佐藤優のレビュー一覧

  • 教養としての「病」(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    知の巨人・佐藤氏と10年来の腎臓内科主治医の片岡氏との対談形式で、現代日本の医療の問題点を抉る。この抜群のネーミングセンス含め、万人に読んでもらいたい傑作新書。もう7年前になる自身の肝移植手術の当時を思い出しながら拝読させていただいた。新自由主義と相容れない、パターナリズムが消滅してしまった医療現場の実態から、行き過ぎた個人主義が、他国に比較して強固だった日本の共同体(意識)を粉々に粉砕してしまう流れが手に取るように理解できる。私自身も悪化した腎臓を一所懸命維持している状況なので、身につまされる思いで読んだ。

    0
    2023年06月28日
  • プーチンの10年戦争

    Posted by ブクログ

    知の巨人2人のロシア分析対談集。ウクライナ戦争の薄っぺらで、上っ面だけ舐めてるメディア報道に冷や水を浴びせる評論に、改めて蒙を啓かれた。佐藤氏のロシア関係評論はほぼ読んでるので新味がない箇所もあるが、2章の7本の論文・演説からプーチンの思考回路を読み解く150頁強は必読箇所だ。プーチンばかりでなくロシアとしての歴史的経緯からの思考回路とウクライナとの関係性が、驚くほどよくわかる。戦争が一日でも早く終結するためには、当事国の偏見のない分析が絶対的に必要で、その分析に基づく落としどころをいち早く提案できる被爆国・日本であってほしいものだ。そのためには、佐藤氏のような超一流のロシア通が育つことが急務。

    0
    2023年06月24日
  • 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

    Posted by ブクログ

    フィクションかと思うほど自分の生活からかけ離れた世界だった。
    ロシアとかソ連に全然詳しくないから最初は読むのが苦しいけど、そこを乗り越えるとすごく面白いし、何より勉強になる。
    北方領土辺りの情勢を知りたい人にはいい本ではなかろうか。
    外交官って思っていたより何倍もタフで頭が良くてコミュニケーションが上手くないとやっていけないんだろうなと感じた。
    ページ以上に中身のある本。

    0
    2023年05月12日
  • トッド人類史入門 西洋の没落

    Posted by ブクログ

    新鮮。目から鱗。濁った視野を爽快に洗い流してくれる。そして思いもしなかった視座を提示してくれる。新書で、しかも佐藤優と片山杜秀の対話型解説(贅沢が過ぎる)ということも手伝って、キャッチーに吸引力が凄い。良かったぁ。

    0
    2023年05月12日
  • 40代でシフトする働き方の極意

    Posted by ブクログ

    言葉のチョイスがとても良い
    学びの満足感と達成感が人生をより深くする。
    まさしくその通りだと思えました。

    そして小説を読むことの大切さを学ばさせてもらえました。

    これからも良書に出会える事が楽しみになります。

    0
    2023年04月29日
  • 人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく 12社54冊 読み比べ

    Posted by ブクログ

    教科書は時代によって変わるのだなと感じさせられた。自分の時代に読んだものがピンと来なくても、今の時代のものを読んでみるとまた感想が違うのかもしれない。また読みたいな

    0
    2023年04月26日
  • トッド人類史入門 西洋の没落

    Posted by ブクログ

    題名の「トッド」とは、フランスのエマニュエル・トッドのことである。独自な研究で世界を語るという感のエマニュエル・トッドである。近年『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』という人類の歴史を鳥瞰しながら、幾分掘り下げて行くという、長きに亘る研究の集大成的な本を上梓している。日本語版も登場して然程の時日が経っていない。この本の内容を念頭に、片山杜秀、佐藤優の両氏が「トッドの論点」で最近の話題等も掘り下げて論じるという感の一冊である。
    本書は、トッド自身のインタビュー、トッド、片山杜秀、佐藤優の3氏による鼎談、片山杜秀、佐藤優の両氏による対談というような体裁の各部、5つの纏まりから成っている。各々に興味深い。が、個人的には「ウクライナ戦争と西洋の没落」、「第三次世界大戦が始まった」という部分に殊に引き込まれた。
    「ウクライナ戦争と西洋の没落」、「第三次世界大戦が始まった」という部分に在る論点は、これまでにエマニュエル・トッド関係の本で論じられているモノに触れている内容と被る。それに佐藤優関係の本で論じられているモノも加わり、鼎談として内容が交差しながら掘り下げられている。
    色々な経過を辿った人類の経過の中、現在に至って「第三次世界大戦」とでも呼ばれるようになって行くかもしれない事態に「踏み込んでしまっている?」ということに「気付かなければならない?」ということが本書では示唆されていると思う。
    ウクライナの戦争に関して、本書の中では「思いも掛けぬ長期化」という見立てが色濃いかもしれない。他方に、1年程度の期間で何らかの収束が図られるかもしれないという見立ても在るのかもしれない。「あんた個人が如何思おうと、何ら関係無い…」とでも言われてしまうかもしれないが、それでも個人的には「人々の生命が擦り減らされるようなことを少しでも早く停めて頂きたい…」というように思いながら、この事案に纏わる情報に触れている。
    そしてトッドの研究の出発点でもあるような「家族」という問題を論じた部分も興味深い。表層的に然程の影響が無い様で在りながら、しぶとく影響力を行使し続けるような文化を「ゾンビ〇〇」と本書の中では呼んでいる。「ゾンビ儒教」とでも呼ぶべき、深く浸透した儒教の影響を免れ悪い地域の国々では、「子どもの面倒を」、「親の面倒を」と何でも背負い込むような感が在り、現に要る老いた親の面倒を見る関係で、未来を担う子どもに関する事柄を推し進め悪い側面が否定出来なくなるという論が展開されていた。日本もここで言う「ゾンビ儒教」という域内に入ってしまう。少し考えさせられた。
    初出が雑誌という部分が殆どなのだが、本書は何か「読み応えが在る記事を集めて一気に通読」という感じでもあると思う。本書のような、大著の内容を念頭に、その「触りの議論」へ一般読者を誘うような本は、なかなかに好いと思う。

    0
    2023年04月12日
  • 知の巨人が選んだ世界の名著200

    Posted by ブクログ

    古典とはなんぞや?
    と思っていましたが、どんな時にこれを読むとヒントが得られると言う道標的な本です。気になる本から手にしてみると良いかもと思いました。

    人が悩んで身動きできなくなった時、手にした一冊の重みは人生を変えることもあると私は思います。

    0
    2023年03月17日
  • 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    この本から得られる知識は次の3つだろう。
    1. 外交のやり方(日露外交について、細かく書かれている)
    2. 国策捜査について(政治家の不正がどうやって明るみに出るのかわかる)
    3. 拘置所の生活について(著者が勾留されていた時の話を書いている

    どこも馴染みがない世界の話で、とても面白かった。
    ただし、著者の主観で書かれているので、本書の内容を全て事実として信じるのは軽率な行動だと思うが。

    0
    2023年03月15日
  • 危ない読書 教養の幅を広げる「悪書」のすすめ

    購入済み

    ガイドとして、読み物として

    独裁者から巷を騒がせる有名人まで幅広い人物の作品が並ぶ
    書籍としては名は知ってるが内容はわからない本のダイジェストとしても良かったし、読書術としての著者の視点は大変参考になるものだった

    0
    2023年03月11日
  • 読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

    Posted by ブクログ

    読書への興味が湧き上がった。

    速読の習得目的で手に取りましたが、
    「読書」の根っこを教えてもらった思いです。
    速読する効果と、実行のために必要なことを
    知ることもできましたが、
    それ以上に、読書で得られること、
    本の内容をより理解するために何をしたら良いかが
    分かりやすく具体的に書かれています。

    読後、たくさんの本を読んでみたい衝動に駆られています。
    また、高校の教科書が読みたくなりました。
    本に興味がある幅広い層に薦めたくなる良い本でした。


    0
    2023年02月15日
  • 日本共産党の100年

    Posted by ブクログ

    共産党=戦争反対運動のイメージを持っていたが、そもそもそれは社会党の考えで、社会党なき後にその支持者を集めるべく共産党が言い出した戦略だったそう。
    そもそも、共産党の発端はロシア共産主義を世界に広めるべくして結成され、世の中を良くするためには暴力を暴力を辞さないという考えから始まっている。

    平和的なイメージを今まで持っていたが、内部では権力で下を押さえつける体制があり、結局綺麗事を言っているだけで行動は一致していないような組織なのだろう。
    最近、党首公選を訴えた松竹氏を除名した出来事も、対外的には平和を訴えながら党内部では権力を使った暴力をおこなっているのだと個人的に感じてしまった。

    0
    2023年02月15日
  • 僕らが毎日やっている最強の読み方 ―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

    Posted by ブクログ

    対談で進む内容でとても読みやすい!
    そして知の巨匠のお二人が、普段どのようにメディアと関わり、知識教養を高め深めていくかを語っていて、読んでいてありがたい気持ちに。

    早速お二人がいつも見ているWEBサイトをブックマーク。
    そして日本史Aと世界史Aの教科書を無性に読みたい気持ちに(⁠•⁠ө⁠•⁠)⁠♡
    まずは基礎知識をかためる。当たり前のことを見過ごしていた自分に喝!
    とても参考になりました。

    0
    2023年02月06日
  • 僕らが毎日やっている最強の読み方 ―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

    Posted by ブクログ

    新聞、書籍、教科書の読み方や使い方を特に真似したい。限りある時間の中で、必要な情報を手に入れ、質の高い知識を得る方法がまとめられている。

    0
    2023年01月15日
  • 危ない読書 教養の幅を広げる「悪書」のすすめ

    Posted by ブクログ

    これは最高!なんか、これまて自分を気持ち良くしてくれて、理解してくれて、応援してくれるような本ばかりを読んできたけれど、踊り場感があったんだ。だけど、それは自分の世界の限界、ってことだったのだろう。

    「自分の価値観とは異なる本、生理的に受け入れがたいザラザラ感のある本、普段であれば決して手にとらないような本を読むことを通じて、世の中と自分を多面的に捉える絶好の機会となる」

    読むべき本がここに列挙されている。すべてを読み終わった時、わたしは新たな知見と感性を得てもっと成長しているのではないかと期待が膨らんでいる。

    0
    2023年01月04日
  • 「ズルさ」のすすめ

    Posted by ブクログ

    外交官として生きていくなかで培った「酒は度数が強いものから飲ませて感覚を鈍らせ、低い酒をどんどん飲ませ酔わせて本音を引き出す」など実際に使えるテクニックから、外交という厳しい世界のなかで自分のメンタルを保つ考え方など、私達のような一般人でも参考になる良書、外交という日常とかけ離れた世界の一部を垣間見れるこの本は佐藤氏の語り口で一種の小説のような面白さもあり、外交という世界を知ることができる教養書としての側面もある1冊で色々な楽しみ方ができる本。

    0
    2022年12月17日
  • なぜ人に会うのはつらいのか メンタルをすり減らさない38のヒント

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても現代を生きていく上で、有意義ないろいろな「ヒント」の内容があったように思えました。

    対面には暴力性があり、オンラインはそれを軽減/消去する。
    「対面で会うことが必然的にはらんでしまう暴力性」
    オンラインでの対面を可能にするインフラが整備され、「対面せずに会う」という仕事、勉強、診察等の経験が一気に広がった。同時に「なぜ人は対面を必要とするのか」という、かってない問をもたらしてくれた。

    第1章「鬼滅の刃」ブームにみる現代日本人の闇
    「四重の格差」1.国家間格差2.国内での地域間格差3.経済などの階級格差4.ジェンダー格差
    自殺者が目に見えて低い町、徳島県の旧海部町(現海陽町の一部)は自殺の「希少地域」
    生きるヒント①
    ●家族・友人との関係を大切にする
    ●家庭内にも心のソーシャル・ディスタンスを
    ●他人のトラウマに寄り添い過ぎない。自分が壊れてしまう。
    ●追い込まれないために、悩みや苦痛は口外すべし。ぜひ役所などにも頼ろう。
    ●精神科と心療内科の違いを理解し、適切な治療を受けよう。医師は選ぶべし。
    ●ペットや趣味など「内向きの不要不急」を大切に。

    第2章人はなぜ、人と合うのか
    人に会えなくて「楽になった人」と「萎れてしまった人」
    「嫌な人」「相性が合わない人」と付き合う必要はない。「必要な人とだけ会う」
    「対面」によって活性化され、エンパワーもされていた。「表面的にはそれほど社交性は高くないものの、ある程度の対面は必要」

    会うことは「暴力」
    人と会うことの暴力性
    外交の世界も「暴力をどう効率的に行使するか」

    理想は対面とリモートのハイブリッド

    生きるヒント②
    ●①人に積極的に会いたい人、②一人でいたい人、③その中間くらい。自分はどれか、あの人はどれか考えてみる。
    ●人に会うのに苦痛を感じるのは、そこに「暴力性」があるからだと理解する。しかしその暴力には意味がある。
    ●人は、人に会うことで欲望を維持できる。多くの人は、一人ぼっちで欲望は維持できない。欲望の減退は元気を失わせる原因にもなることを知っておく。
    ●人と会うことで不確実性が高まる。「偶然の事故」から新しい発見があったり、新たな展開が生み出されたりする。だから対面にはリモートにはない意義がある。

    第3章危険な優生思想に蝕まれないために
    「努力は遺伝に勝てない」「『悪い生』に生まれたら、そこから抜け出せない」という優生主義の発想は、人々が様々なことを諦める理由にもなっている。

    弱者男性の怨嗟の向かう先は、支配層ではなく、自分のちょっと上の中流ぐらいの層。自分たちよりも弱者に対しては、もっと容赦なかったりする。結果的に、弱者切り捨てに賛成してしまう。

    生きるヒント③
    ●人間には心があることを再認識する。
    ●「AI時代」を生き抜く鍵は「読解力」
    ●物事の真贋を見分けるためには、常に「その話にはエビデンスがあるのか」という発想を持つことが重要
    ●人間の生の多様性は、これからの時代を生き抜く自分のため。
    ●合理主義のいき過ぎで、優生思想が万円。自分の首まで占めかねない危険な優生思想に加担するな。
    ●優生思想の危険性をよく知っておく

    第4章「同調圧力」と日本人
    生きるヒント④
    ●スペイン風邪は同時代に記憶されなかった。パンデミックは適切に記憶する努力が必要。
    ●生活保護は利用抑制から方針転換。追い詰められる前の選択肢として考えよう。
    ●テレビなどのメディア報道の裏にあるものを考え、流されない訓練を。
    ●苦しい体験は、「物語」を作ることで逃げなくてはならない場合もある。
    ●コロナ禍をめぐるマスコミの「炎上商法」を冷やかに見ること。

    第5章息苦しい「組織」「学校」から開放されるために…………
    「逃げられないことの息苦しさ」

    ひふみ投信などの藤野英人氏や原田曜平氏の意見
    日本の希望は「地方」、そしてヤンキー。地方は東京と別の生態系になる。

    心の中に「逃げる自由」を確保しよう
    男性が自殺しやすいのは、誰にも相談できない、苦痛を訴えることもできない、と自ら逃げ場を閉じてしまうから。
    もっと「逃げる自由」を肯定的に捉えていくべき。

    生きるヒント⑤
    ●自分の居場所をつくっておくと、心はだいぶ楽になる。
    ●子供も大人もリアルは出席とリモート出席のハイブリッドが理想。
    ●ひきこもりの人たちみたいに、外に出られなくて苦しんでいる人がいることを理解し、寛容になる。
    ●人生の目標は人それぞれ。「すっぱい葡萄」と思うならそれでいい。みんなが同じ「葡萄」を目指す必要はない。
    ●知らず知らず「成果主義」で身動きが取れなくなってはいないか。自らをチェックしよう。
    ●実は地方には可能性がある。パンデミックを記に本気で移住を検討するというのは、十分にあり。
    ●「逃げるときには逃げる」というのは、生き延びるための立派な知恵。ココロの中に、その自由を確保しておこう。
    ●ポストコロナには、人と会い、会話して、意図的にメンタルの修復に努めよう。

    0
    2022年12月03日
  • 16歳のデモクラシー

    Posted by ブクログ

    大人にならないとこういう講義の重要性は分からないし、広く物事をみないと偏った見方をするよと中高の自分に言いたい。
    著名人の対談を引き合いに出して賛同した話をするかと思ったら批判もしつつ若者に今の若い世代の危険性を説いたり、受験勉強は将来絶対役に立つと何度も言って喝を入れたり、分かるまで勉強の意味は何時間も勉強する事で何が不得手か、理解がきちんとされているのか細かく分かるので対処できるとのこと。

    佐藤氏は教育を充分に受けて来れなかった子にも教えておられ、意欲的に活動されている。何ができるのか、未来のビジョンがしっかりしている。諦めない精神で立ち直ったと言われてるので佐藤氏の頭脳や精神、考え方を吸収したいので意味が理解できない本も読んで自分も佐藤氏にあやかって何ができるのか答えをみつけていけたらいい。

    0
    2022年11月11日
  • 読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

    Posted by ブクログ

    著者の読書を含む「時間」に対する考え方に圧倒される
    全ての時間を自分の考え方に当てはめて無駄に過ごさないことを徹底しているように感じた
    最後の部分にそれらに関する著述があり、熟読や速読の方法が書かれた最初の部分より印象に残った

    0
    2022年11月09日
  • ウクライナ「情報」戦争 ロシア発のシグナルはなぜ見落とされるのか

    Posted by ブクログ

    スゴイ本だ。佐藤氏の分析はいつもながら勉強になるが、同時進行のウクライナ戦争を確りと理解できる本。テレビや新聞や中途半端な情報番組でウクライナ戦争を理解しているつもりでロシアを一方的に非難する方々に是非読んでもらいたい。特に3章のクリミア併合は大変勉強になった。これを読めばロシアが言ってることが噓八百ばかりとは思わなくなるし、ウクライナ:善、ロシア:悪なんていう一方的な近視眼に陥ることもなくなる。

    0
    2022年10月26日