堅田香緒里のレビュー一覧

  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    ネオリベラルフェミニズムという言葉をはじめて知る。

    大学のころはフェミニズムを学び、
    キャリアも子育ても、どちらも叶えるぞと息巻いていた。まさにシェリルサンドバーグの「lean in」のように。子供を産み、仕事を続け、そのどうにもならないしんどさに直面。

    女性が社会進出すること活躍することが、
    ...続きを読む
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?

    ベーシックインカムについてその理念や方向性をメインに描かれたもの。ベーシックインカムできるかできないかではなく、ベーシックインカムが考える世界で「あなたはどう生きるか」を問うている。

    また、ジェンダーや民主主義など多面的な立場からベーシックインカムを述べていて、労働や経済が社会の様々な問題に大き...続きを読む
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    タイトル通り、たしかに本書の通奏低音として「フェミニズム」が流れている。ただ、一読した感想としてはもう少し射程が広く、女性を含めた弱者全般を扱ってるといったほうが正確。実際、社会的成功をおさめたアッパークラスの女性による、いわゆるリーン・イン・フェミニズムには「偽装フェミニズム」「多様性の名の下での...続きを読む
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    タネさんよりも個人的にはヤスオさんとのエピソードが強烈によかった。この節では男性の路上生活者たちと接するときに、小さな緊張と居心地の悪さがあったことを正直に書かれていて、そこがよかった。

    福祉事務所に行くときに、ヤスオさんが途中で帰ってくれといったときの表情が目に浮かぶ。このくだりは切実で、本心の...続きを読む
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    ちょっとクセの強い著者だなあ、と最初はダラダラ読んでいたのだが、中盤以降読物として面白い。著者の人柄も感じられて楽しく読んだ
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?
    1・2章がとりわけ読みやすく考え方も凝縮されている。以降はちょっと難しい内容も多い。
    6章も理解は難しかったのだが、「AIにより雇用が減るからベーシックインカム」という考え方に対するカウンター?留保?を提言していて(現在の生産性向上は自然搾取であり持続可能ではない。自然との対話的関係が必要)、非常に...続きを読む
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?
    分業社会という前提があるから労働が他人のためになる。一方で収入は自分のため。一度、労働と収入を切り離して考えてみる発想。

    社会的に不要だが対価が支払われる労働から、社会的に必要だが対価が支払われない労働や誰もやってない労働に時間をシフトさせていく発想。

    自律的な生き方、対話(自分や他人の価値観を...続きを読む
  • 生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義
    「私たちはみな資本主義という恒常的な災害の被災者である」というフレーズに惹かれて。1,2部は著者の体験と理論が見事に複合されていて素晴らしいと思った。
    しかし、3部についてはクエスチョン。
    タネさんのエピソード。タネさんの死が「犬死」であることの意義について著者は力説するが、それは決してタネさんの声...続きを読む
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?
    「働かざる者食うべからず」は基本的人権を尊重しているのか?
    働けない人、働いてもそれが経済活動にリンクしていない人(家事のみをしている等)…これらの人には衣食住の権利がないのだろうか?

    ベーシックインカムという考え方がある、どんな人にも最低限人間らしく生きるための収入を与える、人としてきていくう...続きを読む
  • お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?
    ベーシックインカムにまつわる基本的考え方や、ベーシックインカムの考え方の普及に向けた活動の紹介、理論などを紹介した著作