(株)現代書館作品一覧

  • われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット
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    トランスヘイトの嵐に抗い、共にある未来のために。複雑で多様な声を知る最初の1冊。 2022年11月刊行の反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の増補版。ZINEの内容はほとんどそのまま、エッセイ3本、ブックガイド4本を新たに追加。 日に日に苛烈さを増すトランスジェンダーに対する差別・排除言説。現実に即さないトランスジェンダー像が広められ、恐怖と不安が煽られる。本書は、そうした現状に抵抗を示すべく刊行された。複雑で多様な個々人の声、現状に対する抵抗言説を、読みやすい長さで多数収録。巻末には映画・ブックガイドを掲載。トランスヘイトの嵐に抗うために、まず手に取りたい1冊。 【目次】 はじめに 水上文 [エッセイ] 三木那由他/ただの沼/青本柚紀/山中千瀬/さとう渓/水上文/かがみ/福永玄弥/高島鈴/近藤銀河/堀田季何/榎本櫻湖/山内尚/呉樹直己/清水晶子/岩川ありさ/釘宮もみじ/吉野靫/周司あきら [世界のトランスジェンダー映画5選] 児玉美月 [共にあるためのブックガイド] 水上文/中村香住/近藤銀河/青本柚紀/高島鈴/周司あきら 【著者】 反トランス差別ブックレット編集部 青本柚紀(1996年生まれ、クィア理論・フェミニスト哲学研究)、高島鈴(1995年生まれ、ライター/アナーカ・フェミニスト)、水上文(1992年生まれ、文筆家・批評家)の3名からなる。トランス差別の嵐に抵抗を示すべく、2022年11月に反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の刊行を企画。本書はZINEの増補版。 青本柚紀 1996年生まれ。専門はクィア理論・フェミニスト哲学、とくにジュディス・バトラー。現在、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在学中。『現代詩手帖』、『ユリイカ』等に批評や論考を寄稿している。共著に『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(総合法令出版、2022年)がある。 高島鈴 1995年、東京生まれ。ライター、編集、アナーカ・フェミニスト、会社員、大学院生。『布団の中から蜂起せよ:アナーカ・フェミニズムのための断章』(人文書院、2022年)で紀伊國屋じんぶん大賞2023の1位を獲得。ほか、共著に『ヒップホップ・アナムネーシス』(新教出版社、2022年)、『療法としての歴史〈知〉 いまを診る』(森話社、2020年/杉浦鈴名義)がある。 水上文 1992年生まれ。文筆家・批評家。クィア・フェミニズム批評を軸に、書評・文芸批評・映画評等の執筆のほか、ジェンダー・セクシュアリティに関する論考の執筆やプロジェクトにも関わる。2022年度『文學界』新人小説月評を担当。現在、『文藝』と丸善雄松堂『學鐙』にて文芸季評を担当中。『文藝』2023年春号にて歌人・批評家の瀬戸夏子とともに「批評特集」の共同責任編集を務める。2023年9月から2024年4月まで、「SPBS THE SCHOOL」にて批評ワークショップのナビゲーターを担当。
  • 阿武隈共和国独立宣言
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    1巻1,320円 (税込)
    阿武隈村の人々が長年培った独自ブランドが認知された矢先に起きた福島第一原発事故…。村人は立ち上がる。 阿武隈村の人々が長年培った独自ブランドの米や牛豚鶏が都会の消費者に認知され、ようやく落ち着いた生活を手にした矢先に起きた福島第一原発事故…。村の老人たちにとって、手塩に掛けた耕作地・家畜を置き去りにすることは死よりも苦しい選択であった。彼らはついに「阿武隈共和国」として独立することを決意し、東京有楽町・外国特派員協会での記者会見に臨む…。「国が故郷の山河を棄てろと強要するのなら、私たちは国を棄て、最期までこの地で生き抜きたい。」 【目次】 [序] 宣言の日 [一] 地下広場の隠れんぼう [二] 終戦っ子 [三] 白紙のプラカード [四] コサックの焼き鳥 [五] キーワードは風穴 [六] 一行だけのシナリオ [七] 本気と滑稽 [八] 記者会見の騒然 [九] 核武装の真実 [終] 夢であいましょう   用語解説 【著者】 村雲司 1945年岐阜県生まれ、早稲田大学文学部卒業。10年以上に亘り毎週土曜日の午後6時~7時まで、新宿西口でスタンディングを行っていることで知られる。
  • 大相撲の道具ばなし
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    大相撲の舞台を支える名脇役! 大相撲興行に欠かせない“道具”に注目! 「廻し」「軍配」はもとより「明け荷」「相撲膏」など知られざるものにも焦点をあて、歴史的ないわれから現在の使われ方まで縦横無尽に語る。道具にまつわるエピソードを知れば“相撲愛”が増す。 【目次】 はじめに 第一章 力士の身のまわり 第二章 行司・呼出・床山の身のまわり 第三章 土俵とそのまわり おわりに 【著者】 坂本俊夫 昭和29年(1954)、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。フリーライター。子どもの頃からの大相撲ファン。著書に『シリーズ藩物語 宇都宮藩・高徳藩』、共著に『東の太陽、西の新月 日本・トルコ友好秘話「エルトゥールル号」事件』、『明治の快男児トルコへ跳ぶ 山田寅次郎伝』(いずれも現代書館)などがある。
  • 相撲茶屋のおかみさん
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    相撲への深い愛がここにはたくさんある(第六九代横綱・白鵬) 江戸時代から始まり、大相撲興行と共に栄えた“相撲茶屋”文化。裁付袴姿の出方による案内や飲食の注文対応、独自のお土産など多様なサービスがある。個性豊かな20軒のおかみの奮闘ぶりや名力士との逸話なども交えて紹介。 【目次】 はじめに 相撲茶屋の歴史 第一章 お茶屋さんの話から 第二章 相撲茶屋を支える人々 第三章 「お茶屋遊び」を楽しむ 結び 【著者】 横野レイコ 大阪市出身。1982年〜86年に奈良CATV局「HI-OVIS」契約アナウンサーとして地域情報番組や共同通信ニュースなどを担当。24歳で上京し、1986年からフジテレビ「3時のあなた」「おはよう! ナイスデイ」のリポーターを経て、現在はフジテレビ「とくダネ!」リポーター。 相撲取材をはじめ、相撲番組の企画やトークショーなどで、力士たちと共に全国各地を駆け巡る。女性の相撲の伝え手として草分け的存在である。2017年に株式会社 相撲コンシェルジュ設立。
  • 呼出秀男の相撲ばなし
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    どすこい、大相撲の裏方さん。 「呼出」「行司」「床山」など裏方さんの仕事から、力士や親方、部屋や取組の話まで伝統や歴史もふまえて幅広く語る。呼出のトップまで長年務めて見聞きした悲喜こもごもの話もあり、観戦がより楽しくなる相撲の深い味わい方がわかる。 【目次】 はじめに 伊勢ヶ濱部屋に入って定年まで 第一章 裏方さんの話から 相撲を支える人々 力士を呼び上げたり、土俵を掃いたりしているのが呼出です 呼び上げ てもち 太鼓 土俵築 柝を入れたり、懸賞旗を掲げたり、仕事はいろいろ 呼出の生活 呼出の霊を祭る太鼓塚 相撲の審判・行司 軍配 場内放送 顔触れ言上 番付書き 行司のランク 床山の仕事 若者頭と世話人 第二章 相撲の主役、力士と親方 力士になるには 力士の昇進 しこ名 廻し 力士の一日 ちゃんこ 土俵入り 取組 毎日決める取組 決まり手 弓取式 優勝と三賞、懸賞金 巡業・花相撲 思い出の力士 親方になるには 部屋持ち親方と部屋付親方 おかみさん マネージャー 後援会 一門とは 第三章 相撲を楽しむ 相撲の始祖は野見宿禰とされています 江戸から今日まで 日本相撲協会 相撲部屋の見学 国技館で観戦する 結び 【著者】 山木秀男 1949年生まれ、静岡県下田市出身。大相撲の元呼出。本名は山木秀人(ひでひと)。 伊勢ヶ濱部屋、桐山部屋を経て、最後は朝日山部屋に所属。 1969年3月場所で初土俵。2003年7月場所限りで呼出の康夫が定年退職したため、翌9月場所からは呼出のトップとなり、結びの一番の呼び上げを担当していた。2014年12月27日に定年退職。
  • キャバ嬢なめんな。 夜の世界・暴力とハラスメントの現場
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    1巻1,430円 (税込)
    痛快! 爽快! キャバ嬢の連帯! 涙と怒りの実録・夜の労働ドキュメント! キャバクラ。一見華やかな夜の世界だが、そこには、女性を苦しめる出来事が掃いて捨てるほど存在する。賃金未払いは当たり前、セクハラや暴力が横行する世界に対する怒りと闘いのための一冊。2009年の結成以来、200件以上ものキャバクラにおける労働争議を行い勝利してきた労組、キャバクラユニオン。その闘いと雇用トラブルの実例を生々しくえぐり出し、キャバクラの生態と、雇用主、客、さらには世間から向けられる偏見に苦しむキャバ嬢の日常生活を活写。雨宮処凛さん推薦! 【目次】 はじめに——「おまえら、ヤクザか?」 01 業界潜入! わたしのキャバ嬢実録日記 02 「キャバクラに昼の世界の法律は通じない」か? 03 自己責任と給与明細の暗黒 04 キャバクラ・暴力とハラスメントの巣窟 05 キャバ嬢たちのロード・オブ・闘争 あとがき——残酷物語を超えて 【著者】 布施えり子 1981年生まれ。非正規労働者の労働組合・フリーター全般労働組合で活動するうちに、2009年にキャバ嬢をはじめとした夜の世界で働く人びとの労働組合・キャバクラユニオンの立ち上げに携わり、賃金の未払いや暴力・ハラスメント等といった幾多の労働トラブルを解決。『キャバ嬢なめんな。—夜の世界・暴力とハラスメントの現場』が初の著書となる。
  • 「僕のお父さんは東電の社員です」 小中学生たちの白熱議論! 3・11と働くことの意味
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    「僕のお父さんは東電の社員です。悪いのは東電だけ? 原発は誰がなぜ必要としたの? 」 2011年3月の震災、そして原発事故。放射能漏れが続く中、 一人の小学生の問い掛けが毎日小学生新聞に掲載され、 大人たちが忘れていた視点を呼び起こす。 「僕のお父さんは東電の社員です」 悪いのは東電だけ? それとも大人たちみんな? 子どもはどんな責任を持つのか? 勤勉に働きさえすれば国が豊かになり、個人が幸せになるという戦後日本がひたすら信じてきた想いにどんな盲点が含まれていたのか? 全国の小中学生が参加した白熱議論と森達也氏の渾身の書き下ろし長文 が、その問いに向き合う。 【目次】 ◆ 〈ゆうだい君の手紙〉僕のお父さんは東電の社員です ◆ 東電は人々のことを考えているか ……北村龍行(経済ジャーナリスト 元毎日新聞記者・論説委員) ◆ ゆうだい君への手紙 小学生からの手紙/中学生からの手紙/ 高校生・大学生からの手紙/おとなからの手紙 ◆ 森達也「僕たちのあやまちを知ったあなたたちへのお願い」 ・電気って何だろう ・電気と原子力 ・原発が増えたわけ ・一緒に考えよう ・じつは大人もわかっていない ・「会社」って何だろう? ・組織で生きること ・「便利」という落とし穴 ・「空気を読む」ことの危険性 ・ゆうだい君が問いかけたこと ・何のために働くのか ◆ 出版に際して……森忠彦(毎日小学生新聞編集長) 【著者】 森達也 ノンフィクション映画監督。ドキュメンタリー作家。『「A」撮影日誌』『A2』『森達也の夜の映画学校』(いずれも現代書館) 『死刑』(朝日出版社)など著作多数。2011年『A3』(集英社インターナショナル)で講談社ノンフィクション賞受賞。 毎日小学生新聞
  • まんが キジムナーkids(上)【電子改訂版】
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    1~2巻1,540円 (税込)
    敗戦後の沖縄、少年たちは全力で生き抜いた! ウルトラマン、特撮ヒーローものの伝説のシナリオライター上原正三による自伝的物語を、気鋭の漫画家・横山旬が迫力の筆致で描く――。 第33回坪田譲治文学賞受賞作品、待望の漫画化! 【目次】 第1幕 ハナーと4人 第2幕 キジムナーハウス 第3幕 ベーグァのリボン 第4幕 やんばるセンスルーとキジムナーkids 第5幕 石川 第6幕 百名の死霊 第7幕 キジムナー 第8幕 タウチー鍋 【著者】 上原正三 1937年沖縄生まれ。中央大学卒業。シナリオライター。『帰ってきたウルトラマン』(円谷プロ)、『がんばれ!! ロボコン』(東映)、『秘密戦隊ゴレンジャー』(東映)、『宇宙刑事ギャバン』(東映)など多くの作品のメインライターを務め、ヒットに導いた。著書に『金城哲夫 ウルトラマン島唄』(1999年/筑摩書房)、『上原正三シナリオ選集』(2009年/現代書館)、『キジムナーkids』(2017年/現代書館)等がある。第33回坪田譲治文学賞受賞。2020年、肝臓がんのため永眠。 横山旬 千葉県成田市出まれ。漫画家。 多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒。 主な作品に『白い狸』『変身!』『アライグマンといっしょ』『午後9時15分の演劇論』(いずれもビームコミックス)など。
  • 池上彰・森達也の これだけは知っておきたいマスコミの大問題
    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    マスコミ・報道の問題を池上彰と森達也が語り尽くす! 特定秘密保護法、集団的自衛権、選挙報道についての政党の介入など今、日本でおきているマスコミ・報道の問題を池上彰と森達也が語り尽くす。14年の朝日新聞コラム掲載拒否事件の真相も池上本人が明かす。 【目次】 まえがき  森 達也   プロローグ メディアを知る  事実と真実  加害性と匿名性  「空気を読む」メディア  同じ轍を踏むのか  現場の自由、表現の自由  ジャーナリストとは  ジャーナリズムと組織メディア  メディアの「力」  メディアと戦争、マスコミと「国益」という言葉  日本のメディアの転換点  民主主義のインフラ  今を知るために歴史を振り返る  「朝日問題」とは何だったのか  メディアの謝罪  メディア・リテラシーの想像力  メディアの今  メディアとのつき合い方  求められる特異性に対し、求めるべき普遍性  ニュースのプライオリティ  開かれた情報空間とリテラシーを  メディア・リテラシーを身につける  エピローグ あとがき  池上 彰 【著者】 池上彰 1950年長野県生まれ。ジャーナリスト、慶應義塾大学卒業後、NHK入局。記者やキャスターを歴任し2005年に退職。2012年より東京工業大学教授。著書多数。 森達也 1956年広島県生まれ。立教大学卒業、1986年テレビ制作会社入社。報道・ドキュメンタリー系番組を手がける。98年、オウム真理教のドキュメンタリー「A」公開。200年、続編「A2」が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞受賞。『A3』で講談社ノンフィクション賞受賞。
  • 予防接種のえらび方と病気にならない育児法[新訂版]
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    予防接種は本当に必要? 病気は人間と環境の相互作用で発生するという「病原環境論」に基づく小児医療を実践。予防接種の問題点をワクチン別に検証し、体の免疫力を高めて病気を予防する子育て術を指南する。子ども特有の症状や対処方法も豊富に解説。最新データも追加し、さらに読みやすくなりました! 【目次】 Ⅰ 病気とは ●まず、「人はなぜ病気になるのか」を考えてみましょう ●心と身体はメタルのうらおもてです ●病気にならないための育て方 ●日本の医療の現状 ●日本の医師の現状 Ⅱ 予防接種とは ●予防接種とは何かを考えよう(ワクチン総論) ●ワクチン各論 ・ヒブ(Hib/インフルエンザ菌b型)ワクチン ・肺炎球菌ワクチン(小児用) ・ロタウイルス(遺伝子組み換え経口弱毒生)ワクチン ・ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ、ほか ●予防接種の安全性——副反応論 Ⅲ 病気予防の育て方 ●病気にしない赤ちゃんの育て方 ●上手な子ども(幼児・学童)のしつけ方 ●うまくいく子どもの食事 ●くらしのしつけ Ⅳ 子どもに多い病気と事故 ●呼吸器系の病気 ●流行する病気 ●子どもだけの病気 ●病気の症状への対処の仕方 ●子どもに多い事故の予防 おわりに 【著者】 黒部信一 専門は総合小児科(小児総合診療科で小児医療全般)。心療内科と総合内科を志す。 ヒポクラテスの復興を提唱する「病原環境論」または「適応説」を受け継ぎ、近代医学、特に予防接種、抗生物質、抗がん剤の限界を感じ、病気やアレルギーを予防する育て方を提唱する総合小児科医。チェルノブイリ事故以来、被ばくした子どもの支援をし、福島の子どもたちの支援も行う。
  • 東北・蝦夷の魂
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    虐げられたゆえに生まれた強さ・優しさが東北の魂 東北は古代から中央政権に蹂躙され続けた。阿弖流為(あてるい)vs坂上田村麻呂、安倍貞任・藤原経清vs源頼義、藤原泰衡vs源頼朝、九戸政実vs豊臣秀吉、奥羽越列藩同盟vs明治新政府。5度の侵略戦に敗れ、奪われ続けた資源と労働力。そして残されたのは放射能…。 中央政権が抹殺した東北の歴史を活き活きと復元する高橋克彦氏の真骨頂が遺憾無く発揮され、虐げられたゆえに生まれる強さや優しさが東北の魂であり、その魂こそが未来を拓くと説く。先人たちとの絆を心で感じる渾身のメッセージ! 【目次】 〈序幕〉追われる人々 〈第一幕〉追われたのは出雲から 〈第二幕〉失ったのは平和な楽園 〈第三幕〉失ったのは豊かな共同社会 〈第四幕〉失ったのは豊かな資源 〈第五幕〉切り裂かれた心 〈第六幕〉失ったのは誇り 〈終幕〉新しい世界を拓く東北の魂 ・明日の世界に向けて 【著者】 高橋克彦 1947年、岩手県釜石市生まれ、盛岡市在住。岩手中学・高校を経て早稲田大学商学部に進学。卒業後、浮世絵の研究者となり、久慈市のアレン短期大学専任講師となる。1983年に『写楽殺人事件』でデビュー。『炎立つ』『火怨』などの歴史小説のほか、ホラー、ミステリーなど、幅広いジャンルで活躍。大河ドラマ『炎立つ』、同じく『北条時宗』では原作を担当。江戸川乱歩賞を皮切りに、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、直木三十五賞、吉川英治文学賞、NHK放送文化賞、日本ミステリー文学大賞と華麗な受賞歴を重ねている。
  • そもそも英語ってなに? 「侵略の英語史」と「学習の極意」
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    英語にまつわる50の質問に、カリスマ講師がズバッと回答! 英語の原型はいつごろつくられたの? 英語消滅の危機はあった? 英語が世界に広がった理由は? ——そんな50の質問に、カリスマ講師がズバッと回答! 学校で英語を勉強し始める前に。 「どうして英語を勉強しなくちゃならないんだろう」とモヤっとした時に。 自分の英語力にさらに磨きをかけたいと思った時に。 初学者から英語の上級者まで、読んで損のない一冊です。 【目次】 1 英語はいつ、どこで「産声」をあげた? 2 英語が「消滅」の危機!? 3 英語と「軍事力」 4 「英語人口」は今後も膨張するか 5 「英語以外の外国語教育」を 6 「共通言語」は平等? 7 英語は「選択肢のひとつ」にすぎない 8 どんな人が「伸びる」の? 9 英語を「公用語」にしたらどうかという提案 10 英語と「経済」の関係 【著者】 里中哲彦 1959年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。 コラムニスト、翻訳家、河合塾講師、河合文化教育研究所研究員(「現代史研究会」主宰)。
  • 「偉大なる後進国」アメリカ [電子改訂版]
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    「州連合」という未成熟な「世界帝国」アメリカという砂上の楼閣の実像。 新型コロナウイルスのパンデミック。穴に埋められる無数の遺体。アメリカは既に崩壊しつつあった。「州連合」という未成熟な「世界帝国」は砂上の楼閣だ。本書はその内部に目を凝らし、実像をあぶり出す。 太平洋の対岸に位置する、小さな島国・日本から見るアメリカとは異なる、アメリカの今と、その今に至るまでの歴史を知ることで、日本人の暮らしに大きな影響を与え続けている「アメリカ」について、新たな観点を提供する。 【目次】 まえがき 第一章 びっくりメリケンのなぞなぞ 第二章 なんでもアメリカン? 第三章 銃社会を生きる若者たち 第四章 「アメリカンドリーム」の地は失楽園 第五章 黄昏から闇夜へのアメリカ 第六章 アメリカの希望と絶望 あとがき 【著者】 菅谷洋司 1949年(昭和24年)小樽生まれ。 早稲田大学高等学院在学中、米国バージニア州ヨークタウンにAFS奨学金で一年間留学。早稲田大学政経学部卒業。共同通信写真部に入社。本社、那覇支局、名古屋支社などで報道カメラマン。世界60カ国余りで取材。 フリージャーナリスト時代に初の黒人大統領誕生のアメリカを一年間、現地取材。カメラをペンに置き換えて、「育ジージがやってくる」、2016年アメリカ大統領選挙での現地取材をもとに「ゴハンと叫ぶネコ」(ミステリー小説)など出版、現在に至る。
  • ロシア語だけの青春 ミールに通った日々
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    厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る黒田龍之助氏の大好評エッセイ! 外国語を学ぶ楽しさを語らせたら右に出る者はいない黒田龍之助先生の大好評エッセイ。ロシア語学習にいそしむ変な高校生が人気語学教師になるまでの厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る。 【目次】 プロローグ:東京の真ん中にロシアがあった 第Ⅰ部 生徒として  第一章 ヘンな高校生の「入門」  第二章 笑えない笑い話との格闘  第三章 一生のバイブルとの出合い  第四章 途中から参加するドラマ  第五章 永久凍土と間欠泉  第六章 拝啓、グエン・バン・リン書記長殿 第Ⅱ部 教師として  第一章 M物産へ出張講師  第二章 22の不幸を笑わない  第三章 再びヘンな高校生の登場  第四章 レニングラードからペテルブルグへ 第Ⅲ部 再び教師として  第一章 突然の閉校  第二章 最後の講師として    エピローグ:他のやり方は知らない  あとがき 【著者】 黒田龍之助 1964年生まれ。上智大学外国語学ロシア語学科卒、東京大学大学院修了。東工大助教授、明治大学助教授を歴任。NHKロシア語講師としてテレビ・ラジオに出演。現在は専攻言語にとらわれないという意味でのフリーランス語学教師。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • ぼくの村は壁で囲まれた パレスチナに生きる子どもたち
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    子どもたちの視点から伝える、パレスチナ問題の新しい入門書! 何世代にもわたり、故郷に帰れないパレスチナ難民。700キロにも及ぶ巨大な壁に囲まれ、軍隊に脅されて暮らす子どもたち……。パレスチナの子どもをめぐる状況は、日増しに悪化している。そんな中、新たに誕生した米国のトランプ政権は中東をさらに混迷させるのか? 占領とは何か? エルサレム問題とは? パレスチナで誕生した新しい非暴力ムーブメントとは? 中東はもちろん、世界情勢を知るための必読書。 【目次】 はじめに——パレスチナ問題から世界が見える 1章 壁と入植地に囲まれたぼくの村 2章 「占領」とは何か? 3章 パレスチナ問題の歴史をたどる 4章 難民キャンプの子どもたち 5章 インティファーダ——ぼくは石を投げた 6章 ガザ——空爆は突然やってくる 7章 イスラエル市民はなぜ攻撃を支持するのか? 8章 非暴力で闘うパレスチナの若者たち 9章 米国、国際社会、そして日本は何をしているのか? 10章 わたしたちにできること あとがき——それでもパレスチナ問題が遠いあなたへ パレスチナ問題関連年表 パレスチナ問題を知るための本&映画のリスト コラム  ①ユダヤ人とは誰か?  ②なぜ「ホロコースト犠牲者の国」が、パレスチナ人を迫害するのか?  ③分断されるパレスチナ人  ④エルサレムは誰のもの? 【著者】 高橋真樹 ノンフィクションライター。平和協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞、放送大学非常勤講師として「パレスチナ難民問題」の授業を担当。世界70ヶ国以上をめぐりながら、持続可能な社会を目指して、取材、執筆活動を行う。パレスチナには、本書で紹介したNGOなどを通じて難民支援活動にも携わってきた。 著書にイスラエルとパレスチナの若者たちの出会いを描いた『イスラエル・パレスチナ平和への架け橋』(高文研)をはじめ、『そこが知りたい電力自由化—自然エネルギーを選べるの?』(大月書店)ほか多数。
  • Discover Sumo  Stories from Yobidashi Hideo
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    A book to help you understand sumo better. The former top yobidashi eloquently discusses the work of sumo’s urakata (men behind the scenes); the yobidashi, gyoji, and tokoyama, as well as the rikishi, oyakata, heya, bouts, and other topics. 【目次】 Chapter 1 Let’s Start with Discussion of the Urakata Chapter 2 Sumo’s Leading Actors-Rikishi and Oyakata Chapter 3 Enjoying Sumo 【著者】 HideoYamaki Born in 1949 in Shimoda-shi, Shizuoka-ken, he is a former ozumo yobidashi. His real name is Yamaki Hidehito.
  • UNSTOPPABLE(あきらめない) 愛する子どもの「健康」を取り戻し、アメリカの「食」を動かした母親たちの軌跡
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    子どもを守る母親の底力で、米国の食事を変える 3人の息子を持つ母親、ゼン・ハニーカットは長男のアレルギーをきっかけに除草剤・グリホサートや、遺伝子組み換え作物について調べ始める。食物に何が起き、子どもたちにどのような影響を与えているのか。問題意識を共有する母親たちと共に食物の安心・安全を求めて行動を起こす。環境保護庁EPAへの電話運動、モンサントCEOとの議論、尿、水道水、母乳のグリホサート混入検査、遺伝子組み換えを推奨する科学者との討論、アメリカ合衆国独立記念パレードでの呼びかけ……。母親たちの奮闘記。 【目次】 第Ⅰ部 あきらめない愛情 第一章 家族への愛情を行動に変える   第二章 遺伝子組み換え作物(GMOs)の真相を知る   第三章 グリホサートの真相を知る   第Ⅱ部 あきらめないコミュニティ 第四章 信用と真実、そしてコミュニティ   第五章 健康的なコミュニティは健康的な家族からはじまる   第六章 日常に潜む毒  第Ⅲ部 あきらめないリーダーシップ 第七章 行動主義   第八章 リーダーシップに足を踏み入れる   第九章 人に話をする   第十章 敵地にて   第十一章 大きな困難を乗り越えて対立を解決する   第Ⅳ部 あきらめない未来 第十二章 信じること 【著者】 ゼン・ハニーカット 3人の子どもの母親、マムズ・アクロス・アメリカ(Moms Across America)の創設者。アレルギーや自閉症疾患の原因を調べる中で、遺伝子組み換え食品やグリホサート(農薬ラウンドアップの主成分)の問題に取り組むようになる。 松田紗奈 メキシコ在住のフリーランスの翻訳家。専門言語は日本語、英語、スペイン語。
  • 新型コロナウイルス人災記 パンデミックの31日間 [電子改訂版]
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    2020年4月7日〜5月7日、コロナ禍列島・全記録!失政・失敗・失策により人災にしてしまった為政者達 2020年4月7日〜5月7日、コロナ禍列島・全記録! 「アベノマスク」に象徴されるトンデモ対応がまかり通ってしまう、恐るべき背景と闇を白日の下に晒す! 新型コロナウイルス感染症は、当初は不慮の天災に他ならなかった。それを失政・失敗・失策により、パンデミックにしてしまった為政者たちの言動と、それに立ち向かった者たちの記録を後世に残そうとして本書は書かれた。 【目次】 まえがき 2020年4月7日(火)「緊急事態宣言」公示 〜2020年5月6日(水)「緊急事態宣言」延長まで 2020年5月7日(木) 参考文献 あとがき 【著者】 川村湊 1951年北海道生まれ。法政大学国際文化学部名誉教授。文藝評論家。 主な著書 『川村湊評論集』(国文社)、『補陀落』(作品社、伊藤整文学賞)、『牛頭天王と蘇民将来伝説』(作品社、読売文学賞)、『福島原発人災記』(現代書館) 他多数。
  • 飯舘を掘る 天明の飢饉と福島原発 [電子改訂版]
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    飯舘村出身の新聞記者が、相馬藩の復興政策を克明に調査し、現代にも通用する施策を抽出。 福島原発事故により避難地域となった福島県飯舘村は、200年以上前の天明の飢饉で人口が37%も減少した歴史をもつ。当時の相馬藩は、貧民救済・子育て支援などを施し、国禁を破って越後から多くの移民を受け入れていた。それを導いたのは浄土真宗寺院の僧侶たちである。今回の原発避難地域と天明の飢饉による避散地域は驚くほど重なっている。飯舘村出身の新聞記者が、相馬藩の復興政策を克明に調査し、現代にも通用する施策を抽出していくという全く新しいアプローチが刺激的なノンフィクション。 【目次】 プロローグ わが故郷 飯舘村 第1章 同級生たち 第2章 凶作と移民の歴史 第3章 帰郷・2017年 第4章 原発事故、私はこう思う 哲学者・高橋哲哉氏に聞く 【関連年表】 【参考文献・資料】 おわりに 2020年・東京五輪、鎮魂の旅 【著者】 佐藤昌明 1955年、福島県飯舘村生まれ。福島高校出身。東北大学文学部卒。河北新報記者。著書『白神山地—森は蘇るか』(緑風出版)等。
  • いま語らねばならない戦前史の真相
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    1巻1,760円 (税込)
    明治維新は正しかったのか? 戦前史にこそ、現代日本の難問を解く鍵がある! ハト派の元エリート官僚と、行動右翼の戦前史をめぐる憂国歴史対談。明るいはずの明治時代の破綻ギリギリの頑張り、大国との連戦でもたらされた明治の変質、大正時代に迎えた知られざる近代日本の分かれ道、昭和時代の複雑な右翼思想の乱立状況について、この二人でしか明らかにできなかった〈歴史の読み方〉〈国がヘンになったときの危機管理術〉など白熱の議論を展開! 【目次】 序  章  同じ年に生まれて 第一章  明治維新再考 第二章  大正・一等国の隘路と煩悶 第三章  対米開戦の日本人 第四章  戦前史から何を学ぶべきか 【著者】 孫崎享 1943年、旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退。外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダでの勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002〜2009年まで防衛大学校教授。 鈴木邦男 1943年、福島県生まれ。67年、早稲田大学政治経済学部卒業。全国学生自治体連絡協議会初代委員長を務める。卒業後、70~74年、産経新聞社勤務。「楯の会」事件を契機に72年、新右翼団体「一水会」を結成。99年まで代表を務め、現在、顧問。
  • 小説 外務省Ⅱ 陰謀渦巻く中東
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    1巻1,760円 (税込)
    日本大使館外交官とCIAエージェントがイランで繰り広げる苛烈な情報戦! ノンフィクションノベル続編! 主人公は、前作『小説 外務省——尖閣問題の正体』に続いて1977年生まれの外交官・西京寺大介。今作の舞台は、イランの首都・テヘラン。イランの日本大使館に左遷された西京寺とCIAのエージェントが繰り広げる苛烈な情報戦を通して、“世界の火薬庫・中東"を巡るアメリカの暗躍とそれに隷従する日本外交の無為無策を炙り出す。傑作ノンフィクション・ノベル! 【目次】 イランへの赴任 イランの西京寺とルクサナ 西京寺の奔走 「イスラム国」、日本人拘束殺害事件 テロ 【著者】 孫崎享 1943年、旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退。外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダでの勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002〜2009年まで防衛大学校教授。
  • 無縁介護 単身高齢社会の老い・孤立・貧困
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    1巻1,760円 (税込)
    「地縁」「血縁」「社縁」が薄れた現代社会における“無縁介護”の状態が“無縁死”を引き起こす! 「地縁」「血縁」「社縁」が薄れた無縁社会において、「無縁死」あるいはその一歩手前の実態を、高齢者介護にかかわる制度から洗い出し、福祉サービスにたどり着けない“無縁介護”の状態が“無縁死”を引き起こし、貧困の拡大がこの状況に拍車をかけていることを明らかにする。 【目次】 一 「覚悟」 二 無縁介護——在宅介護の現場から 三 「無縁死、悪いでしょうか」 四 気がつけば「終の住処」だから 五 「迷惑をかけたくない」 六 ヘルパー日誌「人生いろいろ」 七 ひとり暮らしを支える 八 無縁社会と現代の貧困 九 無縁社会で老いるとき  1 ひとり暮らしを考える——単身けん・石川由紀にきく  2 「したたかな老い支度」 十 もう一度、無縁介護と「アウトリーチ」から 【著者】 山口道宏 ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長。 著書『老夫婦が独りになる時』(三省堂)、『東京で老いる』(毎日新聞社)、『男性ヘルパーという仕事』『申請主義の壁!』『無縁介護』『介護漂流』(いずれも編著、現代書館)など。
  • 障害者が街を歩けば差別に当たる?! 当事者がつくる差別解消ガイドライン
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    1巻1,760円 (税込)
    実際に受けた差別事例を分析し、当事者の視点からガイドラインを提示。 バニラ・エア事件が映し出したように、障害者が差別と感じることは障害のない人にとっては「わがまま」。何が差別で、「合理的配慮」はどこまで提供すべきか、実際に受けた差別事例を分析し、当事者の視点からガイドラインを提示。 【目次】 はじめに〜誰もが理解し合い尊重し合える社会へ〜 第Ⅰ部 イントロダクション 障害者差別を知ろう! 第Ⅱ部 障害者差別のリアルとグッドプラクティス 第Ⅲ部 対応要領・対応指針 〜障害当事者から提言! 第Ⅳ部 資料編   障害者差別解消NGOガイドライン作成プロジェクトへの助成を通じて おわりに〜ジャスティン・ダートと障害者差別解消法 【著者】 DPI日本会議 DPI(Disabled Peoples’International、障害者インターナショナル)」は国際的障害者運動のネットワークとして1981年に結成された、国連の正式協議NGO。DPI日本会議はDPIの日本国内組織として1986年に発足。身体障害、知的障害、精神障害、難病等の障害種別関係なく、あらゆる障害に関係した取り組みを行っている。地域の障害当事者声を集めて国の施策へ反映させ、障害のある人もない人も同じように暮らせる社会の実現を目指し、活動している。
  • 小説 外務省 尖閣問題の正体
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    1巻1,760円 (税込)
    外務省元官僚による驚愕の近未来ノンフィクション・ノベル。日本外交の真実。 『戦後史の正体』の著者が書いた、日本外交の真実。事実は闇に葬られ、隠蔽される<つくられた国境紛争>と危機を煽る権力者。外務省元官僚の近未来ノンフィクション・ノベル。 【目次】 プロローグ 第一章 鳩山元首相への人物破壊 第二章 国際情報統括官組織への移籍 第三章 歴史の探訪 終章  尖閣諸島問題の未来 【著者】 孫崎享 1943年、旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退。外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダでの勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002〜2009年まで防衛大学校教授。
  • あなたは、わが子の死を願ったことがありますか? 2年3カ月を駆け抜けた重い障害をもつ子との日々
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    1巻1,760円 (税込)
    障害のある子をもち、社会との断絶を経験 予期せず脳性マヒとてんかんの障害をもって生まれ、経管栄養となった子の障害を受け容れ、共に生きる覚悟ができたと思った矢先、気管支肺炎で急逝するまでの2年3カ月。障害者家族になって初めて実感する社会との深刻な断絶を赤裸々に綴る。 【目次】 まえがき 第一章 運命を変えた出産 第二章 引っ越し 第三章 入 院 第四章 運命を変える決意をした出産 第五章 再び秋田での生活……今度は家族五人で 第六章 日々思ってきたこと、未来に向かって 第七章 尚くんとの別れ 第八章 力なき者の力 尚くん年表 【著者】 佐々百合子 1975年生まれ。東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻修士課程修了。製薬会社勤務のかたわら、出産・子育て。2014年11月に第2子が亡くなったことから、重症心身障害児を育てている家族支援の具体化や障害児者への理解を推進するためNPO法人「NAOのたまご」を設立。
  • 呼吸器の子
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    1巻1,760円 (税込)
    呼吸器の子と共に生きる楽しい毎日 2歳までのいのちと言われるゴーシェ病という先天性難病で、人工呼吸器をつけて14歳まで成長した凌雅君をめぐる、親、関わる訪問看護師・ヘルパー、医師、特別支援学校教員たちの日々の営みを丁寧に記し、生きることの究極の意味を考える。 【目次】 プロローグ  呼吸器の生活が楽しい 第一章 風呂に入る 第二章 奈落の底で 第三章 集まる親たち 第四章 教育って何? 第五章 支える人たち 第六章 特別支援学校に通う 第七章 リハビリの長い道 第八章 みんなが見ている 第九章 水族館へ行こう 第十章 誕生日の贈り物に エピローグ  そしてまた一歩 あとがき 【著者】 松永正訓 1961年、東京都生まれ。 1987年、千葉大学医学部を卒業し、小児外科医となる。日本小児外科学会・会長特別表彰(1991年)など受賞歴多数。 2006年より、「松永クリニック小児科・小児外科」院長。 『運命の子 トリソミー──短命という定めの男の子を授かった家族の物語』(小学館)にて、二〇一三年、第二十回小学館ノンフィクション大賞を受賞。 著書に『小児がん外科医──君たちが教えてくれたこと』(中公文庫)、『子どもの危険な病気のサインがわかる本』(講談社)など。
  • 介護漂流 認知症事故と支えきれない家族
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    「在宅介護」が哭いている 2007年に愛知県で起きた認知症鉄道事故の裁判の経過を基に、老老介護、介護離職など在宅介護における厳しい現実と、「施設・病院から在宅へ」と掲げる政策、介護保険制度の限界により負担が強いられる実態を詳らかにする。 【目次】 序 「在宅介護」が哭いている 1 名古屋認知症鉄道事故裁判 2 綱渡りな「在宅」 3 「介護離職」は年間十万人 4 生活圏イコール生活権 5 漂流する介護 6 ヘルパー日誌 単身化と「在宅介護」の現場から 7 鼎談「無縁社会と介護」——石川由紀 藤原るか 山口道宏 8 検証「介護の社会化」と「在宅介護」 巻末資料——最高裁判決についての見解 【著者】 山口道宏 ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員ほか。主著『老夫婦が独りになる時』(三省堂)、『東京で老いる』(毎日新聞社)、『老いを戦略するとき』(共編著、現代書館)、『男性ヘルパーという仕事』『申請主義の壁!』『無縁介護』(いずれも編著、現代書館)。 池田裕子 元新聞記者、介護福祉士。主著『男性ヘルパーという仕事』『申請主義の壁!』『無縁介護』(いずれも共著、現代書館)。 山村檀美 ライター、介護福祉士、居宅介護支援事業所責任者。主著『やっぱりあぶない、有料老人ホームの選び方』(NPO法人シニアテック研究所 編著、三五館)、『申請主義の壁!』『無縁介護』(ともに共著、現代書館)。 吉田啓志 毎日新聞編集委員
  • まぁ、空気でも吸って 人と社会:人工呼吸器の風がつなぐもの
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    地域で人と人をつなぎながら、豊かな関係性を生きる 小さいときから「障害」を言い訳にすることを許さず、他の兄弟同様スパルタで育てられた著者と、その母との間に引き継がれる「自分の人生を引き受けて生きる」精神。他人の手を借りるなかで身に着けた術=人サーフィンの中で豊かに生きる術。障害のある自分が動くことによって人がつながり、社会を変えていくことが障害者運動だ。誰もが1回きりの生き直すことのできないいのち生きている、そのかけがえのなさを実感させてくれる爽やかエッセイ。 【目次】 第1部 「自分」を生きる〜障害と共に成長して〜 海老原宏美   1 私の障害のこと  2 母について〜私の根源〜  3 自立への三大革命  4 自立の第一歩は「降りますボタン」から  5 九死に一生! 人工呼吸器導入  6 快適な生活を支えるもの  7 自立生活センター(CIL)について  8 呼ネット〜人工呼吸器ユーザー自らの声で〜  9 存在する価値  10 呼吸器かついで旅に出る  11 重度化について〜成長する障害〜  12 障害者を生きる 第2部 泣いて、笑って、ありがとう  海老原けえ子  1 宏美と共に歩んだ二四年  2 二四年の胸のうち 【著者】 海老原宏美 1997年、神奈川県川崎市生まれ。先天性の進行性疾患・脊髄性筋萎縮症Ⅱ型の障害をもち、小学校から車いす利用。小・中・高と地域の普通学校で共に学び、東洋英和女学院卒業。その後、親許をでて東京都東大和市で自立生活を開始。2002年、障害の進行により、人口呼吸器を利用し始める。国際的障害当事者組織であるDPI(障害者インターナショナル)日本会議特別常任委員、NPO法人自立生活センター東大和理事長、人工呼吸器ユーザーネットワーク「呼ネット」事務局次長。社会福祉士。 海老原けえ子 茨城県生まれ。天台宗文殊院で育つ。元銀行員。元いのちの電話相談員。2男1女の子どもたちが巣立ち、今は夫と二人暮らし。愛犬と戯れること、草花を育てるのが好き。
  • 自立生活運動史 社会変革の戦略と戦術 [電子改訂版]
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    1巻1,870円 (税込)
    日本の自立生活運動、障害者政策をけん引してきた著者による、80年〜2010年代の障害者運動の総括。 日本の自立生活運動、障害者政策をけん引してきた著者による、80年〜2010年代の障害者運動の総括。20世紀最後の人権闘争と言われた「障害者運動」が社会にもたらしたものを明らかにする。作家・田口ランディさん推薦! 【目次】 まえがき——運動なきところにサービスなし 第Ⅰ部 自立生活運動史 第一章 自立生活運動とは何か 第二章 ヒューマンケア協会発足前の全国の状況 第三章 ゼロからの出発——発足時の地域の状況 第四章 国の障害者政策改革のための運動 第五章 国連の障害者権利条約と障害者制度改革 第六章 自立生活運動のアジア、アフリカ、南米への展開 終わりに ユーザーユニオンについて——ニーズ中心の福祉社会へ 第Ⅱ部 ヒューマンケア協会の誕生——ヒューマンケア協会の10年と八王子の当事者活動 第一章 前夜 第二章 自立生活センターの誕生と展開 第Ⅲ部 インタビュー 自立生活運動の裏側 第一話 自立生活運動は何を目指したか 第二話 自立生活センターの運営理念 第三話 アクセス保障と介護保険 資料 自立生活運動史 あとがき 【著者】 中西正司 学生時代に事故で頚髄損傷となり、車いす生活に。1986年、全国で初めての自立生活センター「ヒューマンケア協会」を設立し、代表。全国自立生活センター協議会副代表。DPI(障害者インターナショナル)アジア太平洋ブロック議長、同日本会議常任委員。障がい者制度改革推進会議総合福祉部会や障害者サービスに関する国の検討会の委員を務めてきた。
  • 寡黙なる饒舌 建築が語る東京秘史 [電子改訂版]
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    1巻1,870円 (税込)
    建築家が語る東京の建物物の歴史と建築家、またそれにまつわる物語を語る。 東京駅が皇居を向いて建設された理由など建築と権力の関係や、明治期に活躍したジョサイア・コンドル(ニコライ堂、帝室博物館、鹿鳴館などを設計)やフランク・ロイド・ライト(東京帝国ホテル、自由学園などを設計)などの外国人建築家とその弟子たちの手による建築物の紹介、そして辰野金吾や安藤忠雄、村野藤吾、篠原一男などの建築家の作風や建築観を詳解する。 軽くするすると読める筆致ではあるものの建築家ならではの鋭い視点が興味深く、知的好奇心を刺激される。建築家・東京大学特別教授 隈研吾氏推薦。 【目次】 Ⅰ・天皇の街 東京駅——天皇の可視化 第一生命ビル(GHQ)——大屋根の権力・列柱の権力 築地本願寺——日本とギリシャ・快男児たちの気宇壮大 岩崎邸——華麗なる西洋館・その光と陰 ニコライ堂——ビザンティン文化の窓 漱石という建築——赤煉瓦のメランコリー ——戦争は人を生む—— Ⅱ・モダニズムとテロリズム 日本工業倶楽部会館——モダン・アーキテクチャーと團琢磨暗殺 自由学園・明日館——ライトの遺品・自由が輝いていたころ 鳩山一郎邸——政治史に残る友愛と野人の巣 東京ミッドタウン六本木——大名屋敷が「街中街」をつくる 朝香宮邸(東京都庭園美術館)——宮家のアール・デコはモダンの桂離宮 帝室博物館(東京国立博物館)——天皇の家には宝物がない ——「壁と都市」の文化・「屋根と家」の文化—— Ⅲ・槌音ひびく 吉田茂邸——戦後日本の方向を決めた「大磯もうで」 聖アンセルモ目黒教会——ボヘミアンが共鳴した木造文化 国立西洋美術館——巨匠ル・コルビュジエの苦悩と呪縛 東京文化会館——モダニズムに筋をとおす 国立代々木競技場——国家の建築家・丹下健三 パレスサイドビルディング——かつて工業は美であった ——風土と建築と文化の地理学—— Ⅳ・世界の「やど」へ 雷門と日本橋――哀しみの底流・脱自動車都市へ 目黒区役所(旧千代田生命ビル)――村野藤吾・時代遅れが時代を超える 安藤忠雄の「壁」――地球に刻印した男 トッズ表参道店――伊東豊雄・風の建築家 すみだ北斎美術館――北斎の天分・妹島の天分 東京工業大学博物館百年記念館――篠原一男・疾走する孤高 ――「家」制度の住まい・「やど」逸脱の住まい―― エピローグ・もう一つの世界都市として 【著者】 若山滋 1947年台湾生まれ。東京工業大学建築学科卒業、同大博士課程修了。工学博士。1974年入社の久米設計を経て名古屋工業大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学客員研究員。現在、中京大学客員教授、名古屋工業大学名誉教授。専門は建築学・都市論・文化論。 著書は『建築へ向かう旅』、『組み立てる文化の国』、『「家」と「やど」— 建築からの文化論』、『漱石まちをゆく——建築家になろうとした作家』、『建築家と小説家——近代文学の住まい』『アイドルはどこから』など。
  • ぷかぷかな物語 障がいのある人と一緒に、今日もせっせと街を耕して
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    1巻1,870円 (税込)
    障がいのある人もない人も、お互いが暮らしやすい街を作る、「ぷかぷか」の取り組みを紹介! 「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」というメッセージを様々な形で発信し、障がいのある人もない人も、お互いが暮らしやすい街を作る。そんなNPO法人「ぷかぷか」の日々の積み重ねから豊かな社会が見えてくる。 【目次】 はじめに 第一章 物語のはじまり 第二章 パン屋を始めたものの 第三章 なんだ、そのままでいいじゃん 第四章 ぷかぷかのお店 第五章 まっすぐ前を向いて生きています——障がいのある人が働く、ということ 第六章 たくさんのつながりをつくる 第七章 障がいのある人たちと一緒に新しい文化をつくる 第八章 思いつきのひとことが思ってもみない広がりを生んだ話 第九章 相模原障害者殺傷事件のこと あとがきにかえて ——「ぷかぷか」は、分けられた社会を今日もせっせと耕しています 【著者】 高崎明 NPO法人ぷかぷか理事長。2010年3月まで約三十年間、養護学校教員を務め、惚れ込んだ障がいのある人たちと一緒に働く場「ぷかぷか」を2010年4月より始める。パン屋(「カフェベーカリーぷかぷか」)とカフェから始め、四年後に「おひさまの台所」(弁当、惣菜のお店)、五年後に「アート屋わんど」(アートスタジオ)、八年後にカフェに代わって「ぷかぷかさんのお昼ご飯」(ぷかぷかさんと一緒にお昼を食べる食堂)を始めた。
  • キジムナーkids
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    1巻1,870円 (税込)
    沖縄の犠牲、痛みをのりこえた少年たちを、ウルトラマンのシナリオライターがみずみずしく描く。 出会い、友情、冒険、好奇心、別れ……そして、希望。 少年期特有の感性をノスタルジックに綴る感涙の自伝小説。 「命(ぬち)どぅ宝」 沖縄の犠牲、痛みをのりこえた〝キジムナーkids〟を、 ウルトラマンのシナリオライターがみずみずしく描く。第33回坪田譲治文学賞受賞! 【目次】 プロローグ ギブ・ミー ガジュマル 配給所 ポーポー 帰郷 御嶽の村 ハブジロー ひめゆり学徒隊 フリムン軍曹 ユタ ベーグァとメェ助 サンデー センスルー ハルちゃんの夢 タウチー ペニシリン ハブ谷のラッパ 海へ あとがき 【著者】 上原正三 1937年沖縄生まれ。中央大学卒業。シナリオライター。『帰ってきたウルトラマン』(円谷プロ)、『がんばれ!! ロボコン』(東映)、『秘密戦隊ゴレンジャー』(東映)、『宇宙刑事ギャバン』(東映)など特撮を中心に多くの作品のメインライターを務め、ヒットに導いた。2020年逝去。著書に「金城哲夫 ウルトラマン島唄」(1999年/筑摩書房)、「上原正三シナリオ選集」(2009年/現代書館)等がある。
  • どうして、もっと怒らないの? 生きづらい「いま」を生き延びる術は障害者運動が教えてくれる
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    1巻1,870円 (税込)
      今、注目度が急速に高まっている荒井裕樹氏の対談集。障害者・ハンセン病者・精神病者の自己表現を研究する異色の近代文学研究者である。中島岳志(東京工業大学教授、政治学)、原一男(映画監督)、九龍ジョー(編集者、ライター)、川口有美子(ALS/MND サポートセンターさくら会副理事長)、尾上浩二(DPI日本会議副議長、元内閣府障害施策アドバイザー)という多彩な対談相手と共に、障害者運動、とりわけ「青い芝の会」が社会に与えた影響と、差別に抗う運動の根源的力のもつ解放感、今日的意義を語り合う。 【目次】 序「どうして君は、もっと怒らないの?」 第一話 運動はすぐそばにある—— 本当に「障害者は自分の人生に関係ない」と言えるか 対談者・九龍ジョー 第二話 「善意」と闘うことは「悪意」と闘うことより難しい 対談者・尾上浩二 第三話 「いのち」を支える言葉たち 対談者・川口有美子 第四話 「映画」を通して「思想」は鍛えられた——「さようならCP」をめぐって 対談者・原一男、小林佐智子 第五話 「ポスト相模原事件」を生きる 対談者・中島岳志 あとがき 【著者】 荒井裕樹 1980 年、東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。現在、二松学舎大学文学部専任講師。著書『差別されてる自覚はあるか』『障害と文学』(以上、現代書館)、『生きていく絵』(亜紀書房)等。
  • 森達也・青木理の反メディア論
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    1巻1,870円 (税込)
    映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談! 映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談。両者の現代社会現象の捉え方は同じように見えるが、入り口と論理展開は全く異なる。例えばオウム事件では、森は教団の内部で撮影し、青木は公安記者として関わっている。この2人が様々な事件(オウム事件・死刑問題・公安警察・沖縄問題・安保法制など)に関わり感じたことを3日間20時間以上にわたり語り合った。そこから見えてくるものは、メディアの堕落と陥穽である。メディアにどう関わり・メディアをどう使い切るか。この丁々発止は見物である。 【目次】 まえがき 青木理 プロローグ 1 民主主義と死刑制度 2 オウム事件と公安 3 日本の刑事司法 4 朝鮮半島、沖縄、日本の敗戦後 5 メディアの闇 あとがき 森達也 【著者】 森達也 映画監督・評論家・大学教員。「A」「A2」とオウム真理教に関する映画を撮影。教団の崩壊からその後を描いた書籍『A3』(集英社インターナショナル)では、講談社ノンフィクション賞を受賞。著書『「A」撮影日誌』『A2』(ともに現代書館)他多数。 青木理 1966年長野県生まれ、慶應義塾大学卒。ジャーナリスト・ノンフィクション作家。共同通信社勤務後フリーランス。著書『日本の公安警察』『絞首刑』『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』『日本会議の正体』『安倍三代』など多数。
  • 原敬と新渡戸稲造 戊辰戦争の敗北をバネにした男たち
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    戊辰戦争敗北をバネに飛翔した盛岡の生んだ二人の偉人を見直し、国のあり方と世界を捉えなおす! 岩手が生んだ日本の偉人二人の関係と業績を分かりやすく紹介。政治が一極に偏り、世界平和が混乱している現在、日本が生んだ二人の偉人を見直し、国のあり方と世界平和を考えるきっかけにしたい。原・新渡戸も共に盛岡藩の士族として生まれ、戊辰戦争の敗北の屈辱をバネに、飛躍した。原は政界に入り、初めての政党内閣を組織し、新渡戸は学者として、Bushido: The Soul of Japanを英文で著し、世界に日本精神を伝えた。また、国際連盟事務次長として東京女子大初代学長として活躍した。高橋克彦氏帯で推薦! 【目次】 はじめに 第一章 原敬と大慈寺 第二章 盛岡藩と戊辰戦争 第三章 佐藤昌介と北海道帝国大学 第四章 原敬と岩手公園 第五章 『南部史要』をめぐって 第六章 原敬内閣の誕生 第七章 国際連盟をめぐって 第八章 原敬暗殺 おわりに 【著者】 佐藤竜一 1958年、岩手県陸前高田市生まれ。岩手大学特別講師・作家。一関第一高等学校、法政大学法学部卒業、日本大学大学院博士課程前期(総合社会情報研究科)終了。岩手大学で「日本の文学」を教える。著書『盛岡藩』『それぞれの戊辰戦争』(ともに現代書館)、『宮澤賢治 あるサラリーマンの生と死』(集英社)等多数。共著『「朝敵」と呼ばれようとも」(現代書館)等。
  • 新聞記者・桐生悠々 忖度ニッポンを「嗤う」
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    抵抗のジャーナリストが鳴らす令和への警鐘! 明治末から昭和初期にかけてファシズム批判を展開し、信濃毎日新聞主筆時代に書いた社説「関東防空大演習を嗤(わら)ふ」が陸軍の猛反発を招いたことで知られる石川県出身のジャーナリスト・桐生悠々の評伝。本文中の俳優・中村敦夫氏発言「彼が警告していることは、まさに今ね、びしびしと現代社会に当てはまるようなことを言ってんですよ。要するに、全然人類社会は進歩していないじゃないか。桐生悠々は未来、未来と言っているけど、未来は今ですよ」。本書を一読すると、悉くその先見性に驚かされる。 【目次】 プロローグ——桐生悠々を描かねばならなかった理由 第1章 「無冠の帝王」桐生悠々の背景 第2章 関東防空大演習を「嗤う」 第3章 「だから、言ったではないか」 第4章 言わねばならないこと 第5章 あのころの「未来」 第6章 騙されてはいけない 第7章 「反骨」の系譜 エピローグ——私とあなたの責任 【著者】 黒崎正己 北陸朝日放送(HAB、本社・金沢市)報道担当部長。50歳。2018年に放送されたドキュメンタリー番組「言わねばならないこと 新聞人・桐生悠々の警鐘」の担当ディレクター。同番組は、第1回「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞を受賞。
  • ふたりぱぱ ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る
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    ゲイがわざわざ子どもをもつ、その必要があるのだろうか? 人気ブログ待望の書籍化。 スウェーデン人男性と同性婚をしたみっつんの人気ブログ『ふたりぱぱ』の連載「サロガシーの旅」の書籍化。ゲイが子どもを持ちたい時、ゲイが子どもを授かる方法、サロガシー(代理母出産)のプロセスなど、ゲイカップルが子どもを授かるまでの“旅”をリアルに語るエッセイ。みっつんのまっすぐで慎重な言葉が、「母性、父性ってなんだろう?」「子どもを持ちたい気持ちに性別や家族のかたちは関係ない」、そんな気持ちにさせてくれる。東ちづるさん推薦! 【目次】 まえがき Step1 旅の準備は知識と情報の荷造りから [コラム1]「グローバル・ベイビー・ファクトリー」 Step2 選択、決断、そして書類の嵐 [コラム2]ゲイの社員が育児休暇をとりたいと言ったら? Step3 IVFクリニック、そして妊娠へ [コラム3]人口7万人、地方都市のプライドパレードinスウェーデン Step4 僕らの子どもに会いに行こう [コラム4]スウェーデンのひいおばあちゃんから学んだ、日本風差別 [義妹マリーからのメッセージ]わたしたちが星の家族になるまで スウェーデンにおける生殖補助医療の現状 あとがき 【著者】 みっつん 名古屋市生まれ。2011年、スウェーデンの法律の下、結婚。同年、夫リカとともに東京からロンドンへ移住。2016年、サロガシー(代理母出産)により男児を授かったのを機に、夫の出身地であるスウェーデン、ルレオに移住、現在にいたる。ブログ「ふたりぱぱ」で、サロガシーの経験や子育て日記を綴ったり、SNSなどでその普段の様子をシェアしている。
  • 野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想
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    おもしろうてやがて哀しき編集者」初めて書かれた大手出版社への挽歌。 本書には、平成史を彩った数多のスター、政治家 などが次から次へと登場する。オウム真理教事件 をはじめ日本社会を震撼させた大事件を描く際 の臨場感も圧巻。また、編集長として戦友のよう に付き合った名物記者たちを活写する筆致は深 い感動を呼ぶ。著者にとっては、「有名無名」より、 「人間」一人ひとりに焦点を絞ることが何よりも 大事なのだ。同時代を生きてきた誰もが自らの来 し方を想起できる点も本書の大きな魅力である。 【目次】 プロローグ 引っ込み思案だった高校時代とバーテンダー稼業 第1章 講談社の黄金時代 第2章 フライデー編集長「平時に乱を起こす」 第3章 週刊現代編集長「スクープのためなら塀の内側に落ちても」 第4章 ばら撒かれた怪文書と右翼の街宣、そして左遷 第5章 もしも、もう一度逢えるなら エピローグ 愛すべき名物記者たちへの挽歌 あとがき 【著者】 元木昌彦 1945年新潟県生まれ。早稲田大学商学部卒。1970年講談社入社。「月刊現代」、「婦人倶楽部」、「週刊現代」を経て、1990年「FRIDAY」編集長。1992年から1997年まで「週刊現代」編集長・第一編集局長、1999年オンラインマガジン「Web現代」創刊編集長。2006年講談社を退社し、「オーマイニュース日本版」編集長・代表取締役を経て、現在は出版プロデューサー。「週刊現代」編集長時代には週刊誌5位に低迷していた売上を、創刊以来最大発行部数150万部、当時の週刊誌トップにまで伸ばした。
  • ドキュメント ひとりが要介護になるとき。 単身老後に「在宅」は大丈夫ですか!?
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    1巻1,870円 (税込)
    「おひとりさまの老後」は甘くない。 「おひとりさまの老後」は甘くない。情報・お金(資産)・健康・人間関係が乏しい一般庶民が高齢ひとり暮らしで介護が必要になったら、誰が面倒見てくれるのか、経済的にもつのか。広がる社会不安を背景に、制度と実態を探る。 【目次】 序 ひとりで「在宅」はダメですか 第一章 単身で老いるときに 第二章 孤立しない、孤立させない 第三章 いかに「要介護」を少なくするか 第四章 単身化と在宅と地域包括システムと 第五章 鼎談 単身化と在宅介護      斎藤磐根・矢部広明・山口慶恵 【著者】 山口道宏 ジャーナリスト、星槎大学教授、NPO法人シニアテック研究所理事長。 著書『老夫婦が独りになる時』(三省堂)、『東京で老いる』(毎日新聞社)、『男性ヘルパーという仕事』『申請主義の壁!』『無縁介護』『介護漂流』(いずれも編著、現代書館)など。
  • 学校の「当たり前」をやめてはいけない! 現場から疑う教育改革
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    1巻1,870円 (税込)
    ベストセラー『学校の「当たり前」をやめた。』徹底批判! 麹町中学校長、工藤勇一氏のベストセラー『学校の「当たり前」をやめた。』(時事通信社)を徹底批判。学校の「当たり前」を廃止して教育を合理化する工藤校長の学校改革は、はたして子どものためになるのか。教師は、個人の力量や経験だけではカバーしきれない部分を、学校の「当たり前」で補っているという持論を基に展開。同書を適宜引用しながら、学校共同体の大切さや定期テストの意義、担任の権威性、近代的人間が備えるべき教養など、著者の現場での経験を踏まえて幅広く言及し、学校のあり方を考える。 【目次】 第一章 学校が子ども・社会に果たすべき役割 第二章 「人間形成」か「経済的利益」か 第三章 工藤勇一著『学校の「当たり前」をやめた。』を読む前に 第五章 『学校の「当たり前」をやめた。』が目指すもの 第六章 「教育の原点」の既視感 第七章 学校を動かす四つの「ちから」 第八章 社会と学校のつながり 第十一章 学級はいらない? 【著者】 諏訪哲二 1941年千葉県生まれ。東京教育大学文学部卒業。埼玉県立川越女子高校教諭を2001年に定年退職。「プロ教師の会」名誉会長。作家。著書に『オレ様化する子どもたち』『いじめ論の大罪』『尊敬されない教師』など。
  • A4または麻原・オウムへの新たな視点
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    麻原彰晃に帰依していた夫婦との対話からオウムを照射! 『A3』から約5年。森達也氏が、元オウム真理教の信者で麻原彰晃に帰依していた夫婦との対話を通して新角度からオウムを照射! 巻末にマンチェスター大学日本学シニア教授で、「メディアと新宗教の相互作用の研究」をしているエリカ・バッフェリ教授の解説付。麻原彰晃の死刑執行が囁かれている今、見過ごされてきた真実が次々と明らかに。 【目次】 1 オウム真理教との出会い 2 出家者の生活  3 麻原彰晃の実像とは 4 オウム真理教事件 5 いま、振り返るオウム真理教 結びとして 宗教リテラシーからオウムを考える 【著者】 森達也 映画監督・評論家・大学教員。「A」「A2」とオウム真理教に関する映画を撮影。教団の崩壊からその後を描いた書籍『A3』(集英社インターナショナル)では、講談社ノンフィクション賞を受賞。著書『「A」撮影日誌』『A2』(ともに現代書館)他多数。 深山織枝・早坂武禮 元教団幹部。「NHKスペシャル未解決事件2 オウム真理教事件」に出演。その際に初めてメディアの前で話した。その延長線上の内容が本書では展開されている。
  • 亡国記
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    1巻1,870円 (税込)
    第3回「城山三郎賞」受賞! 原発に賛成でも反対でもない中間層に幅広く届けたい1冊。 2017年春、なし崩し的に原発再稼働が進む日本列島を東海大地震が襲う。原発の破損、放射能漏れにより、日本は壊滅状態となる。京都で暮らしていた父娘は日本を脱出し、韓国から中国、欧米諸国へ…。普通の人々が国を失う姿を描写した、瞠目のエンタテインメント小説。 【目次】 プロローグ 京都(二〇一七年) 一 島岡 二 京都 三 福岡 四 旭川(一) 五 ソウル 六 大連 七 下関 八 北京 九 ヴィリニュス 十 平壌 十一 ギジツコ 十二 ロンドン 十三 旭川(二) 十四 トロント(一) 十五 トロント(二) 十六 トロント(三) 十七 刀峰里 十八 イエローナイフ(一) 十九 イエローナイフ(二) 二十 イエローナイフ(三) 二十一 セントジョンズ 二十二 イエローナイフ(四) 二十三 ヤクーツク エピローグ ケアンズ(二〇二〇年) 【著者】 北野慶 北海道大学文学部哲学科卒業。出版社勤務を経て韓国語翻訳を手がける。
  • 政権交代が必要なのは、総理が嫌いだからじゃない 私たちが人口減少、経済成熟、気候変動に対応するために
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    1巻1,870円 (税込)
    未来に向けた抜本的な政策転換を! 今の政治や経済、社会の停滞のメカニズムを分かりやすく解き明かし、アベノミクスや「反緊縮」とは前提を異にする、まったく新しい見地からの経済政策と社会のビジョンを提示する。人口減少時代を迎え、従来の人口増加時代の経済認識やアプローチを転換させることが不可欠であり、インフレ誘導や国債発行などの対症療法ではなく、政策決定過程の透明化や民主化等を通じた根治的な経済・社会の体質改善が迫られていることを丁寧に説く。 もう「野党支持者には対案が無い」なんて言わせない! 【目次】 はじめに——人口減少を受け止めない日本 第1章 なぜ人口が減少しているのか? 第2章 なぜ人口減少をもたらす経済になってしまったのか? 第3章 なぜ誤った経済政策を続けてきたのか? 第4章 政治を変えれば社会は良くなるのか? 第5章 どのようにして低成長と人口減少に適応するのか? おわりに——社会を変えるのは、あなた 【著者】 田中信一郎 千葉商科大学基盤教育機構准教授、博士(政治学)。著書『国会質問制度の研究〜質問主意書1890-2007』(日本出版ネットワーク)、『信州はエネルギーシフトする』(築地書館)。WEBメディアのハーバービジネスオンラインで、不定期に執筆。
  • 「市民活動家」は気恥ずかしい だけど、こんな社会でだいじょうぶ?
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    1巻1,980円 (税込)
    世界は、一歩一歩の積み重ねで変わる。 著者はこれまで「障害児を普通学校へ・全国連絡会」の事務局、「市民福祉サポートセンター」の発足、介護保険法の成立を求める市民活動に関わってきた。2003年からは個人で「市民福祉情報オフィス・ハスカップ」を立ち上げ、介護保険制度をテーマに活動している。 40年の市民活動の軌跡を辿りながら、日々の発見、疑問、感じたことなどを淡々と語るエッセイ。制度の理不尽さ、市民にとってのわからなさ、異議の届かないもどかしさも綴られている。国の制度は市民のためのものなのか、改めて考えたい。 【目次】 第1章 「障害児を普通学校へ」の1980年代 第2章 足踏みしていた1990年代 第3章 「市民福祉」を考える2000年代 第4章 超高齢社会で暮らすには 【著者】 小竹雅子 1956年北海道生まれ。1981年より「障害児を普通学校へ・全国連絡会」事務局として、障害のある子どもたちの就学運動を支援。1996年、「市民福祉サポートセンター」に参加、電話相談活動の事例をもとに『介護情報ハンドブック』(岩波ブックレット)を執筆。2003年より「市民福祉情報オフィス・ハスカップ」を主宰。メイル・ミニコミ「市民福祉情報」の無料配信、介護保険や社会保障制度の連続セミナーを企画。2006年、首都圏の市民活動六団体と電話相談「改正介護保険ホットライン」を共同開設。
  • ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と
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    1巻1,980円 (税込)
    いま、ロシアを考えるヒントがいっぱい !! 2022年2月24日、ロシアのウクライナへの軍事侵攻により、「冷戦終結以後」の世界の終わりがはじまりました。ロシアはいったい何を考えているのか、さまざまな憶測も飛び交っています。 1991年解体したソ連とはいったいなんだったのか、社会主義体制から資本主義に舵を切ったロシアの30年間とはなんだったのか。高校卒業後、ソ連・モスクワ大学に6年間留学し、NHKで40本以上のソ連・ロシア関係の番組を制作してきた馬場朝子さんに、自身の体験や現地で暮らす人の言葉をとおして案内してもらいます。 【目次】 はじめに ロシアはソ連へ回帰するのか 第一章 えっ! 資本主義!? 格差と平等の狭間で ロシア的働き方 市場経済は甘くなかった 実はアメリカ好き? 第二章 さびしい大国 ロシアはヨーロッパかアジアか ロシアの「大国願望」 イデオロギーって何? みんな一緒が好き ロシア正教の底力 第三章 暮らしのなかのソ連、民主主義ってなんだ? 民主主義嫌い 女性の力 離婚大国 休む力 迷信深いロシアの人たち 危機対応力 芸術大国 言論の自由 第四章 ソ連・ロシアの戦争 大祖国戦争 アフガニスタン侵攻 ウクライナ侵攻 おわりに 【著者】 馬場朝子 1951年熊本生まれ。1970年よりモスクワ国立大学文学部に6年間留学。 帰国後、NHKに入局、ディレクターとして番組制作に従事。ソ連・ロシアのドキュメンタリー番組を40本以上制作。著書に『タルコフスキー:若き日、亡命、そして死』(青土社)、『低線量汚染地域からの報告:チェルノブイリ26年後の健康被害』(共著 NHK 出版)、『俳句が伝える戦時下のロシア:ロシアの市民、8人へのインタビュー』『俳句が伝える戦時下のウクライナ:ウクライナの市民、7人へのインタビュー』(現代書館)など。
  • 家族は他人、じゃあどうする? 子育ては親の育ち直し
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    42歳で父になった福祉社会学者、娘と妻との対話から「ケアとは何か」を考えるエッセイ。 42歳で父になった福祉社会学者、ままならない育児にジタバタの日々。娘と妻との対話から「ケアとは何か」を考えるエッセイ。 「ぼくはいまだに、とっさに子どもをグイッと引っ張る癖がある」 「でも、ふと考えるのだ。なぜ、ぼくはそそっかしいままで、妻は注意深くあるのだろう?」。 自分のなかの「仕事中心主義」や「力ずく」のやり方(=男性中心主義)に気づき、ケアの世界にたどり着くまでの日々の記録。 【目次】 はじめに 逃げるな、自分! 自己責任の外にある世界 「どうせわかってくれない」のか? 「ちゃんとしなさい」の罪 子育てすると「戦線離脱」? 「こっちだって仕事で疲れて帰ってきたのに」という言葉 「自分勝手を手放せる」か? 父ちゃんの育ち直し 「待つ」という「修行」 テレビとぼくと娘 体罰としつけ 「ややこしい」から「喜び」へ 「わかったふり」をしない 唯一無二性に気づく 「子どもの問題」は自分自身の心配ごと? 子育てという「まなびほぐし」 「観察」から始まるチームづくり おわりに 【著者】 竹端寛 1975年、京都市生まれ。兵庫県立大学環境人間学部准教授。美味しいものを食べる・飲む・作るのが大好き。趣味は合気道(二段)とハイキング、ジョギング。 主著は『「当たり前」をひっくり返す――バザーリア・ニィリエ・フレイレが奏でた「革命」』(現代書館)、『枠組み外しの旅――「個性化」が変える福祉社会』(青灯社)など。 専門は福祉社会学、社会福祉学。
  • 凜として灯る
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    1巻1,980円 (税込)
    その人は『モナ・リザ』にスプレーを噴射した。理由を知るには人生を語る覚悟がいる。 1974年4月20日、東京国立博物館で開催された『モナ・リザ展』一般公開初日。「人類の至宝」と称されるこの絵画に、一人の女性が赤いスプレー塗料を噴射した。女性の名前は米津知子。当時25歳。「女性解放」を掲げたウーマン・リブの運動家だった。なぜ、彼女はこのような行動に及んだのか。女として、障害者として、差別の被害と加害の狭間を彷徨いながら、その苦しみを「わたしごと」として生きるひとりの、輝きの足跡。 【目次】 プロローグ 一章 恩情と締め出し――『モナ・リザ展』と障害者 二章 道徳律の思春期――補装具とストッキング 三章 バリケードの青春――大学闘争と美共闘 四章 女たちの叛乱――ウーマン・リブの誕生 五章 草原の裸体――リブ合宿開催 六章 拠点の旗揚げ――リブ新宿センター開設 七章 産むか産まぬかは女が決める――優生保護法改悪阻止闘争 八章 女への不信――怒れる障害者たち 九章 惨めなわたし――車椅子と歩道橋 一〇章 わたしに罪はない――裁判闘争 エピローグ 引用資料・参考資料 謝辞――「あとがき」にかえて 【著者】 荒井裕樹 1980年、東京都生まれ。専門は障害者文化論、日本近現代文学。博士(文学)。二松学舎大学文学部准教授。著書に『隔離の文学――ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『生きていく絵――アートが人を〈癒す〉とき』(ちくま文庫)、『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』(現代書館)、『障害者差別を問いなおす』(筑摩書房)、『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)などがある。2022年、第15回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。
  • 25歳からの国会 武器としての議会政治入門[電子改訂版]
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    1巻1,980円 (税込)
    「読む国会」からはじまる政治参加! 今、最も注目すべき政治ライターによる「議会制民主主義の教科書」 「総理大臣と国会、どちらが偉い?」「民主主義=多数決じゃないの?」「内閣不信任案はなぜ国会の“切り札”なの?」「参議院の存在意義とは?」「審議拒否はなぜ起こるの?」「国会における野党の役割とは?」「参議院って存在する意味あるの?」「日本には、なぜ女性議員が少ないの?」など数々の疑問に、本書は明快に答えます。通読すれば、政治ニュースが100倍面白くなること請け合い。被選挙権を得る25歳以上必携、政治リテラシーの教科書です。 【目次】 第1章 総理大臣と国会            第2章 国会議員の仕事とは             第3章 国会が動くとき 第4章 野党の役割            第5章 選挙制度と国会 第6章 ジェンダーと国会 【著者】 平河エリ ライター。京都市出身。早稲田大学卒業後、外資系IT企業にて勤務し、その後コンサルタントとして独立。ブログ「読む国会」が話題となり、ライターとして議会政治、選挙などを専門分野に活動。朝日新聞、講談社、扶桑社、サイゾーなど各社媒体で執筆。
  • ルポ 刑期なき収容 医療観察法という社会防衛体制 [電子改訂版]
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    1巻1,980円 (税込)
    様々な問題点が指摘されながら成立した心神喪失者等医療観察法。その現場を丁寧な取材で明らかに。 池田小児童殺傷事件を機に、様々な問題点が指摘されながら成立した心神喪失者等医療観察法。「再犯の虞がなくなるまで」という刑期なき収容を生み出したその基盤は、精神障害者に対する差別であることを、元新聞記者が丁寧な取材で明らかにしていく。中島岳志氏推薦! 【目次】  はじめに  Q&A 心神喪失者等医療観察法の概説   第一話 医療の空白 第二話 滞 留 第三話 ベルトコンベアー 第四話 精神鑑定  第五話 社会防衛 第六話 悲 劇 第七話 事件前夜 第八話 精神科の無医村がある 第九話 公費の無駄 第十話 人格障害 第十一話 新 薬 第十二話 忘れられた病棟 第十三話 精神族 第十四話 本 音 第十五話 流れに逆らい街で生きる  あとがき 【著者】 浅野詠子 1959年、神奈川県生まれ。青山学院大学卒。奈良新聞記者、特報課長を経て2008年退社し、フリーのジャーナリストに。
  • 性同一性障害の社会学 [電子改訂版]
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    1巻1,980円 (税込)
    オチンチンがある子はなぜ男の子なのか? 最も分かりやすいトランスジェンダー学入門。 『性同一性障害はオモシロイ』で自らの体験を語り各書評で絶賛された著者が、大阪大学大学院での研究をもとに新しく書き下ろした本。最新の研究成果をもとに“性別”をめぐるさまざまな問題を目からウロコの納得分析。平易で初歩的な知識・問題の解説から始め、当事者たちへの調査を含めた当事者による性同一性障害の解説。 【目次】 巻頭エッセイ 太陽の塔は女か男か?! ——まえがきにかえて 第1部 社会現象としてのトランスジェンダー  はじめに  第1章 トランスジェンダーの現状  第2章 ジェンダー秩序・ジェンダー体制とトランスジェンダー  第3章 トランスジェンダーをめぐる言説と疑問  第4章 トランスジェンダーから見えてくるジェンダー  おわりに——まとめにかえて 参考文献リスト 第2部 学際的トランスジェンダー考 参考文献リスト 巻末エッセイ モリゾー・キッコロは女でも男でもなかった——あとがきにかえて 【著者】 佐倉智美 1964年、関西生まれ。幼いころより自分の「男」という性別に違和感を覚え、1997年、自分らしく生きることを求め、社会的・文化的性別を「女」へと転換。講演・講義は、三重大学「性の多様性概論」(平成14年度)、日本女性会議2003大津をはじめ、多数。2005年3月、大阪大学大学院人間科学研究科修了(修士号取得)。2004年6月よりNPO法人「SEAN」理事。
  • 【増補版】戦争は教室から始まる 元軍国少女・北村小夜が語る
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    北村小夜さんが2018年に教科化した道徳の問題点と、パラリンピックがもたらす障害者差別を増補! 軍国少女として育った北村小夜さんは、現在の学校はすでに「戦前」だと語る。教室から始まる「戦争できる国」づくりの思想を解説。増補版として2018年に教科化した道徳の問題点と、パラリンピックがもたらす障害者差別を指摘。 【目次】 1.増補版にあたってのまえがき 2.まえがきにかえて 3.第一回 修身と道徳——より巧妙に、自発的に心とからだがお国に奪われていく 4.第二回 音楽 歌い継がれる戦争の歌——音楽は軍需品〜歌は身に付き、人の心を唆す 5.第三回 障害児教育——能力主義を支えてきた特殊教育、支え続ける特別支援教育 6.第四回勤評・学力テスト——国家統制が強化されるとき、子どもの分断と教師への管理強化は同時に進む 7.第五回 学校行事 日の丸、君が代——行事を通して浸透する天皇制、戦争遂行体制 8.第六回 軍国少女を生きて——旗と歌に唆され、無知のゆえ侵略者の役割を果たした 9.第七回 道徳教育 10.第八回 オリンピック・パラリンピックは障害者差別を助長する 【著者】 「日の丸・君が代」強制に反対する神奈川の会 正式名称「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会。1999年、国旗国歌法制定に反対して活動を開始。「法」は学校現場の「日の丸・君が代」強制を社会に拡大し、また学校にフィードバックさせるという問題意識のもと、学校だけでなく議場や成人式など、あらゆる場面の「日の丸・君が代」強制に異議申し立てを行っている。不定期でニュースを発行。 北村小夜 1925年福岡県生まれ。1950年から86年まで、都内の小・中学校で教員(うち、21年間特殊学級担任)。 障害児を普通学級へ・全国連絡会世話人。著書に『一緒がいいならなぜ分けた』『能力主義と教育基本法「改正」』『再び住んでみた中国』『地域の学校で共に学ぶ』(編著)『〔増補改訂版〕 障害児の高校進学・ガイド』(編、以上現代書館)、『画家たちの戦争責任』(梨の木舎)『子どもの脳がねらわれている』(共著、アドバンテージサーバー)等。
  • 「真田丸」を歩く
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    1巻1,980円 (税込)
    真田家の本拠信州、真田幸村の奮戦が後世に名高い大阪城一帯から、日本中に広がる真田家ゆかりの地を案内! 歴史ガイド。2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』放映に合わせ、真田家の本拠信州、真田幸村の奮戦が後世に名高い大阪城一帯から、果 ては岡山、秋田まで日本中に広がる真田家ゆかりの地を地図と写真をふんだんに使い案内する。 【目次】 はじめに——日本一の兵・真田幸村 「芽城録」(大阪市) 長野・松代を歩く(長野市) 故郷・上田と「智将」真田の男たち(長野県上田市) 「強者どもが夢の跡」沼田藩の悲劇(群馬県・埼玉県) 都心に眠る真田一族の面影(東京都・神奈川県) 真田父子 犬伏の別れの地(栃木県佐野市) 長篠・設楽原合戦と信綱・昌輝兄弟墓碑(愛知県新城市) 大珠院 幸村夫妻墓(京都市右京区龍安寺山内) 伏見城の変遷(京都市伏見区) 宮城に残る仙台真田氏の足跡(宮城県白石市・蔵王町) 真田幸村の頌徳碑(岡山県倉敷市) 肥前名護屋城と真田陣跡 (佐賀県唐津市) 羽後亀田藩に眠る「真田六連銭」(秋田県由利本荘市) 【著者】 星亮一 1935年、仙台市生まれ。作家。東北大学文学部卒、日本大学大学院総合社会情報研究科博士前期課程修了。福島民報社記者、福島中央テレビ報道制作局長など歴任。『奥羽越列藩同盟』で第十九回福島民報出版文化賞 歴史塾  
  • 入所施設だからこそ起きてしまった相模原障害者殺傷事件 隣人を「排除せず」「差別せず」「共に生きる」ための当事者視点の改革
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    1巻1,980円 (税込)
    相模原事件は入所施設だからこそ起こった大量殺傷事件! 相模原事件は入所施設だからこそ起こった大量殺傷事件である。入所施設の実態を歴史的・社会的・構造的に明らかにし、神奈川県から2017年10月に出された「津久井やまゆり園再生基本構想」の問題点をも指摘し、脱施設の道筋を探る。 【目次】 序章 隣人を「排除せず」「差別せず」「共に生きる」社会づくりを構想するために 第1章 障害者殺傷事件を生み出す歴史的・社会的・構造的実態1 第2章 障害者殺傷事件を生み出す歴史的・社会的・構造的実態2 第3章 障害者殺傷事件を生み出す歴史的・社会的・構造的実態3 第4章 障害者殺傷事件を生み出す歴史的・社会的・構造的実態4 第5章 障害者殺傷事件発生の要因とメカニズムを解明するために 第6章 障害者殺傷事件を二度と起こさないようにするための方策と評価1 第7章 障害者殺傷事件を二度と起こさないようにするための方策と評価2 第8章 障害者殺傷事件を二度と起こさないようにするための社会的仕組みづくり 第9章 障害者殺傷事件を二度と起こさないようにするための権利擁護体制づくりづくりの検討 2 終章 隣人を「排除せず」「差別せず」「共に生きる」 【著者】 河東田博 東京学芸大学特殊教育学科卒業。ストックホルム教育大学(現ストックホルム大学)大学院教育学研究科博士課程修了(Ph.D)。1974年から12年間、東京都の社会福祉施設に勤務。86年から約5年間、スウェーデンに滞在。脱施設化や自立生活運動、当事者参加・参画に関心をもち、研究を開始。四国学院大学、徳島大学・立教大学教授を経て、浦和大学総合福祉学部特任教授。著書『スウェーデンの知的しょうがい者とノーマライゼーション』、『ノーマライゼーション原理とは何か』、訳書『ノーマライゼーションの原理』他多数。
  • 社会の障害をみつけよう 一人ひとりが主役の障害平等研修
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    1巻1,980円 (税込)
    より平等でインクルーシブな社会をつくるための入門書。 障害とは、心身の機能や能力の欠損ではなく、“違う”とみなされる人に対する排除、差別、参加の制約=社会的障壁のことである。社会の障害(障壁)を見抜き、障壁を取り除き、より平等でインクルーシブな社会をつくるための入門書。 【目次】 まえがき 第Ⅰ部 障害平等研修入門 序章  第1章 障害平等研修の概要 第2章 障害平等研修とは 第3章 障害の社会モデル 第4章 行動づくり 第5章 障害平等研修の方法:発見型学習 第6章 障害平等研修の紙上体験  第Ⅰ部 おわりに 第Ⅱ部 障害者の権利に関する法的枠組み 第1章 障害者権利条約と障害者差別解消法・改正障害者雇用促進法 第2章 障害者差別禁止条例づくりの取り組み 第Ⅲ部 障害に関するその他の研修や取り組み 第1章 ダイアログ・イン・ザ・ダーク 第2章 鳥取県における「あいサポート運動〜障がいを知り、共に生きる〜」の取り組み 第3章 「虐待防止ワークショップ」について 第4章 「みんなで知る見るプログラム」について——奈良崎真弓さんのインタビューから 第5章 ユニバーサルマナー検定—自分とは違う誰かの視点に立ち、行動するマナー 障害平等研修に関する資料 あとがき 【著者】 久野研二 国際協力機構(JICA)・国際協力専門員。英国イースト・アングリア大学博士号。日本福祉大学大学院客員教授、特定非営利活動法人 障害平等研修フォーラム代表理事。著書『ピア・ボランティア 世界へ』(編著、現代書館)など。
  • Passion ケアという「しごと」
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    1巻1,980円 (税込)
    支援が支配に変わった現場で、他者と共に生きるためのケアはいかにして可能か。 30年以上介護職をしてきた著者が、現場で頻発する暴力について考える。社会の底流に追いやられた介護者の「傷」が、弱者への暴力を生んでいる。支援が支配に変わった現場で、他者と共に生きるためのケアはいかにして可能か。 【目次】 はじめに プロローグ——私の受難(Passion)と祈り 1章 かけがえのない記憶の結晶 2章 介護・介助現場の暴力の諸相  「本当に」殺したのは誰なのか?  支援が支配と権力に変容するとき  現場に蔓延する「相互暴力」  女性ヘルパー、いのちがけの妊娠・出産  戦争を生き延びた高齢者——沖縄からの宿題  沖縄への旅——高齢者介護の現場を歩いて 3章 彼女・彼たちの魂の物語——ともに生きるための挑戦 エピローグ——ケアという「しごと(mission) あとがき 【著者】 白崎朝子 1962年生まれ。介護福祉士。ケアワークやヘルパー初任者研修講師に従事しつつ、反原発運動、女性労働、旧優生保護法強制不妊手術裁判支援などの諸活動と執筆を続けてきた。著書『介護労働を生きる』、編著書『ベーシックインカムとジェンダー』(共に現代書館)。2009年、 平和・協同ジャーナリスト基金賞の荒井なみ子賞受賞。
  • ブリヂストン石橋正二郎伝 久留米から世界一へ
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    世界一のタイヤメーカーに育て上げたブリヂストンの創業者・石橋正二郎の生涯を活写! 福岡県久留米に生まれ、小さな足袋屋から身を起こし、地下足袋を考案し、当時日本では無理といわれた自動車のタイヤ製造を始め、ついに世界一のタイヤメーカーに育て上げたブリヂストンの創業者・石橋正二郎の生涯を活写した伝記。 【目次】 序 昭和恐慌の真っ只中に創業した石橋正二郎 第一章 久留米と正二郎 事業家石橋正二郎を育んだ祖父安平と久留米商業 足袋王国久留米の魁となった倉田雲平 第二章 実業家への途 大実業家への道を拓く正二郎 独創が独走を生むことを知る 価格革命で市場を制する 大実業家石橋正二郎の誕生 世界商品で世界を制覇  第三章 タイヤメーカーとして歩み始める 国産タイヤこそわが生涯の事業 ブリッヂストンの誕生 日本足袋と経営を分かち、新生ブリヂストンを築く 第四章 世界のブリヂストンへ 世界レベルへ、技術革新で大躍進 果敢な営業で国内を制覇 世界一の工場で世界一のタイヤづくり 第五章 人びとの楽しみと幸福のために 創業者石橋正二郎の最後の決断 企業は公器なりを掲げ、経営と資本を分離 世界企業として羽ばたくブリヂストン 独創と独走の経営を探る 理想社会づくりを目指した正二郎  世界遺産としての絵画コレクションを守るために   参考および引用資料  あとがき 【著者】 林洋海 1942年福岡県生まれ。久留米商業高校卒業。トッパンアイデアセンターを経て、AGIOデザイン主宰。福岡アジアデザイン交流協会会長。日本グラフィックデザイナー協会会員。
  • ベーシックインカムとジェンダー 生きづらさからの解放に向けて
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    生きづらさと貧困をかかえる当事者が、ベーシックインカムを軸に社会構造の矛盾をめった切り。 ワーキングプアや失業者が増大する中、赤ん坊から高齢者まですべての人に無条件で最低限の所得保障を給付するベーシックインカム(BI)構想が議論を呼んでいる。従来の議論に欠けていたジェンダーの視点からBIの可能性、限界を検討。シングルマザー、セクシュアルマイノリティ、主婦、働く単身女性、学生…。性別役割分業と家父長制が蔓延る日本社会で家族単位の社会保障政策の周辺に置かれ、生きづらさと貧困をかかえる当事者が、BIを軸に社会構造の矛盾をめった切り。 【目次】 はじめに 第Ⅰ部 ベーシックインカムとジェンダー——現代社会における女の位置付けとべーシック インカム第Ⅱ部 様々な「おんな」の立場から——ベーシックインカムを語る 第Ⅲ部 座談会 ベーシックインカムは家父長制を打ち破れるか 桐田史恵・瀬山紀子・野村史子・屋嘉比ふみ子・司会=白崎朝子 【著者】 堅田香緒里 1979年、静岡県生まれ。埼玉県立大学保健医療福祉学部助教を経て、現在、法政大学社会学部准教授 白崎朝子 1962年生まれ。介護福祉士。ケアワークやヘルパー初任者研修講師に従事しつつ、反原発運動、女性労働、旧優生保護法強制不妊手術裁判支援などの諸活動と執筆を続けてきた。著書『介護労働を生きる』、編著書『ベーシックインカムとジェンダー』(共に現代書館)。2009年、 平和・協同ジャーナリスト基金賞の荒井なみ子賞受賞。 野村史子 70年代初頭にウーマン・リブの活動に出会う。以後、家族制度、女性のからだ、優生思想、セクシュアリティ等の問題について個人的かつ政治的に活動を続ける。 屋嘉比ふみ子 1981年、(株)京ガス入社。1987年、日本初の女性ユニオン、おんな労働組合(関西)の結成に参加、活動。1998年、京ガスを相手に男女賃金差別裁判を京都地裁に提訴し、画期的な勝利判決を得る。現在は、ペイ・エクイティ・コンサルティング・オフィス(PECO)代表として活動中。
  • ビバ! インクルージョン 私が療育・特別支援教育の伝道師にならなかったワケ
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    障害児2人の親の、痛快子育てエッセイ! 同じ水頭症の障害をもって生まれながら、療育→特別支援教育の“障害児専用コース”を突き進んだ長女と、ゼロ歳から保育園、校区の小・中学校学に学ぶ長男。二種類の“義務教育”を保護者として経験した辿りついた結論は。障害のある人を「私たちとは違う環境でないと生きていけない人たち」と場を分け、交じわる可能性を摘むことこそ差別であることを、2人の子どもの成長とともに親が気付き、自己変革をとげていく過程を描いた痛快エッセイ! 【目次】 はじめに〜「彼ら」と「私たち」 第一章 子育てと介助・介護を仕分けする〜母親元年  一 シャバに助けを求める  二 「介護・介助」と「子育て」を仕分ける  三 「圧倒的な共感力」の中で暮らし始める 第二章 二十年後の自分に会う〜母であるより友人として  一 これを教育といえるか  二 共に生きる決意の頃(社会も私たち家族も)  三 これは彼の意思 第三章 バリエーションはすべてを可能にする〜保障すべきもの  一 インクルーシブを体感する  二 排除、排除、排除!  三 等しい人権をもつ人間として 第四章 絶望のさなかの希望〜「死んでいい人」のかごに入れられて  一 絶望の後、浮かび上がった道  二 バリエーションは、この世界を救う あとがき〜猿が、木から、落ちた 【著者】 柴田靖子 昭和39(1964)年生まれ。水頭症の障害をもつ二児の母。長女の誕生・治療をきっかけに連れ合いが設立した日本水頭症協会で刊行物の編集を担当。障害のある子のいる学級の校外学習のためバリアフリー実踏調査を行う「われら実踏調査団ポルトドス」(休止中)世話人。
  • 日中は異文化だから面白い 言語と文化のプロたちが綴るエッセイ集
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    同じような顔つきをしていながら、その思考方式、行動には大きな差異がある。こんなに面白いテーマはない。 中国語教育の第一人者たちの、言葉を軸にして日中文化コミュニケーションの楽しさを詳解する。中国語解説も交えたまさに中国語学習者には必須の本。編著者の相原茂をはじめとして岸弘子、張娜、費燕、芳沢ひろ子、佐藤嘉江子、三好理佳、蘇紅、白根肇、塚越千史、楊華、郭雲輝、森中野枝、河村雅子、川名理恵、野原靖久、Huang Wantingのバイリンガルとして活躍する著者陣が楽しく中国語と中国文化を解説する。 【目次】 はじめに 第一部 言語論 第二部 文化論 【著者】 相原茂 1948年、福島県生まれ。1971年、東京教育大学卒業、同大学院修士課程修了。専攻は現代中国語学。現在、お茶の水女子大学教授。NHKテレビ・ラジオで中国語講座を担当。著書に『新訂中国語概論』(共著、大修館書店)、『午後の中国語』(同学社)などがある。
  • カムイの言霊 物語が織り成すアイヌ文様
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    人生を美しくするカムイの物語は、アイヌ民族が語り継いできた生命と自然の真理。 神(カムイ)と自然と人間(アイヌ)が混然一体となって織り成されたアイヌ文化は、様々な詩や物語などに編まれ、口承により受け継がれてきた。山本多助エカシによる意訳詩のほか、アイヌ・モシリの創世神話、ヒグマなどカムイが語る昔話も多数掲載。アイヌ口承文化の「聞き手」から「語り部」となったチカップ美恵子が贈る、「カムイの言霊」。 【目次】 はじめに——雷神の歌 第一章 大地の鼻(岬) 第二章 ウラリ・オマ・ナイ 第三章 対極からのメッセージ 第四章 時代を越える精神世界 第五章 湿原は物いわぬ語り部(歴史の証人) 第六章 素晴らしい太陽神の国土 第七章 水の坐(ペ・ソ)を彩る川 第八章 暮らしは大地の恵みから 第九章 オヤコッはメルヘンの世界 第十章 お告げはカムイの意思 第十一章 美幌の寓話 第十二章 マ・シュ、摩周岳と小島 第十三章 マ・シュ・ト 第十四章 数字の六は語り言葉のあや 第十五章 サスイシリ・永遠 第十六章 天災地変を語り継ぐ 第十七章 羆神の情愛 第十八章 アイヌ民族の死生観 第十九章 美しきアイヌ・モシリ 第二十章 カムイの言霊 おわりに——地球は水の坐(ペ・ソ) ぬくもりの記憶  植村佳弘 【著者】 チカップ美恵子 1948年釧路市生まれ。アイヌ文様刺繍家。油彩画、アニメーション彩色を経て、アイヌ文様刺繍作家に。 著書に『風のめぐみ』(御茶ノ水書房)、『アイヌ文様刺繍のこころ』(岩波ブックレット)、『アイヌ・モシリの風』(日本放送出版協会)、『月のしづくが輝く夜に』(現代書館)、『森と大地の言い伝え』(北海道新聞社)。共著に『first fishu:first people』(ワシントン州立大学出版)、『山姥たちの物語』(学藝書林)。 2002年第6回女性文化賞受賞(高良留美子創設)。2010年死去。
  • 夢みる名古屋 ユートピア空間の形成史
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    1巻1,980円 (税込)
    理想都市・名古屋の夢と現実 名古屋という都市を論じる書の決定版! 名古屋をテーマにしながら、たんなるご当地本ではない、非常に大きなスケールで名古屋が論じられ検討されている。 ういろう? 味噌カツ? シャチホコ? 名古屋城? よそ者に閉鎖的? 名古屋といえばこんなイメージだが、こういったブツやらなにやらのイメージからあえてはなれ、現代思想を道具としてもちい、名古屋という都市の形成過程を歴史的に追うことで、名古屋という都市空間の一般的な性格を導き出す。 改めて、名古屋、ひいては都市一般を考える上で必須の一冊。 【目次】 第一章 1918 鶴舞 第二章 1965 小牧 第三章 1989 世界デザイン博覧会 参考文献 あとがき 【著者】 矢部史郎 1971年生。文筆・社会批評・現代思想。 1990年代よりネオリベラリズム、管理社会などを独自の視点で理論的に批判。2006年、思想誌『VOL』に編集委員として参加。2011年に東京を離れ、現在は愛知県春日井市に在住。著書に『愛と暴力の現代思想』(山の手緑との共著、青土社)『原子力都市』『3・12の思想』(以文社)など。
  • 介護を仕事にした100人の理由 100歳時代の新しい介護哲学
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    1巻1,980円 (税込)
    キツイ? キタナイ? いいえ、人生のすべてがここにあります 元芸人、元銀行マン、元ダンサー、元主婦……、様々な人生が様々な理由で「介護の仕事」へたどり着く。起業チャンスに賭けて、生活のために、たまたま知人の紹介で、母親の背中を追ってなど、はじめたワケはそれぞれだけど、いつの間にかのめり込み、介護職という人生にはまり込んだ100人100様のリアルな声を集めた稀有な一冊。これから介護される人も、これから介護する人も必読! 【目次】 第1章 転職経験も人生体験も 活かされる場所です 第2章 多様な人が出会える 奇跡の場です 第3章 働く人も癒されます 第4章 起業チャンスが無限大です 第5章 家族の介護体験や 自分の介護体験がきっかけです 第6章 地域や社会を介護で 変える希望があります 第7章 難しいことが自然にやり遂げられている場所です 第8章 自分の居たい場所を 自分でつくる仕事です 【著者】 久田恵 1947年生まれ。ノンフィクション作家。『フィリッピーナを愛した男たち』(文藝春秋)で、第21回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。主な著書に、『母のいる場所——シルバーヴィラ向山物語』(文藝春秋)、『シクスティーズの日々』(朝日新聞社)など。両親の介護歴20年。現在、花げし舎を主宰し、編集&取材チームを率いている。 花げし舎 花げし舎は、「ファンタスティック・プロデューサー」でノンフィクション作家の久田恵が立ち上げた編集企画グループ。出版部門のほかには、現在は栃木県那須町を拠点に人形劇公演にも力を注いでいます。 https://hanagesisha.jimdo.com Twitter@kaigotetsugaku
  • 下手くそやけどなんとか生きてるねん。 薬物・アルコール依存症からのリカバリー
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    1巻1,980円 (税込)
    精神科病院入退院、48回。刑務所、3年服役。「施設太郎」だった私の、生き直し(リカバリー)の道。 中学生のときに不良グループから強制的にシンナーを吸わされ、鑑別所、少年院へ。18歳でホストになったことをきっかけに酒に溺れ、アルコール依存症等で精神病院への入退院は48回。30歳で窃盗などで刑務所にも3年間服役。末期がんの父親の最期にも立ち会わず仲間と薬物にふけり、家族とも断絶。出所後、「リカバリハウスいちご」とつながり、ピアカウンセリングや就労支援を受け、10年以上をかけて少しずつ回復。現在は、同団体員として働いている。当事者の立場から、社会や医療・回復支援の問題点を指摘。 【目次】 第1部 ある依存症者の生き様——リカバリー、それは「生きる」ことへの根源的な問い掛け 第1章 生きづらさを非行で表現していた幼少期〜思春期 第2章 アルコールに溺れ、精神科・刑務所を入退院、自傷を繰り返した青年期 第3章 リカバリハウスいちごとの出会い 第4章 ピアサポートとは 第2部 依存症からの回復のために必要なこと——当事者として、支援者として、社会に向けての提言 第1章 依存症者としての自分自身を振り返って 第2章 依存症者としての経験から支援を考える 第3章 依存症者として生きる私からの社会への提言 【著者】 渡邊洋次郎 1975年、大阪府生まれ。介護福祉士。 10代から鑑別所入所、少年院入院を繰り返す。20歳からアルコール依存症等で精神科病院へ48回入院。30歳からの刑務所服役後、自助グループへつながり、回復の道を歩み始める。現在、依存症回復支援施設で職員として働きながら、啓蒙活動や海外の自助グループとの交流を行っている。
  • アーネスト・サトウと倒幕の時代
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    1巻1,980円 (税込)
    英国策からみた維新史に注目 幕末から明治にかけて日本に滞在した英国の外交官、アーネスト・サトウ。世界史上、相手国に喰い込んだ外交官は数多くいれど、対立する両者と密な関係を築き、相手国の歴史に深刻な影響を与えた外交官はアーネスト・サトウを措いて他にいたであろうか。なにしろ幕府を支援していた英国を薩長の側に付かせ、日本の政治体制を大きく変えてしまったのだから。 これまで日の当たらなかった一次史料を駆使し、アーネスト・サトウを論じた書であるが、江戸城無血開城へのイギリスの影響など、英国策からみた維新史は瞠目に値するものがある。 【目次】 第一章 アーネスト・サトウの来日 第二章 「桜田門外の変」から「生麦事件」へ 第三章 高まる「攘夷」の動き 第四章 薩英戦争後、薩摩は英国と協調路線に 第五章 孤立化する長州藩、そして第一次長州征討へ 第六章 薩長連合の形成と幕府崩壊への始まり 第七章 「倒幕」志向の英国と、 幕府支援のフランスの対立 【著者】 孫崎享 1943年、旧満州国鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退。外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダでの勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002〜2009年まで防衛大学校教授。
  • おてんとうさんに申し訳ない 菅原文太伝
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    映画俳優だけではない、菅原文太氏の一面 映画俳優として確固たる地位を築き、多くの人から愛された菅原文太氏。ただ、「映画俳優」が彼のすべてではない。彼は2014年11月に他界する少し前に「日本を再び戦争をする国にしてはならない」という思いから命を削って沖縄県知事選の応援に臨んだ。また、「政治の最大の責任は国民を飢えさせないこと、戦争をしないこと」という信念から無農薬有機農業を始め、さらにはラジオや雑誌の対談に同様の問題意識を持つ専門家を呼び、積極的に発言してきた。今改めて、我々は菅原文太氏の最後のメッセージを考えていく必要がある。 【目次】 第一章 俳優になるまで 第二章 新東宝・松竹時代——主役から脇役へ 第三章 東映時代(一)——時代劇、任?映画の様式を壊す文太 第五章 文太の思い 【著者】 坂本俊夫 昭和29年(1954)、栃木県宇都宮市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。著書に『シリーズ藩物語 宇都宮藩・高徳藩』、共著に『東の太陽、西の新月?日本・トルコ友好秘話「エルトゥールル号」事件』、『明治の快男児トルコへ跳ぶ?山田寅次郎伝』(いずれも現代書館)などがある。
  • 加害者家族バッシング 世間学から考える
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    1巻1,980円 (税込)
    なぜ日本では加害者家族が責められるのか? 欧米(特にキリスト教国)では、加害者家族がバッシングされることはあり得ない。何故、日本では加害者の家族が世間からバッシングを受け、時には自死に至るまで責められるのか。本書では世間学の観点に立ち、加害者家族へのバッシングの構造を、①「世間」の構造、②なぜ、〈近代家族〉が定着しなかったか、③なぜ、犯罪率が低いのか、④なぜ、自殺率が高いのか、という角度から解き明かし、その背後にある、ニッポンの「世間」の閉塞感・息苦しさ・生きづらさを解除するための手がかりを探る。 【目次】 はじめに——なぜ、加害者家族問題なのか 第1章 ニッポンにしかない「世間」——世間学の概要 第2章 親(家)は責任を取れ——ニッポンにおける〈近代家族〉の不在 第3章 安全・安心の国ニッポン——同調圧力のつよさとケガレ 第4章 死んでお詫びします——「高度な自己規制」の異様さ おわりに——「自分は自分。他人は他人」と考える 【著者】 佐藤直樹 1951年、仙台市生まれ。新潟大学人文学部法学科卒。新潟大学大学院修士課程修了。 九州大学大学院博士後期課程単位取得退学。 1999年、「日本世間学会」創立、初代代表幹事。九州工業大学名誉教授。
  • 昭和維新史との対話 検証 五・一五事件から三島事件まで
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    1巻1,980円 (税込)
    「血盟団事件」「五・一五事件」「二・二六事件」当事者と接した2人が明かす革命家群像 保阪氏と鈴木氏の初顔合わせ対談。昭和史には、全人類史が経験したすべての出来事が詰まっているという。貧困・飢餓・戦争・クーデター・占領、そして平和と繁栄……。日本人の罪と過ち、知恵と勇気を映し出す歴史の大舞台で、日本人は何のために互いを「敵」と見做し、テロの果てに血を流したのか? 国家改革を求めた青年将校や憂国者の心理から現代日本の希望と挫折、その課題を浮き彫りにする。 【目次】 第1章 国家改造運動の群像 第2章 五・一五事件と農本主義 第3章 軍事学なき〈軍人大国〉 第4章 未完の国家改造運動と日米開戦 第5章 戦後の革命家たち 第6章 国家改造運動の残したもの 【著者】 保阪正康 1939(昭和14)年、札幌市生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。昭和史の実証的研究のために、これまでに延べ四千人に聞き書き調査を行い、独自の執筆活動を続けている。2004年、個人誌『昭和史講座』刊行などの功績で第52回菊池寛賞受賞。著書に『東條英機と天皇の時代』『後藤田正晴』(ともにちくま文庫)、『瀬島龍三』(文春文庫)、『昭和史 七つの謎』(講談社文庫)、『昭和陸軍の研究』(上下、朝日文庫)、『あの戦争は何だったのか』(新潮新書)他多数。 鈴木邦男 1943(昭和18)年、福島県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大学大学院政治学専攻中退。サンケイ新聞を経て元一水会代表。「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」共同代表。著書に『公安警察の手口』『右翼は言論の敵か』(ともにちくま新書)、『愛国と米国』(平凡社新書)、『愛国と憂国と売国』(集英社新書)、『愛国者は信用できるか』(講談社現代新書)、『〈愛国心〉に気をつけろ!』(岩波ブックレット)、『失敗の愛国心』(イースト・プレス)、『ヤマトタケル』(現代書館)他多数。
  • 〔増補版〕 プロケースワーカー100の心得 福祉事務所・生活保護担当員の現場でしたたかに生き抜く法
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    1巻1,980円 (税込)
    累計3万部を超すロングセラー。生活保護法「改正」に伴う増補版 異動で望まずに配属されたケースワーカーがどのように仕事に向き合い、福祉援助職としての専門性を磨き、かつ窓口対応などの実務のスキルを高めていくか、著者自身の経験と集積された知恵に裏付けされた、実践指南書であり、生活保護利用者の権利を護るための理論書。 【目次】 第Ⅰ章 ケースワーカーとは、何をする者のことなのか 第Ⅱ章 プロケースワーカーの正しいやり方 第Ⅲ章 生活保護法の解釈と運用をめぐる覚書き 第Ⅳ章 したたかに現場で生き抜く法 【著者】 柴田純一 1975年早稲田大学社会科学部卒業後、東京都大田区職員となり福祉事務所に配属。ケースワーカーとして働く。他、土木部・介護保険課などの勤務を経て2002年勧奨退職。東洋大学大学院社会学研究科修士課程修了。社会福祉士。現在、中部学院大学教授。共著『How to 生活保護-暮らしに困ったときの生活保護のすすめ』(現代書館)
  • 俳句が伝える戦時下のウクライナ ウクライナの市民、7人へのインタビュー
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    1巻2,200円 (税込)
    戦争からの距離ゼロメートル。戦禍のリアルを伝える六十の俳句、語る言葉。 ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始開始して以降、ウクライナの人たちは何を思い、どのように暮らしているのか。ウクライナで俳句を詠んでいる7人に、俳句を寄せてもらい、インタビューを実施した。 10時間超のインタビューを通じて、過酷な状況下で暮らす人の姿が見えてくる。警報が鳴ったら家の中で2枚の壁の間に隠れる「2枚の壁ルール」。 警報が鳴ってミサイルが着弾するまでの40秒を息を潜めて数える生活。 戦況報道だけでは見えてこない「戦禍の言葉」が生々しく語られる。 【目次】 はじめに 父と二人、爆撃続くキーウの街で マイヤ・ストゥジンスキ 破壊された故郷、ハルキウを想う ブラジスラワ・シーモノバ 重苦しい静寂の覆う街で アナスターシャ・クブコ 妻子を送り出したリビウの街で レフコ・ドブガン 戦争は、俳句向きではありません イリーナ・メレシキナ 灯りなき街、不安な夜に思うこと アンナ・ビズミチノバ 戦火のキーウから東京へ ガリーナ・シェフツォバ 平和から遠く離れて――あとがきにかえて 関連年表 【著者】 馬場朝子 1951年熊本生まれ。1970年よりモスクワ国立大学文学部に6年間留学。 帰国後、NHKに入局、ディレクターとして番組制作に従事。ソ連・ロシアのドキュメンタリー番組を40本以上制作。著書に『タルコフスキー:若き日、亡命、そして死』(青土社)、『低線量汚染地域からの報告:チェルノブイリ26年後の健康被害』(共著 NHK 出版)、『ロシアのなかのソ連:さびしい大国、人と暮らしと戦争と』『俳句が伝える戦時下のロシア:ロシアの市民、8人へのインタビュー』(現代書館)など。
  • ジェンダー目線の広告観察
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    1巻2,200円 (税込)
    コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、「デキる男」像。「観る」ことで、「らしさ」の呪縛に抵抗する。 巷にあふれる広告を読み解き、「らしさ」の呪縛に抵抗する。コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、バリエーションの少ない「デキる男」像、性感染症予防啓発ポスターと性教育、広告業界の根深いジェンダーギャップ……。私たちを取り巻く広告を観察し、無意識に刷り込まれる規範や価値観を解きほぐす1冊。 【目次】 1 広告観察を始める前に――ジェンダー表現とメディア 2 広告観察日記 2018-2023 3 脱毛広告観察――脱毛・美容広告から読み解くジェンダー・人種・身体規範 4 「デキる男」像の呪縛を解くために 5 性感染症予防啓発は誰のため?――広報ポスターから考えるこれからの性教育 6 対談:広告だけに文化のすべてを担わせてはならない(笛美×小林美香) 7 対談:広告と公共性 消費者教育のためのメディアリテラシー(尾辻かな子×小林美香) 8 「写真歌謡」試論 【著者】 小林美香 1973年生まれ。大阪大学文学部卒業、京都工芸繊維大学大学院修了(博士)。国内外の各種学校/機関で写真やジェンダー表象に関するレクチャー、ワークショップ、研修講座、展覧会を企画、雑誌やウェブメディアに寄稿するなど執筆や翻訳に取り組む。東京造形大学、九州大学非常勤講師。『現代思想2021年11月号』(青土社)「特集=ルッキズムを考える」や雑誌『IWAKAN』に寄稿。著書に『写真を〈読む〉視点』(単著 青弓社、2005)、『〈妊婦アート〉論:孕む身体を奪取する』(共著 青弓社、2018)。
  • 野党第1党 「保守2大政党」に抗した30年
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    1巻2,200円 (税込)
    「もう一つの未来」を模索するとき、「野党史」が灯火になる。 岸田文雄総理、安倍晋三元総理、野田佳彦元総理、枝野幸男氏ら錚々たる面々が初当選し、「非自民」の細川連立政権が誕生した1993年から30年。この間、常に「保守2大政党」を志向する言説が、リベラル勢力に強い圧力をかけ続けてきた。本書では、それに抗してリベラル勢力が一定の陣地を確保し続けてきた理由を探り、「公器」としての野党第1党の役割と課題を分かりやすく解き明かす。弱小野党内での主導権争いに終止符を打ち、巨大与党、長期政権と伍すため野党に求められる政策と戦略を明示。 【目次】 序章 リベラルは本当に「瀕死」なのか 第1章 平成「野党史」への視点 第2章 「令和の政治」に望まれること 第3章 「目指すべき社会像」の構築に向けて 終章 「この道しかない」にNOを おわりに 関連年表 【著者】 尾中香尚里 1965年、福岡県生まれ。早稲田大学卒業後、毎日新聞社に入社し、政治部で野党や国会を中心に取材。同部副部長として、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故における菅直人政権の対応を取材した。現在はプレジデントオンライン、週刊金曜日などに記事を執筆。著書に『安倍晋三と菅直人――非常事態のリーダーシップ』 (集英社新書)。共著に『枝野幸男の真価』(毎日新聞出版)。
  • 俳句が伝える戦時下のロシア ロシアの市民、8人へのインタビュー
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    ロシアに暮らす人たちは、「戦争」をどう語ったか。 軍事侵攻、言論統制、他国からの制裁、予備役の動員……、激化していく「戦争」の渦中で、ロシアに暮らす人たちは何を思い、どのように暮らしているのか、そしてこの「戦争」をどう見ているのか。2022年11月19日にNHK ETV特集で放映された「戦禍の中のHAIKU」で紹介しきれなかった、ロシアの俳人への10時間以上にわたるインタビューと、かれらの俳句をまとめました。 戦争の渦中に生きるロシア市民の率直な思いが、時に沈黙をはさみながら語られます。 【目次】 はじめに ナタリア 教会の鐘響くモスクワの町で アレクセイ 情報戦の渦中で ニコライ 国境近くの町クラスノダールで バレンチナ チェーホフの故郷の町で オレク 古都コストロマの森で イリーナ 北の湖沼の町で レフ 芸術の街サンクトペテルブルクで ベーラ 流氷を運ぶシベリアの町で 関連年表 【著者】 馬場朝子 1970年よりモスクワ国立大学文学部に6年間留学。 帰国後、NHKに入局、ディレクターとして40本以上の番組を制作。著書に『ロシアのなかのソ連 さびしい大国、人と暮らしと戦争と』(現代書館)など。
  • きりえや偽本大全 名作文学パロディの世界【電子改訂版】
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    『罪と獏』『だいだ赤おに』『ぱしれメロス』……。きりえやパロディで、名著をもっと楽しく! 国内外の名著のタイトルをもじり、まったく新しい物語として作り替えた本、偽本。きりえや高木亮が制作し続けてきた偽本ブックカバーの書籍化。もともとのファンはもちろん、文学史を学ぶ学生さんや文学通の方まで、より多くの方にパロディを通して名作のおもしろさに触れていただきたい。 ブックガイドとしての機能を果たすため、各章末には原作を読みたい人のために原作本のあらすじと書誌情報も掲載。 【目次】 海外文学 その1 ロシア文学 その2 イギリス文学 その3 フランス文学 その4 ドイツ文学 その5 アメリカ文学 その6 海外その他 越境文学 その1 ぼくの叔父さん/タイ人 その2 風呂文学 日本文学 その1 説話・紀行 その2 明治〜大正 その3 昭和 おまけ 【著者】 高木亮 きりえ画家。1971年香川県生まれ。 大学在学中独学にてきりえ制作を開始。のち「きりえや」を名乗る。 単著として『ねこ切り絵』『12か月のねこ切り絵』(誠文堂新光社)などがある他、満寿屋ノート「MONOKAKI」デザインや音楽教科書(令和2年度版・小学3年生)に作品が掲載される等、幅広く活躍中。 2008年から「偽本シリーズ」制作開始、大学図書館や書店でおこなってきた「偽本展」は10回に及ぶ。 ホームページ http://kirieya.com/wp2/
  • ピンク・トライアングルの男たち【電子改訂版】 ナチ強制収容所を生き残ったあるゲイの記録
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    ヒトラー政権下における同性愛男性の迫害・虐殺の真実 ナチ党支配下のドイツで、ピンクの逆三角形を胸につけさせられて強制収容所で命を落としたゲイの人々。奇跡的に生き残った著者による封印された歴史に迫る衝撃の書。 【目次】 序文 第1章 「頽廃的」の廉で逮捕、有罪宣告 第2章 ザクセンハウゼン・オラニエンブルク強制収容所へ 第3章 ザクセンハウゼン、拷問・虐待強制収容所 第4章 フロッセンビュルク強制収容所 第5章 ポーランドの少年、ジプシーのカポ 第6章 SS収容所指揮官〈ほこりちゃん〉 第7章 拷問、死体焼却 第8章 ピンク・トライアングルのカポ 第9章 収容所売春宿、ディルレヴァンガーSS囚人師団 第10章 終焉、帰郷 付 【著者】 ハインツ・ヘーガー 強制収容所で奇跡的に生き残り、匿名で自らの恥辱に満ちた体験を語る。 伊藤明子 1943年生まれ。訳書に、『死を招く援助』(亜紀書房)、共訳『チェルノブイリは女たちを変えた』(社会思想社)、『1945年・ベルリン解放の真実』『パリは女』(パンドラ)ほか。
  • 尊厳なきバリアフリー 「心・やさしさ・思いやり」に異議あり! [電子改訂版]
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    1巻2,200円 (税込)
    車いすユーザーのアクセス専門家が、尊厳なきバリアフリーの根源を突く。 「福祉のまちづくり」や「心のバリアフリー」は、はたして障害者の社会参加実現に役立ってきたのか。むしろ、それを阻む空気を社会に広めたのではないか。障害者の権利や意思が尊重される社会への転換を目指した問題提起の書。障害者の人権は社会からのおこぼれですか? 【目次】 第1章 この国で障害をもつということ 第2章 夜遅く来るな 第3章 「心」「やさしさ」「思いやり」 第4章 「福祉のまちづくり」の歴史 第5章 社会モデルと権利条約と国内法 第6章 IPCガイドラインと2020行動計画 第7章 バリアフリー法 第8章 トイレの機能分散 第9章 新幹線の車いす席 第10章 ハンドル形車いすに対する差別 第11章 国交省の「権利」に対する姿勢 第12章 福祉、「福祉のまちづくり」、「心のバリアフリー 第13章 コロナ禍で見えたもの 付章第1 仙台での「福祉のまちづくり」と車いす市民交流集会 付章第2 朝日新聞厚生文化事業団の果たした役割 付章第3 町田市の取り組み 付章第4 1977年神戸市民の福祉を守る条例 付章第5 バリアフリー法 【著者】 川内美彦 アクセシビリティ研究所主宰。(一社)日本トイレ協会副会長。東洋大学人間科学総合研究所客員研究員。元東洋大学教授。一級建築士。博士(工学)。
  • パンツを脱いだサル ヒトは、どうして生きていくのか [電子改訂版]
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    ヒト・宗教・民族・貨幣・国家の誕生と進化の過程を解明。ヒトは何処から来て、何処に向かうのか。 歴史と生命の全体像が見える書。本書は「パンツをはいたサル」の完結編として書かれた。ヒト・宗教・貨幣・国家の誕生と進化の過程を解明。あなたの常識を覆す、経済人類学の最新成果。ヒトは何処から来て、何処へ向かうのか。本書は水生類人猿説を採り、なぜ遠征したのか、から始まり、、闇に消えたカザール帝国の再評価を通し、ユダヤ人の起源、ビートルズの秘密を探り、21世紀のヒトの生き方を考える。今日の経済・政治状況の真底がよくわかる。 【目次】 序章 それは病から始まった 第一章 ヒトはいかにしてヒトになったのか——そしてなぜなったのか 第二章 現在に至るパンツ 第三章 同時多発テロと国際関係、あるいはグローバリズムというパンツ 第四章 ユダヤ人の起源の謎 第五章 政治陰謀としてのビートルズ 第六章 結論 ヒトはどうすれば生きていけるか、あるいは生きていく価値があるか あとがき 【著者】 栗本慎一郎 1941(昭和16)年東京生まれ。経済学者、評論家。硬軟両領域で活躍。 慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。 天理大学専任講師から奈良県立短大助教授、ノースウェスタン大学客員教授、明治大学法学部教授、帝京大学・拓殖大学客員教授、東京農業大学教授、有明教育芸術短期大学学長等を歴任。元衆議院議員。大学総合研究所顧問。 著書『経済人類学』(東洋経済新報社)、『幻想としての経済』、『光の都市 闇の都市』(共に青土社)、『パンツをはいたサル』(光文社)、『パンツを脱いだサル』(現代書館)他多数。
  • <三越>をつくったサムライ 日比翁助 [電子改訂版]
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    士魂商才でハロッズに負けない日本初のデパートを創業した久留米武士・日比翁助の壮烈な物語。 明治37年、日本初となるデパートを創業し、斬新な広告や催事開催、人材育成などにより「三越ブランド」を確立。慶應義塾で福沢諭吉に学んだ“士魂商才”を実践し、近代日本の商業革新に挑んだ久留米武士・日比翁助の壮烈な生涯を辿る。 【目次】 序 デパート王とタイヤ王 第一章 デパートメントストア宣言 第二章 激動の維新期に育った日比翁助 第三章 北汭義塾と慶應義塾の仲間たち 第四章 没落した三井呉服店越後屋 第五章 運命の転身と士魂商才 第六章 デパートは社会公衆の商店なり 第七章 今日は帝劇、明日は三越 第八章 デパートのビジネスモデルをつくった翁助 第九章 受け継がれていく翁助の創業理念 参考および引用資料 あとがき 【著者】 林洋海 1942年福岡県生まれ。久留米商業高校卒業。トッパンアイデアセンターを経て、AGIOデザイン主宰。福岡アジアデザイン交流協会会長。日本グラフィックデザイナー協会会員。
  • 夢をあきらめないで 68歳で性別適合手術 [電子改訂版]
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    苦しみから抜け出し、自らの生き方に確信を持つに至るまでの日々を綴る。 著者は70歳過ぎの経済学者。幼少期から男性としての自分の体に違和感があった。身体の性と心の性の不一致に悩み続け、体と心の性分化のしかた、性的少数者に関する心理学・精神医学の文献などを読みあさってきた。性的少数者は環境から生まれるのではなく、持って生まれた資質によるという。そして、自らも心の性に従って生きることを決意した。 本書では、うつ状態が大半を占めた約10年に及ぶ苦しみから抜け出し、自らの生き方に確信を持つに至るまでの日々が綴られている。 【目次】 第1章 すべてが始まった2003年 第2章 わたしのイメージチェンジ作戦 第3章 「うつ病」の十年を越えて 第4章 「名誉女性」を目指して 第5章 心は女性で、かつレズビアン 第6章 「ジェンダー」について考えた 第7章 性別違和に悩む人たちへのエール 【著者】 三土明笑 1949年東京生まれ。神戸大学大学院卒。経済学博士。2014年3月まで東京理科大学理学部第1部教養学科教授。 著書『ワルラシアンのミクロ経済学』『経済学史』『靖国問題の原点』『いま宗教にできること、できないこと』など多数。 「三土明笑」名では、本書が初めて。
  • その他の外国語 役に立たない語学のはなし [電子改訂版]
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    多言語を学ぶからこそ見えてくる語学の面白さを伝える、ユーモアたっぷりの描き下ろしエッセイ。 NHKテレビ「ロシア語会話」講師を務めたロシア語学者が英語教師に驚異の転職! 英露をはじめとして多くの外国語を学んだ言語学者が、語学の魅力をユーモアいっぱいに綴った書き下ろしエッセイ。多言語を学ぶからこそ見えてくる語学の面白さを伝える。 【目次】 はじめに 第一章 三十三文字の日常 第二章 二十二の不仕合せ 第三章 海外旅行会話十一の法則 おわりに 【著者】 黒田龍之助 1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。NHKロシア語講座の講師としてテレビ・ラジオに出演。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • 権利擁護が支援を変える セルフアドボカシーから虐待防止まで
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    1巻2,200円 (税込)
    権利擁護の本質が理解できれば、高齢者や障害者への支援のあり方は根本的に変わる! 権利擁護の本質が理解できれば、高齢者や障害者への支援のあり方は根本的に変わる! 国内外の権利擁護実践の現場に通い続けた著者が、当たり前の生活・権利を奪われ絶望的な苦悩に追い込まれた人々に寄り添い、その構造転換を支援する具体的なアプローチを提案する。支援者と当事者の間の深い溝を自覚的に越えるために、ケアマネジャー、ソーシャルワーカー、行政職員など、福祉現場に携わる全支援者の必読書! 【目次】 序章 権利擁護が支援を変える                                                           第一章  セルフアドボカシー論 一 セルフアドボカシーから始まる権利擁護 二 相談支援と権利擁護 三 当事者研究とセルフアドボカシー 第二章 セルフアドボカシーから権利擁護まで──アメリカにおける権利擁護機関・アドボカシー実践── 一 個別事例から法改正にまで取り組む公的権利擁護機関 二  強制入院時における「患者の権利擁護者」の役割 三 障害児教育の現場における隔離・拘束 四 権利擁護の四つの側面 第三章 日本における先駆的実践──精神医療の「扉よひらけ」── 一 「入院患者の声」による捉え直し 二 NPOのアドボカシー機能の「小さな制度」化とその課題 終章 【著者】 竹端寛 1975年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治学科准教授を経て、現在、兵庫県立大学環境人間学部准教授。学生時代から大阪精神医療人権センターの権利擁護活動に加わり、スウェーデンでの在外研究期間中に「ノーマライゼーション・育ての父」ベンクト・ニィリエ氏にインタビューをしている。障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の委員として総合福祉法案策定にかかわる。著書に『枠組み外しの旅』(青灯社)、『権利擁護が支援を変える』(現代書館)他。
  • 現場で磨くケースワークの技 「バイステックの原則」を基に
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    1巻2,200円 (税込)
    相談業務の専門職が教科書としてきたバイステックの『ケースワークの原則』を紐解き、具体的に検証! 相談業務の専門職が教科書としてきたバイステックの『ケースワークの原則』を紐解き、医療ソーシャルワーカー(MSW)、生活保護のケースワーカーが相談対応の在り方を原則に則り具体的に検証。相談業務の新人さんや専門機関以外の人にも参考になる。 【目次】 第Ⅰ部 ケースワークの原則から現場対応を考える  序 章 ケースワーク原則とNPO の相談方法   高山俊雄   第1章 相談者をかけがえのない個人として捉える--個別化の原則    山名友紀子   第2章 相談者の感情表現を大切にする--意図的な感情表出の原則  伊藤正子   第3章 相談者の感情、思いを受容するために--「 統制された情緒的関与」と「受容」  鶴田光子   第4章 非審判的態度をとるということ--非審判的態度の原則   安仁屋衣子  第5章 自己決定するために  大川昭博  第6章 秘密が守られることで成り立つ相談関係--秘密保持の原則  山根珠妃  補 論 MSW のための外国人医療入門  鶴田光子 第Ⅱ部 事例:「バイステックの原則」から見た面接場面  離婚後、独りで生きていく決意をした独居男性の転院と家族援助事例  参考 MSW の労災入門  高山俊雄  第Ⅲ部 ソーシャルワークの行動原則  私の考えるソーシャルワーク原則 高山俊雄 【著者】 高山俊雄 1945年生まれ。1971年、東京都に入職。医療ソーシャルワーカーとして都立病院3カ所に勤務。ひらの亀戸ひまわり診療所勤務。
  • 靴づくりの文化史 日本の靴と職人
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    草鞋、下駄などが主だった日本人は明治以降の近代化の中で、日本人向きの靴をどのように作ってきたのか。 いま、若者に靴作りが人気だという。草鞋、下駄などが主だった日本人は明治以降の近代化のなかで、日本人向きの靴をどのように作り出し、いかに靴に馴染んできたのか。そして、世界の靴作りといかに繋がっているのか。靴職人の実態に迫る。 【目次】 はじめに 第一章 日本人と靴 第二章 日本人による靴づくり 第三章 世界史からみた靴づくりの歴史 第四章 稲川實の人生史 第五章 靴づくり、人づくり 主要参考文献/インターネット/靴産業関連施設・団体 おわりに 【著者】 稲川實 1929年茨城県真壁郡竹島村(現・筑西市)に生まれる。1943年国民学校高等科卒業、第六陸軍技術研究所に勤務。1944年都立化学工業学校夜間部に入学したが、戦時中の混乱期で中退、終戦を迎える。1947年宮本製靴に入社、靴業に入る。1960年独立のため退社、トロット製靴を創業。2008年取引先に会社を委譲引退する。現在、台東区立産業研修センターの技術指導員と、皮革産業資料館の副館長を務める。 山本芳美 1968年生まれ。文化人類学者・学術博士(論文・昭和女子大学大学院)。都留文科大学准教授。跡見学園女子大学在学中より、人間の装い、特にイレズミについての調査と研究を始める。90年代以降、日本各地と台湾を拠点にフィールドワークを続けている。
  • 西洋靴事始め
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    草鞋から靴へ。下駄、草鞋、草鞋で過ごした日本人の目に西洋靴はどのように映ったのか。 草鞋から靴へ。下駄、草鞋、草鞋で過ごした日本人の目に西洋靴はどのように映ったのか。明治の「はきもの」革命期に、日本人自らの靴を作り上げ現在に至る。著者自らの収集の資料をもとに写真、図を駆使し日本人の靴づくりを楽しく解読。『靴づくりの文化史』の姉妹編。 【目次】 第一章 西洋靴事始め 第二章 伊勢勝とレ・マルシャン 第三章 明治・大正靴事情 第四章 軍靴の響き 第五章 向島の西村勝三像 第六章 西村記念室の至宝 第七章 靴業の先人たち 第八章 靴商売百花繚乱 あとがき 【著者】 稲川實 1929年茨城県真壁郡竹島村(現・筑西市)に生まれる。1943年国民学校高等科卒業、第六陸軍技術研究所に勤務。1944年都立化学工業学校夜間部に入学したが、戦時中の混乱期で中退、終戦を迎える。1947年宮本製靴に入社、靴業に入る。1960年独立のため退社、トロット製靴を創業。2008年取引先に会社を委譲引退する。現在、台東区立産業研修センターの技術指導員と、皮革産業資料館の副館長を務める。
  • クレージー・ランニング 日本人ランナーは何を背負ってきたのか?
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    日本人は何を求め、何に苦しみ、何に喜びながら走り続けてきたのか? 1964年(昭和39年)の東京オリンピックから現在まで、日本人は何を求め、何に苦しみ、何に喜びながら走り続けてきたのか? 円谷幸吉、君原健二、瀬古利彦、中山竹通、小出義雄、金哲彦、大胡光次範、有森裕子、高橋尚子、スポーツ中継を担当するテレビ会社社員。そして、伝説のコーチであるセラティ。アスリートたちの肉声を伝える、スポーツ・ルポルタージュ。マラソンを通じて見えてくる、新しい日本人論。 【目次】 プロローグ 一章 後ろを振り向くな 二章 ランナーという作品 三章 捨てられた犬の反逆 四章 セルフィッシュの時代 五章 テレビに向かって走れ 六章 人はなぜ走るのか エピローグ 追録 野生の魂 【著者】 髙部雨市 1950年、東京生まれ。ルポライター。社会の表層から置き去りにされた人びとのルポルタージュを描く。 著書に『走る生活』『異端の笑国─小人プロレスの世界』『私風俗─上野界隈徘徊日誌』『風俗夢譚─街の底を歩く』『笑撃! これが小人プロレスだ』(いずれも現代書館)、『永遠のセラティ—自然流ランニング哲学』(ランナーズ)。
  • 増補版 パンツをはいたサル 人間は、どういう生物か
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    「過剰」「蕩尽」「パンツ」というキーワードで、ヒトの本質を平易な言葉で解明した名著の増補版。 1980年代初頭、栗本慎一郎が一躍時代の寵児に躍り出る契機となった名著に16頁分を加筆した増補版。ヒトの社会に充満する混乱を解きほぐすために、あらゆる学問界の障壁を取り払い、「過剰」「蕩尽」「パンツ」というキーワードで、ヒトの本質を平易な言葉で解明した本書の魅力は今なお色褪せない。 【目次】 新版へのまえがき 旧版へのまえがき 第一章 人間は知恵ある生物か 第二章 おカネという名のパンツ 第三章 パンツという名のパンツ 第四章 神経症という名のパンツ 第五章 法律という名のパンツ 第六章 道徳という名のパンツ 第七章 すべては「内なる知」によって決められるべきだ 追補 信念の世紀は終わり、生命の世紀が始まった 【著者】 栗本慎一郎 1941(昭和16)年東京生まれ。経済学者、評論家。硬軟両領域で活躍。 慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。 天理大学専任講師から奈良県立短大助教授、ノースウェスタン大学客員教授、明治大学法学部教授、帝京大学・拓殖大学客員教授、東京農業大学教授、有明教育芸術短期大学学長等を歴任。元衆議院議員。大学総合研究所顧問。 著書『経済人類学』(東洋経済新報社)、『幻想としての経済』、『光の都市 闇の都市』(共に青土社)、『パンツをはいたサル』(光文社)、『パンツを脱いだサル』(現代書館)他多数。
  • サツマイモの世界 世界のサツマイモ 新たな食文化のはじまり
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    粋(すい)も甘いも、サツマイモ サツマイモ研究の先駆者が、その栄養価、品種の特徴、用途や栽培法はもとより、企業と連携した新品種開発やルーツ調査、最新の国内・海外事情などを語り尽くす。歴史・植物・民俗・農政学など多彩な観点からサツマイモを紐解いた決定版。 【目次】 第1章 サツマイモの現代史——日本人とサツマイモの関係 第2章 サツマイモの植物学——面白くて感動的な農作物 第3章 サツマイモの農政学——日本人の食生活 第4章 サツマイモの歴史地理——こうして日本にやってきた 【著者】 山川理 農業研究者。現在、山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。主著『未来を拓くグリーンハイテクノロジー』(共著者、農林統計協会)、『ストレスの植物生化学・分子生物学』(共著者、学会出版センター)、『新品種で拓く地域農業の未来』(共著者、農林統計出版)。
  • 読む中国語文法
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    中国語——こんなふうに考えるとわかる! 講談社現代新書の『謎解き中国語文法』として、ロングセラーであった本書が惜しまれつつ絶版になって数年。いまも復刊を望む多くの声にお応えして、増補改訂を経て、装いも新たに単行本として再生! 現代中国語にアップデートした内容で、文法を詳細に解説する。 【目次】 第1章 可能を表す助動詞 第2章 介詞フレーズと否定 第3章 形容詞の陰と陽 第4章 動詞と目的語の間柄 第5章 VO構造の動詞 第6章 日本人の誤用例 【著者】 相原茂 1948年、福島県生まれ。1971年、東京教育大学卒業、同大学院修士課程修了。専攻は現代中国語学。現在、お茶の水女子大学教授。NHKテレビ・ラジオで中国語講座を担当。著書に『新訂中国語概論』(共著、大修館書店)、『午後の中国語』(同学社)などがある。
  • 「当たり前」をひっくり返す バザーリア・ニィリエ・フレイレが奏でた「革命」
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    1巻2,200円 (税込)
    来るべき「対話の時代」の先触れとなる必読書 精神病院をなくしたバザーリア(1924-1980:イタリア)、入所施設の論理を破壊しノーマライゼーション原理を唱えたニィリエ(1924-2006:スウェーデン)、教育の抑圧性を告発したフレイレ(1921-1997:ブラジル)。動乱の時代に社会に大きな影響を与えた3人を貫く「実践の楽観主義」の今日的意義。 【目次】 序章  三人の主人公 本書の構成  第一章 アッセンブレアと対話 第二章 施設の論理を「括弧に入れる」 第三章 四十年後のトリエステ 第四章 ニィリエの「二つの人生」 第五章 一九六九年のニィリエ 第六章 「ニィリエは自分で考えることを教えている!」 第七章 相手を変える前に自分が変わる 第八章 オープンダイアローグとの共通点 第九章 批判的な探求者 第十章 自由こそ治療だ 終章 【著者】 竹端寛 1975年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治学科准教授を経て、現在、兵庫県立大学環境人間学部准教授。著書に『枠組み外しの旅』(青灯社)、『権利擁護が支援を変える』(現代書館)、『障害者総合福祉サービス法の展望』(共著、ミネルヴァ書房)、『福祉先進国における脱施設化と地域生活支援』(共著、現代書館)他。
  • どっこい大田の工匠たち 町工場の最前線
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    伝統を受け継ぎ、いまの技に挑む、小さな工場の夢ある工匠たちの物語。 旋盤工としての現場感覚で町工場の実態を描き続けてきた作家の小関智弘さんが、大田区主催「大田の工匠100人」から16名を選び、彼らの人生哲学と優れた技をルポルタージュ。日本産業の基礎を支える工匠達が切り開いた特異な人生の魅力ある生き方が胸に迫る。 【目次】 「不可能を可能に」は親ゆずり◎田中隆さん "ひとり親方”太田の代表格◎岩井仁さん 静かなる熟練の先◎平瀬光信さん スティールパンづくりをきわめた◎園部良さん 兄弟で工匠に◎中井達郎/徳三さん 平成を生きる鍛冶職人◎小林政明さん 高精度な要望ほど挑戦したくなる◎小宮秀美さん 蒲田で江戸切子の伝統を◎鍋谷馨/聡さん 玩具で雌伏、そして雄飛◎高田栄一さん 空洞化に負けないで◎古沢勝男さん 「仕事の仏ですよ」◎悉知薫さん 超微細加工で世界一をめざす◎平船淳さん NC言語を豊かにする工匠◎幸保榮さん 美意識の高いTig溶接◎波田野寿好さん 多品種少量生産時代のNC職人◎伊奈勲さん 「太田の交渉100人」受章者一覧 【著者】 小関智弘 1933年、東京生まれ。高校卒業後複数の町工場で五十年間、旋盤工として働くかたわら、作品を発表。七五年に『粋な旋盤工』を発表後、工場街に生きる人間模様を描いて八一年に『大森界隈職人往来』で日本ノンフィクション賞を受賞する。2003年科学技術普及啓発の功績で文部科学大臣賞を、2004年『職人学』で日経BPビズテック図書賞を受賞。 主な作品に『春は鉄までが匂った』『町工場・ス ーパーなものづくり』(以上、ちくま文庫)、『羽田浦地図〈新装版〉』(以上、現代書館)などがある。
  • 「困難事例」を解きほぐす 多職種・多機関の連携に向けた全方位型アセスメント
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    本人中心のアセスメントで支援が変わる! 介護・福祉の分野においてアセスメント(assessment)とは、「当事者に関する情報を収集・分析し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握すること」といわれている。従来のアセスメントでは専門職の客観的な視点ばかりが重視され、当事者の主観を尊重した支援まで届いていないことがある。 本書では、「全方位型アセスメント」の概念や手順を、豊富な例と図表を用いながら紹介。客観的に問題を把握しつつも当事者個人の生活歴や周囲の環境を考慮し、その人らしい暮らしを実現するための見立てを構築する。 【目次】 1章 アセスメントと生き方支援 2章 そもそもアセスメントとは何か 3章 全方位型支援・全方位型アセスメントとは何か 4章 全方位型アセスメントを用いた4つの領域で捉える全方位型支援の実際 5章 全方位型アセスメントの実施に有用なツール 6章 事例検討に活かす全方位型アセスメント 【著者】 伊藤健次 1974年東京生まれ。日本社会事業大学卒業後、介護福祉士・社会福祉士として特別養護老人ホーム勤務後、日本社会事業大学専門職大学院(福祉マネジメント修士(専門職))を経て、山梨県立大学にて福祉専門職の養成教育に従事、2016年から同大学准教授。学生教育の傍ら、日本福祉大学大学院社会福祉学研究科修了(社会福祉学修士)。 福祉専門職の卒後教育にも携わり、特に力を入れてきたのは年間70ケース以上行う事例を用いたグループスーパービジョンと地域ケア会議における個別事例検討。 土屋幸己 一般社団法人コミュニティーネットハピネス代表理事、認定社会福祉士。 淑徳大学社会福祉学科卒業後、2006年に静岡県富士宮市福祉総合相談課長(兼)地域包括支援センター長に就任。富士宮市では、全国に先駆け福祉総合相談支援体制を構築し、ジャンルを問わないワンストップの相談支援体制と地域包括ケアシステムの構築を行い、全国のモデル地域となった。 2017年に一般社団法人コミュニティーネットハピネスを立ち上げ、代表理事に就任。福祉アドバイザーやソーシャルワークの基本であるアセスメント研修など各種研修も実施。 竹端寛 1975年京都市生まれ。兵庫県立大学環境人間学部准教授。 大阪大学人間科学部卒、同大学院修了。博士(人間科学)。 山梨学院大学教授を経て、現職。脱施設化と権利擁護研究を土台に、ダイアローグを基盤とした地域福祉・多職種連携などの研究や研修にも携わる。著書に『「当たり前」をひっくり返す――バザーリア・ニィリエ・フレイレが奏でた革命』『権利擁護が支援を変える――セルフアドボカシーから虐待防止まで』(現代書館)、『枠組み外しの旅――「個性化」が変える福祉社会』(青灯社)等。
  • ソーシャルワーカーのための反『優生学講座』 「役立たず」の歴史に抗う福祉実践
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    1巻2,420円 (税込)
    「役立たず」がつくられた歴史を解説する、支援者のための入門書。 優生保護法による強制不妊手術、ナチスのT4作戦――障害者を「役立たず」とみなし、命を奪う優生思想。その一助を、戦前・後の社会福祉政策が担ってきた過去を、あなたは知っていますか? その延長線上に相模原障害者殺傷事件があるとしたら、あなたはどうしますか? 優生思想の歴史から今日までを、現場のワーカー向けに解説。過去の過ちから学び、「役立たず」の思想に抗う福祉実践を伝える、画期的な入門書! 社会福祉本来の役割である「個人の幸福の保障」を取り戻すため、今こそ現場に届けたい一冊。 【目次】 第1章 狭い現場から少し距離をとって見つめ直す 第2章 「隠さない」実践 第3章 入所施設と向き合う 第4章 反「スケープゴート」の実践 第5章 「役立たず」の論理を問う 第6章 戦争にとっての「役立たず」 第7章 「役立たず」のルーツを問う 第8章 「普通」ってなんだろう? 【著者】 藤井渉 日本福祉大学社会福祉学部准教授。博士(人間福祉学)。花園大学社会福祉学部専任講師、同准教授を経て、2020年4月より現職。専門領域は障害者福祉論。研究テーマは戦争と障害者、障害者福祉政策など。医学史研究会幹事。NPO法人ディフェンス理事。大阪精神医療人権センター面会スタッフ。大阪市障がい者施策推進協議会委員など。主著に、『障害とは何か 戦力ならざる者の戦争と福祉』(法律文化社、2017年)。
  • 相談支援の処「法」箋 福祉と法の連携でひらく10のケース
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    1巻2,420円 (税込)
    断らない相談支援――この「無茶ぶり」に備えるために。 いま、地域福祉の世界で「断らない相談支援」の実現が目指されている。これまで各分野で行われていた相談が、今後は地域の身近な窓口で受け止められるようになる。そうすると、福祉サービスを調整するだけでは解決できない「困難事例」もやってくる。そのなかには相続や紛争解決といった法律問題も少なくない。そこで、本書では複雑なケースに役立つ法的な「見通し」を「相談支援の処『法』箋」として紹介。相談支援で利用できる資源として「法」を選択することで、ソーシャルワークを豊かにしよう。 【目次】 ケース0 この本の使い方 ケース1 守秘義務はアセスメントのキホン 自治体ワンポイント① 個人情報保護審議会を活用する ケース2 あきらめさせない債務整理 ケース3 成年後見だけじゃない金銭管理 自治体ワンポイント② 成年後見制度利用促進に向けた自治体の責務 ケース4 障害のある人もない人も、老いも若きもともに暮らす地域 自治体ワンポイント③ 障害者差別解消条例とSDGs(持続可能な開発目標) ケース5 虐待対応で判断に迷ったら ケース6 家庭内暴力に安全・適切に介入する ケース7 万引きを繰り返す高齢者の「更生支援」 自治体ワンポイント④ なぜ更生支援を自治体でやらなければならないのか ケース8 「おひとり様」の死後事務 自治体ワンポイント⑤ おひとり様の「最後の砦」 ケース9 「8050問題」と親亡きあと 自治体ワンポイント⑥生活困窮者自立支援法を中心としたひきこもり支援 ケース10 弁護士と連携する 【著者】 青木志帆 大阪府出身。弁護士/社会福祉士。2009年弁護士登録。2015年に明石市役所に入庁し、障害者配慮条例などの障害者施策に関わる。2023年3月に退職し、現在は明石さざんか法律事務所所属。共著に日本組織内弁護士協会監修『Q&Aでわかる業種別法務 自治体』(中央経済社)2019など。
  • 障がいを恵みとして 近藤秀夫と樋口恵子
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    1巻2,420円 (税込)
    社会にある「障害」と妥協せず格闘し、出会いと恵みを創り出した夫婦のミクロ・ヒストリー 戦中に親を失い、戦後に「障がい」を得た近藤秀夫。1964年東京パラリンピックに出場した後、車椅子の公務員として町田市で20年活躍し、地域を変革してきた。妻である樋口恵子は、日本の自立生活運動のリーダーとして基礎を形成し、国政にも挑んだ。二人のライフ・ヒストリーとインタビューを題材に、戦後障害福祉と自立生活運動の歴史を描く。 【目次】 はじめに 第1章 障がい者として障害と出会う 第2章 人生の基盤整備 第3章 車いすのソーシャルワーカー誕生 第4章 樋口恵子 形成期 第5章 樋口恵子 発展期 第6章 制度の波に乗り、抗う 第7章 故郷の地域おこしに乗り出す 終章 障害と向き合う 【著者】 田中恵美子 日本女子大学大学院にて社会福祉学を専攻。その間、障害者団体にて介助等経験。障害学と出会い、研究を継続。現在、東京家政大学人文学部で主に障害分野を担当。研究テーマは、知的を含む障害者の「自立生活」、障害のある親の結婚・子育て支援等。支援者らとのオンライン・サロンや執筆等を通して障害者の地域での自立生活の可能性について発信中。
  • 障害があり女性であること 生活史からみる生きづらさ
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    1巻2,420円 (税込)
    「しょうがないよね」という語りから、差別経験を復元する 障害のある女性48名の生活史から、「障害があり女性である人たち」を生きづらくさせている社会構造や差別について、深く考察した一冊。障害者について論じられるときには、性差別のせいで女性の声がかき消され、女性について論じられるときには障害者差別のせいで障害女性の声はかき消されるという状況がある。しかし、障害のある女性が受ける差別の実態を明らかにする試みはいまだ途上にあり、複雑に絡み合う問題を把握するためのデータは圧倒的に不足している。本書は、この不足を埋めることを試みるものである。 【目次】 はじめに ある女性の語りから——イントロダクション 第Ⅰ部 障害とジェンダーをめぐる困難 第1章 精神障害のある女性の生きづらさ 第2章 視覚障害のある女性の生きづらさ 第3章 発達障害のある女性の生きづらさ コラム1 聴覚障害があること・女性であること 第Ⅱ部 ライフコースと性役割 第4章 恋愛・結婚、妊娠・出産をめぐって 第5章 障害女性が性暴力被害にあうとき 第6章 障害当事者運動における生きづらさ 第7章 意識が無いと思われてる コラム2 成田さんが私たちに語りたかったこと 第Ⅲ部 これまでとこれから 課題・論点 第8章 インターセクショナリティ 第9章 性と生殖に関する健康と権利(SRHR)の保障に向けて 第10章 語られ、問い返され、重ねられてきた経験 コラム3 障害のある女性が性と生の主体になるために 座談会 「生きづらさ」からの脱出/「生きづらさ」との折り合い 調査概要 アンケート調査結果 【著者】 土屋葉 1973年生まれ。専攻は家族社会学。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科修了。博士(社会科学)。現在、愛知大学文学部教授。共著に『往き還り繋ぐ――障害者運動 於&発 福島の50年』(生活書院、2019)、『被災経験の聴きとりから考える――東日本大震災後の日常生活と公的支援 』(生活書院、2018)。障害学研究会中部部会の一員として編んだものに『愛知の障害者運動――実践者たちが語る』(障害学研究会中部部会編、現代書館、2015)がある。
  • 千代田区一番一号のラビリンス【電子改訂版】
    5.0
    1巻2,420円 (税込)
    皇室を巡るタブーに一石を投じる「問題小説」。 主人公のドキュメンタリストは、天皇の生の言葉を引き出したいという熱情に突き動かされ、象徴天皇制の本質に迫る番組企画を立ち上げた。 そして、ついに企画実現の突破口を探り出す! 平成の世。天皇ご夫妻の日常生活をドキュメンタリー作品 として記録したい。ある映画監督の宿願をこの物語に託す ! 【目次】 プロローグ「タヌ吉はまた別よ」 1 日比谷通りの交差点「今の天皇に似ている人か」 2 ブリトーとランチ「穢れが感染るから」 3 信号はいつも青「もちろん理由は知っています」 4 実家に掲げられた写真「だから燃えるゴミよ」 5 御所のラビリンス「ちょっと様子を見てこない?」 6 デートの夜「性欲はあるの?」 7 床の穴「触らなければ扉を開けられない」 8 憲法一条「おまえはこの企画の提案者じゃないか」 9 再会「ごたごたうるさいよ」 10 タブーを撮る「断言するけど数字は絶対にいい」 11 百十三年目の直訴状「つまりメイキングを軸にする」 12 隣室のゴソゴソ「私たちは何の音を聞いたのかしら」 13 一般参賀「あなたは秋篠宮殿下かしら」 14 過程を撮る「愛されているよ」 15 阻もうとする人たち「だからタブーなんだよ」 16 一般参観の午後「ケガレ思想だと思うよ」 17 会えるかもしれない「だからご会釈願うだってば」 【著者】 森達也 1956 年広島県呉市生まれ、映画監督・作家。明治大学特任教授。1997 年ドキュメンタリー映画「A」を公開。その後、「A2」「FAKE」「i-新聞記者ドキュメント-」等の監督を務める。著書『「A」撮影日誌』(現代書館)、『放送禁止歌』(知恵の森文庫)、『下山事件(シモヤマ・ケース)』(新潮文庫)、『いのちの食べかた』(角川文庫)、『死刑』(朝日出版社)等多数。
  • 【電子増補版】全国野球場巡り
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    恐るべき野球場愛! 全国の野球場、北は稚内から南は石垣島まで877カ所を訪問、全ての球場でプロ野球から中学生軟式野球まで観戦し、そのスコアを書き留めた。本書では地区・県別五十音別に配列し、全ての球場の写真を入れ、所在地・訪問年月日・球場の規格とクラス(中学からプロまで開催可能かどうか)・特徴(芝生や掲示板の有無や材質)・訪問日試合のスコア(観戦しない場合は踏破記録にカウントしない)・最寄り駅からの道順・踏破番号・感想などを綴った。【電子増補版】にて132球場を追加=1000球場突破!! 【目次】 全国の野球場、北は稚内から南は石垣島まで877カ所+【電子増補版】にて新たに132球場を追加! 【著者】 斉藤振一郎 1965年茨城県日立市生まれ。日本大学芸術学部卒。卒業後、放送作家となり、担当番組は「とくダネ!」「プロ野球ニュース」(フジテレビ)、「5時SATマガジン」(中京テレビ)、「ショウアップナイター」(ニッポン放送)など。1990年、放送ライターとして活動する傍ら野球場巡り全国行脚を開始。
  • わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語[電子改訂版]
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    「障害がなければよかったのに」と思ったことは、一度もない。 1964年の公民権法から取り残され、「二級市民」でもなかった米国の障害者たち。そこに風穴を開けた「リハビリテーション法504条項」誕生の背景に、当事者たちの粘り強い運動があった。リーダーとして政府機関に乗り込み、25日間占拠したジュディス・ヒューマン。障害を理由に学校や就労から排除され、それでも「人間であるために」闘ったジュディが、今日もなお差別と闘い続ける「私たち」へ贈るライフストーリー。 【目次】 ジュディより日本の読者のみなさまへ ジュディからのメッセージ プロローグ 第Ⅰ部 一九五三年 ブルックリン・ニューヨーク 第一章 蝶 第二章 不服従 第三章 闘うか闘わざるべきか 第四章 飛び立つ恐怖 第Ⅱ部 一九七七年 バークレー・カリフォルニア 第五章 とらわれて 第六章 占領軍 第七章 戦場の兵士 第八章 ホワイトハウス 第Ⅲ部 一九八一年 バークレー・カリフォルニア 第九章 応酬 第十章 チンゴナ  第十一章 人間 第十二章 わたしたちのストーリー あとがき 解説(尾上浩二) 訳者あとがき 【著者】 ジュディス・ヒューマン 1947年生まれ。障害者運動・自立生活運動の世界的リーダー。1970年代から、多様な障害当事者団体(バークレー自立生活センター、米国障害者協会)、NGO、政府機関での活動を通じ、障害者の人権を前進させる法制度の発展に貢献した。クリントン・オバマ両政権で障害分野の特別アドバイザーを歴任。また、世界銀行初の「障害と開発」アドバイザーとして、国内外における障害者の権利擁護に尽力した。米国・ワシントンD.C.在住。 クリステン・ジョイナー 社会起業家・文筆家。国際的な非営利セクターで多数の受賞歴を誇る。排除・居場所・不平等・社会変革に関する記事を、「スタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー(Stanford Social Innovation Review)」など、様々な媒体で発表している。ニュージーランド・オークランド在住。 曽田夏記 1984年生まれ。自立生活センターSTEPえどがわ職員、DPI(障害者インターナショナル)日本会議特別常任委員。東京大学教養学部卒業(国際関係論専攻)。大学在学中に障害者となり、2008年から国際協力機構(JICA)勤務。その間、休職しフィリピン農村部の障害者団体で2年間活動したことが契機となり退職、日本の障害者運動に参画。現在、地域での個別支援活動、全国での権利擁護運動等に従事。
  • 脱「いい子」のソーシャルワーク 反抑圧的な実践と理論 [電子改訂版]
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    支援現場の「しょうがない」を乗り越えるために社会正義に基づいたソーシャルワーク入門書 イギリスやカナダで主流となっている反抑圧的ソーシャルワーク(AOP)の理論から実践までを、日本で初めて紹介。援助者が多数派にとっての都合の「いい子」を脱することから、多様性社会の実現が始まる。社会正義に基づいたソーシャルワーク入門書。 【目次】 はじめに 第Ⅰ部 AOPを知る 1 反抑圧的ソーシャルワーク(AOP)とは何か─概論と方向性 (坂本いづみ) 2 カナダでのソーシャルワーク教育の状況と課題 (坂本いづみ) 第Ⅱ部 AOPの可能性 3 「私」から始めるAOP─ケアを中心とした社会をつくるために (二木泉) 4 ささやき声の共鳴から生まれる私たちのAOP─「しょうがない」の向こう側 (市川ヴィヴェカ)  コラム4 ささやき声のAOP、実際にやってみたら 第Ⅲ部 AOPと日本の現状 5 日本のソーシャルワーカー教育とAOP─社会福祉専門職教育に今こそAOPが必要な理由(茨木尚子) 6 精神障害と抑圧・反抑圧 (竹端 寛) 7 障害当事者運動にみるAOP─その可能性と課題 (茨木尚子) 8 支援者エンパワメントとAOP (竹端 寛) 終章 明日から始める反抑圧的ソーシャルワークのタネ 【座談会】 【著者】 坂本いづみ トロント大学ソーシャルワーク学部准教授。博士。上智大学社会福祉学科卒業、同大学社会福祉学専攻博士前期課程修了。その後フルブライト奨学金を得て、ミシガン大学大学院ソーシャルワーク修士課程(M S W)と心理学修士課程終了後、ソーシャルワークと心理学の二重専攻で博士号取得。トロント大学では、半抑圧的ソーシャルワークの研究のほか、移民の雇用差別や、日系カナダ人の社会活動など、アートを使いながらコミュニティーに根ざした参加型の研究を行っている。 茨木尚子 福岡県生まれ。明治学院大学社会学部教授。早稲田大学教育学部卒業後、東京都特別区福祉職として障害者施設での勤務を経て、明治学院大学大学院社会学専攻博士前期課程修了。日本における障害者自立生活センター創設期から、障害当事者の活動にかかわりながら、当事者主体の社会福祉支援とは何かを、組織運営も含めて研究課題としている。共著書『支援費風雲録』(現代書館)、『障害者総合サービス法の展望』(ミネルヴァ書店)等。 竹端寛 京都市生まれ。兵庫県立大学環境人間学部准教授。大阪大学人間科学部卒、同大学院修了。博士(人間科学)。山梨学院大学教授を経て、現職。脱施設化と権利擁護研究を土台に、ダイアローグを基盤とした地域福祉・多職種連携などの研究や研修にも携わる。著書に『「当たり前」をひっくり返すーバザーリア・ニィリエ・フレイレが奏でた革命』『権利擁護が支援を変えるーセルフアドボカシーから虐待防止まで』(現代書館)、『枠組み外しの旅ー「個性化」が変える福祉社会』(青灯社)等。 二木泉 大学卒業後、民間企業を経て、国際基督教大学博士前期課程修了(行政学修士)。介護福祉士として認知症専門デイサービス、訪問介護、専門学校講師などに従事。2014年に子どもと共にカナダに渡り、トロント大学大学院に留学(ソーシャルワーク修士)。現在はトロント郊外の高齢者入所施設にてアクティビティケアを実践しながら、トロント大学博士課程(社会学)に在籍。オンタリオ州認定ソーシャルワーカー。 市川ヴィヴェカ 東京生まれ。社会福祉士・保育士。NPO団体理事・市役所 の非正規福祉職員として生活困窮世帯・生活保護世帯の子どもと家族支援に従事。2017年よりカナダ トロント大学大学院(社会福祉修士)に留学。LGBTQ+難民支援、若年ホームレスの家族カウンセラーとしての経験を経て、2020年より同大学院博士課程に在籍。移民・難民・カナダ在住の日本人の方々に向けた個人カウンセリングも行っている。
  • nigger ディック・グレゴリー自伝 [電子改訂版]
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    敵意も憎しみもない世界を夢見たコメディアンの物語 アメリカで100万部突破ベストセラー パワフルでカッコわるくて美しい 敵意も憎しみもない世界を夢見たコメディアンの物語 ママへ ママがどこにいようと、 また「ニガー」を耳にしたら、 僕の本の宣伝だと思って下さい。 【目次】 貧しいんじゃない、スッカンピンなだけ 「……でも、あいつはまだ満足しなかった」 扉が一つ減って 訳者あとがき 【著者】 ディック・グレゴリー 1932 年生まれ。歯に衣着せぬ切り口で人種問題を前面に打ち出すコメディアンとして名を馳せる。公民権運動を率いたマーチン・ルーサー・キング牧師やメドガー・エヴァースと深く親交し、行動をともにする。公民権運動のうねりを加速化させたアラバマ州セルマ市でのデモ行進では、先頭を歩く活動家の一人だった。以後、半世紀以上にわたり各種の民衆運動に身を投じ、米国のベトナム戦争介入に抗議する、多くの学生集会を開催して反対運動を展開。2017 年死去。 ロバート・リプサイト 1938 年生まれ。ニューヨーク・タイムズ紙のスポーツライターとして優秀賞を受賞。TV 時事評論番組「ザ・イレブンス・アワー」のホストを務め、エミー賞受賞。若い読者に訴える小説の数々を著し、2001 年にマーガレット・E・エドワーズ文学賞受賞。 柳下國興 1944 年、横浜生まれ。国際基督教大学卒業。翻訳者、文楽・歌舞伎台本の翻訳及び英語解説者。大江健三郎著『A Quiet Life』(Grove Press、邦題『静かな生活』)、同氏海外講演『Who's Afraid of the Tasmanian Wolf?』(Rainmaker、邦題「タスマニア・ウルフは恐くない?」)を含む英訳を多数手がける。
  • 倭国の都は火国・熊本 史書と遺跡が証明する [電子改訂版]
    3.0
    1巻2,420円 (税込)
    日本古代史を大きく変える書の誕生です! 史書・遺跡を検討し、イザナギ・イザナミの時代から38代天智天皇が667年大津宮に遷都するまでの期間、倭国の都は現在の熊本界隈にあったことを論証した。この間の代々の都の所在地まで遺跡により推定した。 また、邪馬台国は垂仁天皇と景行天皇の時代の魏志によるものなので、卑弥呼は倭姫命であり、熊本県宇土市に神殿跡もあることを論証している。日本古代史を大きく変える書である。 【目次】 はじめに 第一章 神代 第二章 神武東征 第三章 崇神天皇 第四章 垂仁天皇 第五章 景行天皇 第六章 仲哀天皇・神功皇后 第七章 応神天皇 第八章 仁徳天皇 第九章 履中天皇・反正天皇 第十章 允恭天皇・安康天皇 第十一章 雄略天皇 第十二章 清寧天皇・顕宗天皇・仁賢天皇 第十三章 武烈天皇 第十四章 継体天皇 第十五章 欽明天皇 第十六章 敏達天皇 第十七章 用明天皇・崇峻天皇 第十八章 推古天皇 第十九章 舒明天皇 第二十章 皇極天皇 第二十一章 孝徳天皇 第二十二章 斉明天皇 第二十三章 天智天皇 あとがき 引用・参照文献 【著者】 小山顕治 1948年、熊本県天草生まれ。済々黌高校、立正大学文学部史学科卒業。水俣病不知火患者会・サポーター

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