小松左京のレビュー一覧
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小松左京の短編集。ハードSFに見せかけて、実は星新一みたいなネタだけど深刻に展開する表題作、歴史小説かと思いきや(思わないと思うけど)、タイムパラドックスという「リテイク」など。
1600年。関が原の合戦をテレビでライブ中継しようとするが、確認するたびに何故か開戦が数十秒早まっていく。歴史の改変は許されないものの、多少の接触は大きな影響につながらないと判断し、調子に乗り始めたところ…。
やはりライトSF読み(スペースファンタジーなどが苦手)としては、非常にとっつきやすい小松作品群だ。特に初っ端の「リテイク」みたいな話は大好物。
最後の山姥の作品以外は、思考実験(少しだけ現実をいじった場合 -
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昔々の『日本沈没』以来の小松左京さんの作品でした。さすが、巨匠ともいうべきSF作家です。
日常の中に潜むぞっとする瞬間を
冷静な視線で捉えて、
ぞくぞくするホラー小説に仕上げていました。
1960年代から1970年代に掲載された
ホラー短篇が15編。
舞台は山の中であったり、田舎町であったり、
太平洋戦争末期の裕福なお屋敷であったりと
さまざまなパターンの恐怖が描かれています。
「まめつま」や「くだん」「さとる」・・・
昔の日本の伝説などにでてくる妖が
この作品でも登場し、
関わり合った人々を言いようのない恐怖の世界へ陥れます。
いつ終わるとしれない不気味な世界が
作品の中でえんえんと -
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複数巻の長編を平行に読破しよう月間。さほど大作ではないが、そろそろ一旦休憩する。
セスナを手に入れた福井たちは、大阪を発って名古屋、東京と移動し仲間を見つけるが、そのこととも相まって、数々の困難に直面する。
「いまここから、自分以外誰もいなくなったら」という、小松左京お得意の消失ものの思考実験だが、今読んでも良く出来ている。
消えたことによる絶望感だけでも、開放感だけでもない。電気はいつまで持つのか、そこに災害が起こった場合の被害など、きちんとある程度検証されている。
飛行機の操縦、電力の仕組みや食品の流通、生きていくためのライフラインなど、ここまで検証してちゃんと書いている(書けてい -
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複数巻の長編を平行に読破しよう月間。角川で無い版では、1冊に収まっているので、さほど大作ではない。
朝目が冷めたら、周りに全く人がいなかった。しかも車も店も、直前まで人がいたかのように…。人が消えるという、非常に基本的な異変のなかでのサバイバル。
これ、思い出の1冊(1作)なんですよね。中学の頃に、上下を一瞬で読み切った記憶があり、再度手に入れようと探していた所、数年前にようやく見つけた。小松左京の同様のテーマ「復活の日」「日本沈没」「首都消失」「アメリカの壁」なんかよりも、とっつきやすい名作。
とにかく、テーマも視点が身近で、目の前から人間が一瞬で消えたら?というだけのものだが、そこか -
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SFベースの怪談短編集。とんでもないことが起こって、単なるオカルトかと思いきや、ちゃんとSF(あるいは科学)がしっかり基本にあるので、ぶれないため非常に読みやすい。
入りはみんなシンプルで、停電したり家の外から地響きがしたり。そこまでの引っ張りもコンパクトに収まっているのもあって、こんなに読みやすい小説もあったのだなあと感心する。
で、内容についてはどういう仕組みかを書いたらほとんど面白くなくなるので、一切書けないという、非常に困った作品集でも有る。
1本だけ異様なのがカニバリズムな話。エゲツナイ話を、安定感を持ってさらりとバナナの葉に包んで料理してしまうあたり、さすが小松作品であります -
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ネタバレこれはもう、「怖い、実に怖い」としか言えないくらいの恐怖を覚える内容です。まぁ怖がってばかりでも進まないんだけどさ。
大雑把なあらすじをすると、小松左京「お召し」にインスパイアされた、基本設定を少し変えた物を、ベテランSF漫画家がマンガにしました!
突然隔絶された2つの世界。もとは1つだった世界が、突然「18歳未満の人間しかいない世界」と「18歳以上の人間しかいない世界」に分けられてしまった。しかも、その世界の分け方には、年齢以上の法則性があるらしい。
大人と子供の世界が分断された。突然、子供を失った親は、冷静でいられるのか。突然、大人を失った世界に生きる子供は、生きる術を身に着けること