凜として灯る

凜として灯る

1,980円 (税込)

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その人は『モナ・リザ』にスプレーを噴射した。理由を知るには人生を語る覚悟がいる。

1974年4月20日、東京国立博物館で開催された『モナ・リザ展』一般公開初日。「人類の至宝」と称されるこの絵画に、一人の女性が赤いスプレー塗料を噴射した。女性の名前は米津知子。当時25歳。「女性解放」を掲げたウーマン・リブの運動家だった。なぜ、彼女はこのような行動に及んだのか。女として、障害者として、差別の被害と加害の狭間を彷徨いながら、その苦しみを「わたしごと」として生きるひとりの、輝きの足跡。

【目次】
プロローグ
一章 恩情と締め出し――『モナ・リザ展』と障害者
二章 道徳律の思春期――補装具とストッキング
三章 バリケードの青春――大学闘争と美共闘
四章 女たちの叛乱――ウーマン・リブの誕生
五章 草原の裸体――リブ合宿開催
六章 拠点の旗揚げ――リブ新宿センター開設
七章 産むか産まぬかは女が決める――優生保護法改悪阻止闘争
八章 女への不信――怒れる障害者たち
九章 惨めなわたし――車椅子と歩道橋
一〇章 わたしに罪はない――裁判闘争
エピローグ
引用資料・参考資料
謝辞――「あとがき」にかえて

【著者】
荒井裕樹
1980年、東京都生まれ。専門は障害者文化論、日本近現代文学。博士(文学)。二松学舎大学文学部准教授。著書に『隔離の文学――ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『生きていく絵――アートが人を〈癒す〉とき』(ちくま文庫)、『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』(現代書館)、『障害者差別を問いなおす』(筑摩書房)、『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)などがある。2022年、第15回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。

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