民とのトラブルも絶えず発生していた…そんな中、中田首相は旧日本海上に人工島の建造を計画する…。感想としては、前作から33年後の本作、前作の方が手に汗握る展開なのにくらべ、今作は内容としては重い内容だけれど落ち着いているのような…そんな印象を持ちました!下巻もこれから読んでみます。

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2022年08月15日

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ネタバレ

日本列島が沈没してから25年。
各地に移植した日本人は普通にやっていても「ゆっくり・適当・のんびり」の他国人よりもできてしまい、アイデアもあることからかつてのユダヤ人のように現地人とトラブルに。

他国に拠点を置く日本政府は、ある程度安定してきたかつての日本の領土が沈む海上にフロート式の人工島を計画
しかし、竹島には韓国に代わって中国が暗躍していた。
韓国と中国は昔から国際法を無視するので、ある意味案の定ってことみたい。

昔から中国と朝鮮は変わらないのね。
旧ソ連であるロシアも同じ。

しかし、日本には各地に原発があったわけで、日本が沈没した1970年代にはどれも稼働していただろうし、汚染はどうなっているんだろう?
その点はよくわからない。

とりあえず昔の登場人物たちも出てくるようだから、下巻に進んでみよう。

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2019年08月25日

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日本沈没を読んで、第二部が後にリリースされていることを知った。
第二部は日本沈没から30年後の未来。世界各地では日本人の入植を
巡って様々な問題が発生していた。
祖国が無くなるとこういう運命をたどることになることがよく分かる一冊。

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2012年10月07日

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小松左京「日本沈没」のその後の物語。国土を持たずに政府を維持する日本と世界各地での日本人集団の物語。「日本沈没」は、科学と人間の物語でSFの醍醐味を楽しむ作品ですが、この第二部は、SF色はあまり出てきません。上巻は、物語の進行が少々まどろっこしいかなぁ。

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2011年10月26日

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中田首相はまぁ良いとして,小野寺君が出てきませんよw 登場人物が多く,場面切り替えも頻繁,一色版が頭にあった第二部より話を追いにくい。。。

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2011年09月05日

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お使いに行くのに読むものが無くて
本屋で目についたので購入。

ちょー!しかけチラ見せで上巻終了してしまった
また近所に下巻がない罠なのか?

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2009年10月04日

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