精神科作品一覧

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  • 気功革命 秘伝奥義 集大成
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    『気功革命』シリーズ最新刊・全て書き下ろし・今まで決して語られなかった気功の奥義を語り尽す魂の1冊 ※電子本にはDVDはついておりません。 ・ロングセラー『気功革命』シリーズ待望の最新刊 ・全て書き下ろし ・一貫して中国5千年の歴史からなる気功文化の真髄を伝えてきた、中国伝統気功第一人者盛鶴延老師自身の集大成として、今まで決して語られなかった気功の奥義を語り尽す魂の1冊 ・更に上級の気功を目指す方に、外気診断、望気術(オーラ診断)、気功導引術、房中術、中国古代気功研究「気に関する32の言葉」なども一挙掲載 【目次】 はじめに 本書に出てくる気功の言葉 第1章 気功について 第2章 気功の5つの入り口 1つ目の入り口 サイシュ 2つ目の入り口 動功 3つ目の入り口 タントウコウ 4つ目の入り口 自発動功 5つ目の入り口 静功(瞑想法) 第3章 神筆功 第4章 樹林気功 第5章 房中術 第6章 特別な気功の技術について《気功師を目指す方に》 外気診断(神掌) 望気術(オーラ診断) 品字観 一文字診断 気功導引術 灌頂 「気」に関する32の言葉 第7章 気功に関する質疑応答 おわりに 盛鶴延 後継者選の言葉 あとがき 【著者】 盛 鶴延 1945年、中国・上海生まれ。 5歳より祖父の影響で気功に親しみ、12歳より本格的に気功を学び始める。上海市衛生学校医士班卒業後、上海市精神衛生センターで精神科医(西洋医学)として16年間勤務。医師在職中に、上海第一医学院華山医院脳内科と上海市華東師範大学心理系にて研修する。WHO衛生教育医学新聞社にて『上海大衆衛生報』の編集委員・記者として7年間勤務。その時、中国各地の気功名人を取材、流派を超越した気功を学ぶ。上海市気功科学研究会会員、上海市心理学会会員・主管医師。著書に「気功革命」シリーズがある。
  • 初期統合失調症 新版
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    著者がオリジナルに提唱した「初期統合失調症」の臨床単位は、最初の発表から四半世紀を過ぎた現在も、統合失調症臨床の客観的診断基準としてその重要性は増すばかりである。旧版をはるかに上回る内容量と、講義形式に刷新された記述スタイルは、「初期統合失調症」概念を基本から学びなおし、精神科臨床とはどうあるべきかを知るために最適である。著者が臨床経験のすべてを語りつくした総決算の書。
  • 臨床試験のデータを読み解く 精神科における最適な治療をめざして
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    1巻8,580円 (税込)
    エビデンスを解釈する際の着目点とは何か? それを考えるうえで、治療法の有効性を証明し安全性を示す直接的な証拠となる臨床試験のデータが重要な情報となる。 本書では、臨床医が効率的に臨床試験のデータを理解できるよう、臨床試験の計画の着目点やデータを読み解く方法、精神神経疾患を対象とした臨床試験の特徴を解説した。臨床試験の有効性や安全性のデータを科学的に読み解き、日常診療に役立てることができる貴重な一冊。
  • 専門医のための臨床精神神経薬理学テキスト
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    臨床精神神経薬理学専門医をめざす医師に必要な基本的知識と技術を習得するための教本。内容は、薬物動態学、薬力学、ゲノム薬理学、有害事象、薬物相互作用のメカニズムなどの基本的な知識から各種精神疾患の薬物治療アルゴリズムまで現時点での精神科薬物治療・臨床精神神経薬理学に関わるあらゆる側面にわたっている。また、すでに専門医を取得している方や指導医にとっても知識の整理に役立つような内容となっている。『臨床精神神経薬理学テキスト第3版』を引き継ぎながら一新したニューテキスト。
  • 新・日経DIクイズ BEST 100
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 創刊号から続く人気連載「日経DIクイズ」から、確実に押さえておきたい100題を厳選して収載。 スタンダードな良問から新薬までを網羅します。 2023年に創刊25周年を迎えた月刊誌「日経ドラッグインフォメーション(日経DI)」。創刊号より続く人気連載「日経DIクイズ」の中から100問を厳選し、情報を大幅にアップデートして収録しました。処方箋を持って薬局を訪れた患者と薬剤師とのやり取りをベースにクイズを構成している点が、「日経DIクイズ」最大の特徴。「薬について聞きたいことがあるのですが」――。そんな患者からの質問に薬剤師としてどう答えるか、臨場感あるクイズを通じて、薬剤、薬物治療に関する最新知識から、患者に分かりやすい服薬指導を行うためのノウハウを学べます。  薬局では、あらゆる診療領域の処方箋に対応する必要があり、薬局薬剤師にはジェネラリストとして薬に関する幅広い知識が求められます。本書では、循環器科や消化器科から精神科、眼科、皮膚科まで、薬局で遭遇し得る診療科カバー。スタンダードな良問から新薬まで、各診療科で確実に抑えておきたい100題を厳選して収載しました。広域の処方箋を日々応需している薬局薬剤師の日常業務に役立つことはもちろん、現場業務にブランクがあって学び直したい薬剤師、スキルアップを目指す新人~若手薬剤師の自己学習ツールとして、さらには薬学生や若手薬剤師を指導する際のテキストとしても最適な1冊です。
  • 持効性注射製剤治療のすべて
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    1巻6,160円 (税込)
    わが国の精神科医療は今や第二世代抗精神病薬治療が普及し、急性期治療の長期化防止・退院促進が大きな課題である。持効性注射製剤(LAI)は統合失調症患者の生活を支える重要な柱の一つであり、本書ではLAIへの適切な症例選択と導入方法、投与量、医療倫理やリスクなど、実践に役立つ知識や技法を網羅し、地域精神医療の中でのLAIの位置づけやピアの役割についても述べる。LAI治療実践に役立つ臨床医必携の書。
  • (メディカルスタッフ専門基礎科目シリーズ) 精神医学
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    1巻5,940円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介】  名古屋大学医学部精神医学教室の総力をあげて執筆された本書は、PT・OTを目指す学生はもとより、広く臨床精神医学を学ぼうとする人々を対象として編集されている。特に、診断基準は、メディカルスタッフの書籍としては初めて最新のDSM-5により統一された。また、他の診断体系との比較表も添付されている。 【著者略歴】 編著:飯高 哲也(いいだか てつや) 名古屋大学大学院医学系研究科作業療法学講座 教授 【目次】 第1章 精神症状の診かた 1 総論 2 各論 第2章 診断と検査 1 診断 2 検査 第3章 統合失調症 1 統合失調症とは 2 診断・分類・亜型 3 経過と予後 4 治療 第4章 うつ病・双極性障害 1 うつ病・双極性障害とは 2 基本的な症候~①抑うつエピソード 3 基本的な症候~②躁病エピソード 4 基本的な症候~③軽躁病エピソード 5 抑うつ障害の診断と特徴について 6 双極性障害の診断と特徴について 7 うつ病・双極性障害に関連する臨床的特徴 8 疫学 9 経過・予後 10 治療 11 おわりに 第5章 不安症・強迫症・心的外傷後ストレス障害 1 はじめに 2 概念・定義 3 疫学 4 成因と機序 5 臨床症状 6 併存症 7 経過と予後 8 治療 第6章 摂食障害   1 概念・定義(および歴史的背景)・症状 2 疫学 3 成因と機序 4 経過と予後 5 治療 第7章 物質使用障害 1 物質使用障害とは 2 物質使用障害にみられる依存症状 3 診断基準 4 疫学 5 対象となる物質とその症状 6 代表的な物質使用障害の特徴 7 社会的対策 第8章 パーソナリティ障害 1 はじめに 2 パーソナリティ障害の歴史的変遷 3 診断とアセスメント 4 パーソナリティ障害の精神療法的接近 第9章 睡眠・覚醒障害 1 正常な睡眠とその変動 2 不眠障害 3 過眠障害 4 ナルコレプシー 5 呼吸関連睡眠障害 6 概日リズム睡眠-覚醒障害群 7 睡眠時随伴症群 8 物質・医薬品誘発性睡眠障害 第10章 認知症   1 認知症総論 2 認知症各論 第11章 神経発達症   1 はじめに 2 症例提示 3 終わりに 第12章 身体症状症と総合病院 精神医学 1 身体症状症の定義と概要 2 コンサルテーション・リエゾン精神医学の定義と概念 3 症状性を含む器質性精神障害 4 せん妄 5 緩和医療 第13章 てんかん 1 はじめに 2 病態 3 てんかんの検査 4 てんかんの治療 5 てんかんの包括治療 6 てんかんと社会 7 おわりに 第14章 精神科薬物療法 1 概念・定義 2 向精神薬の分類 第15章 精神科ハビリテーション   1 概念・定義 2 個人に対するリハビリテーションの介入と評価 3 まとめ 第16章 精神医療関連法規 1 はじめに 2 精神医療関連法規の歴史的変遷 3 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 4 隔離と身体拘束 5 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療 及び観察等に関する法律 6 発達障害者支援法 第17章 国試問題と解説 1 統合失調症 2 うつ病・双極性障害 3 不安症・強迫症・心的外傷後ストレス障害 4 摂食障害 5 物質関連障害 6 パーソナリティ障害 7 認知症 8 神経発達症 9 てんかん 10 治療技法・リハビリテーション技法
  • 自殺の危険(第4版) 臨床的評価と危機介入
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    自殺の危険を評価するための正確な知識と自殺企図患者への面接技術の要諦を多くの症例を交えて解説した画期的な大著である本書は,初版刊行以来わが国のスタンダードとして多くの読者に受け入れられてきた。「青木ケ原樹海における全生活史健忘の臨床的研究」に始まる著者の自殺関連の研究は,今回の[第4版]においてほぼ完結となる。  一時年間3万人を超えたわが国の自殺者数は,現在2万人台に減少した。しかし,大規模災害や新型コロナウイルス(COVID-19)感染を契機に子どもや女性の自殺者の増加が顕著となり,社会的弱者に広がる重大な社会問題として早急な対策が求められている。  今回三度目の改訂にあたり従来の既述にも必要な解説が加えられ,リジリエンス(回復力),リフレーム,CAMS(自殺の危険の協働的評価と管理),COVID-19,インターネット自殺など新知見も加筆されている。  著者は,精神科臨床,自殺予防,自衛隊のメンタルヘルス,大規模災害支援とさまざまな現場を経験してきた。本書はその著者による自殺予防に関する包括的な臨床書である。認知療法を基礎にした実践的心理療法の解説,自殺企図者との面接の進め方等,現場における臨床知見の宝庫であり,医学・心理学・看護等,すべての心の専門家,また,自殺の危険の高い人を理解しようという家族や周囲の人に多くの示唆を与えるであろう。

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  • 日経DIクイズ 19
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 実践的で学びやすい、好評シリーズ 最新刊!! 薬剤師が現場で遭遇しがちな、あるある場面…… クイズを解きながら、服薬指導に生かす最新知識が無理なく身に付きます OTC薬や健康サポート、在宅医療など、現場で働く薬剤師が遭遇する場面をクイズ形式に仕立て、服薬指導や疑義照会のポイントを無理なく学びます。クイズの出題は、医療現場で実際に働く現役薬剤師たちです。彼らが患者と接する薬剤師のために押さえておきたいポイントを伝授します。 日経ドラッグインフォメーションの人気連載「症例に学ぶ 医師が処方を決めるまで(高齢者糖尿病、骨粗鬆症、緑内障、インフルエンザ、腰痛、高齢者心不全)」、「新薬登場で変わる 脂質異常症治療」、「抗てんかん薬 UPDATE」も特別収録。 【主なクイズを一部ご紹介】 ●セフゾン服用後に緑色便が出た乳児 ●牛乳アレルギー児が使える下痢止め ●服薬中の運転が禁止されているかぜ薬 ●精神科で処方された2種の漢方薬 ●アニサキス症に、正露丸がなぜ効くか ●ロコアテープの投与枚数制限 ●カルベジロールに併用された糖尿病治療薬 ●新たに抗凝固薬が処方された高血圧患者 ●切ってはいけない貼付薬 など、全62題を収載。最新の治療指針や新薬情報とともに、実践的ノウハウを学びましょう。
  • ミルトン・エリクソン/アメリカン・ヒーラー
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    心理療法に革命を起こし、今なお大きな影響を与え続けているミルトン・エリクソン。 優れた催眠療法家、精神科医、研究者としてだけでなく、家庭人としてもすばらしい夫、父親であり、そのヒーラーとしてのカリスマ的な魅力は多くの人を惹きつけてやまない。 本書では、エリクソンの知られざる面を、妻のエリザベスや本書の編者であるベティ・アリスら家族と、ロッシ、ランクトン、ショート、ギリガンら多くの関係者の証言で明らかにし、エリクソンが本物のヒーラーであったことを証明している。 エリクソンの人生の記録資料とも言える若き日のカヌー旅行の日記や家族との手紙からオルダス・ハクスリーとのトランスについての共同研究や臨床面接のデモンストレーションの記録まで収載された、まさにエリクソンの仕事と人物像をトータルに理解するために欠かせない一冊となっている。 自ら多難な人生の地平を切り開いたエリクソンを知ることで、ますます多くの人たちが、エリクソンに、催眠療法に親しみが持てるようになることであろう。面接記録の動画データ付き。

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  • 薬剤師のための 精神科の薬 処方の意図を読む
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    1巻4,950円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 全国の多くの薬局が日々、応需している「精神科の薬」の処方箋。多剤大量処方、適応外使用、同効薬の併用なども多く、医師がどんな意図で処方したのか読み取りにくい、分からないと感じている薬剤師も多いのではないでしょうか。 本書では、精神科の処方の第一人者である吉尾隆先生(東邦大薬学部教授、日本精神薬学会理事長)が、豊富な症例に基づいて処方の意図を解説します。5分野(大うつ病性障害、双極性障害、神経性障害、統合失調症、認知症)で、合計40~50症例の処方を解説します。
  • 稀で特異な精神症候群ないし状態像
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    1巻4,950円 (税込)
    精神科医としてはたしてどのくらい本書の症例を経験されるであろうか?「知らなければ赤子同然」。医師である以上は知っておかなければならない、稀で摩訶不思議な精神症候群や状態像の症例と治療法をまとめた。経験したこともない、しかし現に起こっている珍しい病態。臨床家にとって力強い1冊となる。
  • 依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか
    4.6
    ある時代には酒や薬物に耽溺することは「堕落」と見なされ、ある時代には「下級階層の流行病」と見なされた。またある時代には、たとえ同じ薬物でも、特定のコミュニティで使用すれば「医療」だが、別のコミュニティに属する者が使用すれば「犯罪」と見なされた。アルコール依存症から回復した精神科医が本書に描くのは、依存症の歴史であり、その概念の歴史である。自身や患者の体験、過去の有名無名の人々のエピソードに加え、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、依存性薬物と人類の宿命的な繋がりが浮かび上がってくる。依存症は「病気」なのか? それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか――? 圧倒的な筆力で依存症をめぐるさまざまな神話を解体し、挫折と失敗に彩られた人類の依存症対策史をも詳らかにする。「本書は、米国のみならず、国際的な薬物政策に大きな影響を及ぼす一冊となりうる力を備えている。その意味で、依存症の治療・支援はもとより、政策の企画・立案、さらには啓発や報道にかかわる者すべてにとっての必読書であると断言したい」(松本俊彦「解題」より)
  • 病いは物語である 文化精神医学という問い
    -
    なぜ臨床場面に民族誌(エスノグラフィー)が必要なのか? 著者は文化精神医学や医療人類学の方法論を精神科の日々の臨床にいかに蘇生させるかということを,ライフワークにしてきた。本論集はその集大成ともいうべき労作である。 かつてA・クラインマンは,台湾をフィールドとする著作のなかで,憑依状態で治療にあたる現地の童ケイ(タンキー)を,癒しにおいて間違いなく西洋医にまさるものと結論づけた。ここで作動しているローカルな知を現代医療において生かす方法は何かと著者は問う。現代精神医療の変容(「大きな物語の終焉」),物語論の始原へと遡るジャネの心的治療論,民俗学への架橋,そして医療自身のもつ文化をたどりながら,読者は対話場面で偶発的に溢れるように語りだされる患者や家族の「もう一つの物語」を聴くことになるだろう。 精神療法は文化とどこで出会うのか? 心的治療の多様性とは? 臨床民族誌という方法を理論にとどまらず身体技法として身につけるにはどうしたらよいか?……本書(本論集)はこれらを模索する試みである。

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  • オンラインセラピーの理論と実践 インターネットを通じた個人・集団・家族・組織への介入
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    COVID-19によるパンデミック以降、オンラインセラピーが一気に広がったが、そこで新たな問いが生まれた。オンラインは対面の代替手段でしかないのか? 対面における「存在」「身体」とは何なのか? 人と人との出会いとはどのような現象なのか? 多くの精神科医や心理士、さらにグループのファシリテーターや組織コンサルタントなど、対人援助を行う人たちが抱える疑問や葛藤に理論面、実践面から幅広く応える待望の書。
  • 精神分析と乳幼児精神保健のフロンティア
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    ロバート・エムディは,世界乳幼児精神保健学会(WAIMH)の創設者で,現在WAIMH理事,乳幼児精神保健研究の第一人者として名高い児童精神科医,精神分析家であり,愛着理論で有名なボウルビーと同時代に活躍し,「3カ月微笑」「1歳半のNo!」の現象を発見したスピッツの正統な直弟子でもある。  本書は,本邦初訳となるエムディの代表的論集である。主要な研究業績である,生物行動学的観察と精神分析理論を用いて,乳児が母親の「情緒応答性」を得ながら,人間存在の中心となる「情動的中核自己」を形成していくプロセスについての論考,また子どもの心の発達には,R=Reciprocity(互恵性)E=Empathy(共感性)V=Value(価値)が大きな影響を及ぼすことを説いた「REV理論」について,詳しく解説されている。 エムディの理論は,日本のいじめ,自殺,無気力,不登校,引きこもり等,現代の日本の子どもたちが持つ多様化し複雑化する問題の本質を考える上で,有効な知見といえよう。  乳幼児精神保健や精神科医,心理士はもとより,広く子育て支援に関わる医療,保育,教育,福祉,司法,行政に携わる専門職必読の書。

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  • デヴィッド・ボウイ  CHANGES 写真で綴る生涯 1947-2016
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「ディッヴィド・ボウイが何者かって? 精神科医であり、司祭、セックスの対象、破滅の預言者さ」──デヴィッド・バーン 時代を代表するロック・フォトグラファーの写真とともに、 著名な音楽ジャーナリストのクリス・ウェルチが、 アーティストとしてのデヴィッド・ボウイの実像に迫る。 写真を通してデヴィッド・ボウイを語るビジュアル年代記 パフォーマー、ソングライター、またときにはファッション・アイコンとして、トム少佐からジギー・スターダスト、シン・ホワイト・デューク(痩せた青白き公爵)へとカメレオンのように変化し続けたデヴィッド・ボウイ。生涯を通じて数々の賞に輝き、その栄誉に値する業績を残した天才アーティスト、デヴィッド・ボウイは、歴史に残る多大な貢献をポップ・カルチャーにもたらした。2016年1月に没したあとも、ボウイの偉業はいまなお人々の胸に刻まれている。テリー・オニール、ギスバート・ハイネコート、ミック・ロックら錚々たる写真家による、各ペルソナやキャリアにおける多彩な瞬間を捉えた美しい写真の数々が掲載された本書は、有名な作品のみならず、ほぼ世に出ていない貴重な写真を通してデヴィッド・ボウイを語るビジュアル年代記の決定版である。
  • スウェーデンの精神科医療改革
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    1巻4,308円 (税込)
    スウェーデン精神科医療のいま。 高福祉国スウェーデン。近年注目を集めるのが「精神医学、医療の改革」である。スウェーデンが「精神障害者とともに暮らす社会の実現」のため行ってきたことは何か。精神科医療を取り巻く諸制度、依存症治療、自殺予防対策、統合失調症、ほか、本書は本国視察を通し「スウェーデンの精神科医療改革」の実際をレポートしたものです。
  • ハリー・スタック・サリヴァン入門 精神療法は対人関係論である
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    現代の精神療法の偉大な創始者の一人に数えられつつも、難解で知られるサリヴァンの仕事の全容をまとめた英語圏でも貴重な入門書の邦訳。サリヴァン100周年記念大会で大会長を務めるなどサリヴァンの紹介者として最適任の著者が、サリヴァンの対人関係論的精神療法の歴史的位置づけから基本概念、応用面まで詳しく解説する。「米国精神医学において最も独創的な人物」であり、国際的に再評価が進む精神科医の理論と臨床の全貌。
  • 児童精神科入院治療の実際 子どもの心を守り・癒し・育むために
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    現在の児童精神科医療の現場では,これまで“発達障害”と呼ばれてきた神経発達症群の特性を持つ子ども,養育環境での児童虐待をはじめとする逆境体験に傷つき複雑性PTSDに苦しむ子ども,小中学生の年代で神経性やせ症となり生命の危険に直面している子どもが増えている。家族や施設職員は対応に行き詰まり,しばしば児童精神科入院治療に希望を託すしかない状況となり,それらに対応する児童精神科診療,およびその一環としての入院治療への期待が高まっている。 このように入院治療への需要が膨らむ状況に応じ,児童精神科専用病床数は増えてきてはいるものの,それに応えるだけの数には至っておらず,常に入院待機者が存在している現実がある。 そこには児童精神科病棟とはどのような環境で,その中で子どもはどのような入院生活を送り,治療がどのように行われ,また教育はどう保障されているのかなど,児童精神科入院治療の実際が外部から見えにくいことが理由としてあるだろう。 本書は,こうした児童精神科における入院治療の現状と課題を,症例も含め複数の観点から論じることを通し,今後の児童精神科入院治療の進むべき道を探り浮かび上がらせる。

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  • 周産期メンタルヘルスにおけるボンディング障害 日本語版スタッフォード面接を用いた新しいアプローチ
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    ボンディング(bonding)とは,「母親のわが子に対する情緒的な絆」のことであり,「ボンディング障害」は,不適切な養育のリスクとなり得る臨床的問題を抱えた,精神疾患を超えて広く妊産婦と子どもの育ちに関わる重要な概念である。  今回本邦初の出版となる,「日本語版スタッフォード面接」は,妊婦と胎児の、そして産後の母親と赤ちゃんのさまざまな問題に特化した効果的な臨床評価面接である。この面接結果に基づいた妊産婦へのケアは,母子とその家族のメンタルヘルスにより有効に働き,長期的な子どものウェルビーイングの向上につながる。本書では,この面接を用いた事例を取り上げ詳細に解説しており,この面接法の理解に役立つ。また,その他の事例も通して,ボンディング障害を含めた周産期精神医学を包括的に学習できる。精神科医,産婦人科医,小児科医,助産師,看護師,保健師,公認心理師,臨床心理士,社会福祉士など幅広い専門家にとって,周産期メンタルヘルスの全貌を理解するための有効な知見を与えるものである。

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  • 精神科臨床の星影 安克昌、樽味伸、中井久夫、神田橋條治、宮沢賢治をめぐる時間
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    1巻3,960円 (税込)
    惜しくも早世した若き精神科医、安克昌と樽味伸。著者は二人の面影を追い続ける。震災以降、外傷性精神障害の治療にのめり込んだ安の「魂のふるえ」。素朴で平易な言葉を慈しむように使った樽味の深い優しさ。さらに中井久夫、神田橋條治、宮沢賢治にまで射程を広げ、臨床家の生と死、臨床の言葉についての思慮深い考察が、柔らかい感性によって綴られる。野心的仕掛けによって芳醇な臨床世界を開示することに成功した好著。
  • 精神科薬物療法に再チャレンジ 豊富な症例と具体的な解説で学ぶ処方の実際
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    精神科薬物療法に自信をつけるために企画された本書は、各執筆者が自家薬籠中の物にしている薬物について、その使い方や他の薬物との使い分けのコツをわかりやすく解説している。いくつかの症例を記載し、具体的な増量過程や治療経過を紹介する。また薬物治療拒否や薬物変更(中止)に難色を示すなど、実際の臨床場面で悩む事柄に対して、豊富な臨床経験をもとに解説する。本書は、従来のテキストやガイドラインとはひと味違う,具体的な解説本となっている。
  • 職場のメンタルヘルス対策-Q&Aと相談事例-
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    1巻3,960円 (税込)
    ◆新時代のメンタルヘルス対策を指南! 不調者への対応はもちろんのこと、職場の活性化につながる「ポジティブメンタルヘルス」を実践するためのポイントを紹介しています。 ◆職場で役立つQ&Aと相談事例を豊富に掲載! メンタルヘルス対策に関する様々な疑問をQ&A形式で、また、職場から多く寄せられる相談とその対応を事例形式で解説しています。なお、改正労働安全衛生法により平成27年12月から義務化される「ストレスチェック制度」についても取り上げています。 ◆多様な専門家による実践的な内容! 豊富な実践経験を有する精神科医、産業保健師、臨床心理士、社労士など多様な専門家が執筆しています。
  • 精神科診療のヒント 先輩が後輩に語る
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    1巻3,850円 (税込)
    「精神科治療の目標は『幸せ度を上げる』ことに置くべきである」長年多くの患者を継続診療し、地域や司法とも深く関わってきた著者。その豊富な臨床経験を基に綴られる本書は、精神科医療を繋ぐ貴重なバトンである。精神科医に必要な知識・素養の他、生活行動と症状の関係、面接でわかり合うための表現等々、精神科臨床に携わる専門職なら心得るべき知見が満載。世代を問わず読み継ぎたい一冊。
  • 精神科病院で人生を終えるということ その死に誰が寄り添うか
    4.5
    人々の目に触れることがない、精神科単科病院の「身体合併症病棟」。 ここがどのような場所で、どのような人が生き、そして死んでいくのか 精神医療は、一般にも医療の中でもタブー視されているのではないかと考えます。本書は、少しでも精神医療を知るきっかけにしてほしいと、日経メディカルOnlineで執筆したコラムをまとめました。 ・なぜ、長期間退院できないのか。 ・なぜ、精神科医が身体疾患を診るのか。 ・なぜ、転院を断られるのか。 ・なぜ、家族は治療を拒否するのか。 ・なぜ、精神科病院は人里離れた場所や山の麓に多いのか。 精神科単科病院で亡くなっていった人たちの人生や、家族・友人との人間関係を通して、精神科疾患を有する人の日常や精神科医療の実際を描き出すと同時に、胃瘻造設や延命治療の是非、誤嚥性肺炎、患者家族への説明の難しさなど、終末期医療に共通する医師の悩みも吐露されています。 特別編として、相模原障害者施設殺傷事件についても書き下ろしています。
  • 感じやすいあなたのためのスピリチュアル・セルフケア エンパスとして豊かに生きていく
    -
    感じやすい人(エンパス)は,日常生活において他者や周囲の微細なエネルギーを感じ,他者の感情を吸収しやすく,相手の気分に染まりやすく,人疲れや気疲れを含めて疲労が蓄積しやすいといった,さまざまな困難が生じやすいという性質があります。そのため,セルフケアが欠かせません。毎日,マインドフルに心をこめてセルフケアを実践していくことで,その感じやすさは豊かに活躍するはずです。 自身がエンパス(感じやすい人)である著者の精神科医ジュディス・オルロフが,毎日行なう具体的なセルフケア,並びに,セルフケアの観点からのものの見方,セルフケアの瞑想を一日一ページのスタイルで365日,心構えとともに紹介します。そこには,食事・運動・休息,人間関係の持ち方,考え方の転換など,一般的な健康やメンタルヘルスに役立つケアもふんだんに取り入れられています。 本書は,カレンダー通り順番に読んで毎日の心構えを確認したり,自分にとって重要な日(誕生日や記念日など)を中心にセルフケアの方法を整理したりすることもできます。また,ページをぱらぱらとめくり,目に止まったもの,心にとまったセルフケアを試してみて,自分に合っていれば取り入れる,という読み方もできます。 エンパスである人も,そうでない人も,自分を大切にし,成長し,豊かに生きていくヒントを与えてくれる一冊です。

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  • 発達障害の精神病理IV-ADHD編
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    発達障害の臨床現場では、注意欠如・多動症(ADHD)の事例がますます重要性を増しているが、その精神病理学的な理解については極めて乏しいといえる。こうした問題意識のもと9人の精神科医がADHDの精神病理についてのワークショップを開催し、その成果を本書にまとめた。リサーチの最前線や革新的な精神病理学的考察など、ADHDの概念を立体的に論じ浮き彫りにする。大好評の「発達障害の精神病理」シリーズの第4弾!
  • 発達障害の精神病理 I
    5.0
    発達障害の概念は、精神医学のパラダイムを覆すほどの影響をもたらし、発達障害や、特に自閉症スペクトラム障害(ASD)に関する研究は、精神病理学の中でも大きな柱をなす重要な領域となっている。 発達障害の概念が精神医学に与えた大きな影響を目の当たりにした精神科医や児童精神科医や心理学者など総勢18人が、2018年3月、相互討論ワークショップを行った。 本書には、そこでの徹底した議論を踏まえ書き下ろされた9編の論考が収められている。単にひとつの疾患概念の出現ということを超え,精神医学のパラダイムに深甚な影響をもたらした「発達障害」の精神世界を探究する。
  • 精神科診療のポイント 59症例の治療過程を徹底解説+Q&A
    -
    1巻3,630円 (税込)
    精神科診療においては、単に症状に頼って病名を付け、ガイドラインに沿って薬を処方するだけではうまくいかないことも多い。本書では、一歩踏み込んだ対応により改善が認められた症例の簡潔なレポートと治療のヤマ場におけるポイントをわかりやすく解説する。ヤマ場での対応のいかんで慢性化したり、快方に向かったりするからである。著者が経験したさまざまな疾患59症例が紹介され、付録では100問近い患者・家族からの質問に著者が真摯に答える。
  • 気分障害の臨床を語る 変わること、変わらないこと
    -
    日本の気分障害研究を牽引し、臨床実践の最前線に立つ三人の精神科医が、それぞれの立場から気分障害についての知見や最新の情報、臨床の技を、座談会で自由自在に語り合った至高の一書。この20年間に気分障害の診断や疫学、治療法はどのように変わったのか? 病気の考え方や原因についての研究はどう変化したのか? 後進の医師たちにエールを贈るとともに警鐘をも打ち鳴らす、現代精神医学界への貴重な提言に満ちた書である
  • SSTと精神療法 コミュニケーションの意味とスキル
    -
    70年以上にわたり臨床家として生涯現役を全うした希有な精神科医,西園昌久が該博な知識と臨床経験を基に聴衆に語りかける講演録。本書は,著者の考えるSSTの要諦と実践応用の工夫,そして精神医療全般についての記念碑的著作であり,SSTを通じてクライエントの生きる力を援助する,そのための基本技術と心構えを易しく解説したものである。  本書には,(1)SSTは相手と向き合い・受け止め・信頼関係を築くことが基本,(2)母子関係・父子関係を踏まえた育ち方を考える,(3)仲間に受け入れられ認められることを通じて人は成長する,(4)正のフィードバックは,人の微妙な気持ち-親密・不可侵と対人不安を理解する,(5)SSTだけで勝負せず「良い統合失調症治療の四つの条件」を視野において実施す るなど,臨床実践の要諦がちりばめられている(安西信雄「読者のために私がお勧めしたい,本書の読み方・読みどころ」より)  SSTという効果的な技術力を駆使して,クライエントが現実の生活に役立つものの考え方と行動を身につける手助けをする際の,優れた援助者になるための必読書である。

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  • 統合失調症患者の行動特性[第三版] その支援とICF
    -
    統合失調症は,決して珍しい病気ではない(生涯罹患率は〇・三〇~二・〇パーセントである)。統合失調症者とは,どのような人たちであるのか? 彼らの人格上の特徴を統一的に把握することはできないものであろうか。  統合失調症でみられる行動特性の背景には何があるのか? 本書は,初版刊行以来「統合失調症」の行動特性・症状論の名著としてロングセラーを続けている。今回(第三版)では,「(統合失調症)告知に関する私の考え」を新たに収録した。  さらに本書における理論的展開としての統合失調症の臨床精神病理学は,限りない深奥な内容をもちながらこのうえも無く明快である。著者は,オープンダイアローグや脳科学の最新知見,ウィークネスモデルからストレングスモデルへの切り替え,わが国の精神科クリニックの増加による早期発見―早期治療―早期改善の流れも踏まえ,臨床現場で活かすための実践的な「行動特性」「認知特性」の知見を提示する。その一方「ハイデガーの現存在分析論」を的確に援用し,読み替えながら,現場における統合失調症の臨床精神病理学をわかりやすく説く。

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  • 臨床に役立つ精神疾患の栄養食事指導
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 精神疾患は、これまで薬物療法と精神療法(心理療法)が主とされてきたが、栄養食事指導や運動も大事であることがわかってきた。そこで本書では病気の基礎知識と栄養学的問題を専門医師が、栄養食事指導を経験ある管理栄養士らがわかりやすく丁寧に解説。精神疾患患者さんにかかわる医療従事者や介護福祉関係者、必携の書。 <目 次> ~基礎知識編~ 精神疾患の基礎知識  第1章 精神疾患の診療における栄養学的観点     1.1 精神疾患の治療     1.2 食事・栄養学的介入  第2章 精神疾患の基礎知識と栄養学的問題     2.1 統合失調症     2.2 気分障害     2.3 発達障害症(発達障害):自閉スペクトラム症と注意欠陥・多動症     2.4 摂食障害     2.5 アルコール依存症     2.6 認知症     2.7 てんかん          ~実践編~ 精神疾患における栄養食事指導   第3章 精神科における栄養食事指導の基礎       3.1 精神疾患の栄養食事指導     3.2 精神科の栄養管理にかかわる診療報酬     3.3 精神科の栄養食事指導の種類と対象・特徴     3.4 精神科におけるNST     3.5 身体疾患者のメンタルヘルス     3.6 ライフステージの栄養とメンタルヘルス     3.7 地域保健  第4章 精神疾患別栄養食事指導のポイント     4.1 統合失調症     4.2 気分障害     4.3 発達障害・知的障害(成人)     4.4 摂食障害     4.5 アルコール依存症     4.6 認知症     4.7 てんかん  第5章 身体疾患のメンタルヘルスにおける管理栄養士の役割     5.1 がん     5.2 糖尿病     5.3 心疾患     5.4 肥満・脂質異常症・メタボリック症候群  第6章 精神科における栄養食事指導のQ&A     6.1 統合失調症     6.2 うつ病     6.3 発達障害・知的障害     6.4 摂食障害     6.5 アルコール依存症     6.6 全般  付録:資料集 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 庭仕事の真髄
    4.3
    「サンデータイムズ」ベストセラー。タイムズ紙、オブザーバー紙「今年読むべき1冊2020年」に選出。人はなぜ土に触れると癒されるのか。庭仕事は人の心にどのような働きかけをするのか。世界的ガーデンデザイナーを夫にもつ精神科医が、夫とともに庭づくりを始めてガーデニングにめざめ、自然と庭と人間の精神のつながりに気づく。さまざまな研究や実例をもとに、庭仕事で自分を取り戻した人びとの物語を描いた全英ベストセラー。
  • 幻覚剤は役に立つのか
    4.6
    『雑食動物のジレンマ』『人間は料理をする』で知られるジャーナリストが自ら幻覚剤を体験し、タブーに挑む! 今どんな幻覚剤の研究がおこなわれているのか。 幻覚剤は脳にどんな影響を与えるのか。 そして、医療や人類の精神に、幻覚剤はいかに寄与しうるのか。 「不安障害」「依存症」「うつ病」「末期ガン」などへの医学的利用の可能性と、“変性する意識”の内的過程を探る画期的ノンフィクション。 ニューヨークタイムズ紙「今年の10冊」選出(2018年)、ガーディアン紙、絶賛! 一部の精神科医や心理学者が過去の幻覚剤研究の存在に気づき、発掘を始めたのは最近のことだ。 彼らは現代の基準で再実験をおこなって、その精神疾患治療薬としての可能性に驚愕し、(中略)幻覚剤が脳にどう働くのか調べはじめた。 ——幻覚剤ルネッサンスである。(宮﨑真紀) 【目次】 プロローグ 新たな扉 第一章 ルネッサンス 第二章 博物学——キノコに酔う 第三章 歴史——幻覚剤研究の第一波  一  有望な可能性  二  崩壊 第四章 旅行記——地下に潜ってみる  トリップ一 LSD  トリップ二 サイロシビン  トリップ三 5-MeO-DMT(あるいはトード) 第五章 神経科学——幻覚剤の影響下にある脳 第六章 トリップ治療——幻覚剤を使ったセラピー  一  終末期患者  二  依存症  三  うつ病 エピローグ 神経の多様性を讃えて
  • スクールカウンセリングモデル100例 読み取る。支える。現場の工夫。
    4.4
    ますます深刻になりつつある子どもの問題。真に力のあるスクールカウンセラー(SC)の質の高い症例集が長く待ち望まれていた。本書は、さまざまな形で起こってくる学校現場の緊急の問題に、SCかしまが専門性を駆使して対処した100の事例を取り上げ、事例の概要と対処・解説・経過を述べ、精神科医、神田橋が卓越したコメントを付した。症例の数でも、内容の質と専門性の高さでも、他に追随を許さない圧倒的な充実度を誇る。全校必携の一冊。
  • 薬物依存とアディクション精神医学
    4.0
    1巻3,410円 (税込)
    これまで薬物依存は,ともすれば司法的問題として捉えられ,治療や援助ではなく,取り締まりの対象とされてきた。しかし,治療なき取り締まりは,わが国における覚せい剤取締法事犯者の高い再犯率以外に,問題を抱える当事者に対して一体何をもたらしてきたであろうか?  意外に知られていない事実がある。近年わが国において急激に乱用が深刻化しつつある薬物とは,覚せい剤でもなければ大麻でもないのである。それは,精神科治療薬という「取り締まれない」薬物である。  いうまでもなく,薬物依存から回復に必要なのは,罰ではなく,治療である。薬物依存は,世界保健機関(World Health Organization; WHO)によって認められた医学的障害であり,わが国の精神保健福祉法においても精神障害の一つとして明記されている,れっきとしたメンタルヘルス問題なのである。そしてメンタルヘルス問題である以上,その治療は,単に「薬物」という「モノ」をやめさせることではなく,その「ヒト」が地域で普通に暮らせるようになることを目標にしなければならない。  本書には,医療機関や保健機関の援助者・治療スタッフのために,現場で役立つ情報や考え方が数多く紹介されている。当事者,家族,すべてのアディクション臨床にかかわる治療スタッフに必携の書といえよう。

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  • 東大病院精神科の30年 宇都宮病院事件・精神衛生法改正・処遇困難者専門病棟問題
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 東大病院闘争時から一貫して自主管理・自主看護を掲げて闘いつづけた著者の、30年にわたる精神医療改革運動の総括。事件の推移を客観的に整理し、反対派のものも含めた史料の再検討によって、運動・闘争の歴史的意義をあらためて問いなおす。

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  • 基礎からわかる 易の完全独習
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 吉凶を超えたアドバイスが得られ、 私たちが生きていくためのヒントを与えてくれる易。 「すべての答えが、64卦にある」といえます。 精神科医・心理学者のユングが研究していたことでも有名なように、 西洋でも様々な形で影響を与えています。 そして、古代と現代の垣根も軽やかに越える普遍性。 占いとしてだけでなく、ビジネスの帝王学としても現代社会に息づいています。 古代中国の叡智を現代社会に生かしていく…… 易の魅力が読者の皆さまに伝わるように、 本書は、令和の時代にふさわしい解釈で、実生活に活用できるように心がけました。 基礎になる知識と実占法では、身近なコインやサイコロを使って占い方をくわしく述べ、 豊富な実例と占断のコツを記しています。 易を学べば、長い人生を歩むためのアドバイザーを得ることができます。 そして、易という共通言語を通して得られる世界規模の人間関係も貴重な財産となります。 難解なイメージのある易ですが、易の神様は意外と親切です。 真剣に問えば、真剣に答えてくれます。 陰は陽に、凶は吉に、俗は聖に、絶え間なく変わる易の世界をぜひ、楽しんでください。
  • 医科診療報酬点数表 令和6年6月版
    -
    1巻3,300円 (税込)
    使いやすさ抜群の『医科点数表 実務書』の決定版! 独自の編集によるフルカラーの早見表や別紙様式も掲載 本文2色、変更箇所への下線表示等の工夫により理解しやすく、初めて点数表を使う方やまだ点数表を使い慣れていない方にもおすすめの一冊です。 左欄に点数表、右欄には算定上の留意事項等を掲載する伝統的な構成に加えて、注に規定する加算の名称や、算定単位・回数などの書体を強調するなど、見やすさ・使いやすさにこだわった工夫をしています。 巻頭にはオリジナル編集によるフルカラーのわかりやすい早見表、区分番号レベルまで収載した詳細目次、巻末には区分番号・掲載ページを素早く検索できる50音索引を掲載しています。 【目次】 早見表 凡例 区分番号 詳細目次 第1章第1部 初・再診料 第1章第2部 入院料等 第2章第1部 医学管理等 第2章第2部 在宅医療 第2章第3部 検査 第2章第4部 画像診断 第2章第5部 投薬 第2章第6部 注射 第2章第7部 リハビリテーション 第2章第8部 精神科専門療法 第2章第9部 処置 第2章第10部 手術 第2章第11部 麻酔 第2章第12部 放射線治療 第2章第13部 病理診断 第2章第14部 その他 第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料 第4章 経過措置 別紙様式 食事療養及び生活療養の費用額算定表 関係告示 医科診療報酬点数表 索引 【著者】 社会保険研究所 私たち社会保険研究所は、社会保障とともに歩みを進めてきました。 医療・介護・福祉・年金・労働について、その現場での実践に取り組むみなさまが必要とする情報媒体とツールを提案してご活用いただき、80年の歴史を重ねることができました。 私たちには、歴史のなかで蓄積してきた情報と、社会保障に対する思いがあります。この財産を、今後の社会保障の新しい展開のなかで、さらに多くのみなさまの実践においてご活用いただけるように、次の一歩を踏み出していきます。
  • トラウマにふれる 心的外傷の身体論的転回
    5.0
    心は震え、身体はささやき、そして人は生きていく。 薬物依存、摂食障害、解離性同一性障害、女性への性暴力、男児への性虐待、ジェンダー/セクシュアリティをはじめとした臨床現場の経験の知から、中井久夫、エイミー・ベンダー、島尾ミホ・敏雄との対話、学際研究の価値を問う人文の知へ。「傷を語る・傷に触れる」「臨床の知」「傷に寄り添う」「傷と男性性」「知は飛翔する」という高密度に編成された五つのセクションを通じて、臨床の足跡と、医療人類学の考察が、多方向へと展開されていく。 傷を語ることは、そして傷に触れることはできるのか? 問われる治療者のポジショナリティとはいかなるものか? 傷ついた心と身体はどのように連動しているのか? ジェンダー・センシティビティはいかにして臨床の質を左右するのか?――傷ついた心と癒されゆく身体、その波打ち際でトラウマと向き合う精神科医にして医療人類学者の、思索の軌跡と実践の道標。

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  • 子ども虐待とトラウマケア 再トラウマ化を防ぐトラウマインフォームドケア
    5.0
    児童相談所における虐待相談対応件数が激増している昨今,医療や福祉をはじめとするあらゆる支援の現場には,逆境的環境で育ち,こころにケガをしている子どもがさまざまな支援ニーズを抱えて登場する。 こうした子どもたちへの治療や支援を考える際には,まず,彼らがこころにケガ(トラウマ)をしているということを念頭に置いて対応すること(トラウマインフォームドケア)が何よりも求められる。 本書は,理論の核となるトラウマインフォームドケアの他,被虐待児に起こるPTSDの諸症状やアセスメントのポイント,重要な治療プログラムとしてのTF-CBT,アタッチメントや発達障害とトラウマとの関連,児童精神科臨床の実態など,多岐にわたる臨床実践的観点から構成されている。 長年,精神科臨床に携わってきた著者によって子ども虐待とトラウマケアに必要なさまざまな視点や対処法を示す,臨床家だけでなく保健・福祉・教育・司法といったあらゆる支援の現場の方の指針となる一冊。

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  • 治療共同体実践ガイド トラウマティックな共同体から回復の共同体へ
    -
    イギリスの精神科医療改革やアメリカのアルコール依存症自助グループを起源に、精神科医療や刑務所において進化を遂げ、世界中に拡大しつつある治療共同体は、対等性と自由が尊重される「サークル」と、役割と責任の遵守が求められる「トライアングル」によって、集団において個人の回復を支えていく。長きにわたる治療共同体の歴史・理念を跡づける理論的考察から、官民協働刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」をはじめとする精神科医療・司法領域・福祉領域の実践レポート、さらに治療共同体をサポートしてきた支援者たちによる回復の物語の記録まで、これまで十分には語られてこなかった治療共同体の方法論と新たな応用可能性を探る。

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  • 〈効果的な〉精神科面接 力動的に診るということ
    -
    本書は、日々の臨床実践を重ねた精神科医が、精神療法に関心をもっている、あるいは、その研修を始めたばかりの心理学部学生や大学院生、臨床研修医、精神科専門医を目指すひとたちへ向けて、〈効果的な〉精神科面接のための力動精神医学の視点を論じた1冊である。 「第I部 精神科医の視点」では、「適応障害(適応反応症)」「ボーダーラインパターン(境界性パーソナリティ障害)」「解離症とヒステリー」の概念と診断や治療を概説し、性ホルモンの影響に絞った女性のこころとからだの特徴や、医療面接で求められているコミュニケーション技能とそのトレーニング方法を概説する。 「第II部 精神科臨床と精神分析的精神療法」では、構造化された時間をとって行う精神療法の治療者でもあり、一般外来診療で短時間の診療を行う立場から薬物療法と精神療法をめぐる話題や、女性のセクシュアリティと精神分析的精神療法について論述し、また精神分析的精神療法を背景にもつ治療者が短時間の精神科外来診療の中で、どのような心的態度と視座を重視して診療を行っているかについて述べる。さらに、精神分析理論における精神力動論を概説し、その現代的な意義、精神分析と力動精神医学との関係についても論じる。

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  • 精神科長期入院よ さようなら 最良の精神療法とは何か?
    -
    精神科の長期入院は,患者さんの社会性を奪い生活上のスキルを衰えさせてしまうため,また退院が難しくなるという負のスパイラルに陥ることが多い。著者は,そのような状況に医療者の立場から(1)「退院支援」が長期入院患者に最も必要な「精神療法」そのものではないか,(2)退院や回復の意欲が次々と感染(転移)するのを支援することが私たちの務めなのではないか,と提言し,「退院支援」について症例を中心として解説していく。

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  • プラグマティック精神療法のすすめ 患者にとっていい精神科医とは
    -
    精神療法に正解などない。人の心に携わる方なら「精神療法をきちんと学びたい」と誰しもが思うだろう。しかし治療者側も患者側も「こうしなければならない」と強迫的になることで大事な点を見落としてしまうかもしれない。 精神療法は人間対人間の付き合いであるから両者の相性もある。ただ両者の関わりから生まれるもので患者の心の成長が促されるのは明白だ。本書では、理論だけではなく実用的に取り組める治療法を提案していく。

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  • ステラ・マリス
    -
    1972年。二十歳の数学者アリシアは、自ら望んで精神科病棟へ入院した。医師に問われるままに彼女は語りはじめる――数学と死に魅せられた自身の人生、原爆の開発チームにいた父、早世した母、そして最愛の兄ボビー。静かな対話から、孤高の魂の痛みが浮かび上がる。『通り過ぎゆく者』の裏面を描く異色の対話篇
  • 新版 分裂病と人類
    -
    1巻3,080円 (税込)
    精神の病を人類史・文化史に位置付けた記念碑的名著 統合失調症の概念の起源を、人類の文化史にさかのぼる。精神の病を文化・歴史的な深みで考究する著者一連の著作の原点。全新組。 【主要目次】 第1章 分裂病と人類――予感、不安、願望思考 序 1 “先取り”的な構え 2 狩猟民的な認知特性 3 農耕社会の強迫症親和性 4 近代と分裂病親和者 5 人類学的な有利さ 第2章 執着気質の歴史的背景――再建の倫理としての勤勉と工夫 1 “甘え”の断念 2 再建の仕法家――二宮尊徳 3 立て直しと世直し 4 世俗倫理の盲点 付 自己抑制の倫理――武士階級 第3章 西欧精神医学背景史 序 1 古代ギリシア 2 ギリシア治療文化の変貌 3 ヘレニズムに向かって 4 ローマ世界とその滅亡 5 中世ヨーロッパの成立と展開 6 魔女狩りという現象 7 魔女狩りの終息と近代医学の成立――オランダという現象 8 ピネルという現象――一つの十字路 9 ヨーロッパ意識の分利的下熱 10 ピューリタニズムと近代臨床 11 フランス革命と公式市民医学の成立 12 啓蒙君主制下の近代臨床建設 13 新大陸の“近代” 14 大学中心の西欧公式精神医学 15 力動精神医学とその反響 16 二十世紀における変化 17 西欧“大国”の精神医学 18 西欧“小国”の精神医学 19 ロシアという現象 20 “向精神薬時代”と巨大科学の出現 21 神なき時代の西欧精神医学 22 ヨーロッパという現象 おわりに――“神なき時代”か? あとがき 新装版あとがき 中井久夫(なかい・ひさお) 1934年奈良県に生れる。1959年京都大学医学部医学科卒業。1980年神戸大学医学部精神神経科教授。1995年兵庫県こころのケアセンター長。1997年甲南大学文学部臨床心理学教授。 主要著訳書に『精神科治療の覚書』(日本評論社、1982)、『中井久夫著作集 精神医学の経験』全3巻 別巻 1(岩崎学術出版社、1984-85)、『家族の深淵』(みすず書房、1995)、『1995年1月 神戸』(共著、みすず書房、1995)、『昨日のごとく』(共著、みすず書房、1996)、『最終講義―分裂病私見』(みすず書房、1998)、『西欧精神医学背景史』(みすず書房、1999)、『治療文化論』(岩波現代文庫、2001)、『徴候 記憶 外傷』(みすず書房、2004)、『時のしずく』(みすず書房、2005)、ヴァレリー『若きパルク/魅惑』(みすず書房、1995、2003)、ハーマン『心的外傷と回復』(改訂版、みすず書房、1999)、『サリヴァンの精神科セミナー』(みすず書房、2006)などがある。
  • トレーダーの精神分析 ── 自分を理解し、自分だけのエッジを見つけた者だけが成功できる
    3.8
    トレードとはパフォーマンスを競うスポーツのようなもので、オリンピック選手や陸海軍のエリート部隊、パフォーマンスアーティストなどと同じように、トレーダーも訓練によってその能力に磨きをかけ、プロのレベルに達することができる。本書ではトレーダーの指導と自らのトレード経験に基づくトレーダーのスキルアップの方法 をはじめ、彼らが直面するいろいろな心の悩みとその解決策についてもかなり詳しく論じている。筆者は前著『精神科医が見た投資心理学』(晃洋書房)のなかで、トレーダーのいろいろなメンタルな問題にスポットを当て、それを乗り切る心のあり方などを紹介した。本書ではそのプロセスをさらに一歩踏み込んで、体系的な訓練と自らのエッジ (強み)を生かすことによって、トレーディング技術をプロのレベルまで上達させる方法がさまざまなパフォーマンス分野の例証によって詳述されている。 本書で論じられているテーマは次のようなものである。 ・トレードで成功するには自分の性格と能力とトレード手法などをマーケットのニッチとフィットさせるべきである ・トレードディング技術をプロのレベルまで向上するにはそれにふさわしい学習プロセスがある ・トレードディング技術を向上するには学習・フィードバック・パフォーマンスという3つの学習ループをうまく回す必要がある ・トレーダーとして成功するにはトレード技術・戦術・戦略という3つの要素の役割 をよく理解し、これらをうまく調和させて成功につなげなければならない ・トレードに伴う心の悩みを解決するセラピーには認知療法や行動療法などがあり、 それらを効果的に実行することがこの世界で生き残っていくカギとなる トレードのパフォーマンスを向上させるには偶然やランダムさに振り回されるので はなく、それらを意識のプロセスに乗せて適切に処理しなければならない。それによって意識的な意思決定ができれば、ダイナミックなマーケットにもうまく対処できるだろう。深い洞察力と実践的なアドバイス、詳細なリサーチデータとトレーダーの豊富な実例などが盛り込まれている本書は、難しいマーケットに臨むときの素晴らしいコンパス(羅針盤)となるだろう。
  • 刑務所の精神科医――治療と刑罰のあいだで考えたこと
    3.8
    1巻2,970円 (税込)
    〈私には、非行少年少女や受刑者の多くが人生の偶然や不運に翻弄されているように見えた。そして、人生のほんのわずかな何かが変わっていれば、自分も少年院に入って反対側の椅子に座っていたかもしれないと感じていた〉刑務所や少年院などの受刑者・被収容者の中には、精神障害が理由となって法を犯した者もいれば、矯正施設という特殊な状況下で精神障害を発症する者もいる。しかし、受刑者たちの治療の前には、つねに法の「平等主義」が立ちはだかってきた。親の顔も知らずに育った青年。身寄りもなく、万引きを繰り返して刑務所と外の世界を行き来する老人。重度の精神障害のため会話もままならず、裁判すらできずに拘置所に収容されつづける男性――。著者は精神科医として、矯正施設でありとあらゆる人生を見てきた。高い塀の向こうで、心の病いを抱えた人はどう暮らし、その人たちを日夜支える人々は何を思うのか。私たちが暮らす社会から隔絶された、もうひとつの医療現場を描くエッセイ。
  • 精神科臨床の自由 記述・暦・病跡学
    -
    1巻2,970円 (税込)
    著者のライフワークである「記述」、および「暦時間」構造について論じた著。音楽療法士へのインタビュー、正岡子規や岡本太郎の作品を通じた臨床論などから「記述」について掘り下げる。さらに既存の時間論から脱却して生活感覚に根差した「暦時間」構造を見出したことで、より豊かな臨床の理解を目指す。長年の経験を経て改めて回帰した自らの原点と新たに発見した視点とを包括し、著者ならではの自由な筆致で記した一冊。
  • リカバリーのためのワークブック ―回復を目指す精神科サポートガイド
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 精神障害を克服し、地域での社会生活を目指す人々と家族に向けて、自分たちでできるリカバリー、リハビリテーションの方法を具体的に紹介。様々な疾患に使えるワークシートを収載。精神保健医療福祉分野の専門職やボランティアが心理社会的技法を学ぶ際にも活用できる一冊。
  • 家族ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「家族ケア」。システム論や発達論等の家族の理解に役立つ理論や、臨床でよく出合う事例を取り上げ、家族の多様さを学ぶ。困りごとの対応法がわかる、Q&Aも収載。
  • うつ病・双極性障害の看護ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「うつ病・双極性障害」。医学的な知識をわかりやすく解説するほか、看護現場でよく遭遇する多くの実践事例をまとめた。困りごとの対応法がわかるQ&Aも収載。
  • アディクション・パーソナリティ障害の看護ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「アディクション・パーソナリティ障害」。医学的な知識をわかりやすくまとめたほか、クロスアディクションや境界性パーソナリティ障害への対応など、多くの実践事例をまとめた。
  • 統合失調症の看護ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「統合失調症」。患者を全人的にとらえるバイオ・サイコ・ソーシャルの考え方についてわかりやすくまとめたほか、統合失調症患者の特徴を踏まえた事例を取り上げる。
  • 微視的精神医学私記 黒木俊秀著作選集
    -
    精神科臨床の現場では患者に向き合うとき、表に現れている症状の裏にあるものまでを捉えて症状の意味を理解しようとする。著者は、そうした「見えているもの」の裏の裏まで細かく捉えることで、患者の症状のみならず精神医学の動向や歴史の流れまでをも読み取ることに長けている。本書は、透徹した眼差しで著者が見つめ、感じ、考えたものを、ときにユーモラスに、ときに真摯に、ときに繊細であたたかい言葉で綴ったものである。
  • マッチングアプリの心理学 メッセージから相手を見抜く
    4.0
    「まだ起きてる?」というメッセージに込められた本当の意味は? 文末が「……」で省略されているわけとは? 「メッセージ文解釈の達人」である精神科医の著者が、マッチングアプリでのカップルのやり取りを分析。互いの性格や相性の読み取り方を伝授する。
  • 誰でもわかる 精神医学入門
    5.0
    1巻2,970円 (税込)
    精神科、精神医学に関する入門的な解説書。専門的、学術的な話よりも現場目線の論点をもとに、ざっくりと理解できることを目標にしています。看護師だけでなく、身体科医師などの医療従事者、看護学生、一般の人まで、誰でも分かるよう、なるべく簡単に解説します。
  • 医科診療報酬点数表 令和4年4月版
    -
    1巻2,970円 (税込)
    令和4年4月改定に完全対応! 使いやすさ抜群の『医科点数表 実務書』の決定版 本文2色、変更箇所への下線表示等の工夫により理解しやすく、初めて点数表を使う方やまだ点数表を使い慣れていない方にもおすすめの一冊です。 左欄に点数表、右欄には算定上の留意事項等を掲載する伝統的な構成に加えて、加算の名称や算定単位・回数などを強調し、さらにわかりやすく工夫しています。 巻頭にはフルカラーの早見表、区分番号レベルまで収載した詳細目次、巻末には区分番号・掲載ページを素早く検索できる50音索引を掲載しています。 別紙様式もすべて収載。点数表中に記述がある箇所には掲載頁を示しました。 【目次】 ■早見表 ■医科診療報酬点数表 ・第1章 基本診療料(第1部 初・再診料/第2部 入院料等) ・第2章 特掲診療料(第1部 医学管理等/第2部 在宅医療/第3部 検査/第4部 画像診断/第5部 投薬/第6部 注射/第7部 リハビリテーション/第8部 精神科専門療法/第9部 処置/第10部 手術/第11部 麻酔/第12部 放射線治療/第13部 病理診断) ・第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料 ・第4章 経過措置 ■別紙様式 ■食事療養及び生活療養の費用額算定表 ■関係告示 ・掲示事項等関係告示 ・複数手術に係る費用の特例関係告示 ・食事療養及び生活療養の費用額算定表関係告示 ・材料価格基準関係告示 【著者】 社会保険研究所 私たち社会保険研究所は、社会保障とともに歩みを進めてきました。 医療・介護・福祉・年金・労働について、その現場での実践に取り組むみなさまが必要とする情報媒体とツールを提案してご活用いただき、80年の歴史を重ねることができました。 私たちには、歴史のなかで蓄積してきた情報と、社会保障に対する思いがあります。この財産を、今後の社会保障の新しい展開のなかで、さらに多くのみなさまの実践においてご活用いただけるように、次の一歩を踏み出していきます。
  • CRAFTひきこもりの家族支援ワークブック[改訂第二版] 共に生きるために家族ができること
    -
    本書初版は,CRAFT(クラフト:コミュニティ強化と家族訓練:Community Reinforcement and Family Training)を基にした治療プログラムであり,認知行動療法の技法を応用して実施され,多くの読者に好評を得た。  しかし昨今ひきこもりは,若者問題から50-80問題など親の高齢化により全世代の課題へと変貌した。そしてCOVID-19による社会変容,ひきこもり像の変化に対応するための,今回の大幅な改訂版登場となった。第二版では「日々の生活を共に生きる」という安心に基づく家族支援の視点から,安心できる関係づくりをめざし,加えて対応困難とされる発達障害のあるケースにも論及している。家族ができるひきこもりの効果的な解決法とは? 臨床心理士,公認心理師,精神科医,教育関係の援助職,あらゆる職種の方々が家族のコミュニケーション改善に取り組む際に有用な援助技法を解説したワークブックである。

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  • エリック・バーン 心理療法としての交流分析 その基本理論の誕生と発展
    5.0
    本書は、交流分析の創始者エリック・バーンの原点、待望の本邦初訳である。交流分析によって、心理療法をどううまく進めるか? その重要なポイントが、著者の精神科病棟のグループ治療や個人治療の経験と観察から具体的に語られており、心理療法の初学者・学びを深めたい人ともに必読の書である。「親」「子ども」「成人」のキーワードを軸に、あらゆる人間関係の問題を、縦横無尽に取りさばくバーンの真骨頂。
  • 精神に疾患は存在するか
    -
    1巻2,970円 (税込)
    「精神現象に疾患が存在する」ことは当然の事実なのか? 環境との相互作用の中で機能不全を呈するようになった心理状態は,はたして疾患なのだろうか。 本書では, 40年にわたり精神科診断学の研究に携わる著者が,心理状態の正常・異常を区分する根拠を探り,心理状態の病理性の確認方法や診断方法の弊害について考察する。疾患ではないが心理的不調を抱えた人々を個としての尊厳を守りつつ援助するという本当の精神科医療を追求すべく,今,精神科診断について改めて批判的考察を投げかける。
  • 精神科医の悪魔祓い: デーモンと闘いつづけた医学者の手記
    3.0
    奴らは、いる――。 「悪魔憑依」に挑む異色のアメリカ人医師が、25年に及ぶ体験を赤裸々に綴った衝撃のドキュメント。 著者のギャラガー博士は一流大学で研鑽を積んだアメリカの精神科医・精神医学者だが、1990年代から、「悪魔憑き」「憑依」と呼ばれる症例に多く接するようになり、医学的観点から“悪魔憑依”について診断・研究するようになった。さらにはキリスト教カトリック公認の「祓魔師(エクソシスト)」からもしばしば助力を乞われ、“悪魔憑依”の現場に幾度も立ち合い、その現実を目の当たりにしてきた。 本書はそんな特異な経歴と実績をもつ精神科医がこれまでの「症例」について詳細にレポートし、かつ深い分析を加えたもので、原著の刊行は2020年。関係者のあいだでは待望されていた1冊である。 科学的・医学的世界と悪魔祓いの世界という2つの対極的世界を長年にわたって歩んできたギャラガー博士によれば、悪魔憑依の症例は、本人がそう思い込んでいるだけ、つまり何らかの精神疾患や精神病に起因するものが圧倒的に多い。しかし、明らかにこれにはあてはまらないケースも確実に存在する。祓魔式の最中に30分間も空中浮揚した女性、憑依状態になると全く知らないはずの複数の言語をわめいて暴れ回る女性、憑依に陥ると体重200ポンドの男性を軽々と投げ飛ばす小柄な女性、消息を絶った真正の悪魔崇拝者……。 このような数多くの瞠目すべき例を紹介しながら、著者は、科学的知見を超越した「悪霊」「悪魔」の存在が疑いえないことを、明らかにしてゆく。 現代アメリカにおける悪魔憑依現象の実態について、豊富な実体験にもとづいて冷静に分析してみせた本書は、現代社会がサイキックな問題であふれかえっていることを雄弁に物語っている。 【目次】 ◆イントロダクション ◆第1部 懐疑者から観察者へ 第1章 最初の旅 興味を抱いた学生 第2章 司祭来る 外的苛虐の観察 第3章 ジュリア、サタンの女王 その憑依と、驚くべき能力 ◆第2部 研究者にして診断医 第4章 霊による障害 憑依のスペクトラム診断 第5章 苛虐の種類の診断 第6章 心の問題 虚偽の事例およびその他の医学的課題 第7章 キャサリン――母親、主婦、被憑依者 彼女が受けた一連の祓魔式と、儀礼の実際 第8章 真剣な研究者 第9章 悪霊信仰の歴史、超常現象および侵襲という観念の出現 第10章 アリス 悪魔祓いの成功事例と、原因と解決に関する追記 ◆第3部 相談役にして研究者――医師による擁護と警告 第11章 バーバラと見当違いの悪魔への恐怖 第12章 最後の論争 悪魔祓いの濫用、および批判者、研究者、メディアに対する、憑依およびいわゆる超常現象の科学的情勢に関する最後の覚え書き ◆エピローグ これらの現象の背後にある真実 何故悪魔は攻撃するのか

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  • 少年法と「甘え」(長崎純心レクチャーズ)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 少年事件が発生すると、巷間では少年法が取りざたされ、厳罰化すべしとの声も多々聞かれる。果たして、犯罪少年は保護されるべきか、刑罰を科されるべきか。本書は、明治後期から今日に至るわが国の百年間の少年法の歴史的展開を、法史学的データをもとに追跡し、その過程を精神科医・土居健郎が掘削した「甘え」の社会心理をプリズムとして考察する。アメリカのパレンス・パトリエ(国親)法の影響から導入された感化法が明治33年に制定され、それを基盤として少年法は、第一次大戦後の大正11年制定、第二次大戦後の昭和23年と平成12年の改正という三つの節目を経てきた。この流れをたどりつつ、少年審判所、起訴便宜主義、保護観察制度などをめぐる議論を丁寧に繙き、法の構造を解明。さらに、1960年代以降、アメリカ社会に吹き荒れた脱保護主義の嵐と加速化する家族崩壊がアメリカ法を一変させ、児童の保護から権利へと大きく振れる様を描くとともに、家族法学者ヘイフェンと土居との出会いを紹介し、「甘え」という概念の普遍性を視野において西欧社会と日本社会との差異を論じる。少年法・児童法の歴史と思想という視座から、近代日本国制の特徴を浮かび上がらせ、教育さらには変貌する家族の行方をも見すえた必読書。 【目次より】 「長崎純心レクチャーズ」について 片岡千鶴子 序言 稲垣良典 1 「子どもの楽園」の文化的基層 2 転換期アメリカにおける少年裁判所と日本 3 日本における少年処遇の模索 4 大正一一(一九二二)年少年法の構造 5 法制定をめぐる論争 6 少年法「限地施行」の二〇年 7 GHQ改革と昭和二三(一九四八)年少年法 パレンス・パトリエとの第二の出会い 8 法務省「少年法改正要綱」 9  平成―二(二〇〇〇)年少年法改正とその意味 10 アメリカ・パレンス・パトリエ少年司法の没落 11 「甘え」と「Belonging」 B・ヘイフェンの場合 むすび 注 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 新版 大学生のこころのケア・ガイドブック 精神科と学生相談からの17章
    -
    悩める大学生のこころ模様に、ベテラン精神科医がぐぐっと斬り込む! LGBT,留学生,障害学生支援,そして大学生活の定番テーマ(授業,サークル,奨学金・アルバイト,留年・休学,運転免許,ハラスメント,カルト,就職活動)を論じた「大学生も楽じゃない」など,新たに4章を追加+再編した2007年刊行初版の大幅改訂増補版。専門家も教職員も,保護者も学生本人も,気軽に読めて納得できる「大学生メンタルヘルスケア必携ガイド」。

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  • 死は予知できるか──一九六〇年代のサイキック研究
    -
    〈 予知などあり得ない。だがそれはいつも現実となる。〉 イギリスのある一人の精神科医は人間の予知能力についての確信を深め、データとコンピュータを用いた警告システムの開発を夢想した──。 科学と理性で不可思議な「偶然」に挑んだ、「予知調査局」をめぐるノンフィクション。 --------- ふと母親のことを考えた一秒後にその母から電話がかかってきたりする。   ある出来事が起こる前にそれを見たり、感じたりすることは人間にはできないはずだが、それにもかかわらずそれはよくそのへんにあるようだ。   恋人や友人の死や、偶然の出会いは我々の心に前もって示される。  * * * イギリスの精神科医ジョン・バーカーは災害や事故を知らせる予知夢やビジョンに興味を抱き、それらを予防に役立てる「予知調査局」を設立する。 やがて国内外の事件を驚異的に的中させる二人の「知覚者」が現れるが、かれらはバーカー自身の死を予知する——。 --------- 〈夢やビジョンを読み解けば、最悪の未来を変えられる〉 人間の精神に宿る未知の働きに迫ろうとした壮大な実験とその衝撃の顛末とは──。
  • 中井久夫 人と仕事
    4.3
    1巻2,860円 (税込)
    ― 患者にはよく「実験精神」について語った。たとえば、「三日間家に戻ってみよう。三日間なら取り返しのつかないことにはならないだろう?」と提案する。そして、「途中でこれはいかんと思ったらさっさと帰っておいでなさい。まだ少し早いということがわかったから実験は成功さ」「実験に失敗なし」などと患者に告げた。絵や箱庭は患者のことばの添え木となった。― 「患者とは、あるいは患者も含めて不幸な人とは、考え、考え、考え、考えている者」であり、認知症の人も統合失調症の人もがん患者も、「考えに考えをつづけています」。― 誰もが病気になりうる存在であって、自分たちにも統合失調症の人たちが示す症状が一過性でも起きることはある。だから治療にあたっては症状よりも患者の健康な部分に光を当て、そこを広げていけばいい。慌てずに患者を見守っていなさい──。この疾病観はどれだけ医療者の意識を転換させ、患者やその家族を勇気づけただろうか。われわれの世界に数々の知恵と言葉とヒントを遺し、2022年にこの世を去っていった精神科医・中井久夫。著者は『セラピスト』(新潮社、初版2014)以後も中井の聞き書きをつづけ、その生涯と仕事を追いかけてきた。『中井久夫集』(全11巻)の「解説」を大幅に改稿して本書は成った。1960年代前半、精神科医誕生の前後からその死までを軸に、統合失調症やトラウマ研究はじめ医療とケア、膨大な執筆や翻訳、人との付き合いなどをつぶさに記す。詳細な年表付き。
  • 斎藤茂吉の人間誌
    -
    「性」と「生」への強固な執着 人間探究者・茂吉の真相! 斎藤茂吉は高名な歌人で文化勲章受章者であり、青山脳病院の院長として、 その重責を全うした精神科医だった。茂吉が精神医学を学ぶようになったのは、 自らの志望というよりも、養父・斎藤紀一(茂吉は山形の守谷家の生まれ)との 関係での宿縁と言わざるをえない。 茂吉は宿縁に逆らうことなく、当時は「感謝せられざる医者」と呼ばれた精神科医 として、世間から否定的な眼差しを向けられていた病者に寄り添い、 近代国家による衛生国家が推進され、病者への差別や排除があった時代に、 病者の「負のエネルギー」を自ら吸収すべく、責務を誠実に果たした。 また、自身の歌業を「業余のすさび」と称しながらも歌人として認められるに従って、 文学者で医者の先駆者として陸軍統監医になった森鷗外は大きな存在であり、 その影響を受けたのであった。本書では、茂吉の病者への眼差しのみならず、欲望に溢れた「人間」茂吉に焦点を当て、彼の病気観の底流にある死生観を深く考察する。 [目次] 第1章 茂吉の性の諸相 第2章 茂吉のユーモア 第3章 茂吉と手帳  第4章 精神病医茂吉と精神科医北杜夫 第5章 茂吉の戦争詠 第6章 茂吉の晩年 第7章 茂吉の仏教観 第8章 茂吉と浅草寺
  • 公認心理師ベーシック講座 精神疾患とその治療
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 公認心理師課程の科目「精神疾患とその治療」向けの教科書。 ・カラー図とイラストで、初学者でも基礎からよくわかる ・重要語句は赤字で記載 ・国家試験の出題基準(ブループリント)をおさえつつ、「興味深く学ぶことができる」にこだわったつくり 《 目 次 》 序 章 精神科の診断の特殊性 第1章 脳および神経の生理・解剖 第2章 神経発達症群 第3章 統合失調症と統合失調症スペクトラム障害 第4章 気分障害 第5章 不安症,強迫症 第6章 心的外傷およびストレス因関連障害群 第7章 解離症と身体症状症 第8章 食行動障害および摂食障害群 第9章 睡眠―覚醒障害群 第10章 物質関連障害および嗜癖性障害群 第11章 認知症 第12章 パーソナリティ障害群 第13章 てんかん 第14章 薬物療法とその基礎 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 誰がために医師はいる――クスリとヒトの現代論
    4.5
    1巻2,860円 (税込)
    ある患者は違法薬物を用いて仕事への活力を繋ぎ、ある患者はトラウマ的な記憶から自分を守るために、自らの身体に刃を向けた。またある患者は仕事も家族も失ったのち、街の灯りを、人の営みを眺めながら海へ身を投げた。いったい、彼らを救う正しい方法などあったのだろうか? ときに医師として無力感さえ感じながら、著者は患者たちの訴えに秘められた悲哀と苦悩の歴史のなかに、心の傷への寄り添い方を見つけていく。同時に、身を削がれるような臨床の日々に蓄積した嗜癖障害という病いの正しい知識を、著者は発信しつづけた。「何か」に依存する患者を適切に治療し、社会復帰へと導くためには、メディアや社会も変わるべきだ――人びとを孤立から救い、安心して「誰か」に依存できる社会を作ることこそ、嗜癖障害への最大の治療なのだ。読む者は壮絶な筆致に身を委ねるうちに著者の人生を追体験し、患者を通して見える社会の病理に否応なく気づかされるだろう。嗜癖障害臨床の最前線で怒り、挑み、闘いつづけてきた精神科医の半生記。
  • 子どものこころの診療ハンドブック 日本総合病院精神医学会治療指針7
    4.0
    本書は、児童精神科を専門としない医療関係者が,子どもを診療する必要に迫られたときに役立つハンドブックである。診療する前に,必要な部分だけ拾い読みして調べたり確認できるように編集されている。 外来で出会う発達障害や摂食障害ほか、さまざまな疾患をもつ子どもへの対応のポイント、家族・児童相談所・他科などとの連携のコツや療育手帳や特別児童扶養手当など有効なツールの利用方法などをわかりやすく解説。身体疾患で入院している子どもや被災害児の心のケア、被虐待事例の初期対応にも活用できる実践ハンドブック。
  • ぼくを忘れないで
    3.3
    ぼくには仲良しの兄・サイモンがいた。でも死んでしまった。ぼくはサイモンに会いたくてたまらない。19歳になったマシュー・ホームズは、統合失調症の治療の一環として、自分自身について書いている。大好きだった兄サイモン、ダウン症だった彼の死は、幼かったマシューの思いつきがもたらしたようなものだった。罪の意識に苛まれるマシュー。彼には「ぼくを忘れないで」というサイモンの声がいつも聞こえている。精神科病棟の看護師だった著者だからこそ書ける、病める青年の苦しみ、不安、喜び、そして家族のこと。サイモンとマシューの兄弟を、あなたは忘れることができないだろう。コスタ賞の新人賞と大賞を同時受賞した傑作小説!
  • ラウンドテーブルトーク 児童精神科医という仕事 臨床の過去・現在、そして明日を語る
    -
    本書は,わが国の児童精神科医療に関わる関係者に向けて,臨床における現場感覚を生き生きと感じ取ってもらうことと,児童精神科臨床の現状と問題点や課題を提示することを,主な目的として企画した。 第1部では,齊藤万比古医師と岩垂喜貴医師による,『児童精神科入院治療の実際―子どもの心を守り,癒やし,育むために』(金剛出版)刊行記念として開催されたトークイベントが収載されている。児童精神科入院治療の草創期から始まり,入院治療の魅力,チームの連携,スタッフの燃え尽き防止策など,教科書的な知識ではなく,臨床実践に基づいた入院論・治療論が語られる。 第2部では,児童精神科という同じ臨床の場を持ちながらも,それぞれ異なるアプローチで臨床に携わってきた経験豊富な4人の医師が,児童精神科医療の実際や児童精神科における治療,東日本大震災・コロナ禍を経験し,ウクライナ戦争下における,これからの児童精神科臨床についてラウンドテーブルトーク形式で大いに語りあう。 児童精神科医として模索し,実践してきた臨床の道のりから生み出された,さまざまな知恵や示唆は,実際の臨床に携わる多くの関係者にとって指針となり,明日への臨床の活力を与えてくれるだろう。

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  • 精神科医という仕事 日常臨床の精神療法
    5.0
    筆者は,子どもから大人まで診るベテラン精神科医として知られる。その四十年以上にわたる臨床経験から,クライエントの生活を支援するための支持的な面接を中心に,本書には「筆者の考える精神療法の基本」が述べられている。 筆者は支持的精神療法について,「その人の生き方・考え方を変えようとするのではなく,『今,一生懸命に生きている,その人を支える』もの」であると述べる。そして,経験に基づいた面接の定石から,日常臨床で遭遇するピットフォール;落とし穴,思わぬ危険,さらに精神科臨床では不可欠な,クライエントの症状の把握から病名・診断の過程,薬や環境調整の考え方まで,日常臨床に応用可能な精神科医としてのtipが全編で語られる。

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  • 意識障害を診わける
    -
    1巻2,772円 (税込)
    本書は1997年に診療新社より刊行された『意識障害を診わける』改訂版の復刻である。すべての精神科医に必読の名著復刊。解題を東京大学名誉教授松下正明先生にご寄稿いただいた。 「当然事前の心づもりは病者との直接の面接によって変更されるべきである。この変更をいかに柔軟にできるかどうかが、臨床医にとって大事である。予想が予断になり、事実を目前にしても修正できないと大きな誤りを冒すことになる」 「病者と向かい合い、彼の精神状態の特徴を知りたいと思う時、私達自身が刺激装置であると同時に観測装置を兼ねねばならぬ」 「それにしても、意識障害を正しく見分けるためには、意識障害のない精神病像をよく知っていることがいかに大事であるか、この本を書いていて私は痛感した」 「結局、精神医学の全領域における臨床経験をつむこと、つまり、非器質性精神病像についても、あるいは意識障害のない器質性精神病像についても、豊かな偏らない目をつくることが、意識障害を診わける目をつくることにどうしても欠かせないと思う」 意識障害について考えたことのあるすべての方へ。

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  • 自殺防止の手引き 誰もが自殺防止の強力な命の門番になるために
    -
    本書は,NPO法人メンタルケア協議会で自殺防止事業に取り組み,また精神科医として50年以上患者と向き合ってきた著者による「自殺防止活動のための手引き書」である。 第I部では,「自殺企図直前の状態に陥っていることを示すサイン」(BPSAS)の具体例を示しつつ,BPSASに陥っている人に見られる特徴,またそこに至る三つのプロセス――「悪循環・発展」「精神状態の揺らぎ」「精神病性の症状」――について解説し,自殺企図に至るプロセスの全体像を概観していく。 第II部では,誰もが強力な“ゲートキーパー”(自殺の危険を示すサインに気づき,適切な対応を図ることができる人)になるためにどのように行動すれば良いかを,「対応の工夫」「自殺リスクアセスメント」「ゲートキーパーとしての動き方,支援機関の利用の仕方」の三つのテーマに分けて提案する。 年間約300人もの自殺未遂者・自殺ハイリスク者の支援事業に携わってきた著者の豊富な知見を1冊にまとめたこの「手引き書」は,“ゲートキーパー”として自殺防止に取り組むすべての人のバイブルである。

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  • 心理職を目指す大学院生のための精神科実習ガイド
    -
    2009年刊行の『臨床心理士をめざす大学院生のための精神科実習ガイド』を、公認心理師養成課程に合わせ大幅にリニューアルしたもの。大学生の段階より医療機関による実習が必須となっている今、実習にあたっての心構えや、実習先での身の振り方・学び方などの普遍的なものは残しつつ、実習生のみならず、教員や受け入れ先の指導者のヒントとなる情報も紹介。 最終部では、実習担当者、教員、精神科医師、精神科看護師からいただいた、実習に関するアドバイスも開示した。
  • 精神科身体ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「身体合併症看護」。バイタルサインの見方、フィジカルアセスメントの手技等をわかりやすくまとめ、「痛みがあっても訴えない」等、精神疾患患者の特徴を踏まえた事例を収載する。
  • 精神科医の戦略&戦術ノート 精神科救急病棟で学んだこと
    -
    1巻2,750円 (税込)
    長年の精神科救急の経験から得た知恵やコツ、後輩医師や研修医に話してウケがよかった話などを戦略、戦術という視点からまとめたユニークな覚え書。精神科の特に急性期の医療に求められていることをまず明らかにし、そのニーズに沿って戦略を立て、個々の患者さんの抱える問題に戦術を用いて対応していくという流れとなっている。また、著者がいろいろなことを教えてもらった印象深い患者さんたちが紹介される。 手軽に読める、臨床や病棟運営のノウハウが満載の書。
  • 神田橋條治 精神科講義
    4.0
    1986年から2011年まで、26年間にわたって行なわれた精神科病院での講演録。現場の臨床の真っ只中で常によりよい治療に向けての工夫を重ねてきた著者の、新しい技法発想の萌芽と展開が一望でき、多数の著書の解説としても読める。「誤診と誤治療」をはじめ、「精神療法におけるセントラルドグマの効用」「問題点の指摘の仕方」「臨床力を育てる方策」「フラッシュバックの治療」「双方向性の視点」「治療者の偏見」など、どの講義内容も示唆と警鐘と破格におもしろいアイディアに満ちている。
  • 認知症の看護ケア
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アセスメントから看護計画立案、ケアの展開までを解説する<精神科ナースのアセスメント&プランニングbooksシリーズ>。本巻のテーマは「認知症」。より豊かな看護を提供するために、認知症ケアの“病気”ではなく、“人”にアプローチする視点を紹介。豊富な事例から、臨床で役立つ技術を学ぶことができる。 ※本電子書籍は固定レイアウト型の電子書籍です。 ※本電子書籍は同名出版物(紙版)を底本として作成しました。記載内容は、印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※本電子書籍には一部掲載されない図版・資料等があります。予めご了承ください。
  • 現場で活用する表現アートセラピーの実際
    NEW
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    表現アートセラピーは、絵やダンス・ムーブメント、声や音楽、ドラマ、詩や物語など、すべてのアート表現を使う統合的な芸術療法である。子どもから高齢者まで幅広い年齢層に対して用いることが可能で、言葉で語れないこと、語り尽くせないことを、受け止めることができる。 本書では、この懐の深い表現アートセラピーを米国で学んだ執筆者4人が、多様な現場、さまざまなクライエントに対して行なってきた臨床実践を紹介する。 例えば総合病院で慢性疼痛の患者さんの痛み緩和に、薬物依存症患者さんのリハビリに。あるいはケアする人のためのセルフケアとして。 また、外来クリニックで、特に子どものトラウマ治療の一環として。精神科病院で、慢性期病棟、急性期病棟、デイケア等、病棟に応じたグループで行う心理療法として。 さらにコロナ禍で実用化されたオンラインでの実践も興味深い。 意識を「いま、ここ」に集中し、無意識との接点をもち、自分の中の豊かさや可能性に触れさせてくれるアート表現は、人を生き生きとさせてくれる。本書は広範囲にわたる分野における、さまざまな人を対象とした表現アートセラピーの活用方策を具体的に示してくれる1冊である。
  • 歴史民俗学 No.6
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    ――掲載ページより「巻頭言」―― 前号の巻頭言で、大正から昭和初期にかけて出ていた雑誌とからめて、本誌のめざすところを述べてみた。これを読んでいただいての反応かどうかはわからないが、ある読者(高名な精神科医、執筆家)から次のようなお便りをいただいた。 「『旅と伝説』のよみがえりかな、となつかしく思いました。私の少年時代には、こういう雑誌がちらほら残っていました。昔は民俗学も人類学も大学の教科でなく、試験もなかったため、みんなが勝手なことをいっていました。それでおもしろかったのだと思います。昭和の初期は悪い時代だというのが定説らしいですが、独創的、野人的で、おもしろいことをいう人がいました。昔を思うこと切です。」 うれしいお便りであった。今日の「知的情況」の中で本誌の果し得る役割について、若干の自信が得られたような気がしたことであった。なお、鈴木光志氏の「私の古井遍歴 8」も、御ー読いただければと思う。 礫川 全次 男装の怪盗[フォークロア:点描]◎鈴木光志 /銀座・夜店の古本屋[私の古書遍歴]◎越智信義/尾張サンカの研究(4)[回遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/福沢諭吉の異色作『かたわ娘』[ニッポン民俗学外史4]◎礫川全次/鯨は神だった◎下村巳六/菊池山哉小伝(4)◎田中紀子/西国巡礼行者「尼サンド」について(3)◎玉城幸男+小林義孝/幕末期におけるある非人部落の生活と風俗[玄海部落の場合]◎松浦国弘/江戸の人々と「六地蔵石灯篭」[浅草寺「六地蔵石灯篭」考余録]◎武井利通/私の古書遍歴◎鈴木光志/しゃぐじ神信仰覚え書き(1)◎吉村睦志/一石五輪塔は何を語るのか(下)◎横田明+西山昌孝+小林義孝/弥生時代の鉄製工具を用いた石器製作[技術革新か、あるいは消滅していく技術の輝きか]◎栗田 薫/全戸に配布された「岬町の歴史」◎小林義孝/山上の道◎伊藤貞樹/私の古書遍歴◎塩崎幸雄/一人の機知、万人の智恵。ことわざの性質について◎ウォルフガングー・ミーダー著・武田勝昭訳/資料篇 解説◎礫川全次

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  • どこへ行こうか、心理療法 神田橋條治対談集
    3.0
    精神科医・神田橋條治が、わが道を極めた三人の心理臨床家、成瀬悟策、村山正治、増井武士を相手に行った公開対談を一冊にまとめたもの。師弟関係にあった増井との時を経てなお温かさを感じさせる対話、さながらカウンセリングのような村山との対談、動作法の創始者・成瀬との緊張感に満ちた絶妙なやりとり等。神田橋の卓抜なインタビュアーとしての技が、三人の臨床家それぞれの特質を見事にとらえ、それを豊かに引き出してゆく。
  • 新訳 夢判断
    4.7
    夢とは望みを叶え、「本当の自分」が潜む場所。無気力、不眠、拭えない孤独感、新型うつ、スマホ依存、承認欲求の呪縛――21世紀のあなたの悩みはすべて、この歴史的ベストセラーによって解き明かされる。フロイトを知り尽くし、40年以上患者の夢や無意識と向き合い続けた精神科医によって蘇る、読んで愉しく寝て愉しい〈心の探検旅行記〉。
  • 「キレる」はこころのSOS 発達障害の二次障害の理解から
    -
    1巻2,750円 (税込)
    怒りを爆発させ、「ふざけんな!」「殺すぞ!」と暴言を吐き、攻撃性が顕著に表れる“キレる”子どもたちに向き合い続けてきた児童精神科医が、豊富な診療経験と発達障害の二次障害の研究から“キレる”子どもの支え方を導き出した。興奮状態の子どもへの介入方法と支援の仕組み、発達障害を持つ子どもへの対応の仕方,支援者の燃え尽きを防ぐためのセルフケアなど、具体的な支援方法を紹介する。支援者の悩みや疑問に答えるQ&Aを併載し、キレる子どものためのSSTプログラム、ペアレントトレーニングなど付録資料も充実。教育機関や福祉施設ですぐに役立つ実践的内容。
  • 統合失調症の治療ポイント 14の治癒例を通しての理解
    -
    《治療ポイントシリーズ》第6弾は、完治が難しいとされる統合失調症。筆者は精神科医40年、臨床心理士24年のキャリアから、治癒改善した14例を挙げて治療ポイントを示す。治るかどうかは、患者本人・家族・治療者の自覚と治療意欲・工夫にかかっている。その工夫の仕方を、実際にはどうしたらいいのか具体的に示した。幻聴・妄想・治療拒否に焦点を絞り、その治療のポイントを述べる。医師、患者、家族に読んでほしい本。
  • 神田橋條治 医学部講義
    4.0
    『精神科講義』に続く姉妹編。本書は前書と違い、医師や研究者を目指す医学部学生に向けて行われた大学での講義録である。自身の体験をもとに精神医療現場での治療や診断の問題点について語る内容は、マニュアル偏重主義の現代医療全体への痛烈な批判ともなっている。医師は、どんな状況でも患者のために何かできねばならないという強い信念と、後輩たちへの温かいエールに満ちた本書を、医学領域で生きるすべての援助者・研究者の方たちに贈りたい。
  • 甘え・病い・信仰(長崎純心レクチャーズ)
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 著者が精神医学界に問うた「甘え」という新しい概念はその後、世界の学会に着実に受け入れられてきた。個の自立を強調する思潮に対し、人間関係の根底で「甘え」と信頼が果たす役割を明快に論ずる。さらに「甘え」の視点から聖書に光を当てて、愛されること、愛の受容がもつ深い意味を浮き彫りにし、癒されて在ることの真実の姿を示す、病める現代に送るメッセージ。 戦後、現代社会において「甘え」の経験を好ましくないとする風潮が生まれた。そこから引き起こされた社会的病理現象を明らかにするとともに、人間関係の根底で「甘え」と信頼が果たす意義と役割を論じる。 隣人愛に象徴される他者への愛が強調されてきたキリスト教の従来の見方にたいし、「甘え」の視点から聖書に光を当てて、愛されること、愛の受容がもつ深い意味を浮き彫りにし、癒されて在ることの真実の姿を示す。病める現代に贈る、甘えの大切さを語ったメッセージ。 【目次より】 「長崎純心レクチャーズ」について   片岡千鶴子 序言   稲垣良典 目次 第一日 甘えの話 「甘え」という言葉 甘えの心理 なぜ欧米語には「甘え」に相当する言葉がないか 甘えの移り変わり 妬みの心理 ニーチェの場合 聖書の読みと日本的発想 甘えを可能とするもの 「甘え」という概念 言葉の理解 甘えと縦関係 結婚生活と甘え 第二日 病いの話 病気とは何か 心と病気 心の病気の種類 病気と甘え 家庭の問題 なぜ治るのか キリストの奇跡の意味するもの 悪霊の問題 「分かる」ことの危険 人の心が分かるとはどういうことか 日韓「甘え」の比較 甘え・しつけ・教育 第三日 信仰の話 聖書と甘え イエスと甘え 神に対する甘え 聖フランシスコの祈り 愛することと愛されること パウロの愛の讃歌 癒しについて あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 土居 健郎 1920~2009年。精神科医、精神分析家。東京大学名誉教授。聖路加国際病院診療顧問。 東京帝国大学医学部卒業後、米国メニンガー精神医学校などに留学。著書『「甘え」の構造』は日本人の精神構造を解説する日本人論のロングセラー。 著書に、『精神療法と精神分析』『精神分析と精神病理』 『精神分析』『漱石の心的世界 「甘え」による作品分析』『「甘え」の構造』 『「甘え」雑稿』『方法としての面接』『精神医学と精神分析』『表と裏』『「甘え」の周辺』『「甘え」さまざま』『信仰と「甘え」』『時のしるし『注釈「甘え」の構造』『日常語の精神医学』『「甘え」の思想』『聖書と「甘え」』『「甘え」理論と精神分析療法』 『土居健郎選集(全8巻)』『続「甘え」の構造』『甘え・病い・信仰』 『臨床精神医学の方法』など、 訳書に、ローレンス・S.キュービー『精神分析への手引』ローレンス・S.キュービー『神経症と創造性』ヘルマン・ホイヴェルス『私の好きな言葉』などがある。
  • ココロブルーに効く話 精神科医が出会った30のストーリー
    -
    もつれてしまった「ブルーな気持ち」をうつろう季節とともにときほぐす―― 30年以上のキャリアを持つ精神科医が,これまでの診療・相談場面で出会った人々の,さまざまなつらい気持ちや悲しみ=「ココロブルー」をときほぐしていくプロセスを描いた30の物語。 読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」の人気コラムを,ディレクターズカット版として再編&書籍化。

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  • 警告! あなたの精神の健康を損なうおそれがありますので精神科には注意しましょう
    4.0
    それまでの精神医学界に衝撃の楔(くさび)を打ち込んだ一冊 テリー・リンチ医学博士の序文より 「精神医学は遅々としすぎていて、その間違いから多くのことを学ぶことを放棄しているのではないのか。医学の専門家、政治家、そして一般の国民も同様に、過去100年に亘り精神疾患の治療に使われてきた薬物のほとんどが、危険で、依存性があるのに効果がない、ということをあたかも忘れてしまっているかのようだ」 あらゆる精神疾患の方々に朗報をもたらす画期的ガイドブック 「幸福もしくは精神的健康(メンタルヘルス)とは、あなたが選択している人生を楽しむこと。自分の身近にいる大切な人と良い人間関係を持つこと。人生で価値があると信じていることを行うこと。そして、この同じ幸福への切符を誰からも奪わないことである」 ──ウイリアム・グラッサー
  • 精神科医が実践するマインドフルネストレーニング ──習慣を変えるための3つのギア
    -
    「不安」という現代の流行病――ジャドソン・ブルワー 何かを過度に心配するというのは、それ自体が悪い習慣の一つであるうえに、いまや不安は現代の伝染病だ。本書はその悪癖に対処するための研究結果の集大成だ。不安と習慣はつながっている。悪い習慣―不安と強く結びついて生じ、不安によってさらに悪化するような習慣―の克服を支援するプログラムをつくることができた。 本書は、私の精神科医としての臨床経験や、研究、コンセプトのエッセンスを詰め込んだものだ。そこにはマインドフルネストレーニングがいかに習慣を変えるかの根拠と実例を載せている。 たとえば、治療必要数(何人治療すれば1人に効果が出るか)という指標NNTがある。不安に対する効果が高いものとして普及している手法で広く処方されている抗うつ薬は、5.15だ(その薬を5人強に飲ませれば、効果が出る人が1人はいるということ)。宝くじのようなもので、薬を飲んだ5人のうち1人だけが当選する(症状が有意に軽減する)。 一方、私たちが研究でおこなった治療のNNTは1.6だった。この数値に、私は臨床医として感激した。2枚も買わなくても1枚は当たる計算だ。同じ枚数宝くじを買っても当たる人が多いということだ。 本書は、あなたが自身の抱える不安に対する認識を変え、それとうまくつきあえるようになるための、実践的なガイドになるだろう。さらに、望ましくない習慣や、何かに対する依存を断ち切るのにも有効なはずだ。(本文より抜粋) 以下に本書の概略を示すので、それを念頭に置いて読み進めてほしい。 ・PART0では、心理学と神経科学の知見にもとづいて、人間の心に不安が生じる理由を説明し、不安に対処する方法を論じるPART1以降の議論の前提を提供する。 ・PART1では、「不安のトリガー」を特定する方法とトリガー自体の性質について説明する。 ・PART2では、私たちはなぜ不安や恐れのサイクルにはまってしまうのかを解説し、脳の神経ネットワークを更新することで不毛なサイクルから抜け出す方法を紹介する。 ・PART3では、学習を司る脳の領域が持つ力を引き出し、不安や恐れ、その他の悪癖のサイクルを打ち破るのに役立つ、シンプルな方法を紹介する。 習慣を変えるための3つのギア ファーストギア――自分の「不安の習慣ループ」の全体像を把握する。 セカンドギア――脳の報酬システムを利用して、不安やその他の習慣にシステマチックに対処する。 サードギア――神経回路の性質を活用して、不安と結びつく習慣(心配、先送り、自己批判など)から離れ、有益な新しい習慣(好奇心や思いやりなど)に入れかえていく。
  • 改訂増補 精神科臨床における心理アセスメント入門
    4.0
    『臨床心理学』の連載「精神科臨床における心理アセスメント入門」を加筆修正した本書は,精神科臨床経験5年以内のビギナー臨床心理士を読者対象とし,「6つの視点」から心理アセスメントを著者の軽やかな語り口で解説。本書は単なるチェックリストではなく,クライエントとセラピストの間に築かれる立体的な心理アセスメントを論じており,これまでになかった心理アセスメントの必携書となる。 特別対談「アセスメントからケース・フォーミュレーションへ」を新たに収録,データも最新のものを加えた改訂増補版。

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  • 腎不全からの再生 精神科医自らを語る 透析とともに生きる
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 精神科医であり透析患者でもある著者が、透析医療の草創期から現在までの激動の時代を自らの半生とともに綴ったエッセイ。家族の支えにより腎不全からの再生を実感するまでの長い道のりを赤裸々に語る。サイコネフロロジーの知識もコラムで紹介している。
  • 不登校支援の手引き 児童精神科の現場から
    -
    「不登校」という現象は,子どもの表れの多様化と,その変化に柔軟に対応できない教育システム,家庭の支持機能の低下などを背景にして,近年さらに複雑になっている。 不登校の診たてに操作的診断(ICD, DSM)が役に立つことは稀であり,支援についても,有用なガイドラインやアルゴリズムが存在しているとは言い難い状況にある。したがって,個々のケースを適切に診たて,支援していく際には,治療者がこれまで培ってきた臨床力が問われることになる。筆者は,「先人の教えや自らの経験を積み重ねて,『常識的な診たてや支援方法』を身につけ,それを骨格にしながら,個々のケースは『応用問題』として柔軟に対応していくことを心掛けている」と述べている。 本書は,児童精神科臨床を主なフィールドとし,子どもの支援を実践してきた筆者が,自身の臨床経験をベースに,子どもや保護者への具体的な言葉のかけ方などをふんだんに盛り込んだ,不登校支援の集大成とも言える一冊である。医療現場のみならず,相談機関や学校など,さまざまな場で不登校の子どもたちを支援する方たちの役に立ってくれるであろう。 付章として,児童精神科臨床における初回面接の要点がまとめられている。言うまでもなく,初回面接は,その後の治療の展開を大きく左右する極めて重要なセッションである。多くの臨床家に参考にしていただきたい。

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  • 完本 みちくさ日記
    完結
    4.0
    全1巻2,640円 (税込)
    13才の若さで「ちばてつや賞」を受賞するも、ほどなく精神科病院に入院。 「人生もう終わりだ」から始まった苦難の半生を、深い絶望と沢山のユーモアで綴る実録漫画。 ★『みちくさ日記』『よりみち日記』『よりみち日記2』三部作の内容を収録した永久保存版。 ★特別付録として、著者描き下ろし「道草晴子人生年表」「よりみちシモキタマップ」を収録。 【「完本」刊行に応援メッセージが続々】 ・阿部大樹さん(精神科医) ・大橋裕之さん(漫画家) ・曽我部恵一さん(ミュージシャン) ・西崎憲さん(小説家/翻訳家/作曲家) ・野中モモさん(翻訳家/ライター) ・濱口竜介さん(映画監督) ・古川耕さん(放送作家) ・燃え殻さん(作家) ・矢部太郎さん(芸人/漫画家) ・吉本ばななさん(小説家) ・ライムスター宇多丸さん(ラッパー/ラジオパーソナリティ) (全文をトーチwebで公開中!)
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か
    4.3
    自殺という現象については,古代の哲学者から現代の精神科医や心理学者まで,多くの人が考えを述べているが,いまだに分からないこともたくさん残されている。 本書ではそれら先人の理論や考え方をふまえながら,著者独自の視点で自殺という現象を捉え,今現在分かっていることを平易に解説している。 今までヒューマニティの視点から語られることが多かった自殺や自殺予防について,科学的な知見をもとに宗教・文化的な背景も交えて考察し,自殺のメカニズムや危機介入の実際が述べられ,また,自殺予防の経済的価値やSNSなどの現代的なメディアの功罪から,幸福な人生についての考え方まで,今までの成書にはないトピックにも丁寧に触れられている。 自殺や自殺予防に関心のある読者だけでなく,幸福な生と死について考えるあらゆる年代の人にとって最適の自殺学ガイドブック!

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  • 大人の発達障害の真実
    -
    「自分は発達障害ではないか?」と疑って一般の精神科病院や精神科クリニックを受診する大人が増加している。発達障害の知識が広く一般にも認識されるようになり、自分にも当てはまるのではないかと気づく人が増えてきたのだと考えられる。 しかし本来、発達障害は生来性のものであるため、その特徴的な症状は幼児期から小児期に最も現れやすいはずである。なぜ、大人になるまで見過ごされてきたのだろうか。なぜ、大人になって初めて不適応をきたすようになったのだろうか。そして、小児期と大人の発達障害の病態は、どう異なるのだろうか。 本書では、大規模なコホート研究の結果を紐解くことでこうした疑問に答える。さらに、児童精神科医として長年子どもを診てきた著者がはじめた「大人の発達障害外来」のなかで見えてきた、その特徴、実態を明らかにし、クリニックで行われている診断方法、心理教育・薬物療法・精神療法などの治療、そして今後極めて有望な方法である認知機能リハビリテーションについて、具体的に紹介する。 大人の発達障害は決して特別な疾患ではなく、積極的な治療や支援が可能なのだ。

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