マイケル・ポーランのレビュー一覧

  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    幻覚剤(サイケディリクス)についての概念が一変する内容。
    LSD,サイロシビン、MDMA、ペヨーテなどがその範疇に入る。
    幻覚剤には乱用に至るとか依存性が強くあるなどと我々は認識しているが、それは無いのである。
    幻覚剤を活用することで「うつ病」や「依存病=アルコール依存など」の治療そしてがんの末期患者の恐怖を取り除くなど「精神疾患」全般の治療に役立つとの認識が世界では高まってきている(日本は希薄)ということが詳しく説かれている。
    ヒトの脳の構造を解き明かすルートとしも幻覚剤の研究は大きな糸口を得ることにつながる可能性が強いなど。

    この本は、有益で極めておもしろい。

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    2023年01月20日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    興味深い!マリファナアヘンコカイン覚醒剤等とは違いLSDは依存性ゼロ、脳の知覚機能へ一時的に「サイケデリック」に作用するだけで、LSDを服用した人はみな救済を体験し、サイケ体験はターミナルケアや精神疾患の治療に役立つ、というもの。

    治療薬として効果のある幻覚剤の成分構成と脳機能との化学反応など専門的な記述もあるけど全体としてちゃんと読める。そしてここでも邦題より原題(How to chage your mind) のほうが内容に沿っているんだよな。。だって最初から「役に立つ」前提で話が進むんでるしさ。。。まあこのタイトルだとスピリチュアルの棚に並びそうだけども。。

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    2022年02月12日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    ★脳を揺さぶる科学と導く人間のノウハウの間★覚醒剤や麻薬、LSDの区別がよく分からないが、LSDやシャーマニズムで使われるマジックマッシュルームのようなものは中毒性はないという。
    幻覚剤にはかつて米国の医療分野などできちんとした研究の蓄積があったがサブカルとして広がった反動で抹消されてしまったという歴史、自らによる体験、脳科学の分野からの研究、トリップを生かした終末期や依存症のセラピーと、一人称を交えたノンフィクション。

    脳の分析からは、スピリチュアルジャーニーは生活を送るうえで効率化した脳の設定(デフォルトモード)に対しエントロピーを増大させることで、秩序を揺るがせると紹介する。ふだんはつ

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    2021年09月05日
  • 幻覚剤は役に立つのか

    Posted by ブクログ

    面白い。しかし脳に作用する物質でスピリチュアルな悟りを得るのが好きだねアメリカ人は。それのどこが悟りなのか。精神が物質の結果でしかないこの上ない証拠のように思うが。

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    2023年08月15日
  • 意識をゆさぶる植物――アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性

    Posted by ブクログ

    本書を読み、植物、特に人の精神に影響を与える植物は宗教や文化と強い関係があり、この関係性を調べていくととても面白いと思いました。

    本書を100%信じることは出来ないが(テーマの植物に関して著者は擁護しようとする意思を個人的に感じたため)、もっと調べてみようというきっかけになりました。

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    2025年02月10日
  • 意識をゆさぶる植物――アヘン・カフェイン・メスカリンの可能性

    Posted by ブクログ

    やはり法的にも問題がなく日頃から馴染みのあるカフェインの章が最も楽しめた。
    カフェインの効果と飲み物を結びつけて好きだと思わされるように動機づけを受けている話はとても興味深くて、夢中で読んだ。
    カフェインが効いている間、眠気を誘う物質の受容体がハイジャックされて効果を感じないものの、その間もその物質自体はどんどんと溜まっていっているから、カフェインが切れた時にはどっと疲れを感じるというのは体験からもよくわかることだった。

    とはいえ、著者の立場として、だからやめた方がいい、ということではないし、常にそれが手に入り依存している状況を不快に思わないなら、それは別に問題じゃない、という表明をしている

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    2024年11月04日