あらすじ
1975年夏。高校合格のご褒美で僕はソ連・東欧を旅した。費用は48万円、3年間の授業料の10倍もかかる。両親には申し訳ないが好奇心を優先した――。カイロ経由でチェコスロバキアからポーランド、ペンフレンドのフィフィ一家が住むハンガリー、ルーマニアを経て、ソ連入国まで。様々な出会いと友情、爽やかな恋の前編。
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Posted by ブクログ
こんな高校一年生がいるのか、昭和はすげぇなというのが第一印象。佐藤優ってこんな文章書く人だったっけと思いつつ、短い文章と簡潔な会話にページが進む。これが紀行文という文体なのだろうか。ほとんど馴染みのないジャンルなので不思議な感覚で読み進める。433頁をこのペースで読めるとは思わなかった。
Posted by ブクログ
作家の佐藤優が、高校1年生、つまり15歳のときに単身でポーランド・ハンガリー・ソ連等の当時の社会主義国を旅行したときのエッセイ。
日記をつけていたんだろうけど、よくもまあこんなに細かく覚えているなと(会話内容まで事細かに記載している)感じる。
当時のガイドブックで読んだ内容や周りから見聞していた社会主義国の評判(暗くて、人は無愛想)とは裏腹に、旅先でさまざまな人と出会い、楽しくコミュニケーションを取っていた旨が記されている。
観光地よりも現地の生活が見たいんだ、という趣向を15歳にして持っていたところがまず渋すぎるし、人に対して興味を持って色々と質問をしていける度胸がすごいなと感じた。あと、現地のちょっとだけ年上の女の子と良い感じになったりするのがなんか微笑ましい笑
コロナ禍で海外に行けないが、いつかまた行ける日が来たら、東欧地域に足を運んでみたいな、と思った(できれば現地の知り合いも作りたい)。
下巻を読むのも楽しみ。
Posted by ブクログ
高校1年生で東欧に個人一人旅。それも1975年の話。すごすぎる。佐藤優についてはコワモテの外観から少し敬遠していた。初めて読んだが、不思議なぐらい感情移入できている。私は大学時代だが海外一人旅をしており、同じような境遇を体感しているので共感できる部分は多い。旅した年齢があまりにも若いので、沢木耕太郎の深夜特急以上のインパクトがあり、深夜特急と双璧、もしかしたらそれ以上の作品かもしれない。旅する年代というのは間違いなくあるので、すごく羨ましい。東欧やロシアに旅したくなった。これからの下巻もとても楽しみ。
Posted by ブクログ
東ヨーロッパでの一人旅を綴ったエッセイ小説
勇敢な少年だけでなく、現地の人々の優しさや宗教観に触れることができる作品だった。
読むと絶対に旅に行きたくなる。