作品一覧

  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    3.8
    1巻1,683円 (税込)
    私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である。パン(金)も、バラ(尊厳)も、両方よこせ! 女性の活躍、ケア労働、路上生活、再開発、生活保護...あらゆる格差、貧困、分断の問題を最新のフェミニズムの視点から読み解き、国内外の事例から日常的で具体的な抵抗の方法を探る。気鋭の社会学者、初の単著。 目次 はじめに I パンとバラのフェミニズム/私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である  パンとバラのストライキ――ローレンスの移民女性労働者たちのストライキ  「活」という名の妖怪――パンを食わせずバラ(のようなもの)を差し出すネオリベラリズム  魔女は禁欲しない――パンもバラもよこせ!  パンデミックにおけるケアインカムの要求 II 個人的なことは政治的なこと/路上、工場、周辺の場から  紙の味  現代の屑拾い  無菌化された労働力商品たちの夜  「声」をきくことの無理 III ジェントリフィケーションと交差性/日常の抵抗運動  クレンジングされる街で  猫のように体をこすりつけろ  抵抗する庭  「開発」と家父長制  差別の交差性(インターセクショナリティ)  路上のホモソーシャル空間  夜を歩くために

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  • 「民意」と政治的態度のつくられ方
    -
    1巻1,870円 (税込)
    「民意」に支えられてこそ、「支配」は揺るぎないものとなる。 多くの人々が自分たちを苦しめているはずの諸政策をそのまま引き受けてしまうのはなぜなのか。 学校に限らず社会の隅々にまで張り巡らされた競争的環境によって明らかに苦しめられているにもかかわらず、その競争的価値の枠組み自体を問い直すことよりも、その価値を前提としてその中で成功しようとするのはなぜなのか。 いわば「自発的に」苦しい状況に従っていく動きを、わたしたちはどのようなものとして捉えればよいのか――。 思想史、教育学、フランス文学、社会学、社会福祉学と拠って立つ学問領域が多様な6人が、 「矛盾」に見える状況を支える原理を解き明かし、新たな方向性を模索する。
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?
    3.8
    1巻924円 (税込)
    2016年5月、スイスの広場に「What would you do if your income were taken care of?」(お金を稼がなくてよくなったら、あなたは何をしますか?)と書かれた、巨大なポスターが現れた。これは、世界で初めてベーシックインカムを求める国民投票を実現させたアーティスト、エノ・シュミットらによる「世界最大の問い」だった。ベーシックインカムは、社会や人間に何をもたらすのか。四人の執筆者が「世界最大の問い」を考える。

ユーザーレビュー

  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

    Posted by ブクログ

    ネオリベラルフェミニズムという言葉をはじめて知る。

    大学のころはフェミニズムを学び、
    キャリアも子育ても、どちらも叶えるぞと息巻いていた。まさにシェリルサンドバーグの「lean in」のように。子供を産み、仕事を続け、そのどうにもならないしんどさに直面。

    女性が社会進出すること活躍することが、
    ある種の断絶や、自助努力と結び付いてしまう。
    どうしてこんなことになってしまったのだろう。

    どんな人だって、パンとバラを求めることができる。幸せに生きることができる。
    そんな社会をつくりたい。

    内面にある家父長制に苦しむけれど、
    わたしも魔女になりたいと、そう思う本でした。

    0
    2022年01月20日
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?

    Posted by ブクログ


    ベーシックインカムについてその理念や方向性をメインに描かれたもの。ベーシックインカムできるかできないかではなく、ベーシックインカムが考える世界で「あなたはどう生きるか」を問うている。

    また、ジェンダーや民主主義など多面的な立場からベーシックインカムを述べていて、労働や経済が社会の様々な問題に大きな影響を与えていることを実感した。

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    2021年03月25日
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

    Posted by ブクログ

    タイトル通り、たしかに本書の通奏低音として「フェミニズム」が流れている。ただ、一読した感想としてはもう少し射程が広く、女性を含めた弱者全般を扱ってるといったほうが正確。実際、社会的成功をおさめたアッパークラスの女性による、いわゆるリーン・イン・フェミニズムには「偽装フェミニズム」「多様性の名の下での排除」と厳しい。

    政府が進める女性活躍推進法や少子化対策にも批判的である。それは女性への支援でも女性の活躍でもなく、国のために「活用」しようという話でしかない、といった具合に。

    上で挙げた「リーン・イン」の著者はハーバード大を卒業しFacebookのCOOを務め、子ども2人を育てる女性である。こ

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    2023年05月05日
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

    Posted by ブクログ

    タネさんよりも個人的にはヤスオさんとのエピソードが強烈によかった。この節では男性の路上生活者たちと接するときに、小さな緊張と居心地の悪さがあったことを正直に書かれていて、そこがよかった。

    福祉事務所に行くときに、ヤスオさんが途中で帰ってくれといったときの表情が目に浮かぶ。このくだりは切実で、本心の行動であり、なまのプライドが見え、心を打たれる。

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    2023年01月29日
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義

    Posted by ブクログ

    ちょっとクセの強い著者だなあ、と最初はダラダラ読んでいたのだが、中盤以降読物として面白い。著者の人柄も感じられて楽しく読んだ

    0
    2022年06月28日

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