佐藤優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
多分、腎臓の悪い方か移植手術を行った方(またはその家族)以外には、本当の意味で刺さらない内容の本。自身が9年前に生体肝移植のレシピエントで実兄がドナーだった経験からすべてにおいて深い納得感を覚えた。移植手術の実態や色々な立場からの問題点、移植コーディネーターの役割、患者としての心構えである患者学のススメ等、多岐にわたる示唆と提言には感動する。腎臓と肝臓という部位は違うといえ、与えられた命を疎かにはできない気持ちで毎日を過ごさねばならないと改めて実感した。グラセプタとセルセプトを一生涯服用する仲間として、佐藤氏の作品を拝読しつつ応援したい。
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Posted by ブクログ
昔から民主主義とはなんぞやと常々思っていたので、一つの考え方が知れて面白かった。
私は民主主義の罠だと思っていて、例えば民主的と言わざるを得ない手続きを踏んで、独裁的(ポピュリスト的)な政権が生まれる状態を、手続に瑕疵がないばかりに民主的として認めざるを得ない状態を勝手にそう呼んでいた。なるほど権力のサイクルというものもあるし、その国ごとの民主主義というものがあって、アングロサクソン型だけを果たして民主主義と言えるのかという見方もあるとの視点を得て、なるほどなあと思った。非常に短絡的な喩えで言えば、アメリカやイギリス英語が正しい英語であり、インドやフィリピンの英語は「訛っている」という考え方 -
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Posted by ブクログ
「欲望や意欲というものは自分の中から自然に発生しているように見えて実は他者が起源で他者から供給し続けてもらわないと維持できない」
引きこもりの人が1割くらいいても今の資本主義ならやっていける。引きこもりに寛容になることは、引きこもっていない人にも生きやすい社会になる。
弱者男性と優生論。生まれつきとか努力しても無駄という思想に繋がり、入り口で諦めることにつながる。脳科学という、科学的に仮説レベルの話が横行。優生論と親和性が高い。
酸っぱい葡萄の新解釈。本当に葡萄は酸っぱいのか。自分には必要じゃないものだったと諦めても良いのでは(葡萄を手に入れた人同士、今度はまた出世競争)。
ソフトヤンキー優勢 -
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Posted by ブクログ
没後10年、佐藤優シェフによる米原万里のフルコース。1冊目としてではなく、彼女の本を何冊か読んでから読むべき本。
目玉はやはり、東京外語大の卒論「ネクラーソフの生涯」100ページ。文章や論理展開は生硬だが、その後花開く彼女の萌芽が詰まっているように感じる。ネクラーソフをテーマにしているあたりが、いかにも彼女らしい。そしてなんと、卒論の審査概評も載っている。やや厳しい講評だが、温かさも感じられる(指導教員は飯田規和)。
冒頭で紹介されているエピソードが印象的。佐藤優がチェコの作家クンデラを魅力的だと言ったら、米原万里が色をなして怒ったという。さもありなん、彼女は、計算尽くの人、裏のある人、言行不 -
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ネタバレ涙が出ました。
メモ✍️
・王様の耳はロバの耳
思ったことをそのまま吐き出す
・心が変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる
・安全な場所で自分の気持ちを話す
自分はこう思うけど、人はこう思うんだなと感じること
・マインドフルネスをする
・対人関係について障害となりうる4つの信念
①何かが必要であるということは、私がおかしいか、あるいは悪いということだ
②相手が怒ったり、ノーと言ったら、私は耐えられないだろう。
③ノーと言ったり、何かを求めることは、自分のわがままで -
Posted by ブクログ
なんとなく敬遠して読まずにいた佐藤さんの本。でも今回改めて当時の経験や現在の話を読み、そこにキリスト教という主軸があることにとても信頼を感じられ、内容を素直に受け入れられた。きっとノンキャリアなのに立ち回りが上手いとか政治家と上手くやってるとか、同僚や先輩後輩の妬み嫉妬、酷かっただろうなあ。それが男性特有とは言わないが、多分相当あったんだと思うし、そういう個人の結びつきで取り回すことへの危機感もあったと思う。組織ってそういうものじゃないよという。
これは第二次トランプ政権誕生前に出ているけれど、印象的だったのはイーロンマスクについての言及。素人にはなぜ企業家が政権に?と思っていたが、彼の持つ -
Posted by ブクログ
「私の考える『悪書』とは、現代人にとって咀嚼しにくいような、『強烈な』個性を放つ〝ざらざらした〟本である」
「なぜあえて悪書をすすめるのか。
それは自分の価値観とは異なる本、生理的に受け容れがたいざらざら感のある本、普段であれば決して手に取らないような本を読むことを通じて、世の中と自分を多面的にとらえる絶好の機会となるからである」(「はじめに」より)
「わが闘争」アドルフ・ヒトラー
「書物主義に反対する」毛沢東
「金正恩著作集」金正恩
「国体の本義」文部省教学局
この本に触れなければ、内容すら知ろうとしなかった本ばかりだ。
「戦争論」クラウセヴィッツ
「プロパガンダ戦史」池田徳眞