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伝統を受け継ぎ、いまの技に挑む、小さな工場の夢ある工匠たちの物語。
旋盤工としての現場感覚で町工場の実態を描き続けてきた作家の小関智弘さんが、大田区主催「大田の工匠100人」から16名を選び、彼らの人生哲学と優れた技をルポルタージュ。日本産業の基礎を支える工匠達が切り開いた特異な人生の魅力ある生き方が胸に迫る。
【目次】
「不可能を可能に」は親ゆずり◎田中隆さん
"ひとり親方”太田の代表格◎岩井仁さん
静かなる熟練の先◎平瀬光信さん
スティールパンづくりをきわめた◎園部良さん
兄弟で工匠に◎中井達郎/徳三さん
平成を生きる鍛冶職人◎小林政明さん
高精度な要望ほど挑戦したくなる◎小宮秀美さん
蒲田で江戸切子の伝統を◎鍋谷馨/聡さん
玩具で雌伏、そして雄飛◎高田栄一さん
空洞化に負けないで◎古沢勝男さん
「仕事の仏ですよ」◎悉知薫さん
超微細加工で世界一をめざす◎平船淳さん
NC言語を豊かにする工匠◎幸保榮さん
美意識の高いTig溶接◎波田野寿好さん
多品種少量生産時代のNC職人◎伊奈勲さん
「太田の交渉100人」受章者一覧
【著者】
小関智弘
1933年、東京生まれ。高校卒業後複数の町工場で五十年間、旋盤工として働くかたわら、作品を発表。七五年に『粋な旋盤工』を発表後、工場街に生きる人間模様を描いて八一年に『大森界隈職人往来』で日本ノンフィクション賞を受賞する。2003年科学技術普及啓発の功績で文部科学大臣賞を、2004年『職人学』で日経BPビズテック図書賞を受賞。
主な作品に『春は鉄までが匂った』『町工場・ス
ーパーなものづくり』(以上、ちくま文庫)、『羽田浦地図〈新装版〉』(以上、現代書館)などがある。
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