佐藤優のレビュー一覧

  • この社会の歪みと希望

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    コロナ禍では弱者が大きな被害を受けています。

    非正規労働者や、本来しっかりとした教育を受け
    るべき学生たちがその最たるものです。

    しかしコロナは単なるきっかけであって、以前
    より社会の弱者との格差は問題とされていまし
    た。

    それでも関係のない人にとっては、その問題は
    「見えない」のです。

    その見えない問題に鋭くメスを入れる対談が本
    書です。

    特に「相模原事件」に関する下りは、新聞報道
    とは違った切り口で論じられています。

    雨宮処凛氏は裁判も傍聴していたので、彼女自
    身の持論も交えた真実には引き込まれます。

    「相模原事件」も、弱者が犠牲になっているの
    です。

    社会的弱者に目を向け

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    2022年08月23日
  • 平成史

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    平成を多方面から振り返った対談本。500ページ強あり、少し時間がかかったが、平成とはどんな時代だったのだろうか?と自問しながら、楽しく読めた。各章の終わりに、その年ごとの出来事、流行語、流行歌、映画、本などがまとめてあり、懐かしくなった。

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    2022年08月19日
  • 十五の夏  下

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    何気なく手に取ってみたが、そのボリュームに圧倒されつつも、一気に読み切った。
    高一でこんなこと考えてたの?とか、詳細に記録してたのかさもなくば創作?とか、食べ物の描写がリアル?とかいうこと以外に感じた事。
    漫然と観光するのではなく、一つの経験から得られた知識を抽象化して解釈し血肉とする力を感じた。また、他人の意見に惑わされることもあるが、自身の考えを持ち主張したり行動している場面が印象に残った。多少後付けもあるかもしれないが、それでも15歳の時にこれだけのことを感じたら、後の人生が変わってくるだろう。

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    2022年08月12日
  • プーチンの野望

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    ■2014年2月当時、ウクライナで進行していた事態は「革命」にほかならない。この背景には歴史的、文化的に根深い対立構造がある。半政権側は西ウクライナ(ガリツィア地方)に基盤を置く民族主義勢力だ。帝政ロシア時代、ウクライナは「小ロシア」と呼ばれていた。現在も「自分は広義のロシア人だ」という自己意識を持っているウクライナ人は、ウクライナの東部や南部に少なからず存在する。 また東部には軍産複合体や宇宙関連企業があるので、軍事的にも経済的にもロシアと緊密な関係を維持している。
     これに対してガリツィア地方と呼ばれる西部は歴史的にハプスブルク帝国の版図であり、同帝国解体後はポーランドに属していた。ガリツ

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    2022年08月07日
  • 世界の〝巨匠〟の失敗に学べ! 組織で生き延びる45の秘策

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    日本の成功者の自伝は、ほとんど役には立たないは腑に落ちました
    普遍性を持たないエピソード集は教材にならない
    そういう視点で今後読む本を選別していこうと思いました

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    2022年08月02日
  • 世界の〝巨匠〟の失敗に学べ! 組織で生き延びる45の秘策

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    池上さんと佐藤さんの対談本は何冊も読んでいますが、毎回新しい知識を得られることができ、二人の引き出しの多さには尊敬するばかりです。

    今回、とくに印象に残ったのは「社内で何かを提案するときは、社内で何かを提案するときは、結論をズバリと言うのではなく、相手に考える材料だけを提示して自主的に考えてもらうという手法」の有効です。こちらは過去に私自身何回か実践して至りするのですが、士気を上げるうえでも、ボスコントロールの上でも身に付けておかなければならないスキルであると感じています。

    また、社内の悪い空気に流されないためにきちんと自分の信念を持ち、自分の頭で考えるようにする、というのはその通りかと思

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    2022年08月02日
  • 無敵の読解力

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    何冊目かカウントするのも忘れた対談シリーズ。今回は読解力を駆使して、さまざまな書籍の内容を読み解いていく。「リテラシー」とか「情報を鵜呑みにしない」というと、あれもこれもフェイク扱いで全否定するムーブをとる人がネットには多いが、「批判的に見る」という行為とは本来、この2人がおこなうようなものである筈だ。感心することばかりの一冊。

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    2022年08月01日
  • 読解力の強化書

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    「読解力」とは「相手を正しく理解し、適切に
    対応する力」と定義しています。

    要は社会で生きるための人間力なのです。

    それは多くの文学作品から学ぶことができます。

    優れた作品ほど、クドクドと状況や心情の描写
    はされず、読者が行間を読み取る能力が要求さ
    れます。

    この本では三浦綾子氏の「塩狩峠」を教材に、
    佐藤氏が中学生に対して3日間の授業を行った
    内容をまとめたものです。

    キリスト教系の学校だけあって、生徒たちは、
    カトリック信者であった「塩狩峠」の主人公の
    心情に、見事にすり寄っていくことが出来てい
    ます。

    また様々な視点での感想も自由な発想で、素晴
    らしいです。

    最近は教育に力

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    2022年07月24日
  • 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960

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    現在の共産党、社民党の源流を点検し、コロナ禍で浮き彫りにされた格差社会を背景に見直されている、社会主義的考え方を正しく理解するための本。
    面白い。共産党の繰り返される、矛盾多き主義主張の方向転換。社会党を構成した人々の多様性と分派、分裂、再統合の繰り返しなど。

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    2022年07月23日
  • 読解力の強化書

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    読解力の強化ってどうやってやるんだろう?著者が安易なHowTo本を出すような人ではないことは当然承知の上で、何をどう書いているのかを知りたいということもあって読んでみた。
    答えを言ってしまうと、最終的には行間を読めと。つまり、見えている氷山の一角から、はるかに大きな水面下がどうなってるのか推測しろと。そして目的はタイタニックの沈没回避。(←敷衍ってこういうことよね)
    行間を読むなんて当たり前なんだけど、私自身が忘れかけているような危うい状況だと気づかされる。昨今のネット上の記事やコメントは、行間を読んでいないものが大量に溢れている。行間を読めていない(または悪意からあえて行間を読まない)揚げ足

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    2022年07月20日
  • 君たちが知っておくべきこと―未来のエリートとの対話―(新潮文庫)

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    佐藤優を訪れた灘校生の対話。真のエリート、0.5%の生徒たちの知性。暖かく見守る佐藤優。日本の未来は決して暗くはない。、

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    2022年07月16日
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生

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    ネタバレ

    イスラエル発アメリカ産まれのプレデターが
    政治的イザコザとテロの間で揉まれまくって
    育っていく
    実はヒューマンドラマ。

    軽く読める本じゃないけど
    著者が5年間じっくり取材した内容が濃いエキスになって
    脳みそに入ってくる。

    ガッツリ読書したいときにオススメ。
    読みごたえ&読後の達成感がすごい。

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    2022年07月14日
  • プーチンの野望

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    流石ロシア分析の第一人者だけある。佐藤優氏の真骨頂。プーチンの思考回路とロシア気質から見えるウクライナとの戦争の意味合いが非常によく理解できる。現在のウクライナ侵攻は許されざる蛮行ではあるが、どのような落としどころを考えなければならないかがよく理解できる一冊。如何に新聞・テレビ・ネットニュースが浅はかな論拠で記事化してるかよくわかる。佐藤氏には体調に留意いただき、今後も貴重な発信をし続けていただきたい。。

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    2022年07月13日
  • 地政学入門

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    地政学で重要なのは、地理的制約条件 P99
    ロシア人の国境は線ではなく面 P102

    なんでロシアはウクライナに攻め込んだのかなとか、なんで地政学と言えばドイツ?みたいな疑問は本書を基点とする幾許かの参考書籍と併せるとかなり解決します。
    おすすめしたい。

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    2022年07月03日
  • 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960

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    日本の近現代左翼史の入門書として最適だと思います。続編を読むのも楽しみ。

    左翼はどのように栄光を極め(政治の中心にいたことはほぼないが)、どのように凋落していったかを学ぶことで忘れられた近現代史を掘り起こすことができる。

    日本共産党=左翼・リベラル(そもそも本書でも述べられているように左翼とリベラルは本来対立しがちな概念)と短絡的に考えるのは、非常に問題があることが歴史を知ることが分かる。

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    2022年06月21日
  • 働く君に伝えたい「本物の教養」 佐藤優の地政学入門

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    世界情勢を素早く把握するに最高の一冊。まずは本書を一読してその後ニュースを読めば視野の広がること間違いなし。

    どこまで監修の佐勝優氏が関与してるか分からないが、実に良くまとまった一冊。

    ランドパワー、シーパワー、リムランド、マージナルシー。

    今のウクライナ情勢も本書を読めばロシア、ウクライナと他の主要国の立ち位置について納得できる。

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    2022年06月12日
  • 公安調査庁 情報コミュニティーの新たな地殻変動

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    「想像を絶するような事態を覚悟して備えておけ」
    911同時テロや、福島原発事故を予測して対応する組織、それが、公安調査庁である。

    公安調査庁は、国際的にも認知された第一級のインテリジェンス機関であること、公安調査庁でつよいのは、ヒューミント(人によるインテリジェンス)、とオシント(公開情報諜報)である。が結論です。

    ・インテリジェンスとは、国家が生き残るための選り抜かれた情報である。国家の舵取りを委ねられた政治リーダーは、彫琢し抜かれ、分析し抜かれたインテリジェンスを拠り所に、国家の針路を決める。

    ・米ソ両陣営は国際条約で生物化学兵器の製造使用が禁止されても、細菌・ウィルス兵器で襲われる

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    2022年06月11日
  • プーチンの野望

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    ネタバレ

    専門家の知識・分析が、とりわけ後半に出てくる。私は、国土というのは、歴史的に、ある程度ひとまとまりのもののはずだという先入観を持っていたが、この本に書いてあるウクライナはちがう。肥沃な農地のある国というイメージを持っていたが、西部と東部で、農業の基盤としても、また工業地帯としてもポテンシャルがちがうんだということも知らなかった。とてもためになる本でした。 

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    2022年06月07日
  • 激動 日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972

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    昔も今もセンスがないという一点において左派は一貫してるなーと思った。
    政治的なものの見方で突拍子もないこといったり暴力を肯定して大衆に見放されたり。とにかく大衆意識との乖離を自覚しない点で常に地に足ついてない。
    過去の左派では「エライ」の基準は獄中暦とか非転向とかだったそう。本書で描かれた時代にはこの基準が先鋭性に移り変わったと見える。現代では「正しさ」。より正しく誤謬のない理論や価値観を提示できた人がエライ。そうなってしまう理由が理論への過信にあるという佐藤の見方には同意する。
    現代において見られるのは、理論に惹きつけられるのはエモーションの働きが弱い人、つまり性欲や金銭欲などの俗っぽい欲望

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    2022年06月05日
  • 危ない読書 教養の幅を広げる「悪書」のすすめ

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    好き嫌いや良い悪いで本や人を見てしまっていたことに気付かされた。
    無意識にヒトラーやレーニン、金正恩など悪人として有名な人たちの本なんて読む価値がないと決めつけていた。
    どんな思想や価値観からでも学ぶべきポイントはあり、むしろ悪名高い人だからこそ優れている部分も持っている。
    そうした多様な価値観に触れて自分の視野を広げたり、新たな学びにつなげていきたいと思った。

    まずは地球星人を読もう

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    2022年05月23日