【感想・ネタバレ】意識をゆさぶる植物――アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性のレビュー

あらすじ

〈植物由来の世界3大薬物〉
■アヘン(鎮静系)──ケシの実
■カフェイン(覚醒系)──コーヒーノキ、茶
■メスカリン(幻覚系)──ペヨーテ(サボテン)

精神活性物質を含む植物「ケシ」「コーヒーノキ」「ペヨーテ」が私たちの意識にもたらす“変容”をみずから体験し、その効果と意義をスリリングに解き明かした第一級のノンフィクション!

人間を虜する植物たちの生存戦略の「賜物」──それらは毒か、恵みか?

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人間が欲望する「向精神性物質」に磨きをかけ、人間との共依存関係の上に種の繁栄を遂げた植物たち。
“そこにある自然”に先人たちが発見した可能性とは何か?
「戦争」「産業革命」「先住民の駆逐」が紡いだ植物の物語とは?

人類学、生化学、植物学ほか、多岐にわたる知見を横断して論じた「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラーの注目作!

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【目次】
■序章
■アヘン
■カフェイン
■メスカリン
■謝辞
■訳者あとがき

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Posted by ブクログ

本書を読み、植物、特に人の精神に影響を与える植物は宗教や文化と強い関係があり、この関係性を調べていくととても面白いと思いました。

本書を100%信じることは出来ないが(テーマの植物に関して著者は擁護しようとする意思を個人的に感じたため)、もっと調べてみようというきっかけになりました。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

やはり法的にも問題がなく日頃から馴染みのあるカフェインの章が最も楽しめた。
カフェインの効果と飲み物を結びつけて好きだと思わされるように動機づけを受けている話はとても興味深くて、夢中で読んだ。
カフェインが効いている間、眠気を誘う物質の受容体がハイジャックされて効果を感じないものの、その間もその物質自体はどんどんと溜まっていっているから、カフェインが切れた時にはどっと疲れを感じるというのは体験からもよくわかることだった。

とはいえ、著者の立場として、だからやめた方がいい、ということではないし、常にそれが手に入り依存している状況を不快に思わないなら、それは別に問題じゃない、という表明をしているのもなんだか新鮮な感じがして良かった。

アヘンによる考えすぎてしまう脳を鎮静させて結果として幸せな気持ちになるという感覚や、メスカリンによる自ら対話の殻を閉じてしまっているものを開いて新たな視点から物事を見るという感覚についての話を読めたという点では面白かった。
が、気持ち少し長かったかなあという感じ。そのものズバリで知りたいという気持ちがあって読むのであれば最初から最後まで楽しめるとは思う。

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2024年11月04日

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