小説の検索結果
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ユダ
■内容紹介新約聖書ではイエス・キリストを裏切り、ローマ帝国の官憲に売り渡したとされるイスカリオテのユダ。本作品は、ユダはイエスの忠実な使徒であり親友でもあり、イエスが望んだとおりのことを実行したという衝撃の事実を、ユダの視点で語り下ろした小説である。主人公ユダは、「人生における運命とは、蜘蛛の巣にかかった蝶のようなもの」と語り、劣等感と被害妄想に苛まれながらも生きるという、苦悩に満ちた人物として描かれている。従来のユダの役割を大胆に解釈し直した本作品は、キリスト教の教義に一石を投じるような衝撃的な内容であり、イエス・キリストのメッセージを理解するための新たな手がかりにもなり得る意欲作である。■著者紹介晩夏(ばんか)1943年生まれ。本名は岡本正臣。立教大学文学部日本文学科卒。同大学院修了。元高等学校教諭。著書に「徳富蘆花」(清水書院)がある。 -
玄界灘を越えて 青井戸
日本のわび茶の王座を占める国宝、喜左ェ門井戸は朝鮮渡来のわび茶碗。村田珠光はそれまでの遊びの書院茶道から草庵わび茶を以って求道の茶道を創始、その弟子の武野紹鴎がわび茶の道具として井戸茶碗を発見した。無事で、無造作な、平常の美に、侘びがある。その美意識によるわび茶碗は戦国武将の精神のよりどころになった。五十年ほど前、喜左ェ門井戸茶碗を見た著者は、これは朝鮮の民衆が日常に使用した器ではないと直感する。日本の美術家や評論家が井戸をはじめ、渡来した高麗茶碗を朝鮮民衆が使った雑器とした説に大きな疑問を持っていた著者が、井戸茶碗のルーツに挑み、大胆な謎解きを小説として描いた九州電書コレクションのお勧め作品 -
遅れて来たメッセンジャー
すばる文学賞受賞作家、楠見朋彦氏がブログ連載に挑戦したオリジナル短編作品。切手の交換サイトを運営するぼくのもとに、ある日、不思議なメールが届いた。差出人は「わたし」。どうやら十年以上も前に文通していた、切手愛好家の年上の女性らしい。外国へ行くと聞いてから、ずっと音信不通だったのに。どこか謎かけのような口ぶりのメールに、三十を過ぎたぼくは、十代のころの忘れかけていた日々を徐々に思い出す。やがて「あの場所」に呼び出され、ためらいつつも出かけて行くのだが、二人の間、そして過ぎた歳月の中間には、阪神・淡路大震災の失われた記憶がクレヴァスのように口をあけていた……。
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