小説作品一覧

非表示の作品があります

  • 黒い糸
    4.1
    結婚アドバイザーを務めるシングルマザーの亜紀は、 クレーマー会員とトラブルを起こして以来、悪質な嫌がらせに苦しんでいた。 息子が通う小学校ではクラスメイトが誘拐される。 担任の祐介は対応に追われる中、 クラスの秀才・莉世から推理を聞かされる――「あの女ならやりかねない」。 その後莉世も何者かに襲われ意識不明に。 亜紀と祐介を追い詰める異常犯罪の数々。 街に潜む“化け物”は一体誰なのか? 『悪い夏』の鬼才が現代社会の不条理とタブーに真っ向から挑む、戦慄ダークサスペンス。 解説/吉田大助
  • 「おくのほそ道」を読む 決定版
    4.0
    芭蕉にとって、「おくのほそ道」とはなんだったのか。六百里、百五十日に及ぶ旅程を通して、芭蕉は大いなる人生観と出遭う。それは「不易流行」と「かるみ」だ。流転してやまない人の世の苦しみをどのように受け容れるのか。全行程を追体験しながら、その深層を読み解く。新書版『「奥の細道」をよむ』に、現代語訳と曾良随行日記を新たに付し、また大幅な加筆と修正を行った決定版となる。
  • 久生十蘭ラメール戦記
    -
    海軍報道班員として南方に派遣された体験に基づく、太平洋戦争に材をとった16の作品。「要務飛行」「海軍歩兵」「酒保」他、いずれ劣らぬジュラネスク色満載。初文庫化作品も多数収録。解説=川崎賢子
  • 小泉八雲
    -
    2025年度の連続テレビ小説「ばけばけ」の主人公小泉セツの夫・小泉八雲について、セツとの関係や作品のルーツとなる生涯を辿る。
  • 誤ちの絆 警視庁総合支援課
    3.6
    1~5巻990~1,012円 (税込)
    加害者家族に、支援は必要か? 支援課の新たな挑戦が始まる――。 累計85万部突破の大人気シリーズ、新ヒロイン・柿谷晶による新章開幕! 被害者とその家族だけでなく、加害者家族も支援対象に。 新たな任務に取り組むべく、名を改め発足した「総合支援課」。 新生支援課に捜査一課から異動してきた柿谷晶には、秘密があった。 それは、彼女自身が加害者家族であるということ――。 警察小説の最前線、新ヒロインによるシーズン2開幕! 〈文庫書下ろし〉
  • かけがえのないモノ
    -
    1巻990円 (税込)
    日常生活の中で浮かんでは消えていくような、小さな出来事を救い上げ、まっすぐに表現した詩の数々。やさしい言葉で詠まれた作品からは、これまで辛いことも乗り越えてきた著者だから表現できるメッセージを感じることができる。「教えてあげたい/君が思っているよりも/ずっとずっと/未来は明るいよ/想像できなかったくらい/楽しいことも嬉しいことも/たくさん待っている」(本文より)
  • 新・餓狼伝 巻ノ六 変幻鬼骨編
    5.0
    いよいよ最強を決めるトーナメント「闘天 TOUTEN」が始まるが、そこに丹波文七の名前はなかった。文七は主催者の道田薫に出場を打診されたが、答えを保留していた。文七はトーナメントに出る翁九心と闘いたかった。かつて梅川丈二と文七の試合直前に梅川を野試合で壊したのが翁九心だ。だが、大会に出ることは道田の飼い犬になることで、気が乗らない。そんな文七の心を道田は見抜いていた。そして、道田は翁九心と過去に何があったのかを文七に語り出す――。世界最長の格闘小説、いよいよ最終章に突入!
  • 問題だらけの女性たち
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 笑うに笑えない19世紀ヴィクトリア朝の「大問題」な女性観を、痛快なユーモアと皮肉で描いたイギリス発傑作風刺絵本!
  • 汝、星のごとく
    4.6
    第20回本屋大賞受賞作! シリーズ累計100万部突破! あなたと生きる、その痛みごと。 著者2度目の本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』が3年の時を経てついに文庫化!同じ空の下であの星を見上げよう。そして、また出会おう。あまりに切ない運命を、繊細な心理描写で描いた著者最高傑作。 風光明媚な瀬戸内の島で育った暁海(あきみ)と母の恋愛に振り回され転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人が恋に落ちるのに時間はかからなかった。ときにすれ違い、ぶつかり、成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けた著者がおくる、あまりに切ない愛の物語【2023年本屋大賞受賞作】 ☆2023年本屋大賞受賞作☆ 【第168回直木賞候補作】 【第44回吉川英治文学新人賞候補作】 【2022王様のブランチBOOK大賞】 【キノベス!2023 第1位】 【第10回高校生直木賞候補作】 【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】 【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】 【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】 【未来屋小説大賞 第2位】 【ミヤボン2022 大賞受賞】 【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】 などなど、賞&ノミネート&ランクイン多数!
  • 広重殺人事件 新装版
    -
    広重は幕府に暗殺された? 若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。だが津田は、愛妻冴子のあとを追って崖下に身を投げてしまう。彼の死に謎を感じた塔馬双太郎が、調べてたどりついた意外な哀しい真相とは? 深い感動の中で浮世絵推理三部作ついに完結!
  • 宇野千代という生き方 愛と美に生きた作家の波瀾万丈な生涯
    -
    1巻990円 (税込)
    時代を駆け抜けた不世出の女性、宇野千代の真実の物語 明治、大正、昭和、平成――激動の百年を、恋に、文学に、そして美の追求に、わがままなまでに自分らしく生き抜いた女性、宇野千代。作家、編集者、着物デザイナー、実業家と、多彩な顔を持ち、常に時代の先端を走り続けた彼女の波瀾万丈な生涯を、綿密なリサーチと豊かな筆致で鮮やかに描き出す、感動の長編小説。その知られざる素顔、胸に秘めた情熱、そして幾多の困難を乗り越えてきた不屈の魂に迫ります。 恋も仕事も、情熱のままに。愛と美を貫いた百年の軌跡 故郷・岩国での多感な少女時代、文壇への華々しいデビュー、尾崎士郎や東郷青児といった芸術家たちとの燃えるような恋、そしてその体験を昇華させた不朽の名作『色ざんげ』『おはん』の誕生。さらに、日本初の本格的ファッション雑誌『スタイル』を創刊し、編集長として、また着物デザイナーとして一世を風靡。事業の成功と挫折、幾度もの結婚と別離を繰り返しながらも、常に前を向き、新しい「かたち」を求め続けた彼女のエネルギーは、読む者に圧倒的な勇気を与えます。 2026年NHK連続テレビ小説「ブラッサム」のモデル、その生涯を深く味わう そのドラマチックな人生は、2026年秋から放送されるNHK連続テレビ小説「ブラッサム」のモデルとしても注目を集めています。宇野千代のより深い心の葛藤や、彼女を支え、あるいは翻弄した人々との濃密な人間模様を、小説ならではの筆致で丹念に描き出します。「花が咲き誇る」ような彼女の人生の真実を、より深く味わうことができるでしょう。 今こそ読みたい、明日への希望と「幸福」のヒント 「行動することが生きること」「幸福は幸福を呼ぶ」――宇野千代が遺した数々の言葉は、時代を超えて私たちの心に強く響きます。彼女の生き様は、先の見えない現代を生きる私たちに、自分らしく輝くためのヒントと、どんな困難にも負けない勇気を与えてくれるはずです。ページをめくるたびに、宇野千代という稀代の女性の息遣いを感じ、読み終えた後には、きっと温かい感動と明日への希望が胸に灯るでしょう。
  • 13,328日 ~あなたの時間~
    -
    1巻990円 (税込)
    当たり前に生きているうちには気が付かないことがたくさんある。その最大のテーマは「命あることの意味」かもしれない。36年間と半年ほど(13,328日間)でその生涯を終えた英樹は、ある日、劇場に招かれる。スクリーンには自分の人生が映し出され、一人で鑑賞する。子どもの頃には分からなかった家族の考えや、親身になってくれた姉の姿を初めて知る。生きているときには見えていなかったものとは……。
  • 異色の恋 母娘ママ友
    -
    1巻990円 (税込)
    介護施設のデイサービスに通う厚弥季春は、施設のスタッフである夏季と、ほのかに惹かれ合っていた。夏季には三人の子どもがいたが、上の娘二人と末の男の子の年が離れていた。そのため、上の娘の子どもたち、つまり孫たちと自分の末子の年が近く、夏季は娘たちとママ友でもあった。90歳の季春と52歳の夏季。年齢を重ねた者同士の、豊かな絆を感じさせるプラトニックな関係を描いた小説。
  • 比類なき星たち
    -
    1巻990円 (税込)
    マティスの描いたイカロスは、飛翔しているのか、それとも落下しているのか──。2003年、石垣島。23歳の真澄は澪音と出会った。画家の父を持つ真澄と若くして有名になった詩人の澪音。二人の運命的な出会いから、芸術に魅せられた彼らの物語が始まる。ボードレール、アンリ・マティスの作品を巧みに織り込みながら、過去の傷を抱える二人が歩む再生の旅路を描く力作。
  • 歳月
    5.0
    最愛の夫が他界したあと書き継いだ,亡夫に贈る愛の詩篇.夫婦という極めて私性の強い密室を描き,女性としての息づかいが濃厚にただよう,死後にもつづく永遠の愛.戦後の女性の生き方を読者の知性に訴え続けてきた詩人が,没後にはじめて詳らかにした,純愛に生きるみずからの生(なま)の姿.口絵二丁.(解説=小池昌代)

    試し読み

    フォロー
  • 栞と嘘の季節
    4.0
    高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培されているのを発見する。そして、ついに男性教師が中毒で救急搬送されてしまった。誰が教師を殺そうとしたのか。次は誰が狙われるのか・・・・・・。「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づいてきた同学年の女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。ベストセラー『本と鍵の季節』(図書委員シリーズ)待望の続編! 直木賞受賞第一作。
  • おしまいの日 新装版
    3.7
    春さんが、帰ってこない――。 深夜一時半。 最愛の夫の帰りを待つ三津子。無理な残業をする彼を心配する彼女の心は、決して夫には届かない。 その想いを記した日記は、やがて幻聴、幻覚、幻影、幻想に飲まれていく。そして迎える《おしまいの日》に三津子は……。 春さんは、まだ、帰ってこない――。 正気と狂気の狭間を描く、サイコホラーの傑作!
  • DANCER
    4.0
    ルポライター有賀雄二郎シリーズ第3章 本能の殺戮者――謎の生命体”ダンサー”降臨! 嵐の夜、筑波恒生大学の研究室から実験動物”ダンサー”が脱走した。 現場に残されたのはES細胞の第一人者エレナ・ローウェン教授の斬殺体。 ルポライター有賀雄二郎は翌日に大学から姿を消した息子の雄輝を追い、調査に乗り出した。 一方”ダンサー”は、本能に駆られるように謎の美女”サルサ”を求めて殺戮を繰り返す。 遺伝子研究の闇に挑む、戦慄のサイエンス・ミステリー。
  • マインクラフト/ザ・ムービー 公式ノベライズ
    -
    ◆2025年4月25日公開の映画『マインクラフト/ザ・ムービー』を小説化!◆ 大人気ゲームの世界を舞台とした映画『マインクラフト/ザ・ムービー』のワクワクする冒険の物語が、小説になって登場!  ある日、アイダホの小さな町に、なぞめいたポータルがあらわれた。ポータルの向こうに広がっていたのは、立方体(キューブ)だらけの「オーバーワールド」。そこで生きぬくためのカギは創造力(クリエイティビティ)となにかをつくりだすこと(クラフト)だ。オーバーワールドに足をふみ入れた5人の冒険者を、ピグリンやゾンビ、スケルトンなど、ゲームでおなじみの人気キャラクターたちが待ち受けていた!  大人気ゲームの世界を舞台とした映画『マインクラフト/ザ・ムービー』のワクワクする冒険の物語が小説になって登場!
  • カラフルヒーロー
    -
    1巻990円 (税込)
    お城にドラゴン、色とりどりのヒーローが大活躍! 小学3年生の男の子による冒険譚! 小学生ならではの自由でキュートな発想を楽しんでください。 この世界には、やく四つの界があります。 イエロー界、レッド界、ブルー界、悪ま界です。 イエロー界には、イエローヒーローがいます。 イエロー界、レッド界、ブルー界は、すごく仲がよいのです。(本文より)
  • すべての木は花を咲かせたい
    -
    1巻990円 (税込)
    アメジストのように紫色に輝く孤島に一人向かう夢を見た直樹。彼は母の健康上の理由から、幼い頃に親戚に預けられ、後に養子となり実の両親・妹と離れて過ごしてきた。学校に通うようになりいじめを受けるうちに、彼の中に別人格が棲みついていることに気付く。そしてある日生き別れていた妹の輝子から手紙が届き……。様々な苦悩に向き合いながら成長していく主人公の姿を色彩豊かに描く物語。
  • 詩人の家
    -
    1巻990円 (税込)
    表題の「詩人の家」をはじめ、「入れ歯と目薬」「転換点」「初詣で」の4作品を収録。どの作品も、男と老いた母親の暮らしが題材で、平凡な日常の中に潜む出来事を描く。見逃しがちな関係の在り方が淡々と、しかし力強く描かれ、誰の人生にも重ね合わせて捉えられる物語となっている。穏やかさの中に潜む心理的な喜怒哀楽を描く筆致は、二人のお互いを思いやる暮らしを目の前に表出させる。
  • 先生、お元気ですか
    -
    1巻990円 (税込)
    高校教師の美保は、中堅の高校教師としてさまざまな出来事に遭遇しながら生徒たちの成長を見守り、自身も学びを続ける。個性豊かな生徒や教員、そして保護者たち。出会いと別れを繰り返すなかで、交流が深まる人たちも。近況報告や懐かしい日々が綴られた手紙は、美保の明日への糧となり、真摯に向き合った日々の証明でもあった──教師とは何か、教育とは何か、を問いかける物語。
  • 川端康成 時空の旅 『雪国』終章で川端が描こうとしたもの
    -
    1巻990円 (税込)
    川端康成は昭和9年から書き始めた『雪国』を刊行後、晩年に至るまで推敲し続けている。改稿を重ねて描こうとしたものとは何だったのか。複雑な改稿を行った「繭倉火事」場面の経緯、そこに描かれた天の河が象徴する意味の変化における島村の中の観念や美的世界、そして現実との葛藤とは──。作中やあとがきに補足された水上周辺の地を実際に訪ね歩いて川端の境地に思いを馳せていく。
  • 幽霊屋敷にようこそ
    -
    1巻990円 (税込)
    心霊現象調査を請け負っている探偵の千里は霊感ゼロ。それどころか、霊の存在さえも信じていない。そんな千里が頼りにしているのが、アマチュアバンドG2-Jのボーカルで霊能者の蓮見翠だ。依頼を受けて失踪事件を追うことになった千里は、蓮見と共に事件を追っていくうちにとあるホテルに辿り着いて……。疾走感あるノンストップ・ユーモア・ミステリー。
  • 【完全版】日本の幽霊事件 封印された裏歴史【電子特別版】
    3.8
    谷中霊園、日暮里駅、神田・お玉が池、神田~隅田川、東中野~中野一丁目、宮ケ瀬ダム、観音崎、群馬県&埼玉県・神流湖、秋葉原、面影橋、姿見の橋、歌舞伎町、品川橋~天王洲、葛飾区、旧三河島町界隈、淀橋、代々幡など。かつて事故や事件のあった場所に現れる幽霊たち。恨みを残して亡くなった場所、自殺の多い場所などを歩き、土地の記憶に耳を傾け、話を聞き、過去の新聞や歴史資料を集め、写真を撮る。史実と伝説のあわいを歩き、声なき声を蒐集した、怪奇ノンフィクション。「そこに『出る』理由。それは幽霊より怖い」京極夏彦(『東京の幽霊事件』単行本帯推薦文より)。怪奇探偵として知られ、幽霊物件や未解決の怪奇事件、心霊写真や心霊ビデオの調査、四谷怪談をはじめとする呪いの歴史的考察など、世間に流布する怪異譚を蒐集し、成立過程および社会史的背景をくまなく徹底的に調査し、執筆する作家・小池壮彦。『日本の幽霊事件』『東京の幽霊事件』を1冊にまとめた決定版。
  • 化物園
    4.4
    「私は人ではありません。数百年を旅して回り、メンタマグルメに興じています」 公園の雑木林を狩り場に、人間のメダマを狙う《猫》。 かかわったものに呪いをかけ、どこまでも追いかける《蛇》。 甘言で家を乗っ取り、金だけさらっていく《狐》。 古今東西、人間の陰に生き、喰らい、時に育てる化物たち。 その醜くて愛おしい姿を、とくと、ご覧あれ! 醜悪、異様、狡猾、艶然――。 恒川光太郎が描く、身の毛もよだつ究極のホラー七篇!
  • 虚人たち 新版
    4.5
    同時に、しかも別々に誘拐された妻と娘の悲鳴がはるかに聞こえる。 自らが小説の登場人物であることを意識しつつ、主人公は必死に捜索するが……。 あらゆる表現上の実験が繰り広げられる前人未踏の長篇に、「「虚人たち」について」他エッセイ2篇と新規解説を収録。 著者が追究する超虚構文学の幕開けとなった記念碑的作品。 泉鏡花文学賞受賞。 〈解説 佐々木 敦〉 【目 次】 虚人たち エッセイ 「虚人たち」について 知の産業 ある編集者 解説 佐々木 敦
  • スクイッド荘の殺人
    3.6
    烏賊川市の有力企業社長・小峰三郎が鵜飼探偵事務所にやってきた。三郎は、クリスマスに宿泊するスクイッド荘に同行し、脅迫者から護衛してほしいと言う。断崖絶壁に建つスクイッド荘は大雪に見舞われ、今にも怪事件が起こりそう。鵜飼とその弟子・流平が酒と温泉にうつつを抜かしている間、脅迫者の計画は着実に進行していた! 大人気シリーズ、待望の長編!
  • 黄夫人の手 黒石怪奇物語集
    -
    大正文壇の寵児にして、追放され忘れ去られた異端の国際的無頼派作家、大泉黒石。死んだ女の手が怪事件を引き起こす「黄夫人の手」ほか、黒石怪奇小説の傑作・主要作8篇を精選。新装復刊。
  • 上地王植琉の私訳古典シリーズ13 パナマ運河建設秘史 蒸気ショベル技師
    完結
    -
    『新聞王』ウィリアム・ハーストに才覚を見出だされ、ジャーナリストとして活躍した、ラルフ・デラヘイ・ペイン(1871-1925年)の『The Steam-shovel Man』。 1913年にパナマ運河の開通を見越して刊行された本作は、当時の風俗からパナマ運河の工事状況、そして南米をめぐる諸々の陰謀など、二十世紀初頭の南米の風俗を知ることができる傑作。長らく未邦訳となっていたが、この度、新訳&原書の挿絵付き&注釈付きで登場した。 不況のあおりを受けて失業した父親の代わりに、ウォルター・グッドウィンはパナマ運河に出稼ぎに向かうことになる。しかし、いざ到着してもなかなか仕事は見つからず、知らず知らずの内に南米を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれることになる……。 私訳古典シリーズ第十三弾
  • 学園家族 自由の森日記
    -
    1巻990円 (税込)
    ここには「再生」の森【チカラ】があり、真【ココロ】の家族がいる。己の人生【みち】がわからなかった青年が、生きる意味と目標を見つけるまでの日々と、ようやく得た居場所で生きることに大いなる喜びを見出し成長していく様子を描いた自伝小説。「もう少しで訪れる『卒業』について、『時間よ止まれ、止まってくれ!』グラウンドを走りながら叫ぶしかなかった」(本文抜粋)
  • 新訳 赤毛のアン
    5.0
    Anne of Green Gables By Lucy Maud Montgomery,1908 これからの女の子たちへ。かつての女の子にも。 【NHKアニメで話題】 本当の子じゃない。でも、家族になれた。――永遠の名作を新訳&完全訳で。 偏屈な年寄り兄妹マシューとマリラは、孤児院から働き手として男の子を引き取ることに。なのにやってきたのは、赤毛でそばかすの少女アン。マリラはアンを追い返そうとするが、アンは号泣し…。自然豊かな美しい島を舞台に、夢見る少女が起こすおかしな騒動。そそっかしくて失敗ばかりのアンが感動をもたらします。泣いて笑ってキュンとする、世界中の少女が恋した名作を新訳・完訳で。アンが親しんだ英文学の徹底解説も掲載。 「新訳 赤毛のアン」シリーズ、1~3巻を、2ヵ月連続刊行 1巻『新訳 赤毛のアン』発売中 2巻『新訳 アンの青春』2025/4発売 3巻『新訳 アンの初恋』2025/4発売 英文学研究の第一人者だから訳せた、文学少女としての『アン』。 訳者あとがきで、アンが親しんだ文学作品についても徹底解説! カバーイラスト/金子幸代 カバーデザイン/鈴木成一デザイン室 ※本書は二〇一四年三~四月に角川つばさ文庫より刊行された児童書『新訳 赤毛のアン(上) 完全版』、『新訳 赤毛のアン(下) 完全版』を一般向けに大幅改訂したものです。なお、訳者あとがきは書き下ろしです。
  • 昭和の名短篇 戦前篇
    4.0
    激動の昭和・戦前戦中期、作家たちはみずからの限界点を見つめながら、文学を愛する人たちの期待に応えようとした。そこから忘れがたい多くの名編が生まれた――。芥川龍之介から中島敦、織田作之助まで現代詩作家・荒川洋治が厳選した全十三篇を発表年代順に収録。解説では昭和の名長篇も紹介する。文庫オリジナル。〈編集・解説〉荒川洋治 【目次】 玄鶴山房/芥川龍之介 冬の日/梶井基次郎 橇/黒島伝治 風琴と魚の町/林芙美子 和解/徳田秋声 一昔/木山捷平 あにいもうと/室生犀星 馬喰の果て/伊藤整 満願/太宰治 久助君の話/新美南吉 コブタンネ/金史良 名人伝/中島敦 木の都/織田作之助
  • 近現代詩
    5.0
    池澤夏樹が近現代の名詩75篇をセレクト。詩と新たに出会える、詩を楽しく味わえる、絶品アンソロジー。 「詩は言葉の精錬の果てに得られた純粋な結晶。丁寧に読めば一語ずつがきらきらと輝いていることがわかるだろう」――池澤夏樹(文庫版あとがきより) 萩原朔太郎、日夏耿之介、佐藤春夫、山之口貘、中原中也、石垣りん、田村隆一、茨木のり子、大岡信、谷川俊太郎たち41人の名詩を、池澤夏樹が精選。詩との新たな出会いをあなたに。
  • 風の丘通信
    -
    1巻990円 (税込)
    風のように軽やかでさわやかな短めの詩が、1ページに2~4篇ずつ収められた詩集。丁寧に選ばれた少ない言葉の並びには、詩人の日々の喜びや、おどろき、心のざわめきや静かな決意など、さまざまな心模様がたくみに、でもさりげなく描きだされています。どのページを開いても、心に響く1篇に出会えるはず。シンプルな装丁も美しく、贈り物にも最適です。
  • 無くした翼
    -
    1巻990円 (税込)
    「自分」というかたちのないものに向き合う年代でもある高校時代に「僕」はバスケ部の中でわりと上手い選手だった。それがいつしか力強さを失くしていた。常に自分を高めようと努力している女子バスケ部のエースからは「本当にそれでいいの?」とまで言われてしまう。チームであることと自分であることの両立という大きな目標を目指して新たな一歩を踏み出した「僕」は……。
  • 猟奇歌 夢野久作歌集
    4.3
    何故に 草の芽生えは光りを慕ひ 心の芽生えは闇を恋ふのか わが胸に邪悪の森あり 時折りに 啄木鳥の来てたゝきやまずも *** 故郷・福岡で、のちに代表作となる幻魔怪奇探偵小説『ドグラ・マグラ』を執筆する合間――夢野久作が手帳に綴り、雑誌に発表した短歌連作「猟奇歌」。 発表以来、独自の言語感覚で静かに読者を魅了し続けてきたその本篇と、関連作品を初めて一冊にした文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉寺山修司 【目次】 猟奇歌 [巻末資料] 日記より ナンセンス(随筆) 夢野久作の死と猟奇歌――吸血夢想男 「猟奇歌からくり」夢野久作という疑問符――寺山修司
  • 掌の読書会 島本理生と読む 田辺聖子
    3.3
    「感傷旅行」で芥川賞を受賞して以来、四十余年にわたって恋愛小説の名手として数多くの読者を虜にしてきた田辺聖子。 数百もの作品群の中から、時を経てなお色褪せない短編とエッセイを、作家・島本理生が選ぶ。 女の人生における様々な局面、一期一会の瞬間に生じる心の機微を色鮮やかに描き出した、今こそ読んでほしい贅沢な傑作選。
  • アリアドネの糸
    -
    1巻990円 (税込)
    大学のキャンパスで出会い、いまは社会人となった健之、剛、郷史、そして風香。恋人の死、セクシャルマイノリティ、歳の差を超えた想い、未来への漠然とした不安といった悩みを抱える彼らの青春がみずみずしく描かれる。愛するテセウスを迷宮から救ったアリアドネの糸のように、4人の友情がやさしく絡み合い、未来を引き寄せていく、読後爽やかな作品。
  • お祖母ちゃんと一緒
    -
    1巻990円 (税込)
    不幸自慢ならいくらでもしてやる! 『いい人』には到底なれないわたしが、積極的にやれるのは肉親の悪口だけだ。いや悪口じゃない、事実なのだから。報復だな。母はいくらでもしつこく執念深く、周りがうんざりしても、父とキミエの恨みを言い続けているし、父は死ぬまでだらしない生活と、屁理屈をほざいていた。なのに、わたしだけ言っちゃいけないなんて不公平でしょ?
  • つたえたくて
    -
    1巻990円 (税込)
    誰かに何かを伝えたくなるときが誰にもある。伝えたい気持ちは相手へ向かうと同時に、自分自身の生きるエネルギーにも返還される。新たな詩集を生み出すまでに前著から17年の時を経る必要があった著者の背景が60篇の作品には込められ、カバーイラストも著者の言葉を蘇らせた大事な要因となったもの。「伝えたい」と思えることのありがたさを知らせてくれる作品の数々。
  • どうなろうとこうなろたい
    -
    1巻990円 (税込)
    仕事をリタイアし、やっとゆっくり自分の時間が持てるようになるかと思ったところに、両親は他界、子どもは離婚と、なかなか心休まる日が訪れてくれない、真弓坂家の主である貴之。人生、そんなものかと思ったりもしながら、それぞれの人生、それぞれの幸せをどうやって見守っていくかを考える日々。「どうなろうとこうなろたい」……生前の母の口癖が、身に染みるようになった。
  • 伝言 過去から現在へ
    -
    1巻990円 (税込)
    人類がまだ文字を持たず、厳しい自然環境の中で生きていた頃、一人の女性が獣に襲われて亡くなる。夫と小さな息子は女性を祀る墓のようなものを作り、首飾りを納めた。数万年の時を経てその場所には今、とある高校の桜の樹が育っている。梶井基次郎の小説『桜の樹の下には』を読んだある男子が桜の樹の下を掘ったところ……過去と現在のつながりが生まれていく。
  • 擬傷の鳥はつかまらない(新潮文庫)
    3.5
    訳ありの依頼者の身分を偽装し、別人としての人生を与える「嘘の仕立て屋」を生業とするサチ。ある日、彼女のもとへ大金を持った二人の少女が訪ねてくる。その数日後、少女の一人が謎の転落死を遂げた。残された少女を守るべく、事件の鍵を握る男を探し始めるサチは、嘘と裏切りにまみれた過去からあまりに切実な「真相」にたどり着く——。ミステリ界を牽引する若き鬼才、衝撃のデビュー作。
  • 生けるパスカル 新装版
    -
    妻の一方的な嫉妬に悩まされる画家の矢沢辰生は、妻に仕事も金も管理され、さらにはあらぬ浮気の疑いをかけられ酷く責められる日々に身も心も限界を迎えていた。そんな中、彼は1冊の小説「死せるパスカル」に出会う。自分を死んだことにしてでも自由を求める主人公に深く共感した矢沢は、妻による無理心中を装った完全犯罪を画策するが……。歪んだ夫婦の心理に鋭くメスを入れる傑作サスペンス。表題作の他、「六畳の生涯」を収録。
  • ヘビイチゴ・サナトリウム
    3.4
    「なんでもない透明なものになるの」「なんでもない透明なもの?」「世界に身をまかせればいいのよ。自分が自分でいられるにはどうしたらいいか考え続けていく方が、ずっとたいへんじゃない?」夏休みが明けてすぐ、次いで年が明けた二月に、少女が校舎の屋上から墜落死する。ふたりは中高一貫の女子校で同じ美術部に所属する高校三年生だった。時を置かずして、学園では三度目の墜死が。遺された未発表の小説、アルファベット・ビスケット、密室殺人、そして「ヘビイチゴ・サナトリウム」――少女期の心理のゆらぎを鮮烈に描出する長編ミステリ。/解説=笠井潔・久美沙織
  • トリカゴ
    4.3
    蒲田署刑事課強行犯捜査係の森垣里穂子は、殺人未遂事件の捜査中に無戸籍者が隠れ住むコミュニティ“ユートピア”を発見する。容疑者のハナはコミュニティのリーダーであるリョウの妹だった。捜査によって彼らが唯一安心して暮らせる場所を壊してしまうのではないか──里穂子は苦悩しながら調べを進めるうち、かつて日本中を震撼させた未解決の“鳥籠事件”との共通点に気づく。特命捜査対策室で同事件を担当する専従捜査員・羽山圭司とともに執念の捜査の果てに辿りついた衝撃の真実とは。社会問題への真摯なまなざしとミステリの企みが見事に融合した、第24回大藪春彦賞受賞作。/解説=千街晶之
  • 川崎警察 下流域
    -
    不審死の背後に広がる予想外に深い闇沼 ぬかるみに足を踏み入れた刑事たちの苦闘 魂を震わせる長篇警察小説! 1970年代の川崎。 京浜工業地帯として発展する裏で、ヘドロで漁ができなくなった漁師たちが、漁業権や船舶の買い上げと、補償金をエサに立ち退きを迫られ、漁民の間に分断と対立が生じていた。 また新興工業地帯には朝鮮や沖縄からの流入者も多く住み、住民感情は複雑化していた。 そんな土地で、多摩川河口に溺死体があがった。 遺体は元漁師の矢代太一と判明。 彼は漁業権問題で漁民をまとめる折衝役だった。 だが遺体には複数の打撲痕が認められ、漁師の溺死という不自然さと併せて事件性をうかがわせた。 そして遺品にはなぜかキーホルダーがふたつあり、自宅以外にもうひとつ家の鍵を所持しているようだった。 川崎警察署刑事課のデカ長、車谷一人は、ベテラン捜査員たちや新米刑事の沖修平らを叱咤しながら捜査に乗り出す。 矢代は漁師をやめて得た補償金で、夫婦で食堂を始めたが、妻の死によって店をたたみ、いまは次男と暮らしていた。 居酒屋やクラブで酒を飲むだけが楽しみだったという。 漁業権放棄問題では対立する漁師グループから恨みも買っていたことがわかった。 被害者の足取りを追ううちに、矢代は居酒屋で飲んでいるところに若い女性から電話がかかり、慌てたようにして店を出て行ったことがわかった。 事件が報道されると、矢代に離れの部屋を貸していたという夫婦から川崎署に電話が入った。 しかも義理の娘とふたりで借りていたという。 矢代には息子が二人いたが、ともに独身で、義理の娘などはいなかった。 手がかりを得た車谷たちは、不審死事件の背後に横たわる予想外に深い泥沼に足を踏み入れることになるが……
  • 虐待
    -
    1巻990円 (税込)
    格闘技好きの兄によって、幼い頃からその技の暴力の対象にされてきた弟の俺。虐待の事実を知りながら、兄を止められない母。親不適合者! 不満と怒りがつのる。大人になっても俺への二人の虐待はやむことはなく、傷ついた俺の心の痛みはさらに深まってゆく。さらに父親が癌で亡くなると、新たに第二の地獄が始まって……。著者自身の体験に基づいた異色の実録小説。
  • 瑠璃色の琥珀
    -
    1巻990円 (税込)
    生きた証を「琥珀」に閉じ込めて──。単身赴任で訪れ過ごした福井での日々。この星で年輪を重ねるという素晴らしい人生を、たしかにそこで僕は感じ取った。「人はこの世に生を受けてから、仲間と過ごした様々な『想い出』を、心の奥底に仕舞い込んでいる……その人にとってその『記憶』は大切な宝物になり、心の中で、永遠に残されている『琥珀』になっているに違いない」(本文より)
  • このままではハラノムシが治まらぬ
    -
    1巻990円 (税込)
    時は戦国時代、加賀門徒鎮圧のために織田信長は、越中国と越後国の国境に越横(えつおう)国をつくった。 だが、信長の時代は短く残された越横藩は、生き残りのために「針聞書」なる医学書をもとに新薬作りに取り組むこととなったのだ。この書には、病の元凶となる六十三種の腹の虫に関す事柄が明細に記されていた。 藩医広陵の努力の甲斐あり、新薬ができ上がろうとする間近に広陵の兄である売薬頭の伸介は、薩摩藩支藩の西南藩のお家騒動に巻き込まれてしまった。首尾よくいけば西南藩に販路を与えてもらえるという条件で引き受けた伸介は、腹の虫たちを使い無血でお家騒動を成功させたのだが、口封じのため無惨にも打首となってしまう。 「このままではハラノムシが治まらぬ」と言い残して。 手代の三郎は、伸介の仇を討つため、交配を繰り返し威力を増した「最強のハラノムシ」を携えて、西南藩に単独で乗り込むのだった。
  • アレクサンドロスの決断
    -
    1巻990円 (税込)
    帝政ローマ時代の著述家プルタルコスが著した『対比列伝』(プルターク英雄伝)で実話として伝えられるアレクサンドロス大王のエピソードを軸に物語を組み立てた「アレクサンドロスの決断」(1986~87)と、フランス革命を舞台に実在した詩人アンドレ・シェニエの生き方などを描いた「革命の若き空」(1988~89)の2つの歴史青春小説を収録し、装いも新たに待望の発刊。 「アレクサンドロスの決断」−−生死をさまようアレクサンドロス。親友である侍医フィリッポスが薬を届けに駆けつける。フィリッポスが敵とつながっているとの報告を受けているアレクサンドロスに、薬を飲むべきか飲まぬべきかの決断が迫られる‥‥‥。青年大王アレクサンドロスと侍医フィリッポスとの友情、正義、幸福観をテーマに綴る。 「革命の若き空」−−反革命の烙印を押され、革命政府から追われる詩人アンドレ・シェニエと、画家を志す少年ルネの交流の物語。正義とは何か、人間とは何か、社会改革のあり方とは何か‥‥‥。若くして革命の渦中に散ったシェニエの、信念に殉じた生き方や、真実の革命のあり方がテーマになっている。 主に高校生向けに書かれた2つの小説には、未来の主役である青少年たちに〝心の宝〟を捧げたいとの作者の熱い思いが込められている。
  • ヒロシマへの旅
    -
    1巻990円 (税込)
    ヒロシマを見つめ直して、平和について考える「ヒロシマへの旅」(1986~87)と、サッカーを通じてスポーツマンシップの魂〝フェアな心〟を描いた「フィールドにそよぐ風」(1988~89)の2つの青春小説を収録し、装いも新たに待望の発刊。 「ヒロシマへの旅」−−宿命の嵐に苦悩する友人・中村君。どうすることもできない一城は、おばの八重子のいる広島へと向かう。広島城、縮景園、原爆ドームを回り、八重子から被爆体験と原爆をめぐる悲しい歴史が語られる。主人公の一城が夏休みに広島で学んだ、原爆の悲惨さ、命の尊さについて綴る。 「フィールドにそよぐ風」−−サッカー強豪校から転校してきた早乙女剣司は、紅白戦で、同級生の風間竜太に猛烈なタックルをかけ、大けがをさせてしまう。監督の島野先生は剣司に人間として大切な「フェアプレー」の精神を伝える。中学校のサッカー部を舞台に、そこで活躍する剣司と竜太をとおして、フェアに真に徹するとき発揮される人間の可能性と友情について描く。 主に中学生向けに書かれた2つの小説には、未来の主役である青少年たちに〝心の宝〟を捧げたいとの作者の熱い思いが込められている。
  • ヨダカの夜明け
    完結
    -
    ~あらすじ~ かつて人気歌手であったが今は没落し活動休止に追い込まれた“ヨダカ”は日銭稼ぎの路上ライブで売れないアイドル・“ヒカリ”に出会う。類稀なルックスに愛嬌、そして歌唱力を備えるがなぜか売れる兆しの無いヒカリ。そんなヒカリはヨダカに曲作りを依頼して…… さらにヨダカに近づく大人気アイドル・キラが現れ、さらなる波乱を巻き起こすことに!? 芸能界を舞台に【没落ネガティブ人気歌手】×【売れない光系キラキラアイドル】×【大人気闇系沼アイドル】のグチャどろ青春三角関係が始まる! ※本作はみやじの個人誌作品の電子書籍版となります。
  • 記憶の扉─「生い立ちの記」より 母、その九十六年の記録
    -
    1巻990円 (税込)
    自宅で母親の介護をしながら聞いた、母の生い立ちや強く印象に残っている思い出を「生い立ちの記」としてノートにとりまとめていた著者。母の生涯を知ることで自身のルーツを探ることになり、長年、母に対して抱き続けていた感情が介護をきっかけにほどけていった。一方の母は、己の生涯を語ることによって、愛する養母の生きた証を伝えたのかもしれない。本書は母娘三代の軌跡を綴った作品とも言える。
  • 母の唄
    -
    1巻990円 (税込)
    母親の記憶の中から息子である自分の名前が消え始めた頃に、それまでの親不孝を顧みて、母親の人生とは何だったのかと問い始めた。幼少の頃の思い出や、親族の語る母親の過去を拾い集め、息子として見ていた母親ではなく、一人の人間としての姿を描き出していく。苦労の連続だった母親の実相が淡々とした描写の中に立ち上がっていく展開は、親子の間に生まれる初めての物語でもある。
  • わたしの宝物(上)
    -
    毎話放送するたびにXで関連ワードが複数トレンド入りする大反響!!(フジテレビ調べ) 見逃し配信の累計再生数が639万回突破!(※2024年10月28日時点) ほかの男性との子を夫の子と偽って生み育てる「托卵」をテーマに、衝撃の展開が続出! 松本若菜、田中 圭、深澤辰哉 出演で話題沸騰のフジテレビ系木曜10時ドラマを完全ノベライズ! 神崎美羽、37歳。かつては働いていたが、夫・宏樹の希望もあり、今は専業主婦をしている。しかし、多忙な宏樹との愛はすでに冷め切っており、モラハラまがいの厳しい言葉を浴びせられる日々に耐えつづけていた。そんな時、美羽はかつて密かに思っていた幼なじみ・冬月稜と偶然再会する。「彼が救いにきてくれた……」。そう感じた美羽は、宏樹のある行動をきっかけに冬月と一夜を共にし、彼の子を宿す。ほかの男性との子を、夫に偽り生み育てる――。この「托卵」という禁断の決断が、美羽、宏樹、冬月の3人の運命を激しく狂わせていく……。
  • ゾンビ3.0
    3.9
    日韓同時刊行された話題のホラー・ミステリーが文庫化。予防感染研究所に閉じ込められた若き研究者たちがゾンビ化の原因究明に挑む! 香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が流れた。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。──外が騒がしくなってきた。研究所は2メートルの塀で囲われているが、このままではやがて所内もゾンビに襲われるかもしれない。脱出するには、ゾンビ化の原因を究明するしかないのだ。立ち上がる、百合たち若き研究者。そして、予防感染研究所に閉じ込められた四十人の戦いが始まった……。
  • 続 存亡〈新装版〉
    4.0
    =============== 充分に「あり得る危機」を 超リアルに描く国防サスペンス! =============== F35‣B 全機発艦せよ! 弱気政府が遂に 空母『かが』に出撃命令を 僻地に上陸した謎の集団と激突、 次々と負傷の海自精鋭部隊。 その孤島が突如通信を途絶。 有事と見た防衛トップは 海自対テロ部隊に発令。 隊指揮の和蔵海尉は現地で戦慄、 彼が見たのは 『赤色国家』大部隊だった!  和蔵島上陸の謎の学者。 不審死の刑事。 これら事件は全て 孤島占領計画だった。 赤色国家の宣戦を砕けるか!  圧倒的不利の中、 和蔵部隊は激烈な白兵戦に挑む!  孤島防衛に警鐘を鳴らす 国防サスペンス第二弾!
  • 駄目も目である ――木山捷平小説集
    5.0
    木山捷平は詩人として活動をはじめ、太宰治や井伏鱒二と交流を持ちながら小説家としての才能を開花させる。飄逸でユーモアに溢れる世界は唯一無二。決してよく知られた作家ではないが、現在まで静かに愛され続けてきた。木山作品をこよなく愛する岡崎武志が、木山自身を投影した“正介”が登場し東京の街を闊歩する作品を中心に編んだオリジナル作品集。「軽石」「苦いお茶」「下駄の腰掛」ほか収録。
  • お稲の昭和 不器用な物語
    -
    1巻990円 (税込)
    田舎を出て自立したいと上京し、勤労学生から看護婦養成所へ。看護婦として帝大病院の外科や産婦人科を担当したあと、桐生市の病院で新生活を始めた。結婚、出産し、家庭は充実したが、日本が戦争へと突き進んでいく時代だった。そして、夫に召集令状が……。進歩的でマイペースに大正から昭和の時代を生きた稲。その生涯を、時代背景と、稲の人生の出来事を織り交ぜながら描く。
  • 行方不明のボク
    -
    1巻990円 (税込)
    自閉症というひと括りの言い方では掴めない実態を、著者独特の表現で、時に哲学的に、時にユーモアを交えて描いていく。「脳内が行方不明状態」「この子のプロになればいい」「体はそこにあるけれど理解できるような心はそこにない状態は不存在である」などといった言葉で著者から見た子どもの姿が解き明かされる。苦悩を超えた視点から「自閉症」を描いている点が異色。
  • 未完のまゝでも構わない
    -
    1巻990円 (税込)
    80歳を超えてもバイタリティー溢れる女性の生き様を描いた小説『夢の中まで』の続編。前作で、生き甲斐について考える交流会“未来の会”を発足した主人公・桐生美奈子。大切な人との死別、若者との出会い、突然の病……、美奈子は悲喜こもごもの人生を慈しみながら、新しいことにチャレンジし、なおたくましく前向きに生きていきます。人生100年時代、美奈子から元気と勇気をもらえる一冊です。
  • ミセス・ハリス、パリへ行く
    完結
    4.0
    映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』 2022.11.18(金)より映画公開 もうすぐ60歳の家政婦さんがディオールのドレスに恋をした! 1950年代のロンドン。ハリスおばさんはもうすぐ60歳の通いの家政婦。夫を亡くし、質素な生活を送っている。ある日、勤め先の衣装戸棚でふるえるほど美しいクリスチャン・ディオールのドレスに出会う。今まで身なりを気にしてこなかったが、自分もパリでドレスを仕立てようと決意し、必死でお金をためることに。やがて訪れたパリで、新しい出会い、冒険、そして恋? 何歳になっても夢をあきらめない勇気と奇跡の物語。解説・町山智浩 ※本書は、1979年12月に刊行された『ハリスおばさんパリへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:Mrs Harris Goes to Paris この物語は、還暦近い家政婦ハリスさんが、努力と幸運と善意で、パリの高級ドレスを仕立てることになる、シンデレラ・ストーリーです。しかし、その背景には、当時、イギリスやフランスで起こりつつあった社会変動が隠されています。 オート・クチュール(高級仕立て服)はどれも一点ものです。だから、ファッションショーもごくごく限られた大金持ちのお得意様だけに見せるものでした。 ハリスさんはそれでも堂々とショーを見せろと要求します。自分が汗水垂らして稼いだ金を持ってきたのに何を恥じることがあるのか。 ディオールのマダムは、ハリスさんを見て「不思議な風格」を感じます。風格とか気品はその人の生まれ育ちや着ている服ではなく、内面から立ち上がるものだからです。 一生縁がないと思われたドレスを作ることが、ハリスさんなりの反逆であったことはいうまでもありません。――町山智浩
  • 埋葬
    3.2
    1999年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘の死体遺棄事件。犯人と目された少年の死刑確定後、被害者の夫は謎の手記を発表し失踪。10年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者達の告白は事件の構図を次々と塗り替えてゆく……。 読者を幻惑・酩酊させる仕掛けで、純文学×ミステリ×フェイク・ドキュメンタリーの歴史的達成として小説界を騒然とさせた衝撃作、ついに文庫化。 本作ははたして、現代の「藪の中」か、奇書か、あるいは小説の極北か―― 酉島伝法さん(小説家・イラストレーター)推薦! 文庫化にあたり、ボーナストラックとして、著者独自の犯罪小説二篇(「トンちゃんをお願い」「私の娘」)を書籍初収録。 【目次】 Ⅰ 埋葬(2010) Ⅱ トンちゃんをお願い(2011)/私の娘(2019) 〈解説〉岡和田晃
  • ダルタニャン物語1 友を選ばば三銃士
    4.0
    17世紀初頭のころ、剣と恋と冒険を求めてガスコーニュの田舎からパリへ出て来たダルタニャンは、無双の剣士ポルトス、アラミス、アトスの三銃士と終生変わらぬ友情の契りを結ぶ。4人はルイ13世の親衛隊のために働き、王と敵対するリシュリュー枢機官麾下の護衛隊と渡り合う。陰謀と奸計、恋と野望に身を投じるダルタニャンは、ガスコーニュ魂を発揮して着々と運命をきりひらいていく──鈴木力衛氏の個人完訳による、デュマのロマン歴史小説の傑作。
  • 月の光の届く距離
    4.0
    真面目な女子高生・美優は予期しない妊娠をしてしまう。堕胎するにはすでに遅く、福祉の手によって奥多摩にあるゲストハウス「グリーンゲイブルズ」に預けられる。そこでは明良と華南子という兄妹が、事情を抱えた子供たちの里親となって、高齢の母・類子と暮らしていた。貧困、虐待など厳しい背景を持つ里子たちを育てる彼らにもまた、絶望の淵に立たされた厳しい過去があった。家族のあり方を問う話題の長編ミステリー。
  • 刑事群像
    3.0
    1巻990円 (税込)
    女性の全裸死体が呼び覚ます、二年前の未解決事件のにがい記憶。 苦闘のすえに刑事たちが辿りついた真実とは…傑作長篇警察小説! 湾岸道路・環七大井ふ頭から京浜運河へと向かう路上で女性の全裸死体が発見された。 被害者は経営コンサルタントの坂上実咲。 殺人事件として捜査一課小林班が動き始める。 被害者の奔放な異性関係が明らかになり、携帯電話の通話履歴からは元刑事の名前も見つかった。捜査一課中本班の沢崎昌午。 中本班への聞き込みで、二年前に起きた殺人事件がふたりを結び付けていたことがわかった。 黒幕にたどりつけず中本班に苦い記憶を残した「プライベートバンカー殺害事件」。 沢崎はその捜査で重傷を負い辞職していた。 そしてその事件で資金洗浄に関わった容疑者として浮上したのが坂上実咲だったのだ。 捜査一課は、小林班と中本班の合同体制をとる。 愛人の会社社長、暴力団、ホスト、婚約者、覚醒剤の売人…… 事件の周辺にうごめく男たちの欲望が黒い影を落とすなか、苦闘のすえに刑事たちが辿りついた意外な真実とは… 警察小説の名手が満を持して放つ傑作長篇!
  • ブラック・チェンバー・ミュージック 上【毎日文庫】
    3.5
    1~2巻990円 (税込)
    落ちぶれた映画監督と、そのあり得ない相棒に課せられた〈極秘任務〉。 鬼才・阿部和重が描く、スリルと愛の物語。待望の文庫化! 大麻取締法違反で起訴され、初監督作品はお蔵入り。 四〇を前にキャリアを失い派遣仕事で糊口をしのぐ横口健二に舞い込んだ〈極秘任務〉。 「謎の雇い主ハナコと一冊の映画雑誌を探し出せ」――蠢く陰謀、ヤクザの抗争、 明かされた女の正体に、横口は後戻りできないことを悟る。 一触即発のリアルな世界を背景に繰り広げられるスリルと愛の物語。
  • 居酒屋わかば
    -
    1巻990円 (税込)
    「変わらない味は、その時の思い出を誘う。……飲みたい時の酒がある、飲みたくない酒もある。ここ居酒屋わかばには、失った温かみを感じられる席がある。切なさをほどいてくれる酒がある」(本文より)。このお店は、家に持って帰れない話を置いていく所。飲んで話して元気もらって──。お店に集う人々の生き様と心に秘めた思いを、やさしく包み込むようなヒューマン小説。
  • Y

    Y

    3.5
    かつて私の親友だったと名乗る男から、一枚のフロッピー・ディスクと五百万の現金を受け取ることになった。フロッピーに入っていた奇妙な物語を読むうちにやがて、彼の「人生」に引き込まれていってしまう。
  • 虚空へ
    -
    ★朗読は、外部リンク先URLで再生されますので、ブラウザを備えた端末をご利用ください。 「言葉数を多くすることで、暗がりから徐々に現れてくる詩がある。言葉数を少なくすることで、暗がりのなかで蛍火のように点滅する詩もあるかもしれない。」十四行に凝縮された軽やかにして豊かな88篇。

    試し読み

    フォロー
  • どこからか言葉が
    -
    ★朗読は、外部リンク先URLで再生されますので、ブラウザを備えた端末をご利用ください。 歳をとると厚着が重い コトバを脱いで裸になって 宇宙の風の吹かれたい——2016年9月~2020年12月に朝日新聞に連載された全52篇。

    試し読み

    フォロー
  • 水底のスピカ
    4.5
    1巻990円 (税込)
    容姿端麗で頭脳明晰な転校生・汐谷美令は、白麗高校中から注目を集めるが、些細な事からクラスで孤立してしまう。 最初の友達で孤高を演じる松島和奈、美令が孤立する原因を作った城之内更紗。 それぞれに秘密を抱えながらも、深く関わっていゆく三人の濃密な一年の軌跡を描く。 アンジェリーナ1/3との対談を収録。〈解説〉中江有里
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)
    値引きあり
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第42弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・まくらくらまのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 絵なのです。自分もその美しい絵になり度い衝動を感じるのです。 上野の動物園で出会った青年。月光に照らされながら、彼が遭遇したという世にも奇妙な犯罪と死について語り始めた。 江戸川乱歩の名作が、アンティークのような不思議な魅力を放つイラストで話題の大人気イラストレーターで、本シリーズではポー『黒猫』、中原中也『詩集『山羊の歌』より』を担当するまくらくらまによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
  • 世阿弥最後の花
    4.3
    1巻990円 (税込)
    世阿弥は、なぜ72歳で遠く佐渡へと流され、彼の地で何を見つけたのか? 室町の都を幽玄の美で瞠目させた天才が最晩年に到達した至高の舞と、そこに秘められた謎に迫る話題作が待望の文庫化! [内容紹介 詳細] 舞台は世阿弥最後の地・佐渡島。 単行本刊行時、各メディアで話題となった奇蹟の物語が待望の文庫化! 「花なる美は、十万世界を変えましょう」――永享6年 (1434)5月、幽玄の美で室町の世を瞠目させた一人の男が流罪となった。 世阿弥元清、72歳。咎なくしてなぜ、遠く佐渡へと流されたのか? そして彼の地でどう生き、何を見つけたのか? 最晩年に到達した至高の舞と、秘められた「まことの花」とは……。波乱の晩年、その謎と真実に迫る奇蹟の物語。 [推薦文] ●文庫本版 佐渡という鄙(ひな)の地で、作家の直感と想像力は、父と子の無情と愛の物語を創り出す。現代小説が生む幽玄の世界がここにある。 ――富岡幸一郎(文芸評論家) ●単行本版 物語と批評が〝幽玄〟の中で一つになる。世阿弥のみが実現し得た世界だが、藤沢周氏は、小説の機能を能う限り駆使して、その再創造に成功した。結末には、ギリシャ悲劇に匹敵するカタルシスが待っている。 ――辻原登(作家)
  • 悪霊物語(乙女の本棚)
    値引きあり
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第41弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・粟木こぼねのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 目で見てはちっとも美しくないけれども、手でさわれば、たまらない美しさです。 小説家大江蘭堂は、取材のため人形師のアトリエに赴いた。そこでは怪しげな老人と、想像を遥かに超える作品たちが彼を待っていた。 江戸川乱歩の名作が、映画のワンシーンを切り取ったような美しさを持つ作品で人気を集めるイラストレーター・粟木こぼねによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
  • トム・ゴードンに恋した少女
    4.0
    ハイキング中に家族とはぐれた9歳の少女。「何か」が潜む森の中、一人で歩き続けるも、やがて食糧は尽き――。過酷な状況で懸命に生き抜こうとする姿を描いた壮絶なサバイバル小説が、全面改稿で甦る!
  • 山狩
    3.4
    千葉の山中で発見された女性の死体。事故死か自殺と思われたが、彼女が直前までストーカー被害に遭っていたことがわかる。地元の名家の御曹司であるその加害者は、父親の権力を使って県警の上層部に圧力をかけ、取り調べも拒否し行方をくらませる。脅しに屈しない県警の一部と女性の遺族が立ち上がるが、銃撃事件も発生して事態は混迷するばかり。そして舞台は女性が死んだ山へと……。山岳×警察小説の傑作!
  • 小説 ドキドキ!プリキュア
    4.7
    プリキュアシリーズ10作目。いまも根強いファンの多い「ドキドキ!プリキュア」。 TVシリーズのその後を描いた完全新作小説。 またあの6人に会える! 【あらすじ】 最後の戦いから1年。マナ、六花、真琴、ありすの4人はすっかり日常を取り戻していた。マナと六花の中学校に入学してきたレジーナがお騒がせなのは変わらないけれど、亜久里も一緒に楽しく過ごす平穏な日々。そんなある日、あの決戦で葬ったはずのジコチューが突然現れて……! マナたちの中学校生活最後の夏は、再び決戦に。 胸のキュンキュンは、まだまだ止まらない! 【注目ポイント1】 小説は50話スタート。つまり、アニメ本編の最終話である49話の続きという設定。誰もが知りたかった、ドキプリメンバーたちのその後、残された謎、すべてが解き明かされる、スペシャルな1冊。 【注目ポイント2】 小説の語り手は、キュアダイヤモンドこと菱川六花。六花目線でのドキプリメンバーたちの素顔が新鮮で楽しい! 秘められた六花の熱い思いにグッとくる場面も。 【注目ポイント3】 この小説だけの、オリジナルプリキュアが登場。 このプリキュアの正体は?名乗りは?? 小説を読んだあなただけが、体感できる!
  • 人類は地球の皮膚ガンか
    -
    1巻990円 (税込)
    世界の平和のことを外野席から眺めようとするトランプ氏が次期大統領選で有力視されている。なぜこんなことになるのか。それは民主党の中にバイデン大統領の後に続く人物が出ないからです。なぜこんなことになるのか。それはケネディ大統領を暗殺した真犯人を追いかけているオリバー・ストーン監督に聞いてください。真の世界平和を目指す大統領は後ろから銃で撃たれる恐れがあるからです。
  • 子供は怖い夢を見る
    4.2
    虐待の末に殺された妹を、不思議な力を持つ一族に救われた航。蘇った妹は失踪し、20年以上会えないままだった。しかしある日出会った「ガオ」という青年から、生き別れた妹が成長したと思われる女性を紹介され……。未知のウイルス、カルト宗教、いじめなど、現代の社会問題を思わせる時代背景の中で繰り広げられる家族の物語。ラスト5ぺージ、あなたはきっと涙する。第70回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉受賞作『愚者の毒』の著者による初めての本格ホラー長編&ミステリ。
  • 天空の狙撃手
    -
    1巻990円 (税込)
    南シナ海の小さな島を巡って中国とフィリピンが紛争状態にあった。 小競り合いは日本も巻き込み大規模な戦いを予想させた。紛争の仲介にシンガポール首相が乗り出し、解決へ向けた動きが始まる。しかし、会議のために飛ばせた政府専用機に爆弾が仕掛けられた。着陸までに解除させなければ大惨事となってしまう。 高高度を飛ぶ専用機。 手を出すことが出来るのは天空の狙撃手だけだった。新型ミサイル・LINKSを積んだ戦闘機に黒澤芽衣も乗り込んだ。
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集
    4.1
    2020年本屋大賞〔翻訳小説部門〕第2位。 第10回Twitter文学賞〔海外編〕第1位。 「アメリカ文学界最後の秘密」と呼ばれたルシア・ベルリン、初の邦訳作品集! メディア、SNSで大反響! 朝日、日経、読売、毎日、東京、中日、北陸中日、北海道、河北新報、信濃毎日、京都、共同、週刊文春、週刊新潮、週刊朝日、文藝春秋、GINZA、MORE、FIGAR JAPON、VOGUE JAPAN、ELLE JAPON、クロワッサン、婦人公論、ミセス、本の雑誌、POPEYE、本の雑誌、mi-mollet、現代ビジネス、クーリエ・ジャポン、本の雑誌、図書新聞、週刊読書人、文藝、すばる、小説すばる、波、本、RKBラジオ、NHKラジオ深夜便、TOKYO FM。 J-WAVE……。「ダ・ヴィンチ」の「ひとめ惚れ大賞」受賞! 2013年にノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローや、短篇の名手レイモンド・カーヴァー、日本で近年人気が高まっているリディア・デイヴィスなどの名だたる作家たちに影響を与えながら、寡作ゆえに一部のディープな文学ファンにのみその名を知られてきた作家、ルシア・ベルリン。 2004年の逝去から10年を経て、2015年、短篇集A Manual for Cleaning Womenが出版されると同書はたちまちベストセラーとなり、The New York Times Book Reviewはじめ、その年の多くのメディアのベスト本リストに選ばれました。 本書は、同書から岸本佐知子がよりすぐった24篇を収録。 この一冊を読めば、世界が「再発見」した、この注目の作家の世界がわかります! このむきだしの言葉、魂から直接つかみとってきたような言葉を、 とにかく読んで、揺さぶられてください ――岸本佐知子「訳者あとがき」より 彼女の小説を読んでいると、自分がそれまで何をしていたかも、 どこにいるかも、自分が誰かさえ忘れてしまう。 ――リディア・デイヴィスによる原書序文「物語こそがすべて」(本書収録)より 毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。 夜明けにふるえる足で酒を買いに行くアルコール依存症のシングルマザー(「どうにもならない」)。 刑務所で囚人たちに創作を教える女性教師(「さあ土曜日だ」)。…… 自身の人生に根ざして紡ぎ出された奇跡の文学。
  • 真っ当すぎる人たち
    -
    1巻990円 (税込)
    「教師面して、自分のできなかったこと、しなかったこと、よう言うてるわ」「あなたがやたらと教師じみていくのが、すごく嫌だった」「真人間にならないでください」──「ごめんな」と間城は心の中で繰り返した。(本文抜粋)想いや考えをストレートに表現できない人間が、彼の人生に関わった人々に送るメッセージ。自伝的小説『この街 出て行けず』スピンオフ作品。
  • 追憶は涙雨の如く
    -
    1巻990円 (税込)
    内気で、恋人どころか友人さえいなかった私。そんな中、職場の取引先の男性の屈託のない明るさに打ち解けていくようになる。会社の飲み会のあとは、いつしか二人きりの二次会が習慣に。いつまでたっても二人の距離は平行線のまま。でも、幸せだった。そしておたがい魅かれ合っていると感じはじめた頃に、予期せぬことが起こり……。ひとりの女性の、静かで確かな愛と成長を美しく描く。
  • 転がる石 強迫神経症と闘った夫婦の30年
    -
    1巻990円 (税込)
    ずっと手を洗い続けたり、地面や床に落ちたものを拾えない強迫神経症の実態を、著者自身の経験に基づいて物語化。医学書のような解説ではなく、自身の苦悩と、支え続ける妻の献身が、温度をもった言葉で描かれる。著者のどん底からの脱出方法は、当事者による当事者のためのテキストとして、苦しむ人たちの参考となる。手放してはならないのは、支える人の手と自らの希望だ。
  • ボタニストの殺人 上
    4.3
    押し花を受け取った著名人が連続で殺される事件が起きた。捜査に挑むポーだったが、彼の同僚の病理学者が殺人容疑で逮捕され……
  • 隅田川暮色
    4.0
    呉服問屋生まれの冴子は、内縁の夫の実家が営む組紐づくりに魅せられ手伝う日々。職人として技量は認められるものの、肩身は狭い。そんなある日、八百年前の厳島組紐復元計画に誘われる。手仕事の歓び、前妻の影、幼なじみとの再会……。隅田川端に暮らす人びとの心の襞を哀歓込めて描く、日本文学大賞受賞作。〈解説〉堀川理万子
  • バールの正しい使い方
    4.3
    書評家絶賛! やめられない止まらない! 惚れたー!(藤田香織) 青春ミステリーの有力な書き手であることを証明した一作だ。(千街晶之) 大藪春彦新人賞作家が放つ、 二度読み必死の変化球ミステリー! 父の都合で転校を繰り返す小学生の礼恩。それぞれの学校で「バールの怪人」の噂がささやかれ、呼応するようにバールを用いた犯罪が起きていた。ある日礼恩は気づく。怪人の正体はもしかして……。やがて礼恩が辿り着いた「バールの正しい使い方」とは!? 恐るべきどんでん返しに悶絶する人続出! 多数の書店員から圧倒的支持を得た異色のスクルールミステリーが待望の文庫化!
  • 流転 越境捜査
    4.0
    神奈川県警の宮野が横浜で偶然見かけたのは12年前の富豪一家殺人事件で指名手配されるも、20億円の資産とともに海外逃亡したとされる男だった。捜査をはじめた警視庁の鷺沼たちだったが、その矢先、指名手配の男が突如、飛び降り自殺を図る。一命を取り留めた男の容態を気にしながら調べを進めていくと、男の背後に半グレ、闇金女王、中国人殺し屋など裏社会の人間が関わっていることがわかってくる。富豪一家殺人事件の真相とは!? そして本物の巨悪の正体とは!? 2021年に惜しまれながらも世を去った著者による大人気警察小説シリーズ、ついに完結!
  • 処刑国会
    3.8
    謎のテロリストが衆院本会議場を武力で占拠! 首謀者「コッカイくん」は与党議員を裁判にかけ、裏金問題、カルト宗教との癒着、公文書改ざんを厳しく尋問する。最新のポリグラフを駆使した鑑定結果をリアルタイム中継でネットに公表。彼らの嘘を白日のもとに晒し、誰でも参加できるネット投票で判決を下していく。総理や元幹事長が死刑に処されていくなか、警視庁公安部の幡多は与党議員秘書の親友・知念と連絡を取りながら、突入の準備を進める。衝撃のラストまでノンストップ、史上空前の政治エンタメ小説!
  • バカだった人
    -
    1巻990円 (税込)
    好きというのは本音。だけど、そんな自分が好きになれない──。中学2年生のモテ女子・龍菜といつもふざけてばかりの照星。親友のために書き溜めた「未来ボックス」から妖精があらわれたり、照星のことを好きなクラスメイトからは怪しい目つきでみられたり。奇想天外な事件によって、一方的な片思いはいつしか「本物」に変わって……。現役小学生が描くファンタジー恋愛小説。
  • 十七針
    -
    1巻990円 (税込)
    自殺未遂の経験をもつ著者が“自分の未来が見える”という不思議な体験をベースに描いた小説。主人公は17歳の女子高生、リン。大好きな祖父と同じ医師を目指すものの、いじめに遭い、リストカットを繰り返していた。摂食障害、心の病、夫のDVなど惨憺たる人生を歩むリンだが、ある出来事を機に……。生きづらさを抱えている人へ「生きてほしい」という願いが込められた小説です。
  • 青春の白き墓標
    -
    1巻990円 (税込)
    昭和39年、大学進学を目前にして、真介は自宅の庭に雪の墓標を立てた。急性白血病で亡くなった同級生、雪絵の死を悼む柱頭である。被爆二世である雪絵の突然の病死。そして彼女の純真な魂との無言の触れ合いを体験した真介は、彼女の死と向き合いながら愛や戦争について思いを深め、心の葛藤をとおして成長していく。哲学研究の道を歩むことになる一青年の忘れえぬ青春を描く小説。
  • 晩鐘(ばんしょう)
    -
    1巻990円 (税込)
    一年経てばまた会えるよ。それまでの辛抱だからね。小さな島の高校の同級生であった健吾と利子。島を出て働き始めた健吾は、利子との約束を果たすべく懸命に日々を送っていた。そんなある日、健吾に1本の電話が──。一人前になるまではと、友人や、恋人の利子とも連絡を絶ち、懸命に働いていたのに、いったい何があったというのか。二人の思いがけない運命を描いた小説。
  • 藪の中(乙女の本棚)
    値引きあり
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第40弾は、文豪・芥川龍之介×イラストレーター・おくのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 ではお命を頂かせて下さい。わたしもすぐにお供します。 藪の中で、一人の男の死体が見つかった。だが、関係者の証言はそれぞれ食い違い、果たして真相はどこにあるのだろうか。 芥川龍之介の名作が、和のモチーフを独特な感性で描く大迫力の作品で人気を集めるイラストレーター・おくによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
  • やさしい猫
    4.5
    家族三人で暮らしたい、 ただそれだけの望みを叶えるのが こんなに難しいなんて シングルマザーの保育士ミユキさんが心ひかれたのは、八歳年下の自動車整備士クマさん。娘のマヤも面倒見のいいクマさんに懐いて、すったもんだはありつつも、穏やかな日々が続くはずだったのに……。 出会って、好きになって、ずっと一緒にいたいと願う。 そんな小さな幸せが突然奪われたのは、 クマさんがスリランカ出身の外国人だったから。 〈ハラハラしてます〉〈ラストがよかった〉〈知らないって恐ろしい〉 読売新聞連載中から反響続々 中島京子の長編小説最新刊
  • 一歩一歩 巣立ちへの日々
    -
    1巻990円 (税込)
    被爆は免れたが、心の中のわが街・長崎への思いを「長崎平和宣言」などと共に記した「わが長崎」。「うつ」を患い長く闘病したが、茨木のり子の詩と出逢って徐々に治まっていった。その詩を3篇掲載する「茨木のり子と私─うつの苦しみ、脱却そして悟り」。長く続けている俳句も自身の人生を表現したものであるとして約180句を選出した「つれづれに─私の俳句」。以上の3部構成。

最近チェックした作品からのおすすめ