作品一覧

  • 意識をゆさぶる植物――アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性
    3.0
    〈植物由来の世界3大薬物〉  ■アヘン(鎮静系)──ケシの実  ■カフェイン(覚醒系)──コーヒーノキ、茶  ■メスカリン(幻覚系)──ペヨーテ(サボテン) 精神活性物質を含む植物「ケシ」「コーヒーノキ」「ペヨーテ」が私たちの意識にもたらす“変容”をみずから体験し、その効果と意義をスリリングに解き明かした第一級のノンフィクション! 人間を虜する植物たちの生存戦略の「賜物」──それらは毒か、恵みか? ------------ 人間が欲望する「向精神性物質」に磨きをかけ、人間との共依存関係の上に種の繁栄を遂げた植物たち。 “そこにある自然”に先人たちが発見した可能性とは何か? 「戦争」「産業革命」「先住民の駆逐」が紡いだ植物の物語とは? 人類学、生化学、植物学ほか、多岐にわたる知見を横断して論じた「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーの注目作! ------------ 【目次】 ■序章 ■アヘン ■カフェイン ■メスカリン ■謝辞 ■訳者あとがき
  • 幻覚剤は役に立つのか
    4.8
    『雑食動物のジレンマ』『人間は料理をする』で知られるジャーナリストが自ら幻覚剤を体験し、タブーに挑む! 今どんな幻覚剤の研究がおこなわれているのか。 幻覚剤は脳にどんな影響を与えるのか。 そして、医療や人類の精神に、幻覚剤はいかに寄与しうるのか。 「不安障害」「依存症」「うつ病」「末期ガン」などへの医学的利用の可能性と、“変性する意識”の内的過程を探る画期的ノンフィクション。 ニューヨークタイムズ紙「今年の10冊」選出(2018年)、ガーディアン紙、絶賛! 一部の精神科医や心理学者が過去の幻覚剤研究の存在に気づき、発掘を始めたのは最近のことだ。 彼らは現代の基準で再実験をおこなって、その精神疾患治療薬としての可能性に驚愕し、(中略)幻覚剤が脳にどう働くのか調べはじめた。 ——幻覚剤ルネッサンスである。(宮﨑真紀) 【目次】 プロローグ 新たな扉 第一章 ルネッサンス 第二章 博物学——キノコに酔う 第三章 歴史——幻覚剤研究の第一波  一  有望な可能性  二  崩壊 第四章 旅行記——地下に潜ってみる  トリップ一 LSD  トリップ二 サイロシビン  トリップ三 5-MeO-DMT(あるいはトード) 第五章 神経科学——幻覚剤の影響下にある脳 第六章 トリップ治療——幻覚剤を使ったセラピー  一  終末期患者  二  依存症  三  うつ病 エピローグ 神経の多様性を讃えて

ユーザーレビュー

  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    幻覚剤(サイケディリクス)についての概念が一変する内容。
    LSD,サイロシビン、MDMA、ペヨーテなどがその範疇に入る。
    幻覚剤には乱用に至るとか依存性が強くあるなどと我々は認識しているが、それは無いのである。
    幻覚剤を活用することで「うつ病」や「依存病=アルコール依存など」の治療そしてがんの末期患者の恐怖を取り除くなど「精神疾患」全般の治療に役立つとの認識が世界では高まってきている(日本は希薄)ということが詳しく説かれている。
    ヒトの脳の構造を解き明かすルートとしも幻覚剤の研究は大きな糸口を得ることにつながる可能性が強いなど。

    この本は、有益で極めておもしろい。

    0
    2023年01月20日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    興味深い!マリファナアヘンコカイン覚醒剤等とは違いLSDは依存性ゼロ、脳の知覚機能へ一時的に「サイケデリック」に作用するだけで、LSDを服用した人はみな救済を体験し、サイケ体験はターミナルケアや精神疾患の治療に役立つ、というもの。

    治療薬として効果のある幻覚剤の成分構成と脳機能との化学反応など専門的な記述もあるけど全体としてちゃんと読める。そしてここでも邦題より原題(How to chage your mind) のほうが内容に沿っているんだよな。。だって最初から「役に立つ」前提で話が進むんでるしさ。。。まあこのタイトルだとスピリチュアルの棚に並びそうだけども。。

    0
    2022年02月12日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    ★脳を揺さぶる科学と導く人間のノウハウの間★覚醒剤や麻薬、LSDの区別がよく分からないが、LSDやシャーマニズムで使われるマジックマッシュルームのようなものは中毒性はないという。
    幻覚剤にはかつて米国の医療分野などできちんとした研究の蓄積があったがサブカルとして広がった反動で抹消されてしまったという歴史、自らによる体験、脳科学の分野からの研究、トリップを生かした終末期や依存症のセラピーと、一人称を交えたノンフィクション。

    脳の分析からは、スピリチュアルジャーニーは生活を送るうえで効率化した脳の設定(デフォルトモード)に対しエントロピーを増大させることで、秩序を揺るがせると紹介する。ふだんはつ

    0
    2021年09月05日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    面白い。しかし脳に作用する物質でスピリチュアルな悟りを得るのが好きだねアメリカ人は。それのどこが悟りなのか。精神が物質の結果でしかないこの上ない証拠のように思うが。

    0
    2023年08月15日
  • 意識をゆさぶる植物――アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性

    Posted by ブクログ

    本書を読み、植物、特に人の精神に影響を与える植物は宗教や文化と強い関係があり、この関係性を調べていくととても面白いと思いました。

    本書を100%信じることは出来ないが(テーマの植物に関して著者は擁護しようとする意思を個人的に感じたため)、もっと調べてみようというきっかけになりました。

    0
    2025年02月10日

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