国内ミステリー - 光文社作品一覧

  • 奥の細道殺人事件
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    大胆な仮説を掲げ、秀抜なトリックを駆使した、記念碑的代表作! 日本重化学工業の田辺工場長が相模湖畔で他殺死体で発見された。捜査の末、工場のたれ流し公害のため妻子を失った東陽大講師の三浦八郎が容疑者として浮かんだ。しかし、三浦は“芭蕉忍者説”解明のため、東北に旅行中だった。アリバイは崩せるか……!?
  • 人間椅子~乱歩奇譚~
    4.0
    始業前の教室。何者かに眠らされていた小林少年が目覚めると、そこにあったのは変わり果てた担任教師の姿だった。バラバラにされ椅子の形状に組み合わされた首無し死体――。高校生にして名探偵の明智は、容疑者となった小林に、自分で事件を解決してみせろというのだが……。江戸川乱歩の世界を現代に蘇らせた大ヒットアニメを完全ノベライズ。シリーズ第一弾!
  • ヘア・デザイナー殺人事件
    4.0
    京都のホテルで、東京の食品会社の社長夫人が殺された。居合わせたキャサリンは、被害者の所持品から、東京の有名ヘア・デザイナーの客であることを知る。一週間前にも同じヘア・サロンの客が殺されていた。さらに、ヘア・サロンに関連する人間が次々と殺され……。華やかな美容界を舞台に、名探偵キャサリンが密室殺人と凶器消失の謎に挑む傑作推理!
  • 京都新婚旅行殺人事件
    5.0
    南田物産に勤める田中美知子は憧れの上司・朱雀修一郎と結婚式を挙げ、新婚旅行先の京都へ。同日に結婚式を挙げた、南田物産社長の先妻の娘・千津も京都へ。だが、幸福の絶頂の夜は、悲劇の朝に変わった! 千津がホテルの屋上から飛び降り、死亡したのだ。夫の過去に疑いを持つ美知子はやがて、連続殺人の渦に巻き込まれて行く。愛する夫が“犯人”だなんて……?
  • ガラスの棺
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    重要文化財の京都二条城大門と広島の宮島大鳥居に、男女の名前が落書きされた。そしてこの二人が怪死! 推理作家でTVキャスターの矢村麻沙子は、この事件を番組で取りあげたことから関心をもち、犯人の追及に乗り出した。事件を洗ううち浮かび上がった八年前の惨劇。さらにその背景には……。ダイナミックな物語展開と創意あふれるトリックが織りなす傑作。
  • 燃えた花嫁
    5.0
    絞殺、青酸死、モデルが相次いで殺され、日進化繊が社運を賭(と)した夢の繊維の売れ行きに暗雲がたちこめた。巻き返しを図り、首相令嬢の結婚衣装を提供。しかし、挙式直後ドレスが突如燃えあがり花嫁は無残にも焼死した! ファッション界の醜悪な内幕を背景に、お馴染み、キャサリンと浜口の名コンビが謎に挑戦する!
  • 妖狐(ようこ)伝説殺人事件
    -
    栃木県那須・賽(さい)の河原――妖狐伝説の地で奇怪な溺死体(?)が発見された。被害者は、新興商事の会長・草下部泰造。草下部の姪・城所美和子の狐狗狸(こくり)占いが告げた犯人の名は、金毛九尾(きんもうきゅうび)の化身・玉藻の前だった。名探偵・滝連太郎は、美和子からの依頼をうけ、独自の捜査を開始。やがて第2の殺人が!? 神戸―東京―那須を結ぶ鉄壁のアリバイ・トリックを駆使!
  • 銀杏坂
    3.0
    築三十年のアパート・さつき荘には、ひとりの幽霊が住み着いていた。そのアパートの一室で、二百万円のダイヤのブローチが盗まれた! ところが容疑者は全員シロ。犯人は幽霊? 中央署の刑事・木崎と吉村は、幽霊に事情聴取をすることになるが……(「横縞町綺譚(よこしまちょうきたん)」)。北陸の古都・香坂市(こうさかし)を舞台に繰り広げられる、不可思議で切ない連作ミステリー!
  • 別名は“蝶(バタフライ)”
    -
    美貌と才知を備え、男たちを手玉にとって世界中を飛びまわるバタフライこと宇佐美三千代。ビジネスの相手は政財界のトップばかり……。老舗のオリエンタルデパート専務・瀬戸は、海外有名ブランドの企業買収のため彼女の力を借りて、次々と成果を収めていったのだが……。国際的企業買収の内幕を、ダイナミックに描いた傑作ビジネス・ミステリー。
  • 水色の密室
    -
    もっか3浪の身であるおれは、隣りのおじさんに頼まれて、絞殺事件に関わった。現場は内部から完全に施錠(せじょう)したサンルーム。被害者には愛人が存在し、しかも最近、多額の保険金を掛けられていた。おれは密室の謎を解くべく推理を展開するが、なかなか物証が得られず途方(とほう)にくれる。やがて第二の事件が……(表題作)。奇抜な着想とトリックで読者を魅了する傑作ミステリー。
  • 動く密室
    -
    神戸―川崎間を航行(こうこう)する大型のカーフェリーに、それぞれの思惑を抱く3つのグループが乗船していた。その中の一人が航海の途中、船内のトイレで毒殺された。だが、被害者には殺される理由がみつからない。誤殺か? 犯人はフェリー内にいる。しかし、全員に完璧なアリバイがあり、捜査は難航した。洋上に仕掛けられた巧妙な犯罪トリック。本格推理の力作!(『フェリーKT79に何が起きた』改題)
  • 香港(ホンコン)殺人旅行
    -
    香港帰りの団体旅行客・谷口拓郎が、空港からのタクシーの中で急死した。死因は心臓発作。一方、神戸湾の臨海倉庫からは、若い女の手足が発見された。兄の死に不審を抱いた谷口の妹・礼子は、同じツアーに参加していた神奈川県警の水田警部補を訪ねるが……。香港と東京の“地域差”を巧(たく)みに利用した犯罪事件。〈公害と観光〉をはじめて結びつけた、公害ミステリー決定版!
  • 王将殺人
    -
    北海道・定山渓(じょうざんけい)での対局に勝ち、アマチュア将棋会の最高の座に就いた星純一。その夜、純一の後援会長・倉西正文が、札幌のホテルの浴室で殺された。彼は父・恵三の不審な言動に不安を覚える。また、恋人・真理子の父親・森田八段にも容疑が……。殺害現場に残された、まちがえた棋譜の意味は? 亡き母が、純一に遺(のこ)した曲詰(きょくづめ)の秘密とは? 棋界に精通する著者の力作!
  • 河童殺人事件
    -
    鎌倉の病院で看護婦が刺殺された。彼女は屏風に書かれた歌の中の“河”と“童”の文字に血で印を付けて死んでいた。床には水がこぼれ、水藻の臭いが! 一方、川崎市内の産院から建設大臣の孫が誘拐され、現場を目撃した看護婦・圭子も一緒に連れ去られた。しかし、犯人は身代金受取りに失敗。嬰児も取り違えと判明し、二人の命を……。サスペンスあふれる推理傑作。
  • 喧嘩侍 勝小吉
    3.0
    男谷平蔵(おたにへいぞう)の三男・亀松は、7歳で旗本勝家の養子となり、小吉と名乗る。学問嫌いの彼は、喧嘩に強くなることこそ出世の早道と信じて、道場破りや喧嘩三昧の日々を送っていた。行く末を案じた父親は、小吉を座敷牢に幽閉。そして許嫁(いいなずけ)と二人きりにしたところ、長男・麟太郎(海舟)が生まれたことで……。勝海舟の父・小吉の自由奔放な生涯を描く、痛快時代力作!
  • 鎖された夏
    -
    「この作品の見どころを、私は、論理の面白さにあるといったが、作者大西赤人の文学精神は、単なる謎とき小説に終わらせることを潔しとしなかった。犯罪者の鬱屈した思いが、抑制された達意の文章によって語られるとき、読者は陶然として文学の世界に酔い、慄然として人間の深部にひそむ悪の正体に直面する」(土屋隆夫氏評)(『熱い眼』改題)
  • 越後七浦殺人海岸
    -
    吉成行夫(よしなりゆきお)には、十二年来の秘密があった。彼が高校三年生の時、彼の同級生で想いを寄せる宮地亜以子が、廃工場で殺人を犯し、その壁に消えたのを目撃した。卒業後、亜以子は消息を絶った。ところが、同窓会の席上、吉成は、彼女が社長夫人に納まっていたことを知る。未だに彼女を思う吉成は、極秘に彼女を調査すると……!?──トリックを駆使する本格推理の白眉(はくび)!
  • キッドナップ
    3.0
    国際的巨大ヘッジファンドの元幹部・仁科の息子が誘拐(キッドナップ)された。犯人の要求は「一億円を持ってブリュッセルへ飛べ」。到着した仁科に今度はマラケシュへ行けと指示が。北アフリカの市場(スーク)で、仁科の姿は忽然と消えた! 犯人の真の目的は? マネーゲームの次の標的(ターゲット)とは? 誘拐につぐ誘拐。巨大組織の暗闘を背景に描く国際的スケールのノンストップサスペンス!(『誘拐から誘拐まで』改題)
  • 特急ワイドビューひだに乗り損ねた男
    2.8
    東京・三鷹の空き家の床下から男の白骨死体が発見された。ポケットには、2年前の高山行き「ワイドビューひだ13号」の切符が残されていた。飛騨高山へと向かった十津川警部は、7年前、市議の妻と駆け落ちして消えた男の話を聞く。市議はその後、元大臣の娘と再婚し、国会議員になっているのだが……。さまざまな圧力を撥ねのけ、十津川が暴く恐るべき陰謀とは?
  • 富士急行の女性客
    -
    富士山の絶景を楽しめる「フジサン特急」に乗車したカップル。二人は終点の河口湖駅で降りるが、帰りの列車に乗ってきたのは女一人だけだった。消えた男は、そのまま失踪を遂げてしまう。彼は「日本ミステリーの会」というサークルの活動で、青木ヶ原樹海を調べに行ったらしいのだが……。さらに、サークルのメンバーの一人が殺害された! 十津川警部の名推理。
  • ハートブレイク・レストラン
    3.7
    1~2巻550~660円 (税込)
    フリーライターの寺坂真以(てらさかまい)が仕事場代わりにしているファミリーレストランには、名探偵がいた。店の常連・ハルお婆ちゃんは、客たちが話す「不思議な話」を聞くと、真以を呼び寄せ、たちどころに謎を解いて見せるのだ。そんなお婆ちゃんにも、ある秘密があったのだが……。可愛くって心優しいお婆ちゃん探偵が活躍する、ハートウォーミングな連作ミステリー!
  • 花の棺
    3.6
    華道・東流の小川麻衣子が毒殺された! 京流の久条麗子とともに、華道界をになうホープだった彼女こそ、名探偵・キャサリンが華道を習うはずの人であった。真相を探るうち第二の殺人が……。巨大な女の帝国の、裏面に渦巻く、醜さ、欲望、そして殺意! 舞台は京都。大胆なトリックが冴えわたる、傑作推理小説。
  • 屍たちの領域~信州・金沢・東京殺人ルート~
    -
    恵まれない生い立ちの青年にとって、女子大生との同棲生活は夢のような日々だった。しかし、嫉妬から恋人を絞殺。あてもなく部屋を飛び出した彼の足は、いつしか駒ヶ岳へと向かっていた。そこに待ち受けていたさらなる悲劇の連鎖とは? 母が「鬼畜」と罵る父への憎悪が、人生の歯車を狂わせたのか? 逃亡者の心理に深く切り込んだ傑作クライムノベル!
  • 三毛猫ホームズの夏
    -
    明日から夏休み。だが、玉木リカの気持ちは晴れない。通信簿を両親に見せなければいけないのだ。「叱られないようにしてあげようか?」。セーラー服姿の少女が、リカに声をかけた――。その後、玉木家に空巣が入り大騒動に。たしかに、通信簿どころの話ではない!(「三毛猫ホームズの通信簿」)。プール、高原……。夏を舞台に、片山兄妹とホームズの推理が冴えわたる! 人気シリーズから厳選したベストセレクション第1弾!
  • ハイエナの夜
    -
    滝村薫平――元キックボクサー、現在自他ともに認める体力派カメラマン。離婚して、一人娘とは離れて暮らす。依頼されるのは、かなり“やばい”仕事ばかりだ。結果、ヤクザや暴走族に襲われたり、プロレスラーと闘うはめになったり、ときには、妖艶な美女に誘われたりもするが……。軽快な展開のなかに、男の悲哀を織り込んだ秀作6編。
  • 指宿・桜島殺人ライン
    -
    編集者の美緒(みお)は幼馴染(おさななじみ)の美由樹から相談を受けた。叔母の悦子が何かに怯(おび)えていると──。恋人・壮(そう)とマンションを訪ねた美緒たちは、悦子が襲われているのを目撃。部屋に急行するが、悦子はそれを否定する。同じ頃、奥多摩で死体が発見される。被害者は悦子の夫が副支配人の鹿児島西京ホテル、元社員。7年前、上司殺害の容疑をうけた者だった。2つの事件を結ぶ糸は!?
  • 尾道・鳥取殺人ライン
    -
    美しい砂丘の町で凶悪な殺人事件が発生。鳥取砂丘で発見された被害者は、笹谷美緒の女子大時代の友人だった。遺体そばの砂には「尾道」と推測される言葉を含むダイイング・メッセージが! 捜査陣は被害者の交友関係を洗い出し、二名の容疑者が浮かび上がったが……。ご存じ、壮&美緒コンビも事件解決に乗り出し、犯人の黒い企みと悲劇の真相に迫る!
  • ただ雪のように
    3.3
    兄夫婦が交通事故で死んだ。10年前、家出同然で単身ニューヨークへ渡った高森真琴は、一人残された姪と暮らすために帰国する。“雪のように色が白い小さな白雪姫”小雪と名付けられた赤ん坊は12歳。人眼を惹(ひ)く美少女に成長していた。その姿を思春期の自分と重ね合わせた真琴は嫉妬を感じて……。おとぎ話をテーマに家族の絆と女性心理を描くサスペンス。
  • 甦れ 孔雀警視
    -
    石油採掘(さいくつ)権を売りつける詐欺(さぎ)会社に潜入して、その全貌を暴(あば)くよう指令を受けた、孔雀警視こと扇野笙子(おうぎのしょうこ)。持ち前の美貌と、得意の語学を駆使(くし)して核心に迫ろうとするが、副社長が何者かに殺され、焼死体で発見される。どうやら詐欺会社の逆利用を企む顧客がいるらしいのだが……。捜査は進展せず、犠牲者は続出する。孔雀警視が挑む最大の難事件!
  • 取調室3~敵は鬼畜~
    -
    佐賀県鳥栖(とす)駅で、母を待つ少女・知香が保護された。不可解なことに、知香は三カ月前にも、男に東京から連れさられた後、同じ場所で母を待っていた。なぜ二度も少女は鳥栖に? 時を同じくして鳥栖市内で発見された無惨な焼死体は、知香の母・綾乃だった! 必死の捜査の結果、ある男を逮捕。佐賀県警の落としの達人・水木警部補と男の凄絶な死闘がいま、始まる!
  • 招かれざる客
    3.5
    事件は、商産省の組合の秘密闘争計画が、省側に筒抜けになっていて、スパイが発見されたことが発端だった。裏切り者の組合員と、彼の内縁の妻と誤認された女性が殺された。二つの事件の容疑者も事故で死んだ。事件全体に釈然としないものを感じた警部補。鉄壁のアリバイ。密室で姿を消した凶器。乱歩賞次席ながら世に出た、笹沢推理文学の輝ける出発点。
  • 取調室2~死体遺棄現場~
    -
    佐賀県有田町で女性の死体が発見された。現場での目撃証言から、不審な女性が別件逮捕される。被疑者・香山弓江は一世を風靡した美貌のスター歌手であった! だが、被害者との接点は皆無。“落としの達人”水木正一郎警部補の執拗な聴取にも、弓江は完璧な答弁を見せ、事件は暗礁に乗り上げた……。最新の科学捜査を駆使して捜査官と被疑者の死闘を描いた傑作。
  • 取調室~静かなる死闘~
    -
    佐賀市内のホテルで全国学生テニス選手権優勝者・小田垣悦也の撲殺死体が発見された。死体発見の数時間前、慌ただしく同ホテルをチェックアウトした父・光秀に疑惑が集まる。“取調べの神様”の異名を誇る水木警部補が登場! ところが、悦也の死亡時刻に光秀が北海道にいたという鉄壁のアリバイ! 敏腕取調官と冷徹な被疑者との息をのむ攻防。会心の推理傑作。
  • 飛鳥十字殺人事件
    -
    聖徳太子のガン死亡説を唱える学者夫妻が、それに反対する先輩と争い殺人を犯す、という推理小説『聖徳太子の謎』を書いた作家の山路(やまじ)が、雪の夜自宅で惨殺された。山路は先輩作家の吉岡に作品をけなされた直後で、凶器は吉岡所有の脇指であった……。巧妙なアリバイ・トリックと暗号を駆使した著者会心の本格ミステリー。
  • 謀殺指令
    -
    響三郎が久々に帰国した。世界中の殺人(ころし)のホシを追い、やっと得た休暇だ。だが東京も国際都市。ポルノ仕掛けのスパイ探索に乗り出していく。国際刑事警察(インターポール)・特別捜査官(スペシャル・エージェント)に安全はない。生命(いのち)がけの闘いが続き、さずがの響も、ついに敵の手に陥(おちい)る。犯人は彼を囮に原爆製造犯人の釈放を要求! いよいよ迫力を増す超アクション。
  • 殺意の法廷
    -
    福岡市のホテルの一室で、男女の死体が発見された! 被害者は、市会議員の乗松三喜夫とその愛人の広川朱美だった。将田検事指揮による捜査の結果、逮捕された男の名前に、朝日岳之助弁護士は衝撃を受けた。その男、野々口雄次は、かつての同僚の息子だったのだ。弁護を申し出る朝日。だが、なぜか雄次は心を閉ざす……。冤罪を憎む老弁護士の執念!
  • 夫婦岩殺人水脈
    -
    城ヶ島に漂着した段ボール詰めの男の死体。容疑者・山脇健介は島根で、焼殺体となって発見された。駆け出しのフリージャーナリスト・烏丸実果は、9年前、神戸の強盗殺人事件で死んだ男と山脇が同一人物であることを突き止めた。誰が山脇を二度殺したのか? 真相を目前にした実果に“夫婦岩のアリバイ”が立ちはだかる!
  • 飛鳥殺人事件~首の迷宮~(上)
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    警視庁殺人班の刑事・宇津木冬彦は、有馬安正の妻から、捜査依頼をうけた。有馬は、高松塚古墳研究のため、飛鳥に行くと言って家を出たまま消息を絶っており、また謎の男から、有馬は既に殺されているという電話があったというのだ。宇津木が有馬のマンションを訪ねたころ、高松塚の近くで、男の首なし死体が見つかった! 殺人事件と歴史の謎を絡めた傑作長編!
  • 人麻呂の悲劇(上)~「人麻呂・赤人同一人説」殺人事件~
    -
    文芸編集者・笹谷美緒のもとに、覆面作家・飛鳥彰から週刊誌連載の話が持ち込まれた。柿本人麻呂の秘密をめぐる鼎談(ていだん)のメンバーに指名されたのだ。さらに飛鳥から、24年前に失踪した人気作家・山岡竜一郎捜しの協力要請を受ける。飛鳥の仕事場を訪ねた美緒は、その正体を知り驚愕! そして、奇怪な殺人事件が発生! 歴史の秘密と作家失踪事件の謎を追う傑作長編!
  • 「邪馬台国(やまたいこく)の謎」殺人事件
    -
    九州肥後(ひご)市で、市長選候補者の大曽根英隆が毒殺された。遺跡群に建設予定の大レジャーランド推進派と対立していた彼は、手帳に邪馬台国(やまたいこく)に関する奇妙なメモを残していた。いったい何を伝えたかったのか!? 熊本県警から相談を受けた警視庁の勝刑事は、15年前に東京で起きた心中事件を思い出していた……。古代史最大の謎と密室トリックの究極の融合に挑む傑作長編!
  • 「法隆寺の謎」殺人事件~寝台特急「はやぶさ」180秒の逆転~
    3.0
    慶明大学の考古学研究室から、法隆寺研究の鍵を握る史料が盗まれた。笹谷美緒は、大学院生・手塚から一枚の写真を預かってほしいと頼まれる。だが、手塚は「法隆寺の真実とともに死すべきか」という言葉を残して殺され、写真は消えた! 続いて、寝台特急「はやぶさ」車内から、教授とみられるバラバラ死体が! 古代史の謎と壮大なトリックを融合した本格推理傑作。
  • 検察審査会の午後
    3.0
    「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた1枚の葉書。それは、検察官が下した不起訴処分の妥当性を市民が審査する日本独自の「陪審制」検察審査員の選任通知だった。落ちてきた突然の義務。佐田は、さまざまな事件に関わりながら、次第に興味を深めていく。「裁判員制度」時代に先駆けて名匠が描いた市民参加型司法推理の傑作!
  • 五十一番目の州
    -
    ジャーナリスト・海埜(うんの)は友人の新聞記者二人が、ワシントンとモスクワで死んだ事件に疑惑を覚えた。二人は米ソの国家機密に属する、とてつもない特ダネをつかんだのでは? それも日本の命運に関わるような!……。国際情勢分析の専門家が、冷戦時代の緊迫した世界に、“破局”を描いた情報小説の野心作!
  • 三十秒のラブ・ソング
    3.0
    あの最高にクールでかっこいい不良が帰ってきた! CFディレクター・流葉爽太郎(ながればそうたろう)は、ある事件のため3年も業界から遠ざかっていた。仲間たちと湘南へ移り住み、釣り三昧(ざんまい)の日々を送る爽太郎の元へ、とんでもなく危(ヤバ)い仕事が飛び込んできた──。洒落た会話に、胸のすくファイト、そして心に染みるとびきりの恋……。潮風の香り漂う待望のシリーズ!
  • 殺人熊~北多摩署純情派シリーズ4~
    -
    北多摩署・相馬刑事には、三年前、再会を誓った少女・坪山千江がいた。だが、約束の前日、千江は何者かに扼殺され、全裸死体で発見される!――ここ一年半も行方不明だった彼女に何があったのか? 相馬が不審な犯罪グループに気づいたころ、第二の殺人が起きていた! 熊が出没する福島・会津田代山で迎える衝撃のラストとは? 山岳を知悉する著者の会心作。
  • 宇宙からの衝撃
    3.0
    ライターの西郷は、恋人・有里(ゆり)とともに、有里の兄を探し求めて木曽山中の町へ向かった。そこで彼は眩く光る円盤に出会うが、そこには変貌した有里の兄がいた! ロボットの“怪物”に襲われ円盤内に連れ込まれた西郷は……。この事件は、首都圏を舞台にした“一大パニック実験”なのか? 著者渾身(こんしん)の近未来サスペンス力作!
  • 偽装自殺の惨劇
    3.0
    事件は、大学生バンド『三角関数』の演奏中に起きた! 首吊り死体に扮したメンバーの西条が補助用の鎖を切られ死亡、小佐井も毒殺されたのだ! しかも切断された鎖の輪は消え、毒殺の方法もわからない。メンバーを知る霧村誠治助教授は独自に調査を進めるが……? 医学ミステリーの第一人者が二重三重のトリックを駆使してみせた、本格推理の傑作!(『二重殺人トライアングル』改題)
  • サンセット刑事
    -
    奇観を誇る佐賀の『七ツ釜』で会社員・波多野仁の死体が発見された。かつては凄腕(すごうで)でならした末森刑事も捜査に加わる。現場に残された波多野の車から発見された6枚の写真……そこに写されていたのは、なんと末森の幼少時の恩人・菊池香織の一人娘・恵理子であった。著者のテーマである、「宿命のもつ恐ろしさ、奇怪さ」を集大成した、入魂の本格推理!
  • 桂離宮殺人旅情
    -
    新婚旅行で京都を訪れた新妻の夜里子(よりこ)が、桂離宮を見学した夜、謎の失踪を遂げた。唯一の手掛りは、彼女が残した一枚の紙片。夫・直道は、夜里子の親友・夏木梨香に異変を告げ、姉の香奈、さらには小早川警視正の協力を得る。やがて浮かんだ夜里子と伯父・中津原の不倫関係。だが、怪しいと睨んだ中津原が惨殺体で発見され、同じ場所からもうひとつ意外な死体が……。
  • 林真紅郎(はやししんくろう)と五つの謎
    3.3
    林真紅郎、元法医学者。愛妻を事故で亡くしたのを契機に勤務先の大学を辞し、35歳の若さで「隠居」生活に入った。そんなある日、12歳の姪と行ったコンサートで事件は起きた。ステージ上のマジックで消えた女性が、トイレの個室で殴打された姿で発見される(「いちばん奥の個室」)。バラバラの謎が真紅郎の頭の中でシンクロするとき、一挙に〈事件〉は解決する! 本格推理の傑作。
  • 蚊取湖殺人事件
    3.1
    スキー場にやって来た慶子と美那。二人はゲレンデならぬ氷上で絞殺死体に遭遇してしまった。被害者の首には包帯が!? 警察は二人を疑っているらしい。そこで彼女たちは身の潔白を証明するため、スキー場で知り合った男と協力して犯人捜しを始めるが……(表題作)。「謎解き」「奇術」そして「伝統職人もの」、バラエティに富んだ泡坂マジック、巧みの世界!
  • 砂時計
    3.0
    親友に“離婚した女と一緒になってくれ”と頼まれたら……? 二見幸夫は、能勢陶吉の頼みを断われず、彼の元妻・波妙(はたえ)と奇妙な同居生活を始める。半月後、能勢は殺人容疑で逮捕された。波妙は「計画的犯行だった」と二見に告白。親友の確信犯的殺人の背後には何が……!?(表題作) 紋章上絵師、仕立職人、奇術師等々――奇才が仕掛けた綺羅星(きらぼし)の如く並んだトリック。哀歓漂う傑作選。
  • 夢の密室
    -
    来条美箱(らいじょうみはこ)は、就寝前に“カヴァハイ”という飲み物を飲んで不思議な夢をみた。ホテルの一室での密室殺人。しかも容疑者は、別れた夫・靖彦だった。彼の虚言癖が原因で別れたのだが、なぜか憎めない。靖彦が助けを求めてのテレパシーではないか、と感じた美箱は、謎解きを開始するが……(表題作)。鬼才が放つ、奇妙で不思議なファンタジック・ミステリー。
  • 王を探せ
    3.8
    だから、どの亀取二郎が犯人なんだ!?――その亀取二郎は、2年前の犯罪をネタに恐喝されていた。耐えきれず、彼は憎き強請(ゆすり)屋・木牟田(きむた)を撲殺する……。警察がつかんだのは、犯人が「亀取二郎」という名前であること。だが、東京都近郊だけで同姓同名が40名。やっと絞りだした数人は、みなアリバイをもつ、亀取二郎ばかり。鬼貫・丹那のコンビが捜査するなか、犯人は次なる兇行に及ぼうとしていた!
  • 死びとの座
    3.2
    一人めの被害者は、芸能人のミッキー中野こと秋葉原好一(よしかず)だった! 彼は東京・中野区の公園に置かれたベンチに座っているところを、拳銃で撃ち抜かれて息絶えていた。──捜査陣は、つぎつぎに出現する容疑者に困惑する。スチュワーデス、フリーのルポライター、ライバルの同業者たち……動機を持つ人物が多すぎるのだ。鬼貫(おにつら)警部は北へ西へと奔走し、彼らのアリバイ工作を崩そうとするが……。
  • ストレスパワー~プレッシャーが飛躍のバネになる~
    -
    ストレスは攻撃的ストレスと、逃避的ストレスとに分けられる。その蓄積によって起こる病気も異なる。また、仕事などをバリバリと熟(こな)していくうえでは、攻撃的ストレスは大いに有効となる。作家で、生物学を教える著者が、独自の体験をもとに、人体をマルチ的、マクロ的、トータル的に眺め、解説する画期的ストレス解消の手引書。
  • あの道この道
    -
    江戸時代には早漏も不能も存在しなかった? 将軍は皆そうだったという腎虚(じんきょ)とは。なぜ「相模(さがみ)女は淫乱」か。性の禁忌(きんき)、縁起、呪術(じゅじゅつ)とは。間男(まおとこ)の日仏に見る扱い方の違いは。……など。現在の川柳(せんりゅう)ブーム、その原点とも言うべき古川柳のばれ句を、一流の女性観で艶(つや)やかに解釈する、吉行流ばれ句の密(ひそ)かな楽しみ方。
  • 男の戸籍
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    『私は男が大好きである。人間としても、恋人としても、友人としても、夫・つばめ・間男(まおとこ)・旦那―あらゆる立場の、あらゆる表情の男が好きなのである。とにかく男大好き、男バンザイ! この本は、女好きのあなたに捧げる、男好きの女からの、ちょっと長めの内緒話である』(あとがきより)直木賞作家が贈る傑作小説集!(『浮気人間絵図』改題)
  • 北太平洋の壁
    -
    アメリカ、シアトルで四人の日本人が射殺され、顔面を砕(くだ)かれた。彼らは、純金に絡(から)む大がかりな詐欺事件を日本で引き起こした企業の幹部らしい。日米の合同捜査が難航する中、捜査協力を依頼された極東航空機長、酒巻も独自の調査を始める。浮かび上がった容疑者は、犯行当時ヨットで北太平洋上にいた! 驚愕の犯罪計画と、壮大なアリバイ崩しに挑戦する渾身(こんしん)作!
  • ママ堂々としているよ~母と娘のふれあい学~
    -
    「人生八十年時代を迎えて親子関係にも締切りがある、ということを見据え、あの子なら手放しても安心、といえる子どもに育てること。それを軸に据えさえすれば、あとは自分の生きてきた人生の体重をかけて、自分流に育てればいい」(文庫版のためのまえがき)。親としてあるべき姿とは何かを探る、実体験を中心とした子育て論。
  • 結婚ぎらい
    -
    「二度と結婚せえへんデ。僕はもう、結婚はコリゴリやがな」倉田は、つくづくそう思う。惨憺たる結婚生活を解消すると、心から幸せになれた。しかも、若い女の子からも急にもてはじめ、別れた妻に「ざま見さらせ」といい気になったが……。《究極には男のキライなのは、「女」じゃないか》と考える著者が、七つの“キライ”をキツーイ筆致で描いた連作小説集。
  • 善人は若死にをする
    3.0
    本書に収めた作品は、僕が十四歳から十七歳にかけて書いた小説だ。しかし、当時の僕が世の中に見い出した疑問点や矛盾点は、現在、解消されているかどうか? そう考えると、これらの作品は〔残念ながら〕ほとんど古びていないばかりか、むしろますます切実な内容とさえ思われてくるのである。〈著者のことば〉
  • 二重アリバイ三重奏
    -
    人気作家、哲村玲次郎の他殺体が発見された。捜査線上に、彼の恋敵である浅田利行が直ちに挙がった。独身の二人は、同一女性に結婚を申し込んでいた。浅田は捜査員に、被害者に対するあからさまな敵意を見せながらも、アリバイを証明。死後明らかになってきた哲村の身辺の謎、そして新たな参考人が……!? 複雑に絡(から)み合う人間の欲と業(ごう)、乱歩賞作家がトリッキーに描く!
  • 暴れ蛇~くりから女刑事~
    -
    元警視庁の巡査部長・桐原夕紀は二年前、暴力団「石神会」の男に婚約者を殺害された。白い肌一面に彫った刺青は、その彼が殺された当時、復讐を誓ったときに入れたものだった。彼女は事件を機に警察から退くが、ある日、仕事相手の夫婦が殺されたのを知り、再び美しい体を利用して事件を追いかけた……。男と女の人間模様を見事に描いた傑作サスペンス!
  • 弥彦・出雲崎殺人ライン
    -
    新潟県・出雲崎で「ヤヒコニイッテ ウラ」という言葉を遺し、女が殺された。取材で、現地を訪れていた編集者の笹谷美緒と、恋人・黒江壮は、その女を三度目撃。その後の調べで、被害者は、横領の疑いをかけられ、失踪中の銀行員・水原千秋だったことが判るが……。数日後、弥彦神社裏から被害者のイニシャル入りの指輪が見つかった! 最期の言葉の謎とは?
  • 主治医
    -
    首都医大の助教授・霧島透は、主任教授・川石倉雄の後継者と目されていた。しかし、突然、川石が薬物自殺で他界した。川石は肺炎を患っており、その治療の主治医は霧島であった。さらに、霧島の誤診が川石の自殺を招いたと、マスコミが騒ぎ立てスキャンダルに! 孤立を深める霧島を、名誉教授の大蔵が自らの主治医に指名するが――。医学界の“重大問題”を問う意欲作!
  • 医療事故
    3.0
    花城(はなしろ)病院で、看護婦・小美島裕子(こみじまゆうこ)の点滴ミスによる死亡事故が発生した。医者で弁護士の朝比奈博士(あさひなひろし)は、院長の花城一也に、和解調停の弁護を依頼される。だが、その裁判の最中に、被告の一人である裕子が失踪。博士は行方を追うが……。奥多摩で女性の焼死体が発見され、なぜか、手に点滴用の部品を握っていた! 現役医師の著者が医療現場の実態を鋭く抉(えぐ)る問題作!
  • 秘薬の処方箋
    -
    医者で弁護士の朝比奈博士(ひろし)は、様々な調査依頼を受ける。今回は、不能症(インポテンツ)の内服薬・プロスタートX(PX)を常用している柿山剛児の診察結果に関することだった。彼には、PX服用による異常血圧の疑いがあったが……。その柿山が車の中から死体で発見された! 事故死? 病死? それとも……!? 朝比奈の推理が冴える! 現役医師ならではの傑作医学推理!
  • 女医彩子のミステリー病棟
    -
    ゆうれい? まさか? 彩子の髪が逆立った。うわさだが、ここ六本木の診療所に幽霊が出るという。東京の大歓楽街のど真ん中では、どんな事件だって起こる。……しかし、こんなミステリアスな難問も、女医彩子の親身でけなげで理知的な診断の敵ではない。――人の生と死を直視する場所。そこで悩み、推理し、そして発見する若き女医の姿を描いた、心を動かす物語。
  • 誤診の壁~日系女性殺人事件~
    -
    医学博士で弁護士の朝比奈博士(あさひなひろし)、彼のもとへはさまざまな事件がもちこまれる。偶然目撃した若い女性の投身自殺で、この事件は開幕した。謎の糸をたぐるうちに朝比奈は、日系三世の女性の毒殺に遭遇。どうやら核心には、彼の母校P医大の医師たちも深くかかわっているらしい。――医師である著者が、最新の医療情報を解説しつつ描いた、朝比奈シリーズ第2弾!
  • 冬の奥嵯峨殺人事件
    -
    春待ち遠しい京都で首吊り事件発生! 老舗呉服屋「沢宗」の元常務・浜野修吉は、五千万円着服の発覚を苦に自殺したのか?……だが、暗号めいた検眼表(!?)のメモが遺留されているなど、状況には不審な点が多い。捜査陣は、「沢宗」の社長・沢村宗平を徹底マークするが……ここで第二の犠牲者が! ユニーク警部補・音川音次郎が名推理!
  • 悪夢の女相続人
    3.0
    三十五億円の遺産をめぐるトラブル!? 大手レストラン経営者・松岡宗太郎が殺された! 弁護士の日高は、殴られて気絶する直前、現場で犯人を見たといい、宗太郎の養子・信夫だったと断言。有罪ならば信夫に相続資格はなく、妻・香代子がすべてを受け継ぐが……赤かぶ検事は会心の妙手を放つ! 犯人、そして相続人は誰か? ドンデン返し鮮やかな法廷推理。
  • 信州 湯の町殺しの哀歌
    -
    二十億円もの大金を横領し、服役中だった矢部亨が脱走した。外に待たせた仲間の車で逃げるという計画的な手口だった。脱獄囚の行方が知れないなか、かみさんの春子と温泉旅行に出かけた赤かぶ検事。ところが、露天風呂に入って腰をぬかした。風呂に女の死体が浮かんでいたのだ! しかも現場の遺留品から矢部の指紋が……(表題作)。事件続出、赤かぶ検事困惑!?
  • 転勤みやげは死体付き
    -
    新任地・信州松本に降りた赤かぶ検事が見たものは、なんと強盗犯の捕り物だった! ところが、犯人・吉野秀昭は保釈金を払い、そのまま姿をくらました。転勤早々、難事件!?──そんなある日、赤かぶ検事のもとへ届いた引越し荷物のなかに、吉野の死体が発見された!(表題作)美貌の警部補・行天燎子ら、新たなキャラクターが登場、新展開をみせるシリーズ記念作!
  • 夢魔の標的
    -
    「犯人を捜し、呪い殺していただきたいのです」……表参道にある『明日見(あすみ)心霊研究所』。そこで魔女業を営む立花あすみのもとに初老の男がやってきた。彼の依頼は、惨殺された娘の敵(かたき)討ち。巨大な獣に食い千切られたような見るも無残な死体だった。魔女の能力を駆使し、調査を始めたあすみの前に美貌の青年が現われて……!? 過激に面白い、超迫力のハード・バイオレンス!
  • ボランティア・スピリット
    3.3
    地方都市・K市の市民センターで開かれている外国人労働者向けの日本語教室。講師を務めるのは「ボランティア」の日本人たち。国籍も年齢も習慣も生活環境も異なる生徒や講師たちが集まるこの場所で起こる奇妙な事件。盗難疑惑、ストーカー、恋愛騒動――。善意・悪意・偏見・嫉妬・打算・甘え……。「普通の人々」の裡(うち)にある“本音”が生々しく映し出される傑作ミステリー。
  • 信州・高原列車殺人号
    -
    爽やかな信州の高原のプチホテルと、日本の鉄道最高の標高1375メートルを走る小海(こうみ)線を舞台に、繰り返される惨劇。2年前に起きた放火殺人事件の犯人がわからないまま、営業を再開したホテル。事件当日の宿泊者が招待された翌日、再び死体が!? 家族で居合わせたトラベルライター・瓜生慎は、またまた探偵役を押しつけられて……。好評! 鉄道ミステリー。
  • つぶやく骨…秋吉台殺人事件
    -
    警察庁嘱託警視・千々岩乱(ちじいわみだれ)は、嫁の雪子と共に、山口県・萩地方へと旅に出ていた。その旅先で、12体もの白骨死体が発見された! 現場は、秋吉台の鍾乳洞・秋芳洞(しゅうほうどう)にある通称「地獄穴」。穴の中に整然と並んだ遺体には、なんと幼い子供のものも含まれていた。集団自殺か? それとも大量殺人の跡なのか!? 背後に隠されていた血も凍る真相。戦慄の怪奇幻想ミステリー!
  • 海賊島
    -
    マラッカ海峡は、昔から、海賊が跋扈(ばっこ)していたが、近年、その略奪行為は、狂暴化、大規模化してきた。背後に黒幕組織があると睨んだJSA(日本の防諜組織)は、どんな状況でも冷静で、最も戦闘能力の高い、草薙丈二を送り込んだ。丈二は海賊ルートを探るため、寝返ったふりをして、海賊島に乗り込み、黒幕と対面するが、そこで待っていたものは!?
  • 灼熱海峡
    -
    日本のロケット開発技術者が誘拐された。犯人の要求に従い、日本の防諜(ぼうちょう)組織JSAの諜報員草薙丈二は、ダイヤモンドを持って、サイパンに飛ぶ。中国、台湾、インド、日本各国のミサイル開発への思惑とかけひき、諜報員同士の敵愾心(てきがいしん)と友情にも似た感情が交錯する。丈二に、新しく意外なパートナーが登場して、THE KILLER CROWシリーズますます好調!
  • 復讐病棟~ピロリ菌殺人事件~
    -
    弁護士で医師の朝比奈博士(ひろし)は、P医大の戸川助教授のハンググライダー事故死に関する調査を依頼された。戸川は胃癌発生原因のピロリ菌の研究で注目され、次期教授第一候補だったが、教授選を巡り脅迫を受けていた。一方、戸川の死の翌日、同じ朝霧高原で看護婦の自殺死体が見つかった。二つの事件の関連を追う朝比奈。そして第三の事件が! 最新医学情報を駆使した傑作!
  • 思い通りの結末
    3.0
    短編の名手が厳選する、ショート・ショートばかりを集めた文庫オリジナル作品集。 最後の数行で読者をアッと言わせるミステリー、著者には数少ないSF、怪談、そしてあなたに挑戦する推理クイズ(解答付き)、と普通の短編とは発想段階から違いがあるという著者のショート・ショートワールド豪華決定版!
  • 埋めに行く女
    3.0
    夏、北海道、富良野のホテルのロビー。「元気に富良野してるの」若い女性が電話で話している。その富良野で、赤ちゃん9人殺しの事件が実際に起きた。作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ、一編の小説が生まれる。短編の名手が新境地を開く新スタイル・ミステリー、「街の中の声」シリーズ。
  • 知床 忍路殺人旅行
    -
    かつて鬼警部といわれた星月源吾(ほしづきげんご)は、定年退職後、札幌に居を構えた。ある日、東京での戦友会に出席するため源吾は、空港まで知人・沢村(さわむら)の車に同乗した。沢村は、7歳の孫娘・薫(かおる)とディズニーランドに行くという。ところが、薫が空港のトイレで何者かに誘拐される! 源吾は犯人の車を追い、飛び乗るが……。意表をつくトリックが冴える長編本格推理。
  • 二階堂警視 夜明けの殺意
    -
    1995年1月17日、払暁(ふつぎょう)。降って湧いたような天変地異の衝撃が神戸を直撃した。空前の大惨事に、兵庫県警の二階堂警視は、大熊刑事とともに、人命救助と盗犯防止に全力を傾ける。その最中、倒壊した家屋の中から、金融業者・金田中(きんたなか)マサルの刺殺体が発見された……。自らも“阪神大震災”の被害者である著者が、人名の尊さと、自然の脅威を活写。長編推理。
  • パンドラ’S ボックス
    3.4
    画壇の若き寵児(ちょうじ)が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)大阪府警に届いた殺人を告白する手紙。少女の死体を古墳の稜墓(りょうぼ)に埋めたというのだ。捜査は、専門家による発掘調査を終えてからと命じられた刑事は……(「踊る警官」)。大胆な着想と鮮やかな謎解き! デビュー作を含む初期短篇7作と、エッセイ7編を収録。
  • 君を探してノース・ショア
    -
    「ハワイの本当の良さをアピールするCFを作ってほしい」。流葉爽太郎(ながればそうたろう)のもとに州知事からの依頼が飛び込んだ。観光PRではなく、現地の人々の誇りになるようなCF――爽太郎の出した答えは意外なものだった。現地に飛んだ流葉は1人のロコ・ガールをスカウトする。希望、挫折、そして再起へ……。様々な人々の想いをのせて、いまキャンペーンは走り始める!
  • あのバラードが歌えない
    3.0
    雨の夜。流葉爽太郎は、怪しげな男たちに追われる少女を救う。流葉亭で働き始めた彼女には、つらく哀しい過去があった。ある日、ギターを手に歌い始めた少女。その孤独な魂の叫びが、流葉の胸に深く沁みていった。やがて通い始める心と心……。彼女を世界一のジーンズ・メーカーのCFに起用する流葉。しかし、背後には執拗な追っ手の姿が迫っていた――。
  • ビバリー・ヒルズで朝帰り
    -
    ロス・アンゼルス。午前3時過ぎ。ロデオ通り(ドライブ)。一軒のブティックのショー・ウインドウの中、一心にディスプレイをする日本人らしき女性がいる。その真剣な横顔が、流葉爽太郎(ながればそうたろう)の心に焼き付いた……。広告主(クライアント)は全米最大の製薬会社。ロスに飛んだ爽太郎を待っていたのは、仕事に夢と誇りを持つ3人の女性との出逢いだった。人気シリーズ!
  • たとえゴールが遠くても
    3.0
    「防犯用に開発された特殊ガラスのCFを作ってほしい」。そんな依頼に、流葉爽太郎(ながればそうたろう)は、なんと本職の泥棒を起用する! 数々のセキュリティ・システムを破ってきた「伝説の男」を求め、爽太郎はハワイへ。行く手をはばむギャングたちとの闘い。そして、ひたむきにサッカーに打ち込む少女との出会い……。陽光きらめくハワイで、かけがえのない夢が紡(つむ)がれてゆく。
  • サヨナラには早過ぎる
    -
    夏の湘南。夜のビーチハウス。1人の女性シンガーの歌声が、ジン・トニックのように爽太郎(そうたろう)の心にしみていく……そのときドラマは始まった! 30秒のCFに命をかける男、流葉(ながれば)爽太郎が久々にのり出した仕事は、ある巨大キャンペーン。チームはロスへ飛んだ! 胸しめつける追憶、未来への夢……さまざまな想いをのせ、ロケ隊のカメラが回り始める!
  • 愛は生きてるうちに
    2.0
    「昔の恋人を探すCFを作ってほしい」。流葉爽太郎の元に一風変わった仕事が飛び込んできた! 依頼主(クライアント)は大企業、匠(たくみ)金属の会長。終戦後すぐ、ふとした誤解から別れてしまった恋人に再会したいというのだ。ところが、妨害者たちが次々と現れて……半世紀の時を超え、恋人たちは再会できるのか? ますます快調! 帰ってきた流葉シリーズ!
  • 望湖荘の殺人
    3.0
    大型家電量販店の経営者・二宮大蔵に毒の塗られた剃刀と殺人予告の脅迫状が届いた。いったい誰が……? 大蔵は、ある人物の協力を得て容疑者を五人にしぼり、信州の山荘パーティーに招待した。目的は殺人者の抹殺!――大型台風が山荘を襲った夜、招待客が次々に死んでいく。生き残るのは誰だ!? 結末が最終ページまでわからない本格推理、堂々の登場!
  • 「白鳥」の殺人
    -
    新潟県親不知(おやしらず)で、河田光雄が特急「白鳥」に飛び込み、死亡! さらに、東京で彼の上司・横山修司係長の死体が発見された。不正の疑いで証券会社を解雇された光雄が、不正の黒幕と噂される横山を殺し、自殺を……? 光雄に求婚されていた石野亜矢子は、彼の兄・河田次郎とともに、事件の真相を探る旅に出た。特急に仕組まれた謎は解けるか? 衝撃の結末が!(『白鳥は虚空に叫ぶ』改題)
  • アメリカ村の黄昏
    -
    ガキの街、大阪・アメリカ村。そこに巣くう組織(チーマー)・クラッシュのメンバー、満(みつる)。だが、暴力に怯(おび)え、パシリ、かっ払いを請け負う日々だった。救いは満の全てを受け入れてくれるかおりだけ。ある日、リーダーの李(り)から、満は馴染みの古着屋での窃盗を命じられる。この窃盗の背後には、アメリカ村の利権を巡るどす黒い思惑が! 暴力、性愛、裏切り、逃亡……十代の生き様を鮮烈に描く!(『聖・少年』改題)
  • 走る密室
    3.0
    マンションの一室で若妻が絞殺体(こうさつたい)で発見された。被害者の夫自身が捕まえてきた容疑者は、なんと16歳の少年だった! しかも2人の共犯者がいて、自白もしているというのだ。少年の母親から依頼を受けた弁護士・朝日岳之助の前に、少年事件ゆえの厚い壁が立ちはだかる! 朝日は彼らの無実を証明できるのか? 少年法の矛盾(むじゅん)に真っ向から斬り込んだ渾身(こんしん)の法廷ミステリー!
  • 紅き虚空の下で
    3.0
    時代小説作家として人気の高橋由太は、本格ミステリーでも驚くべき傑作を書き上げていた! オカルトマニアの少女が絞殺され、両手首を切り落とされた姿で発見された。奇想天外な設定とひねりの利いた展開、絶妙なユーモア感覚が光る表題作。人里離れた山奥に捨てられた少年を襲う残酷で哀しい運命を描く「兵隊カラス」。一読、忘れがたい強烈な印象を残す全4編。
  • 鬼 の 都
    -
    新宿で全身を六つに切断され、局部を切り取られた凄惨な死体が発見された。さらに横浜、秋川渓谷でも……人か、鬼か!? 犯行には筋弛緩剤が使われたらしい。警視庁捜査一課から中丘記文と検見保行刑事が所轄署応援に参加。だが、捜査中に検見が鬼に啖(くら)われ、中丘にも尾行者の一群が忍び寄る。復讐に燃える刑事と鬼との死闘を描いた、著者渾身のハード・バイオレンス!
  • 風と雲の街
    -
    元刑事・鳴神一介と風来坊の去来正成は、警察で手に余る事件を請け負う、「危機管理サービス」を始めた。最初の依頼は、突然失踪した人妻の捜索。その道すがら出会った超嗅能力犬・頑鉄。臭いを嗅覚でなく脳で嗅ぎとる頑鉄に導かれ、人妻の行方を追う二人は、旧日本帝国陸軍の極秘研究に突き当たった! 過去の恐るべき“闇の遺産”を描いた、驚愕のサスペンス!
  • 南部殺し唄
    3.0
    御無沙汰いたしました。滝沢紅子でございます。わたしと友人の春江さん、岩手県の遠野を旅していま盛岡にいるんです。父の用事も兼ねて、物見遊山にやって来たのに、座敷わらしが出るっていう旧家の土蔵で、お婆さんが消えてしまったり、殺人事件が起こったりで、もう大変! でも犯人は私たちが探り当てなくっちゃ……。

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