佐藤優のレビュー一覧

  • 天才たちのインテリジェンス

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    ネタバレ

    佐藤優氏の対談集。佐藤氏とこの人が対談したらどんな話になるのだろうか?と思いながら読んだ。
    斎藤幸平氏との対談では、マルクス「資本論」に異なるアプローチをする二人が対談するとどんな話になるのか?斎藤氏の『人新世の「資本論」』に対する佐藤氏の切り口が鮮やかで、『人新世の「資本論」』も「資本論」ももう一度読み直そうと思った。斎藤氏はシステム・チェンジ(=革命)を求めるのに対して、佐藤氏は反革命派。後半は地球環境保全を共通認識としながら、運動を展開するにあたっての注意点を佐藤氏が齊藤氏に語っているが、マルクスの新しい読み手が生まれたことを佐藤氏は素直に喜んでいる。
    大澤真幸氏とは、何故学ぶのか?というテーマを軸に対談が展開。どれだけ学べるかは結局その問題をどれだけ自分の問題としてとらえられるかによるのだと。二人がこれだけ知りたいと思い、発信し続けているのは、コーリング(神から与えられた使命、召命)に通じるものがあると。神の呼びかけにどれだけこたえられているのか?自分の胸に手を当てて、今一度考えてみないといけないと思った。いまの日本の知識人を代表するが、スタンスの少し異なる二人がどんな顔をして対談したのだろうかと想像してニンマリしてしまった。
    佐藤氏は対談相手の著作をよく読みこんで対談に臨んでいて、そのことに相手が驚く場面が多々あった。これだけ広い分野にアンテナを張っていることに改めて驚いた。

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    2024年11月21日
  • 記者と官僚 特ダネの極意、情報操作の流儀

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    これは面白い。久しぶりに佐藤氏上梓作で知らないことの方が多い作品に出会えたし、西村氏との対談形式で、記者と官僚という立場からのインテリジェンスの考え方が伺えるところも非常に興味深い。副題にある「特ダネの極意」なんて生臭いことは本当に関係なく、記者の矜持を十分感じられる。個人的に朝日新聞という存在自体がキライだが、西村氏のような記者がいることは救い。

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    2024年11月20日
  • いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編

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     妖怪やら神社の本を読むにあたって、少し日本史を勉強し直さなければならないなと思い、この本を手に取りました。特に江戸時代に入るまでのところを勉強したかったので、この本はもっこいでした。読みやすく分かりやすいため、遠い昔、学生の頃に存在していたなら読みたかったなと思います。

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    2024年11月17日
  • 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

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    佐藤優さんが語る映像にふれてからどのくらい経ちますかね。ちょっと胡散臭い、が正直な第一印象。
    でも、なにかが気になっていたのでしょうか、どんな人なのか知りたくて検索。

    鈴木宗男事件
    当時の記憶はあるが、佐藤さんの存在があったことは知りませんでした。
    事件後30年になる2030年に、関連文書が公開された時、『国策捜査』の真実が明かされるのでしょう。

    あまり経験することがなさそうな、いや経験したいとは思えない回想録なんだけれども、佐藤さんの、強い信念に生きる人となりが本当に良くわかりました。

    この本に縁できたことに感動しています。
    胡散臭いなんてごめんなさい。勝手に親近感。
    ちょっと佐藤優さんにハマりそうです。

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    2024年10月30日
  • ウクライナ戦争の嘘 米露中北の打算・野望・本音

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    ★6、もしくは★7をつけたい。
    難しい問題をわかりやすく伝えてくれている。
    2024年秋の今、この対談の続きを読みたい。

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    2024年10月29日
  • 死の言葉

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    誰もが死ぬし、わたしも死ぬ。
    当たり前のことだけれど、死生観について改めて考えたことはなかったし、他者の死生観について配慮しようという考えも浮かばなかった。

    時代や文化、宗教によって死生観はさまざまで、それらのどれもに正解はない。
    ただ、いつか死ぬということに目を瞑って生きていくことは独りよがりな生き方になりやすい、という著者の意見にはっとさせられた。

    自分なりの死生観を模索し続けたい。

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    2024年10月26日
  • イスラエルとユダヤ人 考察ノート

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    作家で元外交官の佐藤優氏が記す、イスラエル及びユダヤ人に関する考察をまとめたものです。佐藤氏のインテリジェンスオフィサーとしての人生がいかに彼らから影響を受けたかがよく分かりました。必読書であります。




    本書は作家でもと外交官の佐藤優氏が隔月誌『みるとす』に連載した2007年10月号から2014年6月号分までの「ノート」再編集した上で書籍化したものです。

    「全世界に同情されながら滅亡するよりも、たとえ全世界を敵に回しても生き残る。」

    一見過激とも取れるイスラエルのこの国是が本書を読むと改めてその辿ってきた経緯や、四方を「敵」に囲まれた状態であるという地政学的な条件。さらにはイスラエル建国までにユダヤ民族が辿った苦難の歴史に思いをはせ、佐藤氏ほど僕はイスラエルに対して「思い入れ」は少ないものの、彼らの「立場」が良く解かるつくりになっておりました。

    神学生への架空の手紙や、現役で活躍するイスラエル人のインテリジェンス・オフィサーとのやり取り。佐藤氏が他著でも言及している敗戦後の日本の社会、ないし国家システムは近代主義の下に成り立っており、「合理主義」「生命至上主義」「個人主義」によって構築され、それらは『3.11』でもろくも瓦解したのだと。

    しかし、近代主義は国際基準で自衛官。警察官。消防士。海上保安官。外交官などの「無限責任」が問われる職種に従事している人間には生命と職務遂行が天秤にかかるような状況に於いては当てはまらず、職務の方が重くなる無限責任が要求されている話は一度読んだにもかかわらず、とても胸に迫るものがありました。

    そして、僕が本書でもっとも印象に残っている箇所は「マサダ精神」に言及している箇所で、これは「マサダの要塞」に立てこもったユダヤ民族たちが圧倒的な数を誇るローマ軍の総攻撃を前に960名が3年篭城し、最終的には全員自害して果てた話でした。

    この話を読んで連想したがナチスの高級将校であるラインハルト・ハイドリヒ暗殺をめぐる攻防を描いたローラン・ビネの『HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション) 』(東京創元社)であり、登場人物たちの最期はまさに「マサダの要塞」そのものであり、彼らの中にも「マサダ精神」は生きていたのだと思いをはせ、目頭が熱くなってしまいました。

    佐藤氏のイスラエルに対する姿勢は賛否両論あるのかもしれませんが、彼らのことを知ることによって「生き残り」のヒントが得られることは大きいかと思っております。

    ※追記
    本書は2020年2月20日、KADOKAWAより『イスラエルとユダヤ人 考察ノート (角川新書)』として改題加筆修正され、新書化されました。

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    2024年10月11日
  • 自民党の変質

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     知らなかった視点がたくさん出てくる。考え方の幅が拡がるいい本でした。「ダレスの恫喝」については、うろ覚えの孫崎さんの本の内容とは、すこし内容が違うように感じました。孫崎さんの本を読み直して比べてみようと思います。

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    2024年10月01日
  • 亡命者の古書店―続・私のイギリス物語―(新潮文庫)

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    作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏。本書は佐藤氏が26歳当時外交官に任官されて2年目の出来事を描いた小説です。佐藤氏と「複合アイデンティティーを持った境界線上を生きる人々」との交流が描かれております。




    本書は異能の外交官であり、現在は作家として活躍する佐藤優氏が外交官となって2年目となる26歳当時のことを描いております。ただ…。僕は佐藤氏の作品をよく読んでいるので楽しく読めましたが、本書について深い世界に入っていくには佐藤氏の『宗教改革の物語 近代、民族、国家の起源 (角川ソフィア文庫)』(KADOKAWA)と、『紳士協定: 私のイギリス物語 (新潮文庫)』(新潮社)をお読みになる事をおすすめします。

    本書で佐藤氏の「先生」となる人物はチェコは首都プラハにて古本屋を営む亡命チェコ人のマストニーク氏です。本書では若き外交官である佐藤氏とマストニーク氏との「対話」を通して佐藤氏のライフワークであるチェコのプロテスタント神学や、当時の東欧のイデオロギーであった東欧社会主義思想からスラブ民族独特の思考法、さらには国家の存在論から、亡命者の心理まで幅広いテーマが語られるのです。

    ほぼ同時期に佐藤氏はロシア語の習得でイギリスはベーコンズフィールドにてスパルタ式のロシア語教育を受けているはずなのですが、よくもまあこんなにも複雑かつ濃い内容を習得できたものだなと(このときのことが後のロシアが以降に役立っているのだが)改めてその「怪物」ぶりに改めて舌を巻いてしまいました。

    さらに、ロシア語学校での同級生で、成績が抜群のイギリス海軍中尉のテリーとその恋人でアメリカの少数民族である「ナバホ族」であるクリス。ロシア語教師のブラシェコなど、多彩な人物が複製的に「複合アイデンティティーを持ち、境界線上を生きる」
    ことはどういうことなのかを我々に教えてくれるのでした。

    本書の最後のほうでは当時佐藤氏と一緒に机を並べて勉強していたキャリア官僚である武藤顕氏とのやり取りが交わされているのですが、後に二人が道を違え訣別すると言う「運命」を知っているものとしては、最後のページをめくり終えると読後の充実感と同時に切なさもこみ上げてくるのでした。

    ※追記
    本書は2018年1月27日、新潮社より『亡命者の古書店: 続・私のイギリス物語 (新潮文庫)』として改題、文庫化されました。

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    2024年09月28日
  • グローバルサウスの逆襲

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    ネタバレ

    グローバルサウスの現状を知りたく、この本を手に取った。
    グローバルサウスは、G7などのグローバルノースへの反抗心はありつつも、自国の利益を優先して、一枚岩になれない(本書にも書いてあるが、グローバルサウスというより、インターナショナルサウスといったところ)と感じた。第三勢力の動きや心理が手にとるように書いてあり、参考になった。
    イスラム教について詳しく知らなかったが、戦争のためなら女子供の犠牲は厭わないという教えを知り、怖い宗教だなと感じた。
    グローバルサウスのことを頭の片隅に入れず、ずっとアメリカに追従していたら、そのうち台頭するグローバルサウスに国力を突き放されて、国際社会で遅れをとってしまうと感じた。

    日本のニュースでは、G7をはじめとした北側諸国寄りの報道しか流れてこないと感じ、日本のメディアの偏向報道に嫌気が差した。自らBRICsなどの情報を知ることが重要だと感じた。

    自分ができることは多くはないが、今後できると思ったことは以下の2つ。
    •アルジャジーラなど、海外のメディアでニュースを知る
    •日本の外遊先を知る(外相がどの国と仲良くしているか)

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    2024年09月28日
  • トッド人類史入門 西洋の没落

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    アメリカ型のものの見方では世界の見方を誤るなぁとトッド氏の書籍を読むたびに感じる。この本はインタビューや対話の寄せ集めではあるがトッド氏の考え方の入門として読みやすい。これを機にトッド氏の著書にチャレンジしてみたい。

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    2024年09月17日
  • 国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―

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    世間を騒がせていたあの小泉政権、外務大臣の田中真紀子氏や鈴木宗男氏の動きが良く分からなかった。この本を読んで田中真紀子さんはとんでもく外交をぶち壊していたことを知った。ムネオハウスがどうしてあんなに貧素なんだろうと思った理由もロシアとの返還駆け引きでわざとそうしていた理由を知った。この本で全く鈴木宗男氏の見方が変わった。彼と作者は生粋の国士だな。

    西村検事とのやりとりで政治調書を正しく残すこと。外交官としての最後の仕事として、
    p329のところ。佐藤優さんは政治的、歴史的事項に関心がある。28年後に事件の関連の資料として公開される。供述調書には僕が言っていたことが事実に合致していたように検証できるようにしたい。その思いで法的な点においては違法性は無かったにも関わらず検察譲っている。歴史に残るようにの検証。
    お勧めの「太平記」も読んでみよう。

    その公開時期2030年が来たら関連資料を読んでみたい。

    クオーター化の原則。
    佐藤氏にとっての拘置所に居る安全。ここらへんも面白い。

    外務省は鈴木を失跡出せるためにマル秘情報を共産党にわざと漏洩したこと。国が崩れて来た時期を見せられた。

    現在自民党首相争いで候補者の主張を観ているが国を立て直す気概のある人は一人しかいないようだ。それもどうなることか。また組織で潰すのかな?

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    2024年09月15日
  • 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方

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    (2015/4/8)
    博識の二人による海外最新最深情報対談、という感じ。
    北朝鮮が中国の影響で少しだけ持ち直しているとか。
    日本は歴史上、中国朝鮮連合軍と戦っているが単独はないとか。

    しかし、、結局現状に対する不満、富の偏りが戦争につながる、という思いは強くなった。
    今や国対国の戦争ではなく、宗教、民族間の紛争ばかり。
    その一方、ロシアは旧ソ連領土だったクリミアを欲しがったり、過去の領土を取り戻す動きがあちこち。
    ”イスラム国”もその流れだという。
    誰も現状に満足しない。そこに戦いが起こる。
    「戦争はいけない」は「現状に満足せよ」につながるわけだ。
    その際持てるものは富を分配しなくてはいけない。持たざる者の不満を解消しなければならない。
    それができるかどうか。
    今は、それをやりすぎて活力がなくなってパイが減ったからパイを増やすためにはその再分配システムをお休みしよう、
    というのがトレンド。そしてそれが行き過ぎになりつつある。
    新自由主義が批判されるのはそこ。私もM.フリードマン信仰者だから新自由か、、、
    再分配システムなどという恣意的なシステムは絶対うまくいかない、という思いはあるが、
    戦争を起こさないための必要悪なのか、、。
    神の見えざる手はそうはうまく働いてくれないということか。


    ■はじめに(池上彰)

    ■序 章 日本は世界とズレている
    有名無実の「集団的自衛権」
    慰安婦問題の本質とは? ほか

    ■第1章 地球は危険に満ちている
    イスラエルの無人機は“暗殺者"
    「イスラム国」は四割が外国人兵士 殺しが下手なアメリカ――攻撃・暗殺・テロの有効性
    エボラ出血熱の背後に人口爆発あり ほか

    ■第2章 まず民族と宗教を勉強しよう
    「中華民族」は存在するのか
    ダライ・ラマと五回会った
    クリスチャンだった金日成
    フランスは完全世俗国家
    「イスラム国」の正体は?
    慰安婦問題はアメリカが深刻 ほか

    ■第3章 歴史で読み解く欧州の闇
    ナチスに協力したガリツィア
    クリミアのロシア人とウクライナ人は仲がいい
    ウクライナの意味は「田舎」
    スコットランド独立騒動の真相
    イギリスは「民族」にもとづかない国家
    EUの首都ベルギーが危ない ほか

    ■第4章 「イスラム国」で中東大混乱
    アラブの春の後の無惨
    シリアのキーポイントは、アラウィ派
    「イスラム国」の横取り戦略
    アメリカとイランの接近の理由は?
    湾岸の黒幕、サウジアラビア
    モサド長官の交渉力 ほか

    ■第5章 日本人が気づかない朝鮮問題
    アメリカは日朝交渉をつぶしたい
    北朝鮮のミサイルは、日本への求愛行動
    張成沢はなぜ処刑されたか?
    中国人に怒る平壌の人々
    日本のカネが頼りの北朝鮮
    「日本人大量帰還」は北朝鮮のカード
    日本VS.朝鮮、一対一の戦争はなかった ほか

    ■第6章 中国から尖閣を守る方法
    中国の思惑通りに進む尖閣問題
    毛沢東化する習近平
    トルコと回族がつながるウイグル問題
    民族主義か? イスラム主義か?
    中国にとって尖閣よりウイグルこそ重要 ほか

    ■第7章 弱いオバマと分裂するアメリカ
    教養が邪魔するオバマ
    「白人」だけの民主主義
    アメリカの宗教事情
    大統領候補はヒラリー? ほか

    ■第8章 池上・佐藤流情報術5カ条
    息が詰まる日本のネット空間
    公開情報だけで世界はわかる
    情報は「信頼できる人」から
    情報は母国語でとれ
    スケジュールからメモまで「一冊の大学ノート」で ほか

    ■終 章 なぜ戦争論が必要か
    新帝国主義と過去の栄光
    嫌な時代

    ■おわりに(佐藤優)

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    2024年09月04日
  • 人間の叡智

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    (2013/4/18)
    ロシア通で鈴木宗雄さんと組んでソ連に近づきすぎて、ソ連ロシアと距離を置きたい国内勢力にさされた佐藤優さん。
    頭がいい方なのだろう。
    話がどんどん進む。
    正直ついていけない。

    かろうじて2つほどおさえることが出来た。

    一つは、帝国主義から資本主義にかわるなど国の体制がかわるのは、
    別に反省してそうなったわけではなく、そうしないと具合が悪いから変わるのだということ。
    国に善意などない、というところかと。

    もう一つは、今の日本のエリートは単に20歳前後の記憶力がいいだけで、
    アカデミックさを持っていない。本来のインテリではない。
    その程度のレベルで官僚になるから間違いを認めず、上司が国政の判断を誤る。
    これはすっきりする考え。
    佐藤氏によれば、読書人口は人口の5%。5から600百万人。私も入れてもらってもいいかな。
    マラソンもどうにか市民ランナーとしては上位10%には入ってそうだから、
    文武両道、いい線行ってるかなと、関係ないけど自画自賛。

    橋下、小沢、前原、野田、天皇制、このあたりの批評もあるなど、
    大きくは日本全体を語る本ではあったけれど、全体的には私にはわかりにくかったのでした。

    第1章 なぜあなたの仕事はつらいのか
    第2章 今、世界はどうなっているのか
    第3章 ハルマゲドンを信じている人々
    第4章 国体、資本論、エリート
    第5章 橋下徹はファシストか
    第6章 いかに叡智に近づくか

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    2024年09月04日
  • 国境のインテリジェンス

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    『アサヒ芸能』に連載中の佐藤優氏の時事エッセイ『ニッポン有事!』を書籍化第3弾です。国境問題。沖縄。外務省及び外務官僚。永田町。霞ヶ関。政治や外交をテーマに下世話な話も交えつつ鋭く切り込んでいきます。



    週刊『アサヒ芸能』にて絶賛連載中の佐藤優氏の時事エッセイ、「ニッポン有事!」著作化第3弾です。相変わらず佐藤先生の筆は冴え渡っているなと再認識しました。

    実を言うと僕はこの時事評論と西村賢太氏のエッセイのおかげでいまやアサヒ芸能の熱心な読者になってしまいました。こうなると日々『オッサン街道』を驀進していることにいやおうなく気づかされます。

    やはり、掲載している雑誌の性質上、同じ時事を語るでもものすごく下品なテイストが満載で、その辺もまた、僕の好みに合致しております。

    しかし、語られている事象の内容は他の掲載論文に比べても一切クオリティの劣化は認められず、その辺はさすがだなと思っております。

    「3.11」以降、弱体化した日本の『国境』をめぐってロシアのメドヴェージェフ首相が北方領土に、韓国では竹島に李明博大統領(当時)が上陸したときの『裏事情』はこういう風になっているのかと思い、どこでこうした情報を取っているのかと、さらには佐藤氏の『分析力』が相変わらず冴え渡っていることを実感しました。

    やはり、ここでの最大の『特色』は今や不倶戴天の敵同士となったかつての古巣であり、かつての同僚であった外務官僚の『実態』。特に下半身をめぐるスキャンダルの暴露はここでも開陳されており、外務省に一度も女性を知らないで入省したキャリア官僚がロシアで結婚した女性がこれまたとんでもない人間で…。

    件のキャリア官僚がとった『規格外』の行動とそれを『表に出ない形』で「オネェ言葉」を話す公使と『解決』へと向かった話は思わず大笑いしてしまいました。

    そんな話も交えつつ、沖縄の問題が以下に深刻化していることや、政権再交代の現況となったかつての民主党の閣僚、特に外務大臣であった玄葉光一郎氏に対する『筆誅』は人を散々にこき下ろすレトリックの豊富さに感心しつつ、当時の民主党政権の執り行っていた外交がどのような姿だったのかを詳細に解説していて、今読むとつくづく『なるほどなぁ』と感じ入ってしまうのでした。

    雑誌で読むのは気が引けるという方は、単行本を是非、手にとっていただけたらなとそんなことを願ってやみません。

    ※追記
    本書は2015年2月6日、徳間書店より『国境のインテリジェンス (徳間文庫カレッジ さ 1-1)』として文庫化されました。

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    2024年08月31日
  • イスラエル戦争の嘘 第三次世界大戦を回避せよ

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    ウクライナ戦争よりもイスラエル戦争の方が複雑で分かりにくい印象。オスマン帝国崩壊後の混乱が現代まで続いていて、何が正しいのか安易に判断できないなというのが率直な感想。日本の新聞やニュースだけに情報源を頼っていてはいけないなと思う。

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    2024年08月20日
  • ウクライナ戦争の嘘 米露中北の打算・野望・本音

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    日本のマスコミの情報だけを鵜呑みにしたらいかんと思わせる1冊。これまでロシアが悪でウクライナが正義と漠然と信じていたし、プーチンの狂気がもたらした戦争だと思っていたが、それはどうやら異なるようだ。

    ウクライナという国家もかなりの危うさを抱えているし、G7各国の劣化も間違いなくある。片方の情報に依存するのでなく中立的な観点で分析しなければならない。

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    2024年08月15日
  • 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方

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    新・戦争論
    僕らのインテリジェンスの磨き方
    著:池上 彰
    著:佐藤 優
    文春新書 1000

    力は、軍事、政治、金融、産業、科学技術、情報というように分散して存在している
    日本の政治家が、誤解している、集団的自衛権と個別自衛権の違い
    同じ条文についての、公明党と、自民党、共産党らの解釈の相違

    池上彰は、現代において、集団的自衛権と、個別的自衛権は、不可分になっていること
    日米安保下にて、米軍は、尖閣諸島について、日本実効支配しているからこそ、防衛発動するが、実際には、そのような紛争は起こりにくく、また、米国務省の主流は、中国重視であることを語っています。

    本書は、日本国内の安全保障の認識と、世界世論における安全保障にあり方に重大な認識の相違があることを物語っています

    気になったのは以下です。

    ■戦争論

    ・クラウゼヴィッツの戦争論はまだ、古くはなっていない
     核の抑止は、動作せず、通常戦争は全くなくなってはいない

    ・武器の輸出、高度の武器の開発には、膨大な費用がかかるので、殺しのビジネスとしてあらゆる相手に営業をかけている

    ・相手国に厭戦気分を引き出すのに、テロは有効であり、それを得意とするのはイスラエルである

    ・感染症の拡大、エボラ出血熱歓迎というのは、しょせん、感染症によって、人口を調整するしかないという理屈である

    ■民族と宗教

    ・漢族は、人口は多いが、天然資源がない、少数民族は、人口は少ないが、天然資源は多い

    ・偉大な中華民族、でも、中華民族とはなにか、果たして、中華民族というものがあるのか

    ・チベットと、モンゴルとの伏線、チベット仏教という宗教にて、2つはつながっている

    ・ダライラマとパンチェンラマ、相互に生まれ変わりの指導者の選定と育成に、巨大な国家権力が介入している

    ・中国は、宗教と政治の調整はうまくいっていない

    ・北朝鮮、金日成は、クリスチャンであった

    ・ロシアでは、正教会が宗教というより、習慣として、組み込まれている
     このため、数ある宗教の上にロシア正教会を位置づける構造となっている

    ・完全世俗国家フランス ブルカ禁止政策は、イスラムという特定宗教に対しておこなったものではなく、完全に、政教分離政策の中で選択された政策である

    ・イスラム原理主義 カリフをトップに据えて、シャリーア(イスラム法)を適用する、宗教一致国家を建設すること

    ・富は上記5%の人間に偏在していて、儲けの半分を慈善事業として、吐き出さないとつぶされるということを経験則で理解している

    ■欧州の闇

    ・中東、ウクライナの紛争は、エネルギー問題が深くかかわっている
     米シェールにて、売れなくなった天然ガスをロシアは欧州に安く売ろうとしていた
     同じくカタールも、石油のスポット売りをはじめた

    ・かつての食糧危機の時代、店頭で人肉を販売していた、ウクライナ
    ・ロシアに協力したコサック、ナチスに協力したタタールが、共存しているのがウクライナ

    ・プーチンは、ウクライナを併合することではなく、緩衝地帯としてウクライナを扱いたい。併合してしまえば、西側と直接対峙することとなってしまう

    ・イギリスは、スコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの4カ国の連合である
    ・北海油田の大半は、スコットランド領に集中しており、イギリスとしては、スコットランドの分離独立はなんとしても、避けなければならない
    ・スコットランドは、カルヴァン派であり、イングランドのイギリス正教会とも宗教もちがう

    ・ベルギーにも、南北問題がある
     EUの首都でもある、ブリュッセルが、分離問題に見舞われたら、EUは崩壊する
    ・もともと、ベルギーは、第1次世界大戦のときも、第2次世界大戦のときも、永世中立国であったが、大国に蹂躙された。このため、現在は、軍事同盟をがっちり結んで、西側のメンバーとして生き残ることにした

    ■イスラム国

    ・シリアのアサド政権は、アラウ派、輪廻転生を信じるシーア派
    ・シリアには野党がいない
    ・シリアの危機に、レバノンのシーア派の過激派ヒズボラが支援にはいった

    ・イスラム国は、スンニ派の過激派
     シリアが確保できないとわかると、イスラム国は、イラクの北部油田の占領を行った

    ・湾岸協力会議(GCC) サウジ、UAE,バーレーン、オーマン、カタール
     スンニ派の首長国の連合は、サウジを盟主として、集団安全保障体制を確立している

    ・イランは、シーア派で、12イマームと言う派閥にぞくしている。メシア信仰を含む

    ・ヨルダン王国は、ムハマンドの出身部族クライシュ族が支配、中東の1つの軸になっている
     ヨルダンは、エジプトとともに、イスラエルと国交をもっているめずらしいイスラム国家である

    ■北朝鮮

    ・拉致問題と核開発
    ・北朝鮮の本音は、拉致問題で日本と和解し、和解金をもらって、それを、核開発に転用すること
    ・このために、背後にいる米国は、日本と北朝鮮が安易に合意ができなように和解の条件のハードルをあげることを、画策している
    ・そもそも日本は、ミサイルをうってくる国に、援助をするのか、それは、個別的自衛権に抵触するのでは?

    ■中国

    ・虎もたたけば、ハエもたたく。習近平は、幹部の汚職も責任を追及する

    ・ウイグル問題は2つの意味がある。東トルキスタン(東のトルコ)(チュルク・ベルト)と言う意味と、モロッコからウィグルに達する広大なイスラム圏(イスラム・ベルト)の東端という意味である

    ■米国

    ・2050年問題 有色人種が、白色人種の人口を上回るという問題

    ・数で少数派である、現在の白人支配者がそのまま、政権を維持するためには、民主主義とは別の考えが必要となる

    ■結論

    ・民主主義と独裁とは矛盾しない

    ・今の日本の危機は、民主主義としてでなく、自由主義としてである

    ・日本が軍事大国をめざさないというのであれば、そのぶん、インテリジェンス機能を充実して、きちんと機能させなければならない

    ・諜報の情報源の98%は公開情報である

    ・佐藤の情報術、それは、B5ノート1冊を常に持ちあるくというものだ

    ・新帝国主義
     旧来は全面戦争にいたっていたが、現在は局地戦が中心である
     旧来は植民地の確保が目的であったが、現在は違う、植民地の経営にコストがかかるから
     資本の過剰、金融を中心に、外に投資して儲けようとする

    ・新時代の外交戦略
     力による均衡
     相手国の立場を考えず、自国の立場を最大限に主張する
      相手が、すくみ、沈黙するのであれば、そのまま、押して、権益を強化する
      相手が、必死に抵抗し、国際社会に訴えるのであれば、譲歩する
     心を入れ換えたというのではなく、それが自己の利益を極大化するという判断である
     過去に占領した土地は、すべておれのものだという考え

    ・紛争が収まらない理由
     流血の不足、双方が、もうこれ以上犠牲を出すのは嫌だと考えない限り停戦合意にはいたらない

    ・ヘーゲル曰く、歴史は繰り返す
     ただ、もう1言を加えると、「1回目は悲劇として、2回目は喜劇として」


    目次
    はじめに 池上彰
    序章 日本は世界とズレている
    第1章 地球は危険に満ちている
    第2章 まず民族と宗教を勉強しよう
    第3章 歴史で読み解く欧州の闇
    第4章 「イスラム国」で中東大混乱
    第5章 日本人が気づかない朝鮮問題
    第6章 中国から尖閣を守る方法
    第7章 弱いオバマと分裂するアメリカ
    第8章 池上・佐藤流情報術5カ条
    終章 なぜ戦争論が必要か
    おわりに 佐藤優

    ISBN:9784166610006
    出版社:文藝春秋
    判型:新書
    ページ数:256ページ
    定価:830円(本体)
    2014年11月20日第1刷発行
    2014年12月25日第6刷発行

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    2024年08月12日
  • 対決!日本史3  維新から日清戦争篇

    Posted by ブクログ

    明治維新は封建社会から一気に近代化した成功物語として認識していたが、功罪を冷静に判断すべきとの視点はその通り。
    第二次世界大戦を否定的に評価する事は一般的だが、明治維新から日清戦争に至る政治で既に帝国主義的思想で体制が作られたとの話は言われてみればその通りだ。実は吉田松陰の思想にもあるとは驚き。

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    2024年08月04日
  • 獄中記

    Posted by ブクログ

    この本は以前から読みたいと思っていた本。

    政治の裏で本当のことは何だったのかがこの本で見えてくる。あの時の出来事を正しく知るために次に『国家の罠』を読んでみよう。

    佐藤優さんは哲学神学を専攻していたので強い精神で拘置所を過ごせたのだろう。

    泣き言が聞こえてこない。そのようにコントロールできるのは、外交官として渡り歩いてきた何事も粘り強い精神と学問や情報収集を鍛えてきたからだろう。
    外務省の組織としての立場や自分に置かれた現状を受入れ以前の仲間を恨まない。

    前向きな姿勢と強さと、決めたことは必ず成し遂げるぶれない姿勢は、今の政治家さん全員に読んでもらいたい。

    日本の外交官佐藤優さんのような人は今はもういないのではないかな。宗男さんの政治家としての姿勢も伺えてこの本良かったです。

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    2024年07月29日