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地方都市・K市の市民センターで開かれている外国人労働者向けの日本語教室。講師を務めるのは「ボランティア」の日本人たち。国籍も年齢も習慣も生活環境も異なる生徒や講師たちが集まるこの場所で起こる奇妙な事件。盗難疑惑、ストーカー、恋愛騒動――。善意・悪意・偏見・嫉妬・打算・甘え……。「普通の人々」の裡(うち)にある“本音”が生々しく映し出される傑作ミステリー。
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Posted by ブクログ
ボランティアで運営されている日本語教室。 そこで起きる事件。 ボランティアもみんなおんなじ考え方、方向性でやっているんではないということ。 面白い。
連作短編。ボランティアの日本語教室に関わるボランティア側の人々と生徒である外国人を中心に日常に潜む嫉妬・偽善だったりを描いている作品。最初はなんだかつまらない事件や浅はかな嫉妬だけが目に付いてイマイチかと思ったのですが、読み進めていくとこれがなかなか味がある。カナさんに対する静乃さんの嫉妬の描き方な...続きを読むどは永いするみさんらしいというか、生々しいんだけど嫌な感じではないというちょっと独特な感じですね。著書の作品の中では「ランチタイムブルー」に近い感じだと思います。ただ、少し物足りないようなエンディングも多かったかな〜 それぞれ登場人物の結末というか今後の道筋を表現されてないせいですっきりしないのかも。
◆冬枯れの木 ◆ボランティア・スピリット ◆雨 ◆誰に恋すればいい? ◆きれいな手 ◆ジャスミンの花 ◆夜に辿る道 ◆そばにいて ◆言葉にならない 以上9つの短編集。全て労働者向けの日本語教室での講師&生徒の話。 ボランティアの話とあって、きっと心温まるような話が多いのだろうと思ったのだが、実際...続きを読む読んでみると、どちらかといえばブラックな内容が多い。まずボランティアする側が、「ボランティアする自分に酔っている人」「生徒といえ男子なので、それに囲まれるのが嬉しくてボランティアしている人」「なりゆきでボランティアせざるをえなくなった人」なのだ。だから、ちょっとした事件がおこる話が多いが、証拠もないのに疑われたり、本当は関係ないのに嫌われたりする外国人の話が多く、ちょっと滅入る。こういうところにある偏見を、隠さず書いている作品ではあるんだけどなぁ。これを読んで、ボランティアって難しいんあだなぁと思った。
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